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「Hearts of Iron IV」開発日記2021年4月7日――補給についての初期段階の情報と今後の1年

HoI4 開発日記

「Hearts of Iron IV」開発日記2021年4月7日分が公開されていましたので、その内容をご紹介。今回は鉄道について。「Battle for the Bosporus」+1.10「コリー」リリース後の開発日記です。

前回:開発日記2021年1月20日――新年のアップデート


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開発日記

開発日記2021年4月7日は、鉄道について。

  • 「Battle for the Bosporus」以降私たちがやってきたことについて、まずは時系列で説明する。
    • 先日リリースした1.10.4でマルチプレイヤーのさまざまな抜け穴を修正したが、そのときには重大なケースが検出されなかったため、近日中に1.10.5をリリースして対応する予定だ。
    • 5月のPDXCONではさらに詳しい情報をお伝えする予定だ。
    • 6月のリリース記念日には素晴らしいものとパッチを発表できることを見込んでいる。
    • しかし、私たちは1.11「バルバロッサ」アップデートと、同時リリースの未発表の拡張にほとんどの時間を費やしている。開発日記はほとんどがこうしたものの内容になる予定で、今回もそうだ。
  • 「バルバロッサ」と未発表のDLCは東部戦線と、HoIの中核である戦争、特に陸戦に注力するものだ。史実でも東部戦線が第二次世界大戦の最重要の戦線であることは疑いない。これは史上最大の対立であり、ヒトラーの拡張路線を最初に阻止して後退させた場所であり、枢軸国の破滅の端緒となった場所でもある。
  • ここには改善したい点がいくつかある。天候は史実では影響の大きなものだったが、充分な影響を感じない。兵站は今のところプレイヤーとの関わりがそれほどなく、問題が発生したときに初めて対処しなければならないことがほとんどだ。最後に、戦闘と師団に対するゲーム上の見方は長い間安定している(大規模な師団が重要視される)が、これも変えたいもののひとつだ。
  • ご想像のとおり、こうしたものはすべてゲームに深いレベルで影響を与えるものであり、正すには多くの作業が必要だ。
  • 今日は補給に関する概要を述べるが、まだ初期段階のものであって完成までに変更される可能性がある点に留意してほしい。すべてを網羅するために開発期間中に3回以上、補給に関する開発日記を書くことになるだろうが、大まかな考え方をお伝えしておくほうがいいだろうと思った。
  • これまでのシステムはプレイヤーの首都まで遡る別々の補給エリアがあり、そのボトルネックを見るものだった。単純化すれば、そのボトルネックによって前線近くのエリアにどれだけのユニットがペナルティなしで入れるかが決まるということだ。エリアはプレイヤーにとってわかりにくく、エリアを出ているかどうかなどを見るには複数のマップモードを確認しなければならなかった。
  • 私(注:ゲームディレクターのpodcat氏)はフィードバックがすぐにあるこのボトルネックシステムを気に入っているが、このシステムは距離が伸びるとコストもそれに合わせて増大させることができず、雪だるま式の拡大に歯止めをかけるために使うのは難しかった。
  • 先に述べたように、このシステムは問題が発生するまでプレイヤーはあまり気にしないシステムだが、史実では兵站は作戦計画立案の極めて重要な部分だった。これはもうひとつの不満点、すなわち第二次世界大戦では前線の移動が重要な鉄道に沿って行われることが多かったが、HoI4ではそうではないという不満点と組み合わせることになった。

  • 私たちは鉄道を中心として、鉄道から離れた場所ではトラックが基本となるシステムをを作るべきだという結論に達した。新しいシステムでは補給は首都(利用可能な総量は産業基盤の合計に依存する)から鉄道を通じて流れ、鉄道のレベルがボトルネックの役割を果たす。
  • より多く補給するにはより高いレベルの鉄道(海上の場合はより大きな港)が必要となるため、鉄道はある意味では現在のボトルネックに相当する。補給の輸送量に応じて、鉄道の性能を発揮させるために一定数の列車(Trains)が必要になる。列車は新たな装備の種類で、今後の開発日記で詳しく述べる(実際、複数の種類がある)。

マップモードは開発中のもの。

  • 鉄道について重要なのは敵から奪えるという点で、したがって敵領土に進攻する際には自軍の補給のために重要な鉄道を確保し、鉄道結節点を占領したいと思うだろう。ここでは進攻した側が鉄道を修理したり、軌間変更したりする必要があったという事実をモデル化するために転換期間が存在する。

