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「Crusader Kings III」開発日記#95――イベリアのフレーバー

CK3 開発日記

「Crusader Kings III」開発日記#95が公開されていましたので、その内容をご紹介。今回はイベリアのコンテンツについて。「Fate of Iberia」リリース前の開発日記です。

前回:開発日記#94――闘争の解剖学


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開発日記

開発日記#95は、イベリアのコンテンツについて。

文化と教派(Faith)

  • 拡張「Royal Court」を持っていれば、プレイヤーはイベリアに魅力的な混合文化(hybrid cultures)を作ることができる。Sephardi-NorseやBerber-Castilianを作るのはどうだろうか? 混合文化は外部から闘争(Struggle)に関与する優れた手段でもある。さらに、Castiliansは「Tabletop Warriors」となり、他者に対して壮大なチェスゲームを挑める。
  • 教派については、新たな共有された教派の指導者(Head of Faith)システムがイベリア半島の分裂した宗教の状況にダイナミズムを加える。これについて詳しくは今後の開発日記で述べる。

Mozarabsは状況の変化に長い間適応してきた。

Toledoは教派「Mozarabic」について主要な役割を果たす。

  • イスラム教徒、キリスト教徒、異教徒(pagans)のイベントがあるが、大きな追加があるのはMozarabicだ。彼らは歴史の「もしも」のプレイとドラマティックな決断を促し、イベリアの信仰のルーツである西ゴート族を探求する。
  • Mozarabic Christianの人物でプレイしている場合、Toledoの支配を得よう。711年の大教会会議を再現した、新たな大教会会議を開催できる。しかし注意してほしい。こうした会議は闘争にも影響を与えるかもしれない。
  • また、Mozarabsには新たなディシジョンもあり、最終的にはthe Kingdom of Toledoを復活させることができる。

異教信仰の名残はピレネー山脈の砦で持ちこたえている。

  • もうひとつの新たな教派「Basque Paganism」はキリスト教と異教の要素をあわせ持つ習合信仰だ。西ヨーロッパではもっとも目立つ異教の名残で、ピレネー山脈に身を隠している。これはゲーム開始時点で領主の間では死んだ宗教だが、その伝統は庶民の間に根強く残っており、機会をうかがう領主がthe Country Basquesの信仰を擁護する理由を見つけ、表舞台に戻そうとするかもしれない。

特別な建造物・家系(Dynasty)の道・宝物(Artifacts)

The Great Mosque of Cordobaは全盛を極めている。

ヘラクレスの塔(The Tower of Hercules)は現存する世界最古の灯台だ。

  • モニュメントと特別な建造物については、Córdobaの大モスク、Santiagoのバシリカ、Toledoの壁などがある。私たちは自然の驚異をプロヴィンスの特徴として探求したため、ジブラルタルの岩(the Rock of Gibraltar)もある。イベリア半島には豊かな歴史があるが、メソポタミアやローマほど過去の栄華の跡が残っているわけではないため、ここでは中世に作られたものに注力した。ゲーム開始後に自分で建てることができるものもある。

かつてのGaliciaの誇りが、今はToledoの宮廷を飾っている。

  • 新たな宝物も追加した。名高いSantiagoの鐘は1066年には溶かされてToledoのイスラム宮廷で広口水差しに作り直されている。史実ではモスクのランプになっていたが、3Dの宮廷でうまく表現できないので、代わりに私たちは広口水差しにした。
  • 他にアーミラリ天球儀、Santiagoへの巡礼路のホタテ貝、チェス盤、西ゴート時代の奉納王冠などもある。拡張「Royal Court」があれば、宮廷に飾れるような印象的なアイテムもある。

仲間は互いに秘密を共有する。

  • 新たな2つの家系の遺産(legacies)はMetropolitanとCoterieで、中世のイベリアにふさわしい、都市の繁栄と陰謀に満ちた家系を表現するものだ。
  • 遺産「Coterie」では外交や策略に役立つような、家系とその構成員に関するさまざまな恩恵を得られる。パーク「Reliable House」では評議員の主要なスキルの10%を得ることができ、この遺産の最後のパーク「Pragmatic Roots」では家系の構成員が威信(prestige)と圧政度(tyranny)と引き換えに子供を廃嫡(disinherit)できる。
  • 遺産「Metropolitan」は開発、建設、威信の助けとなり、固有のディシジョン「Expand Cities」をアンロックし、領地内に新都市を建設する動機付けをする。パーク「Republican Education」は特性「Town Maven」を導入し、これは家系の構成員が開発度の高い伯爵領で教育を受けると獲得することがあるものだ。遺産「Metropolitan」はプレイヤーが小さく強力な勢力としてのプレイを好み、経済的に強力な勢力を作ろうとする場合に適している。

