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「Crusader Kings III」開発日記#22――中世の多様性

CK3 開発日記

「Crusader Kings III」開発日記#22が公開されていましたので、その内容をご紹介。今回は多様性について。本体発売前の開発日記です。

前回:開発日記#21――カスタム教派と異教の改革


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開発日記

開発日記#22は、多様性について。

  • CK3は本当に多様性に富んだゲームで、世界のほぼ半分のマップとおよそ6世紀にわたる歴史がある。この世界には無数の称号、文化、教派、キャラクターがある。私たちの目標はこうしたものすべてを詳細かつ正確に表現することで、これまで以上にダイナミックな要素とプレイヤーの選択により、より深く没入できる体験を提供することだ。歴史を再現するのか、まったく新しい世界を構築するのか、それともその中間か。すべてはプレイヤーの手に委ねられる。

ジェンダーオプション

  • CK3における性別に関連した制限は、直接的にせよ間接的にせよ、すべてが教派によって制御される。教派システムによって、こうした制限はゲーム中で変更できる。私たちの性別に関するTenetsの設計思想は、男性と女性にまったく同じ選択肢を提供することだ。
  • 例えば、「性別観(View on Gender)」のTenetは「男性優位(Male Dominated)」、「平等(Equal)」、「女性優位(Female Dominated)」の設定がある。男性優位の教派における女性に対するすべての制限は、女性優位の教派においては代わりに男性に適用される。

  • 中世の多くの地域では、夫の不在時に女性が統治することはめずらしくなく、女性が顧問を務めたり、財産の管理をすることも多かった。私たちは評議会の地位に配偶者(Spouse)を加えることでこれを表現した。配偶者のスキルはプレイヤーの勢力に直接影響を与え、配偶者が派閥との交渉から追加兵力の獲得まで、あらゆる種類の職務を処理するイベントを見ることになる。

  • CK2と同様に、性別間の平等性についてのゲームルールがあるが、これに改良とバリエーションの追加を行った。「平等(Equal)」設定(CK2の「All」に相当)はCK2よりも多くの分野をカバーし、例外が少なくなっている。これは動的な教派システムと前述の設計思想によるものだ。
  • また、史実の性別の地位を逆転させ、ほとんどの宗教で女性が支配的な性別になる「逆転(Inverted)」の設定もある。

  • 女性はCKシリーズにおいてこれまで以上に視覚的に存在感を発揮している。一番のインパクトは新しいイベントウィンドウだ。CK3では豪華なキャラクターモデルを使って豊かな多様性が見えるようになっている。

性的関心

  • 性的関心はキャラクターの行動と動機にスパイスをもたらし、ゲーム中の教派によっては罰当たりなことだったり、犯罪的であるとみなされる。
  • CK2からの異性愛と同性愛に加えて、両性愛、無性愛にもなり得る。性的関心は特性で決まるものではなく、独自のシステムを持ち、これによって私たちはより容易にこれを取り扱えるようになり、インターフェースではプレイヤーによりわかりやすくなった。
  • また、CK3では異性愛をデフォルトとして定義していないが、これも私たちにとって重要なことだった。
  • 子供たちは10歳頃に自分の性的関心を発達させ、一度決まると変わることはない。このゲームでは性的魅力と恋愛的魅力を分けてモデル化していないため、キャラクターの性的関心によって性的嗜好と恋愛的嗜好の両方が設定されることに注意してほしい。
  • しかしゲーム内での性的嗜好と性的行動は区別されている。キャラクターの性的嗜好それ自体が犯罪になることはないが、特定の性的行為は犯罪になる可能性がある。例えば、教派の「同性間の性的関係に対する見方(View on Same-Sex Relations)」が「受容(Accepted)」でない場合、関係を持った2人の男性は(性的関心にかかわらず)「男色家(Sodomite)」の秘密を得る。
  • AIは魅力を感じない相手との恋愛や性的関係を追求することはないが、プレイヤーは性的嗜好に反した行動を選択することができる(ペナルティがあり、恋人関係に発展することもないが)。つまり異性愛男性のプレイヤーキャラクターが同性愛や両性愛の男性キャラクターを誘惑した場合でも、「男色家」の秘密を得るということだ。

  • 性的関心に関連したゲームルールは2つある。「同性間の性的関係に対する見方」と「性的関心の分布(Sexuality Distribution)」だ。
  • 前者はすべての教派の同性間の性的関係に対する見方」を史実のデフォルトから「受容」まで変更できる。
  • 後者はそれぞれの性的関心がどれほど一般的かを変更できる。異性愛がもっとも一般的な性的関心であることを意味する「デフォルト(Default)」、4つの性的関心すべてを同程度に一般的なものにする「平等(Equal)」、異性愛ではなく、同性愛、両性愛、無性愛がもっとも一般的な性的関心となる「同性愛(Homosexuality)」「両性愛(Bisexuality)」「無性愛(Asexuality)」がある。

教派

  • キリスト教以外の教派、特にアフリカとインドの教派はさらに区別されるようになった。アフリカの異教は少なくとも6つの新しい教派、すなわちRoog、Bori、Siguism、Akom、Waaqism、Kushitismに置き換えられ、それぞれ独自のTenetsとフレーバーを持つ。
  • 例えば、Boriは長い歴史を持つ母系宗教であり、精霊を崇拝している。彼らは精霊の憑依を信じており、その精霊は女性か男性のどちらかであるため、彼らは同性の性的関係を受け入れている。Siguicsは先祖を崇拝し、双子は祝福されていると信じている。

  • ヒンドゥー教は七つの教派に分かれている。ヒンドゥー教の四つの主要な伝統(Vaishnavism、Shaivism、Shaktism、Smartism)を拡張して肉付けしたほか、CK3ではKrishnaismやAdvaitismといったあまり知られていないヒンドゥー教の伝統も追加した。
  • 仏教には5つの教派があり、ジャイナ教には3つの教派があり、マップ全体で多くの宗教が同様の多様化を施されている。Dualismの宗教も追加し、Manicheanism、Mandeanism、Sabianismなど7つの教派がある。

  • 自分の教派を作ることができるので、自分の遊びたい社会を作ることができる。ゲームルールでプリセットできるものもあるが、自分の好きなように世界を変えていくのはとても満足感のある体験になる。
  • 例えば、宗教戦争や意見の相違を過去のものにするゲームルール「Faith Acceptance」、世界のすべての人の教派をランダムにする「Randomized Faiths」がある。

民族と文化

  • ポートレートのアセットセットの数は、CK2ベースゲームの2種類からCK3では7種類に増えた。発売時には、西ヨーロッパ、北方異教徒、中東・北アフリカ、ビザンツ、ステップ地帯、サハラ以南のアフリカ、インドでビジュアルの差異がある。民族の数も大きく増え、これら7つのグループの中でのバリエーションが見られるようになる。
  • 新ポートレートシステムにより、民族はシームレスに溶け込むようになった。異なる民族の二人のキャラクターが子供を持った場合、子供は少し両親のような見た目になる。これについて詳しくは後日の開発日記で述べる。

次回:開発日記#23――宗教騎士団

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