  • 河川も東部戦線では輸送と補給に大きな重要性を持っていたため、基本的には現在の基本的な鉄道のように機能する。補給物資の輸送に使うには河川の両岸を支配する必要がある。

  • 補給は今のところ補給結節点(Supply Hubs)と呼ばれているところから行われる。これは都市、海軍基地、または鉄道沿線に手動で建設された駅のことで、ネットワークに接続している必要がある。空輸(Air supply)は少し異なる機能の仕方をするが、これについては他の補給に関する追加と合わせて今後述べることにする。
  • 結節点から師団への補給の流れは地形や天候などに左右され、プレイヤーはここで補給量と補給距離を増大させるためにトラック(つまり自動車化された装備)を使いたいと思うことになる。トラックや列車のコスト、損耗や悪天候による損失は兵站を制限する要因となる。
  • 全体的には、こうしたことによって鉄道を巡って戦い、大規模攻勢に備え、互いの兵站能力を奪い合い、悪条件の地形や天候の中で前進する際には注意を払うことが戦略的に正しいシステムになる。その結果、東部戦線はより楽しく、史実に近く、没入感のあるものとなり、世界の他の地域における進攻計画にも新たなレイヤーを加えている。
  • (質疑応答より)今回の拡張にはイタリアは含まれていない。イタリアは他のものとは相いれないし、テーマや地域が近いからとみなさんが期待していたことに驚いている(メキシコがMtGに含まれているのはアメリカの隣国で、どうしてもメキシコの国家方針ツリーを作りたい人がいたからだ)。海軍のつながりでイタリアをMtGに入れる計画もあったが、他の大国と合わせるとDLCが大きくなりすぎてしまい、その余裕はなかった。イタリアは個別のテーマと関連する他国がある拡張が必要だし、またそれに値すると個人的には思っている。
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質疑応答

Q1:補給結節点という新たな建造物が追加されるということ?

A1:そうだ。私たちはプレイヤーに都市や港にある結節点を巡って戦ってほしいので、これは極めて高価だ。また、鉄道を敷く建設の選択肢もある。史実の鉄道は敷いてあるが、プレイヤーはアップグレードしたり、さらに鉄道を建設したりできる。ヨーロッパではアップグレードすることが多く、他の地域では建設することが多くなる。

Q1-2:地形によって鉄道建設コストは変わる?

A1-2:変わる。

Q1-3:鉄道はほとんどが史実をモデルにしたものになるの? それともバランスのためにある程度の創造的自由があるの?

A1-3:芸術的自由のためには見た目の美しさやゲームプレイについて理にかなっているかもというの必要だ。史実の地図をもとにしているが、すべての鉄道を網羅したわけではなく、主要なネットワークのレイアウトを表現することを目指している(例えば、フランスのネットワークはパリを中心としている)。中央ヨーロッパの大部分では完全に正確に再現するとすべてのプロヴィンスをあらゆる方向の鉄道で覆うことになってしまう(すべてのユニットが何百もあるノードのどれから物資を引き出すのが正しいのかを常に計算しなければならないため、パフォーマンスが低下してしまう)。しかしまだ調整中のため、1936年には存在しないがゲーム開始時に考えることなしに建設することになる鉄道をいくつか追加して、さまざまな場所で明白な補給問題を解決することになるかもしれない(この点、日中国境はちょっとした問題児だ)。最後の手段として100%正確な史実どおりのシステムにするか、どこかに低レベルの鉄道を1本追加して他のバランスの取れたシステムと噛み合うようにするかを選ぶなら、私たちは後者を選ぶ。

Q2:まだ開発の初期段階ということだけど、現時点では2021年のリリースを目指してるの?

A2:今年という意味ならそうだ。

Q3:VP(勝利点)が鉄道や川に隣接していない場合(フランス南東部のスクリーンショット)は自動車での接続になるの?

A3:私は全体の輸送に自動車だけを使うのではなく、トラックと馬匹に分けたいと思っていたが、馬匹と自動車を抽象化して自動車にまとめたのは理にかなっていると思っている。自動車はネットワークへの接続はできないが、トラックは鉄道から離れた場所で使用できる。今のところトラックは最終的に少し変更されるかもしれないが、トラックがない場合の考え方としては馬匹を使うので輸送能力がゼロにはならない。また、これまでどおり少数の部隊を養える地方からの補給もある。

Q4:補給結節点を占領するとそこの物資を利用できるようになるの? あと補給物資は汎用の「補給物資」なの? それとも手動でなにを運ぶか決めるの?

