「Victoria 3」開発日記#102が公開されていましたので、その内容をご紹介。今回は1.5の後について。1.5「Chimarrão」リリース後の開発日記です。
開発日記
開発日記#102は、1.5の後について。
- 私たちは1.5.11ホットフィックスを来週リリースする予定だ。これは1.5に残っている数十の問題に対処するもので、稀なクラッシュ、同期ズレ、グラフィックの改善、期待される機能を果たしていない軍事関連補正、船団襲撃のバランスなどを含む。
- 今回は開発日記#79・開発日記#89と同じく、1.6以降のアップデートで予定している変更点について。今回も軍事・歴史的没入感・外交・国内政治の4カテゴリーとこれに当てはまらないその他について、この4カテゴリーそれぞれに以下のステータスをつけて現在の状況と今後の方向性を述べる。
- 完了したもの:私たちが現在よい状態にあると考えているもの。将来的に拡張したり改善したりする可能性がないわけではないが、私たちにとっての優先順位は高くなくなっている。前回既に完了としたものは、長くなりすぎるのを避けるためにリストから削除した。
- アップデートしたもの:改善や変更を行ったが満足はしておらず、将来のアップデートでさらなる改良を加える予定のもの。このセクションでは主に1.4・1.5で行われたアップデートに注目してほしい。
- アップデートしていないもの:現在リリースされているアップデートで私たちが計画した変更/改善が行われておらず、将来のアップデートで行う予定のもの。
- 新たなもの:開発日記#89のリストにはなかった、新たに追加された変更・改善の計画。
- 再考するもの:以前から計画されていた変更・改善で、これまでの更新からアプローチを再考したもの。これについては私たちの新たな計画を説明し、今後の更新でリストを適切に変更する。
- 最後に、この開発日記では計画されている無料アップデートに含まれる改善・変更・新機能についてのみ述べる。また、これは私たちがやろうとしていることを網羅したリストではなく、「完了したもの」であってもその後のバグ修正・バランス調整・UX改善を行わないという意味ではない。
- 軍事
- 完了したもの
- プレイヤーが自国の軍事状況全体をよりよく把握できるようにし、戦闘規模の背後にある基礎的な数値などのさらなるデータを表示する。
- 1.5での見直しでインターフェースを完全に作り直し、個別の軍を追加したことで自国兵士がいる場所や行動がずっとわかりやすくなった。まだUXを改善する作業があるが、それ以外は完了した。
- 海軍の可視性を高め、提督をより使いやすくする。
- 1.5での見直しで海軍は艦隊単位で動くように変更され、マップ上で視覚的に表示されるようになり、常に特定のノードで活動するようになったことで、問題の大部分に対処した。陸軍と同じくまだUXのおかしなところを解決する必要があるが、それ以外は完了したと考えている。
- ポケットの形成によって戦域が複数(時には数十)の小さな戦線に分割される問題に解決策を見出す。
- 1.5で戦線の統合が追加され、より多くの戦線を担当させるために編制の分割を行えるようにしたことで、これはもはや大きな問題ではなくなったはずだ。意図しない戦線分割を引き起こすバグがまだあるかもしれないが、それはもちろん修正する。
- 将軍や提督を個別の陸海軍に組織化するシステムを追加し、地理的な配置、軍隊の構成、部隊の特化をより管理できるようにする。
- 1.5アップデートで追加。
- 将軍を戦略的に管理するための選択肢を追加し、戦争においてより「賢いプレイ」ができるようにする。
- 1.5アップデートで追加。
- マップ上の兵士を含む陸海軍のマップ上のグラフィックの追加。
- 1.5アップデートで追加。
- プレイヤーが自国の軍事状況全体をよりよく把握できるようにし、戦闘規模の背後にある基礎的な数値などのさらなるデータを表示する。
- 新たなもの
- 個別の艦船を単なる人員の入れ物ではなく建造・沈没・修理があり得る軍用のハードウェアに変える。
- アップデートしていないもの
- ゲーム序盤における列強間の総力戦を減らすための制限戦争システムの追加。
- 完了したもの
- 歴史的没入感
- アップデートしたもの
- 明治維新やアラスカ購入などのコンテンツについて、AIの改善とコンテンツの調整を行ってAIがより頻繁に成功できるようにする。
- ほぼ完了したが、特に明治維新はまだAIが苦戦する問題が残っている。
- イタリア・ドイツ・カナダなどの統一が史実のスケジュールより何十年も早く起こらないようにし、特にイタリアとドイツの統一の難易度を上げる。
- イタリアとドイツの統一には1.4と1.5で鍵となる改善を施したが、まだ完全に満足しておらず、完了したと考える前にさらなる改善を行う予定だ。
- 一般的なAIの調整により、AI国家がよりリアリティがあり、没入感のある方法でプレイするようにする。
- 以前述べたように、これはすべてのアップデートで取り組み続けている。計画している最優先の改善点はAIを世界の中でより「活動的」にすることであり、特に外交AIをランダムで不安定なものに感じにくくすることだ。
- ゲーム本体のジャーナル記事やイベントを、プレイヤーがそうしたものと関わることに意義があり、効果があるように感じられるようにする。
- 「Scramble for Africa」のような一部のコンテンツは1.5で改善や変更を行ったが、これについて完了したというわけではない。
- さらなる国家・ステート・地域に特化したコンテンツを追加し、国家ごとの歴史的なフレーバーを強化する。
- 1.4/1.5で企業、国家固有の利益集団、多くのステート特性を追加し、新たな地域コンテンツも追加したが、今後のアップデートでも改善を続けていくことを目指す。
