EU4, HoI4, Stellarisでランチャーがアップデートされたとのこと。Mod管理で検索バーやロード順の番号などが追加されたようです。

MODを作ろう!HoI4編――「Japan Historical Improvement」の初期戦力

日本向け総合改変MOD「Japan Historical Improvement」の初期戦力の設定について、資料に基づいて設定しましたのでご紹介。

「Japan Historical Improvement」についてはこちら。


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概要

「Japan Historical Improvement」と言いつつ、初期戦力の配置はそこまできちんと資料に基づいて設定していませんでした。そこで1.6への対応以来少しずつ調査を進めて来ていましたが、このたびようやくそれらしくなったのでご紹介します。

全体的にできる限りインターネット上でアクセスできる資料に基づいて設定しましたが、資料の見当たらないものについてはWikipediaを元にしています。また、航空隊(空母航空隊除く)についてはネット上に1936年当時の情報がほとんどなく、バニラのままとなっています。いずれ機会を見てこれも変更したいところです。

陸軍

陸軍はバニラに存在する南洋諸島の守備隊と蒙古騎兵師団がまるごとなくなっているため、合計師団数はほぼ半減の33個師団(歩兵師団17個、騎兵旅団4個、独立混成旅団2個、野戦重砲兵旅団4個、陸戦隊1個、守備隊5個)となっています。

各師団の編制

基本となる歩兵師団については昭和10年の陸軍常備団隊配備表(アジア歴史資料センター)を参照しています。基本は4個歩兵連隊で、これに加えておおむねすべての師団に騎兵連隊、野砲兵連隊、工兵大隊、輜重兵大隊が存在しているため、ゲーム中ではこの4種類を支援中隊として実装しています。実際には電信連隊や戦車連隊などが配備されている場合もありますが、これらは実装していません。また、歩兵師団と近衛師団は同じ編制ですが、近衛師団をエリート部隊に設定できるように分けています。

独立混成旅団は1936年当時、独立混成第1旅団と独立混成第11旅団が存在していましたが、この2旅団は編制が大きく異なっているため、前者に「独立混成旅団(戦車)」、後者に「独立混成旅団(砲兵)」という編制を割り当てています。この頃の独立混成旅団については詳しい資料を見つけられず、出典は不明ですがこちらのページの内容を元に作成しました。

騎兵旅団は少し変則的で、陸軍常備団隊配備表を見るとすべての騎兵旅団は師団に属しており、また師団番号と同じ番号の騎兵連隊も含んだ形の3個騎兵連隊編制となっていますが、ゲーム中ではこうした騎兵連隊は歩兵師団の偵察中隊として表現しているため、それ以外の2個騎兵連隊のみを含んだ編制としています(満州に派遣された騎兵旅団も実際そのように運用されていたようです)。

騎兵旅団を師団ユニットとして表現する関係上、野戦重砲兵旅団(2個砲兵連隊)も無視するには大規模過ぎる部隊なので、ゲーム中でそのままでは単独で戦闘できない編制になってしまいますが、これも追加しました。これも騎兵旅団と同じで師団番号と同じ番号の砲兵連隊も含んだ形の3個砲兵連隊編制(例外あり)ですが、ゲーム中ではこうした砲兵連隊は歩兵師団の支援砲兵中隊として表現しているため、それ以外の2個砲兵連隊のみを含んだ編制としています。

陸戦隊は詳しい資料を見つけられず、Wikipediaの「2個大隊2000人規模」という記述から2個大隊のみの編制。

台湾守備隊は『陸軍各兵科現役下士官志願案内 : 附・上等兵に早くなるには』コマ番号13のほか、Wikipediaにも同様の編制が掲載されているため、この編制(2個歩兵連隊、1個砲兵大隊)を元に2個歩兵連隊と支援砲兵中隊としました。

独立守備隊は満州に存在した旅団規模の守備隊で、各独立守備隊には独立守備歩兵大隊6個が所属していました。ゲーム中では6個歩兵大隊(ゲーム中では連隊は5個までなので、3個大隊の歩兵連隊2つの並びですが)として実装しています。

