海軍戦略・戦術シミュレーションゲーム「Rule the Waves 3」を日本で遊ぶプレイ日記で、日露戦争を取り上げます。今回は1901年11月以降、前回の続きから。
前回:日本・日露戦争編 第2回
前回のまとめと今回の予定
前回は準八八艦隊計画最初の戦艦建造と補助艦(駆逐艦、コルベット)の建造を行いました。
今回は1901年11月以降、前回の続きから。
1902年
7月
1901年に後半に戦争の危機が高まってから9か月ほどたちましたが、清・ドイツとの戦争は回避できそうな情勢。しかし戦争回避のために多くの威信を失っています。
8月
予算に少し余裕ができたので、明石型防護巡洋艦を再設計した高砂型防護巡洋艦を設計。変更点はCentral Rangefinderを搭載した点と排水量を少し小さくした点のみです。
防護巡洋艦は11隻中6隻が既に老朽化しているため、戦力維持のために新規建造を急ぐ必要があります。
1903年
1月
政府は戦争につながる緊張を懸念しているが、なんと助言するかというイベント。待ちに待ったイベントです。もちろん「イギリスと同盟を結んで我が国の権益を保護すべきです」を選択。
外務大臣はうまくやってくれたようで、無事に日英同盟を締結。日英同盟ある限り、向こう20年は敵なしです! 海軍としては外務大臣に衷心から感謝申し上げたい気分です。
再び清との関係が悪化していますが、イギリスと手を組んだ日本の敵ではありません。ドイツが参戦してもイギリスが鎧袖一触で蹴散らしてくれることでしょう!
8月
前回設計した朝日型戦艦「朝日」「相模」が就役。
新型装甲巡洋艦の設計
続いて新型装甲巡洋艦を建造します。他国の戦艦の性能と運用上の必要性を考慮した要求性能はおおむね以下のとおり。
- 主砲:4.5インチ装甲を貫通可能
- 副砲・補助砲:主砲と合わせて合計で24門程度
- 舷側装甲:8インチ砲に耐えること
- 速力22ノット以上
- 本国海域以外でも活動できること
要求性能を踏まえ、日進型装甲巡洋艦を設計。性能の要目は以下のとおり。
- 主砲:9インチ連装砲2基4門(4.5インチ装甲を7,000ヤード以下で貫通可能)
- 副砲:6インチ砲郭砲8門
- 補助砲:3インチ砲郭砲16門(主砲から補助砲まで合計28門)
- 魚雷発射管2基(側面)
- 舷側装甲7インチ(スロープデッキ装甲。8インチ砲に耐えられる)
- 速力22ノット
- 排水量14,000トン
- 費用:1,975/月
装甲巡洋艦というより戦艦に近い図体となりました。「本国海域以外でも活動できること」という条件を入れたのは、現在東南アジア海域で活動できる装甲巡洋艦がすべて老朽化しており、戦時に東南アジア海域で活動できる装甲巡洋艦が必要だったためです。
排水量が大きくなったのは装甲巡洋艦で7インチもの装甲を積んでいるのも大きいですが、これは砲弾技術が進歩して貫通可能装甲厚が急激に上がってきているためです。次からはもう完全に貫通を防ぐのを諦めるべきかもしれません。
ほとんど戦艦のような巨艦となってしまったため、建造費はかなり重い負担です。
就役までは設計3か月、建造26か月、計29か月の予定。計画どおりなら1906年1月就役ということになります。
富士型戦艦の近代化改修
同時に、富士型戦艦2隻も就役から10年が経過し老朽状態となったため、近代化改修を行います。他国の戦艦の性能と運用上の必要性を考慮した要求性能はおおむね以下のとおり。
- 主砲:16インチ装甲を貫通可能、できなければ速射性を重視(フランスの古い戦艦に16インチ装甲のものあり)
- 副砲・補助砲:主砲と合わせて合計で24門程度
- 舷側装甲:13インチ砲に耐えること
- 速力20ノット以上
新規建造ではなく改修なので、無理なものは諦めます。
