海軍戦略・戦術シミュレーションゲーム「Rule the Waves 3」を日本で遊ぶプレイ日記です。今回は1894年5月、日清戦争の続きから。
前回:日本・日清戦争編 第4回
前回のまとめと今回の予定
前回は日清戦争勃発、日清の大艦隊戦、弾種設定の見直しを行いました。
今回は清との戦争に無事勝利できるのかというところから。
なお、今回からバージョンが1.00.22ベータ版→1.00.24ベータ版にアップデートしています。
1894年
5月
現時点の戦況。開戦から4か月の段階で既に勝利点は清の8~10倍近くに達しています。このままいけば問題なく勝利できそうな雰囲気。
しかし清にはまだ戦艦6隻、装甲巡3隻が存在しています。対するこちらは戦艦3、装甲巡4で、前回敵戦艦を1隻撃沈できましたが、主要戦力比では依然劣勢であり、予断を許さない状況です。
まったく気づいていませんでしたが、同じく清と戦争中で日本と同盟中のスペインが、いつの間にか膠州湾を占領していました。
ターンを送ると海戦が発生。1.00.24ベータ版では戦闘ジェネレーターが変更され、詳しくはよくわかりませんが、海域司令官(大将(このプレイ日記では改造して中将)が就任できる)の能力次第で戦闘に参加する艦船を変更できるようです。
この海戦自体は追いかけっこで逃げられて終わりましたが、戦域司令官として扱われた吉川少将を不手際で予備役に編入するかという確認ダイアログが出ました。Below averageなので予備役にしてしまいましょう。
1890年にできたばかりの帝国議会は追加の戦時国債発行を承認。海軍予算が増えます。
6月
今度は黄海で海戦が勃発。こちらは戦艦2・装甲巡4、清は戦艦3が出てきましたが、日本艦隊を見て清国艦隊は威海衛に退避しようとします。これを追撃し、2隻は取り逃がしますが、艦列から落伍した鎮遠型戦艦1隻を撃沈することに成功。
命中率の低さは相変わらずで、富士型戦艦2隻はどちらも主砲の命中弾がなく、副砲・補助砲のみが命中しています。現在の戦艦の装甲を抜くのは無理な以上、中小口径砲を大量に並べて榴弾で戦闘力を奪う戦術がやはり有効なようです。
(ゲーム内では戦闘後に敵戦力がどのような被害を被ったかも確認でき、今回撃沈した敵戦艦は実際にほぼ榴弾のみを浴びて速力が落ち、最終的に撃沈されていました。ただ、実際の戦争で敵の損害を詳しく確認する機会はおそらくほとんどなかったと思われるので、戦闘後に敵の損害を確認してその結果を戦術や艦船設計に反映するということは、このプレイ日記ではやらない予定です)
7月
艦隊戦術技術として「海軍士官学校」が利用可能になりました。
ドクトリン画面左下のチェックボックスにチェックを入れて海軍兵学校を開校します(実際の海軍兵学校は1869年に前身ができていたそう(海軍兵学校という名称でも1876年開校)なので変ですが、組織的に整備された士官学校になったということなのでしょう)。士官の数が増え、質も高まります。
8月
また北海道東方沖で海戦が発生。装甲巡4・防護巡2が出動します。清国艦隊は装甲巡1隻のみで、択捉島南岸まで追跡して危なげなく撃沈に成功。
11月
清から紛争地と植民地の割譲を含む講和交渉の打診。この調子なら負けることはなさそうなので、ここは「安易に彼らを許すべきではなく、過酷な条件を要求するべきだ」を選択。
「しかし」というべきか「やはり」というべきか、交渉は物別れに終わります。
11月7日、再び黄海で海戦。戦艦2・装甲巡6(うちスペイン艦2)が出動します。清国艦隊は戦艦3・装甲巡1。6月の黄海開戦と同じく、落伍した鎮遠型戦艦を撃沈。他の戦艦も追跡しますが、威海衛に逃げ込まれます。これで残る清の戦艦は4隻。
12月
さらに北海道北西沖で鎮遠型戦艦と遭遇。これを撃沈します。残る清の戦艦は3隻。
