「Japan Historical Improvement」の1.7.1への対応と艦型の設定

日本向け総合改変MOD「Japan Historical Improvement」の1.7.1向けの対応が完了しました。今回は艦型の対応を中心に対応しましたので、この艦型の設定についてご紹介します。

「Japan Historical Improvement」についてはこちらをご覧ください。

概要

1.6から1.7.1までのアップデートでは幅広くモジュールのバランス調整が行われ、これによって「Japan Historical Improvement」1.6向けの艦型は見直しが必要になりました。また、1.7.1までで初期艦型のエンジンが使用している船体によって強制的に固定されるようになってしまったため、艦型の見直しと同時にこれへの対応も行っています。

艦型の見直し

「Japan Historical Improvement」では史実の艦船をできる限りゲーム中で再現するという方向で艦型を変更しています。現時点では、具体的に以下の3点を（当初から意図したわけではなく結果的にですが）重視しています。

• その艦型が保有している能力（例えば航空機を何機規模で運用できる、機雷敷設ができる、掃海ができるなど）をできるだけ搭載する
• 速力を近づける
• できれば艦型間の相対的な性能差を考慮する

もっと簡単に言ってしまうと、ゲーム内でできるだけそれっぽくなるように作っているつもりです。速力をとりわけ重視しているのは、モジュール構成によってどうにか調整でき、かつ史実の艦船と同一の尺度で測れるものであることによります。

ただ、1.7.1バニラでは初期艦型のエンジンが使用している船体によって強制的に固定されるようになってしまった（1.6.xまではこのようなことはなかったので、1.7以降の変更と思われます）ため、単純に艦型のモジュール設定を変えただけでは機関モジュールの変更ができない場合が出てきました。例えば戦艦改造空母船体の赤城型であれば、空母用機関IIにモジュールの設定を変更したとしても、そのままではゲーム中で強制的に大型エンジンIに変更されてしまいます。

船体によるエンジンの固定の外し方

これはゲーム側で船体が最初に搭載しているエンジンを同じ船体のすべての艦型に適用するように変更されていることに起因しているような気がしています。1.7.1パッチノートの「すべての1936年型船体の艦船はデフォルトでtier 2のエンジンを装備するようにした。」あたりが怪しいとにらんでいますが、詳しくはわかりません。

この問題はMod側で解決可能で、それには船体が最初に搭載しているエンジンを削除します。具体的にはcommon\units\equipmentフォルダにあるship_hull_xxx.txtというファイルでdefault_modules内にあるfixed_ship_engine_slotが、船体が最初に搭載しているエンジンなので、これを削除します。

上の画像では、common\units\equipment\ship_hull_carrier.txt内の戦艦改造空母船体（ship_hull_carrier_conversion_bb）の初期のエンジンである大型エンジンI（heavy_ship_engine_1）をコメントアウトしています。これで戦艦改造空母船体にはデフォルトで大型エンジンIが搭載されなくなってしまいますが、赤城型のように戦艦改造空母船体に空母用機関IIを搭載した初期艦型を実装できるようになります。

その他

今回の艦型調整では特に大型艦を中心によりそれらしくなるように手を入れました。これに合わせて、伊勢型戦艦と扶桑型戦艦は差別化できなくなってしまったのでひとつの艦型にまとめています。

また、長門型2隻や伊勢型2隻は36年1月1日時点で改装中だったため、初期戦力から削除して生産キューに移動させています。これに合わせて、戦艦長門に設定していた「海軍の誇り」は35年12月28日時点で連合艦隊旗艦だった戦艦山城に変更しました。

潜水艦についてはまだきちんと調査できていないので、時間を作って調査しておきたいところです。本来なら国家方針の見直しを早くやるべきなのですが、艦型のようなわかりやすい「正解」がある部分のほうが手を付けやすいのでついついそちらから作業してしまいますね……。