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コーエーテクモHDが2024年3月期通期決算を発表 「信長新生パワーアップキット」は販売18万本

コーエーテクモ社

2024年4月30日、コーエーテクモHDが2024年3月期通期決算を発表しました。前年比で営業利益は減少しましたが、売上やそれ以外の利益は大幅な増額となっています。

前四半期:2024年3月期第3四半期(2023年第4四半期)


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2024年3月期通期決算

2024年4月30日、コーエーテクモHDが2024年3月期通期決算を発表しました。以下、決算短信決算説明会資料をもとに、今回の業績や会社の状況を見ていきます。

固定負債の大部分を占めていた転換社債型新株予約権付社債が1年以内に償還予定の負債となったことで、固定負債のほとんどが流動負債に移っています。

  • 2024年3月期通期業績:前年→当年(増減率)(単位は百万円)
    • 売上高:78,417→84,584(+7.9%)
    • 営業利益:39,133→28,494-27.2%
    • 経常利益:39,899→45,741(+14.6%)
    • 当期純利益:30,935→33,792(+9.2%)

業績面では売上・営業利益が計画未達で着地。中期経営計画で掲げられていた500万本級タイトルであったと思われる「Rise of Ronin」が目標未達(それでも「仁王」シリーズより好調な滑り出しと述べられているので、数百万本は売れる見込みなのでしょう)だったことが大きいのではないかと考えられますが、「Rise of Ronin」は販売本数が公開されておらず、500万本級タイトルだったかどうかも明らかにされていないので、詳しいことは想像するしかありません。

ゲームの売上はパッケージゲーム300億円に対してオンライン・モバイルゲームは490億円とパッケージの1.5倍。特に自社開発タイトルが伸びているとのこと。

資金運用

コーエーテクモHDは襟川恵子会長の投資手腕が有名ですが、今回の決算ではおそらく初めて(少なくとも前期決算時にはなかった)営業外収支・資金運用についてのスライドが掲載されています。直近では債券中心のポートフォリオに移行とのことですが、金利上昇局面という見方が多い中で債券中心のポートフォリオというのは意外な感じがします。

4月15日に業績予想の修正が発表された際にも書きましたが、2023年度は資金運用が非常にうまくいったようで、172億円の利益を計上しています。経常利益が457億円なので、およそ1/3が資金運用による利益ということになります。貸借対照表から読み取れる前期末の投資資産(有価証券+投資有価証券がそれと仮定)は1,208億円なので、単純計算で利回りは14%ほど。もちろんこれは投資資産が貸借対照表上の有価証券+投資有価証券と仮定した上で単に数字をぶつけて計算しただけなので正確な利回りとは言えないでしょうし、あくまで規模感をつかむという意味での数字にすぎませんが、保守的に見積もっても2023年度は10%を超える利回りで運用したのではないかと考えられます。

来期計画

今回決算で公開された24年度通期計画業績。

2022年4月25日発表の2022年3月期通期決算で発表されたときの中期経営計画。

現在進行中の2024年度通期計画業績も発表されており、以前の中期経営計画で示された数値から100億円ずつ減額されています。

「信長の野望 新生 with パワーアップキット」と「シブサワ・コウ」ブランド

2023年度発売のタイトルとして「信長の野望・新生 with パワーアップキット」が販売18万本と掲載されています。発売直後の2024年3月期第2四半期決算では15万本だったので、2023年10月~24年3月にはおよそ3万本を追加販売したことになります。「信長の野望・新生」は販売本数20万本とされていたので、「信長の野望・新生」シリーズは合計38万本の販売。こちらの記事では過去作のわかる限りの売れ行きを掲載していますが、おおむね「信長の野望」シリーズの平均よりは売れたタイトルなのではないかと考えられます(抜けが多いためあくまで感覚にすぎませんが)。

コーエーテクモゲームスでは今後も「Rise of Ronin」のようなAAAタイトルを継続的に開発するようで、AAAスタジオを新たに設置するということも発表されましたが、このスライドでは「シブサワ・コウ」ブランドが「パッケージ(大型)」をカバーしない状態で掲載されていました。残念ではありますが、コーエーテクモも営利企業なので、販売本数などを考えれば致し方ないのでしょう……。


2024年は「三國志8 Remake」の発売が予告されていますが、現在コーエーテクモゲームスで発売を発表しているパッケージゲームは「三國志8 Remake」のみのようです(決算説明会補足資料)。

この資料では「「品質・納期・予算」を厳格にコントロール」「全てのプロジェクトの目標営業利益率30%以上」という情報も掲載されています。コーエーテクモのゲームについて「なんとなくわかっていたけどやっぱり(特に利益率について)そうなんだな」という印象を受けました。

次四半期:2025年3月期第1四半期(2024年第2四半期)

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コメント

  1. 仮にシブサワブランドで大型とブチ上げたところで今のところプレイヤー側としてもウーンと思ってしまう

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