装甲巡で戦艦を撃沈した今回の海戦で、中小口径砲による榴弾大量射撃なら分厚い装甲の戦艦を十分撃沈できることが確定したと言えるでしょう。次の戦艦は小さな主砲をたくさん積むものにしたほうがよさそうです。
1895年
1月
封鎖の続く清で食糧不足が発生。早く講和交渉に乗ってくれるといいのですが。
2月
2月10日、再び北海道北西沖で清国艦隊と交戦。装甲巡1隻かと思いきや戦艦2隻もいたので面食らいましたが、危なげなく田単型戦艦2隻を撃沈。残る清の戦艦は1隻。
清国内ではストライキや反戦デモも発生しており、社会不安の高まりが見て取れます。
4月
第3回で設計した新型防護巡洋艦「秋津洲」型1番艦「秋津洲」が就役。
5月
再び清から紛争地と植民地の割譲を含む講和交渉の打診。今回も「安易に彼らを許すべきではなく、過酷な条件を要求するべきだ」を選択。
無事に講和が成立。大勝を収めることができました。
植民地の獲得では史実と同じく台湾と遼東半島をもらうことにします。台湾は北東アジアではなく東南アジアにあり、防衛のために戦力を割く必要がありますが、東南アジア進出の足掛かりにもなるはずです。スペインは海南島を獲得し、1894年2月に始まった日清戦争は1年3か月で終戦となりました(史実の日清戦争は1894年7月~95年4月)。
終わってみると、清国海軍は日本相手に11隻(戦艦6・装甲巡2・防護巡2・コルベット1)を失った一方で、日本海軍の戦没艦はゼロという輝かしい勝利でした。
戦争期間の表示が変に短くなっていますが、これはタイミングからバージョンアップによるものと思われます。
そんな大勝を納めた「海軍元帥」ですが、威信は23とイマイチ高まっていません。人望のなさの表れなのかもしれません……。
7月
終戦の翌々月、こちらも第3回で設計した新型装甲巡洋艦「八雲」型2番艦「吾妻」が就役。1番艦「八雲」は3か月遅れで就役予定です。
10月
いかがわしい科学者が装甲に関する最新の発明を売り込みに来たというイベント。大した額ではないので買って評価してみます。結果は数か月後にわかりますが、今回は無価値な発明でした。
日清戦争が終わったからなのか、富士型戦艦2隻からなる第1戦艦戦隊を率いて華々しい活躍を見せた池端海軍少将(Brilliant, Disciplinarian)がこの月に予備役編入。池端少将の尽力なくして日清戦争の勝利はあり得ませんでした。海軍が失うには惜しい逸材ですが、今後の幸福を祈りたい人物です。
戦艦建造
この月に八雲型装甲巡洋艦がすべて就役したため、四四艦隊計画第三陣となる戦艦2隻を設計します。
戦艦建造予算
日清戦争が終わったために海軍予算は戦争前と比べて減らされており、八雲型装甲巡洋艦よりも少ない予算で新型戦艦を建造することになりました。
今回は6,620-2,135-794-60(士官学校費)-596-1,440=1,595を戦艦の建造に充てますが、さすがにこれで2隻建造は厳しいので、できる限り建造費を絞った上で超過分は容認することにします。
要求性能の決定
いつものように、仮想敵国の同艦種を確認します。清は日清戦争で日本が旧式の1隻を残してすべて戦艦を撃沈してしまい、現在建造中の新鋭艦は情報がありません。
まず第2回で富士型戦艦を設計する際にも参考にしたロシア海軍で現役最古ながら最大級の戦艦「インペラートル・ピョートル・ヴェリーキー」型。
- 主砲:12インチ連装砲3基6門
- 副砲:6インチ砲6門
- 補助砲:2インチ砲10門
- 魚雷発射管5基
- 舷側装甲12インチ
- 速力16ノット
- 排水量12,000トン
現役で最新型の戦艦は、1894年就役の「インペラトリーツァ・マリーヤ」型。速力が低く装甲がかなり厚いので、海防戦艦のように見えます。