- 明治維新やアラスカ購入などのコンテンツについて、AIの改善とコンテンツの調整を行ってAIがより頻繁に成功できるようにする。
- アップデートしたもの
- 外交
- 完了したもの
- 外交プレイにおいてなにかと引き換えに一方に味方することを申し出ることができる「逆懐柔(Reverse-swaying)」。
- 1.5アップデートで追加。
- 外交プレイにおいてより多くのものを提供できるようにする。例えば自国領土の割譲など。
- 1.5アップデートで追加。
- ステートの取引(あるいは少なくとも割譲)。
- 1.5アップデートで追加。
- 外交プレイにおいてなにかと引き換えに一方に味方することを申し出ることができる「逆懐柔(Reverse-swaying)」。
- アップデートしたもの
- 従属国との関わりの改善と拡大。例えば外交行動を通じてより多くの自治権を与えたり求めたりできるなど。
- 1.5で自治権の増減や従属国への法律の強制ができるようになったが、今後のアップデートで従属国との関わりについてさらなる手段を追加したいと考えている。
- 従属国との関わりの改善と拡大。例えば外交行動を通じてより多くの自治権を与えたり求めたりできるなど。
- 新たなもの
- 利益集団が外交に影響力を持つようにする。例えば軍隊がその報復主義によって直近で領土を奪った国家との同盟に反対するなど。
- 外交的関心の宣言と維持を世界帝国建設においてより意味があり、挑戦的な要素にする。
- アップデートしていないもの
- 少なくとも相手が自国市場の一部である場合の、対外投資と外国におけるなんらかの形の建設。
- 外交戦の間に譲歩するしかないのではなく、講和交渉ができるようにする。
- 完了したもの
- 国内政治
- 完了したもの
- 保守的で独裁的なスタイルのプレイをより面白く、「競争的」で、挑戦的なものにする。
- 一党独裁のようなゲーム終盤の独裁政治に特化した法律があり、権力を保持することの利点とそれに対する反発の双方が拡大した。これを「完了したもの」とするのはもうやりたくないからではなく、正当性と国家の誇りに関する後述の「新たなもの」でさらなる改善を検討するためだ。
- 保守的で独裁的なスタイルのプレイをより面白く、「競争的」で、挑戦的なものにする。
- アップデートしたもの
- 国家の多様性を広げる法律の追加とゲームの新しい遊び方の導入。
- 1.4/1.5で法律とイデオロギーを追加したが、これは依然として継続して改善する分野であり、特に移民法グループについては移民がまったく許されないかどうかより、どのような種類の移民を奨励/抑制するかについて深掘りする。
- 国家の多様性を広げる法律の追加とゲームの新しい遊び方の導入。
- 新たなもの
- 正当性をより興味深いシステムにする。政府の強さはその成功と失敗に左右され、正当性の高い政府は望むままに追放できず、まず弱体化させなければならない。
- 国家の誇り(national pride)という概念を導入する。これは国家の行動次第で増減し、正当性に直結する。
- 差別を単に二元的なものではなく、法律に書かれている以外の差別の形を反映させ、その過程で同化をより意義深い仕組みにする。
- 完了したもの
- その他
- 完了したもの
- アラートと現在の状況をより有用で実用的な情報を提供するように改良する。
- 現在の状況とアラートシステムは完全にカスタマイズ可能になり、どの情報をアラートや重要な行動として表示するか(あるいはまったく表示しないか)を選択できるようになった。
- 経済に関する中核ループの全体的な課題を増やし、同時に経済的な特化を促すような形で、異なる国家やその開始位置の間に明確なシステム上の差異を作り出す。
- 1.5アップデートで地域価格と企業によってどこに何を建設するかがより重要になった。
- アラートと現在の状況をより有用で実用的な情報を提供するように改良する。
- 新たなもの
- 企業を実際の行動主体として施設を所有・拡張し、キャラクターや政治と関わるようにする。
- アップデートしていないもの
- 大規模な経済において貿易システムをあまりにも触りすぎることに対処する方法を見つける。おそらく自律的投資システムと同様に、法律に基づいて自律的貿易を行うようにすることになる。
- 完了したもの
- 上記のすべてを期待できるのはいつか? いつものように具体的な約束はできないが、私たちは次の1.6をゲームの改善(バグ修正、AIの改善、パフォーマンスの改善など)に注力する単独のアップデートとする予定であり、既存システムの改善があると考えていただきたい。特に歴史的没入感については開発中のものがいくつかあり、その点では進歩があるはずだ。最後にもう一度、このリストは無料アップデートに含まれる変更と追加のみを掲載していることを指摘しておく。
今回で2023年のVic3開発日記は終了し、次回は来年1月、アップデート1.6についてとのこと。
コメント
> 利益集団が外交に影響力を持つようにする。
シベリア出兵みたいなの起こせるなら面白そう
日比谷焼き討ちみたいに中途半端な戦勝だと反乱が起きたり……?
来年以降のVic3は例の値上げが影響しそうで不安が
グランドエディションが次のDLCまでだからそれ以降手を出す人が減りそうなんだよなあ…
まあ値上げも一部の国だけだからそう大事にはならないだろうけど
船団襲撃マジで理解できない。結局洋上追いかけっこしないといけない?
ああ、戦線の分割への対応は十分できてるって認識なのね。
正直細かく軍隊用意してても分割された戦線への割当は自動で適当にしてくれないことが多いから全然満足できてないんだよなあ。
それとは別の問題だと思うけど、偶に戦線への道が無いって言われるバグ(or仕様)も合わさったりして、もうすこしなんとかしてほしいなあ。