費用と性能を総合的に判断した結果よさそうな改修案がこちら。速力を20ノットまで引き上げ、主砲を11インチ連装砲2基4門に変更、射撃統制をCentral firingに変更する案です。ただし費用は1,763/月と、かなり重い負担になる見込み。それでも建造期間を考えると、総建造費は新規建造の半額ほどになります。
まったく同じ性能だが、総改修費(画像中央列下のRebuild cost)が前の画像より安い(20766→24683)。
余談ですが、今回の再設計では主砲口径を大きいものから小さくして11インチにするか、小さいものから大きくして11インチにするかで総改修費が4,000ほど変わっています。意図した動作とは考えにくいのでどちらかの動作がバグだろうと思いますが、このプレイ日記ではこういうことに気がついてどちらがバグが判断できない場合は不利なほうを選ぶことにします。
1904年
9月
米仏露と西の戦争が終結。いつの間にかロシアも参戦していたようです。
11月
予算不足で建造・改修が遅々として進まない中、高砂型防護巡洋艦1番艦「高砂」が就役。2番艦「松島」は3か月遅れで就役予定です。
とにかく全然予算が足りておらず、日進型装甲巡洋艦は起工しただけでまったく建造が進んでいません。準八八艦隊計画は今の日本の国力には野心的すぎる計画だったようです。
1905年
1月
老朽艦については前回「設計から2ノット速力が落ちた時点で解体していく」ということを書きましたが、そういう艦が多く出てきたので解体処分を行っていきます。解体するのは戦艦「扶桑」、装甲巡洋艦「常磐」、防護巡洋艦「千代田」「畝傍」「浪速」「厳島」「高千穂」、コルベット「沖ノ島」「淡路」の計9隻。
これで日本海軍は戦艦6、装甲巡7、防護巡7、駆逐艦16、コルベット6、計42隻、159,700トンという陣容。
国際情勢では現在再びドイツと緊張度が高まっており、ドイツは清と同盟関係にありますが、日本はイギリスと同盟関係にあり、開戦してもどうにかなるはずです。しかし以前書いたように、ドイツも清も勝って得られるものが多くないので、あまり戦争したくはありません。
3月
フランスが遂に弩級戦艦の建造を開始。巡洋戦艦についても英米仏で建造が始まっています。
5月
日本でも主砲塔の翼配置が可能になり、弩級戦艦が設計可能に。しかし1903年設計の日進型装甲巡洋艦の建造期間が全然進んでおらず(2番艦「加古」に至っては起工した状態で止まっている)、日本が弩級戦艦を持つのはずいぶん先になりそうです。
6月
富士型戦艦1番艦「富士」の近代化改修が完了。計画上の就役月から実に10か月以上遅れています。2番艦「八島」は翌々月就役予定。
8月
富士型戦艦の改修が終わってようやく日進型装甲巡洋艦の建造が本格的に進み始め、少し予算に余裕もできたので、新型駆逐艦を設計。600トン級駆逐艦「朝凪」型は前型である「潮風」型から速力を1ノット下げたものの、航続距離と居住性を改善して運用上の自由度を確保しています。8隻建造予定。
1906年
1月
装甲巡洋艦「出雲」を老朽化のため解体処分。今後も自動設計で作成された艦船については2ノット低下し次第解体していきます。八雲型装甲巡洋艦も老朽化しており、早急に近代化改修を行いたいところ。向こう5年は艦隊規模の維持に汲々とすることになりそうです。
4月
英露間の緊張が急激に高まる中、日本はどのように振る舞うかというイベント。戦争になってもおそらく勝てるので「イギリスに強硬路線を取ることを促す」を選択。
しかしロシアはフランスと同盟関係にあるのをすっかり忘れていました……。それでもおそらく露仏相手なら勝てるでしょう。たぶん。
5月
そんな中で露仏が同盟を更新。最終的に露仏と日英で戦争になるのか、それとも独清と日英で戦争になるのか……。
今回は日英同盟締結、準八八艦隊計画による装甲巡洋艦の建造、富士型戦艦の近代化改修を行いました。次回は1906年5月以降から。そろそろまた戦争になりそうな雰囲気です。
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