A4:占領はできるが、それは自国のアクセスを広げるためだ。これはここでのゲームプレイの核となるもの、すなわち敵領土への輸送ルートを確保することだ。鹵獲物資というようなものについては今のところなんの計画もない。備蓄される「補給物資」というようなものは存在せず、抽象化されて自国産業で生産される。

Q5:この新しいシステムはパフォーマンスにどれくらい影響するの?

A5:これは複雑なものだが、以前のものもかなり負荷があったので、一度できあがってみないとなんとも言えない。

Q6:インフラレベルとの関係はどうなるの?

A6:インフラは最大5レベルまで下がり、かわりに鉄道からいくつかのものが供給される。こうしたものは今では少し異なる動作をしているが、詳細は今後述べる。建物のスロットは使わないので競合はしない。

Q7:ソ連戦線だけでなく、日本の中国/アジア戦線もより面白くなることを期待してる。

A7:鉄道を確保するための日本の侵攻経路を追いかけるのは、確かに今ではとても理にかなうことだ。

Q8:資源のある場所に鉄道を敷いたら得られる資源量が増えたりする?

A8:多少は増えるが、詳細は今後述べる。

Q9:上陸作戦や空挺降下で首都を切り離すだけではすべての敵ユニットを補給切れにできなくなるということ?

A9:このシステムでも首都からの補給に依存するが、これに対処する方法がいくつかある。今後述べる予定だ。

Q10:鉄道ができたことで普通の地域での移動はこれまでよりも遅くなるの?

A10:戦略的再配置について言っているのであれば、これを鉄道と関連させて移動速度の上昇のほとんどを鉄道によるものにしたいと思っているが、まだできていない。

Q11:ジョージ・ワシントン・ウィスラーの意図しない遺産である、隣国よりも広い軌間がゲーム上でソ連にとって意味のあるものになるか楽しみにしてる。

A11:ソ連の軌間からの転換に時間がかかることを表現するためにソ連に補正をつけることも検討したが、誰もが行う必要のある転換や修理に抽象化された。

Q12:装甲列車や列車砲はある?

A12:その他の鉄道に関連するものについてはさらに詳細がある。

Q13:空挺部隊で戦略的な鉄道を占領すると前線部隊が補給切れになるということ?

A13:そうだ。代替ルートがなければ鉄道の防護が重要になる。

Q14:航空機で敵の鉄道を攻撃できるとすると、モグラ叩きにならないようにシステムが変わるの?

A14:今回のDLCではないが、航空戦の開発に戻ったらやりたいことのひとつだ。今の防衛は個人的にはマイクロマネジメント過ぎると思う。

Q15:陸戦のアップデートということは戦車デザイナーのような機能を期待してもいいの?

A15:今日は機能面で充分ネタバレしたように思っている。今後の開発日記を楽しみにしていてほしい。


今回の内容のすべてのリリース時期は6月の記念日の後、第3四半期か第4四半期になると述べられています。

久しぶりの開発日記でスレッドの投稿が非常に多い回ですが、全体的には鉄道による補給システムの変更はかなり好意的に受け止められているようです。パフォーマンスがどうなるか心配ではありますが、最終的にどのようなシステムになるのか私もかなり期待しています。

次回:開発日記2021年4月14日――ポーランドの国家方針の見直し パート1/2

コメント

  1. 翻訳お疲れ様です
    いつもの開発日記の長さを考えると次期DLC発売はきっと半年後(10月?)でしょうね

  2. 同盟のせいで補給がうまくできなくなるのが解決するといいな

  3. これ日本みたいに国内は狭軌、植民地は標準軌とかやってた国はどうするんだろ
    あとはディシジョンで泰緬鉄道敷設とかそういったものも加わるのかね

    とりあえずすごく楽しみ

    • 開発者が言った通り、おそらく割と負担の重い修理という形になると思う

  4. このシステムとソ連NFで独ソ戦がどの程度変わるのだろうか
    今までの独ソ戦は天候の影響もほとんどないしただの茶番だったから天候が補給に影響を与えるようになってどうなるか楽しみ。

  5. 他の質疑応答として、
    Q.インフラを追加するNFはどうなるのか
    A.場合による。アウトバーンは鉄道を得られず、インドやオーストラリアのNFには鉄道に関するものがある。追加になるかアップグレードになるかは状況による。
    といった感じのものもありました