イベントとディシジョン

  • 「Fate of Iberia」には計画を一新させるような闘争に関するイベントから、古典的な矛盾を孕んだおかしなできごとや地域の珍しいものに関することなどの体験を豊かにするフレーバーイベントまで、多数のイベントとディシジョンがある。

闘争イベント

このようなイベントでは、プレイヤーが約束するかわりにある伯爵領に対する請求権を得ることができる。約束を守れなければ必ずその帰結も起こる。

一部のイベントでは予想外の損失を被ることもあるが、うまく立ち回ればなにかを得ることができる。

他のイベントでは予想していないときに有利なことが起こることもあるが、成功が保証されているわけではなく、常に自体が悪化する可能性もあるため、慎重に行動しよう。

  • 上で述べたように、闘争イベントは問題全体にちょっとした混乱を引き起こし、大きな争いの中で誰かの災難を別の誰かの利益に転じる多くの機会をもたらす。闘争イベントはその闘争に参加しているキャラクターにのみ発生する。
  • 闘争イベントはすべて関連しているが、機会、利益、挑戦は大きく異なり、状況に応じて戦略を調整することをプレイヤーに促す。

フレーバーイベント

自分の領地を改善する機会には困らない。

  • イベリア半島に活気を与え、この地域でプレイヤーが体験できるコンテンツの幅を広げるため、私たちはフレーバーに特化したさまざまな小規模イベントも用意した。こうしたイベントの多くはこの地域で記録されたできごとに着想を得たもので、他に地中海のフレーバーがあるCrusader Kingsの古典的なイベントもある。恐ろしい「雷石」にまつわる物語からキリスト教徒の愚連隊の伝説、平和なシエスタイベントまで、魅力的でアクションいっぱいの馬鹿げたイベントをイベリアで体験できる。

ディシジョン

  • 「Fate of Iberia」では闘争の特定のフェーズで実行できる固有のディシジョンもある。以下ではそのうちの2つをご紹介する。

科学への出資は尊いことだが、高くつく。

  • これまでの開発日記で私たちはこの時代のユダヤ人の功績を無視しないでほしいというコメントやリクエストを多く見てきた。「Fate of Iberia」ではディシジョンで科学の黄金時代を後援できるようにすることで、こうした功績をできる限り引き出すことができる。

  • 出資者としてプレイヤーはさまざまなプラスの補正を得るが、闘争に参加している他の人々も弱いプラス補正を得る。このディシジョンは独占的なものではなく、誰でもプレイヤーから黄金時代(golden age)を「盗む」ことができ、そうするとプレイヤーから補正が取り除かれ、弱い補正と入れ替わる。

博士を宮廷に加えることで、手術を行って古い封臣との関係を改善できるかもしれない。工業化以前の時代の白内障手術には若い助手がいたほうが成功率が高く、プレイヤーの若い子供が学ぶ機会にもなる。

  • 他にも、黄金時代を後援すると3つのランダムイベントのうち1つが発生し、非常に優秀な学者や科学コミュニティの構成員を容易に登用できる機会を得る。

Crusader Kingsには歴史を書き換える機会がたくさんある。イベリアをフランスの旗のもとに統一するのか、それとも統一後のイベリアがヨーロッパを征服するのか?

  • これまでのCK3の様式で、私たちは称号や土地の支配を獲得するディシジョンを多く用意した。例えばディシジョン「Iberian Foothold」では外部から闘争を終わらせることで、大きな外国勢力がイベリアの一部を求めて殺到することを促す。

次回:開発日記#98――城の基礎

2022年5月17日追記開発日記#96#97はアートについての記事となっていますが、記事にしてご紹介はしませんので、内容が気になる方は直接フォーラムの投稿をご覧ください。

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