- 主砲:12インチ連装砲2基4門
- 副砲:4インチ砲8門
- 補助砲:3インチ砲12門
- 魚雷発射管4基
- 舷側装甲11インチ
- 速力14ノット
- 排水量12,000トン
クニャージ・ポチョムキン型戦艦「インペラトリーツァ・エカテリーナ・ヴェリーカヤ」
ロシア海軍が現在建造中の新型戦艦「クニャージ・ポチョムキン」型は、どこかのタイミングで諜報員が情報を取ってきてくれていたようです。
- 主砲:12インチ連装砲2基4門
- 副砲:6インチ砲8門
- 補助砲:2インチ砲14門
- 魚雷発射管4基
- 舷側装甲11.5インチ
- 速力17ノット
- 排水量10,700トン
全体的に日本の富士型戦艦に相当する性能と言えそうです。クニャージ・ポチョムキン型は4隻が起工されており、就役すると相当な脅威になるでしょう。
最後に、現在同盟関係にあるスペインの最新の戦艦「イントレピード」型も見ておきます。スペインとの同盟はあくまで日清戦争で味方同士だったためであり、本来は同盟を結びたい相手ではありません。また、日清戦争でスペインは膠州湾と海南島を獲得しており、将来的には敵になり得る立場でもあります。
- 主砲:10インチ連装砲2基4門
- 副砲:6インチ砲6門
- 補助砲:2インチ砲10門
- 魚雷発射管4基
- 舷側装甲9インチ
- 速力17ノット
- 排水量8,500トン
クニャージ・ポチョムキン型を一回り小さくしたような戦艦ですが、主砲が無闇に大きくなく、速力もあるので、海戦では十分脅威になり得ます。
以上を踏まえた新型戦艦の要求性能と制約は以下のとおり。
- 主砲:12インチ装甲を貫通可能、できなければ速射性を重視
- 副砲・補助砲:主砲と合わせて合計で24門程度
- 舷側装甲:12インチ砲に耐えること
- 速力18ノット以上
- できるだけ安価
予算に余裕がないので、最後は特に重要です。
新型戦艦の設計
要求性能を踏まえて設計したのがこの初瀬型戦艦。性能の要目は以下のとおり。
- 主砲:9インチ連装砲2基4門(12インチ装甲を貫通可能な砲は現時点ではないので、速射性を重視。9インチより小さい砲は連装砲にすると現在の技術では射撃速度が低下してしまう)
- 副砲:6インチ砲郭砲8門
- 補助砲:3インチ砲郭砲16門(主砲から補助砲まで合計28門)
- 魚雷発射管2基(側面)
- 舷側装甲8.5インチ(スロープデッキ装甲。12インチ砲に耐えられる)
- 速力18ノット
- 排水量8,300トン
- 費用:1,206/月
低乾舷とし、航続距離と居住性を犠牲にして、節約のために排水量を小さくしています。一番重い舷側装甲も幅を狭くし、ここでも節約。しかし最新のスロープデッキ装甲方式を採用し、そのために国内でも建造できる排水量ですがイギリスに発注します(とはいえ、とにかく予算がないのでここは妥協してもよかった気がします)。就役までは設計3か月、建造24か月、計27か月の予定。計画どおりなら1898年1月就役ということになります。
今回は日清戦争に無事勝利し、新型戦艦を設計するところまで進めました。ひとつの大きな戦争を終え、ここで日清戦争編は完結です。ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
第1回で述べたように、同じセーブデータでの次回作(日露戦争編)も公開しましたので、こちらにもお付き合いいただければ幸いです。
コメント
完勝おめでとう
よりによって最終回直前に新DLC等の発表が続いて中々完結できなかったのはタイミング悪かったなって
ありがとうございます。確かに今週は急にたくさん発表ものがあったので、最終回だけお待たせする形になってしまいましたね。