  6. 鉄道の建設というとvictoriaを思い出す
    victoria3はまだですかね…

  7. 首都への資源輸送にも鉄道が使えたらいいな…
    大陸打通作戦ロールプレイができる

  8. 列車は新たな装備ということは、研究しないと使えないのだろうか

  9. まさかHOI4でA列車で意向をやるとは思わなかったなぁ。

  10. Q12は「装甲列車や列車砲はある?」じゃないですかね。

    • 修正しました。ありがとうございます。

  11. ただでさえ重いのにさらに重くなるものを増やすのか
    スパイといい列車や補給のリソース追加やら戦争を気持ちよくさせたいのか内政ゲームさせたいのか最近よくわからないわ

    • なるべく史実っぽい戦争が出来るようにしたいんじゃないの
      各々がHoi4に求めてるものと開発がやりたいことが一致してるかはさておきね

    • そもそも今の補給システムが気持ちよく戦争出来るシステムかと言われるとね

      このDD内でも述べているように既存の補給システムは視覚な直感と一致しないのでそれほどわかりやすいとはいえない

    • どうしても我慢出来ないレベルなら導入しなきゃいいだけじゃないの?

      • DDコメ欄に毎回コレ沸いてるけど,DLC全部入り前提なHoI4コミュニティで嫌なら見るなは通じないだろJK

  12. リリースから相当の進化を遂げて、なおこれほどの改修を実行するとはたまげる。たぶんパッチリリース直後はバランス崩壊で阿鼻叫喚だと思うが各方面頑張ってほしい(他力本願)。
    満鉄警備イベントとかあるのかな。

  13. 長大な前線のすべてのプロビに師団が張り付いてそれを見守らなきゃいけない現状はなんか変化あるかなあ

  14. Victoria2みたいで草

  15. インフラ投資要素はありがたい、山岳や砂漠にも建設できる補給基地のようなものも作れるようになって欲しいね、絶対爆撃機に狙われるけど(笑)

  16. インフラの最大レベルを5まで落とすということは、鉄道が引けない島嶼部はいよいよ貧弱インフラ地帯と化すのかな。それなら太平洋戦争にも影響が大きそう。関門トンネル開通イベントで本州と九州が鉄道でつながって、東京から長崎までの物資供給量が増えるみたいなイベントにも期待したい(妄想)。あとは電化による供給量増加イベントとか。そこまで行くとtransport feverみたいになっちゃうか。
    加えて、鉄道の要素まで入れるなら、そろそろ石炭というリソースも登場させていい気がするな。蒸気機関の燃料なのは当然、発電の燃料とか産業の要でもあるから。hoi4の合成燃料も石炭からの人造石油を再現しているわけだし。今まで石炭を無視してきたのが無茶苦茶な気がする。hoi3の頃のように石炭が無いとICが割れる(工場稼働率が低下)みたいなデバフ付きで再現して良い気がする。無論、hoi4はいろいろ細かいことを無視して成り立っているから、指摘し出したらきりがないわけだけど。

    • 自分でも言ってるけど、んなこと言ってたらキリないよ
      例えば今は「燃料」のひと言でまとめてるけど、本来は軽油、重油、ガソリンにわけるべきだ、とか、食糧は?ってことになる
      それはMODに任せればいい
      燃料細分化するなら当然エンジンも、とかね
      これはあくまでゲームであってシミュレータではない
      細かいところ=煩雑になるところは無視するのが当たり前

    • 戦略を考えるゲーム、と捉えたときに意味があるかどうか、でしょう。
      石油の確保の必要の無い国、石油の確保が必要な国、で進行ルートや師団編成、外交関係に
      も影響が出ますが、果たして「石炭」が戦略上如何なる意義が生じるかについては疑問
      です。

      • 第一次世界大戦以前なら無煙炭的な意味が発生したかもしれんが二次大戦において石炭による戦略上の挙動なんてないと思いました

  17. これはついに馬車の出番か! と思ったら自動車で統一かぁ。と思ったら馬の出番もあるようだ。やったぜ

  18. 鉄道と天候システムならhoi3のmod black iceでやってた

  19. 開発はゲームスピード何でプレイする想定で作ってるんだろう。
    最低速度で遊ぶ前提だからいくら重くなっても気にならないし、
    作業もどんどん追加していってるんだろうか

  20. シベリアにアウトバーン作りてぇな
    日本からドイツまで直結とかできたら面白いのに

  21. ということは英ソのイラン進駐もこれで再現できるのか?

  22. 日本プレイだと長期戦踏まえて大陸打通して補給改善するか、短期決戦目指して補給度外視で内陸に攻め入るかの二律背反になるのは良いかも

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