各師団の配置

陸軍部隊の配置も主に昭和10年の陸軍常備団隊配備表を参照し、基本的にはこれに掲載されている各師団の衛戍地をゲーム中の部隊の配置プロヴィンスとしていますが、『戦史叢書第099巻 陸軍軍戦備』82ページ(ブラウザ閲覧上のページ番号。書籍のページ数では128ページ)にある挿表第13「満州派遣主要部隊の派遣及び帰還概見表」で昭和10年末に満州に配備されている部隊と陸軍常備団隊配備表に掲載されていない部隊は個別に調査して配置場所を決めています。

なお、衛戍地以外に配置した師団ユニットの位置は司令部の位置をベースに決めています。

第3師団は「駐満2年綜合報告」の「第三師団駐満間行動一覧表其二」によると、昭和10年11月以降、師団司令部はハルビンに位置していたとあるため、ハルビンに配置。野戦重砲兵第1旅団も本来は第3師団所属ですが、上記の綜合報告では野戦重砲兵旅団の記載はないため、満州には配置されていなかったものと考え、野戦重砲兵第1旅団は衛戍地(三島)に配置しています。

第9師団は前師団長山岡重厚が離任後昭和11年12月24日に提出した「状況報告」の冒頭に「(35年)12月20日遼陽師団司令部に着任し」とあるため、遼陽(記名プロヴィンスではないのでそれらしい位置。以下同様)に配置。

第16師団は前師団長蒲穆が離任後昭和10年9月16日に提出した「状況報告」の「北防衛地区兵力配置要図」によると、昭和10年7月末時点で、師団司令部はチチハルに位置しているため、チチハルに配置。

騎兵第1旅団・第4旅団は当時騎兵集団という部隊を構成していましたが、騎兵集団長蓮沼蕃が昭和10年9月16日に提出した「状況報告」の「騎兵集団兵力配置要図」ではハイラルに騎兵集団司令部・第1旅団司令部・第4旅団司令部が所在しているように見えるため、ともにハイラルに配置。

騎兵第3旅団は戦後に作成されたと思われる「部隊略歴 昭和5~20年」によれば、昭和10年10月に三江省佳木斯に到着とあるので、佳木斯に配置。

独立混成第1旅団は前旅団長藤田進が離任後昭和11年4月6日に提出した「上奏」冒頭に「同年(昭和9年)11月公主嶺における新兵営の完成とともに全旅団同地に移駐し爾来今日に及べり」とあるため、公主嶺に配置。

独立混成第11旅団は位置に関して明確な手がかりは見つけられませんでしたが、「軍司令官初度巡視に際し 承徳兵営敷地現地案の説明」で承徳に司令部が置かれるかのような書きぶりであり、前任の第8師団が承徳にいた(「河北作戦から引き上げて承徳に落ち着き」)とも書かれているため、承徳に配置。

第1独立守備隊は戦後に作成されたと思われる「部隊略歴 昭和5~20年」によれば、昭和5年に公主嶺から奉天に移駐したとあるため、奉天に配置。

第2独立守備隊は位置に関して明確な手がかりは見つけられませんでしたが、昭和11年6月29日の「兒玉中将戦歴概況」では昭和10年2月に新京―白城子間の鉄道保護任務を第3独立守備隊から引き継いでいること、この区間では新京が最大都市なので、新京に配置。

第3独立守備隊も位置に関して明確な手がかりは見つけられませんでしたが、戦後に作成されたと思われる「部隊略歴 昭和5~20年」では所属する独立守備歩兵第14大隊が昭和11年8月まで北黒線(ハルビンよりさらに北の北安からソ連国境の黒河までの路線)の警備に当たっていたとあり、また同第13大隊も昭和11年まで綏化(ハルビンと北安の間に位置)の警備に当たっていたようなので、第3独立守備隊は当時ハルビンより北の警備を担任していたと推定し、この地域の最大都市である綏化(第3独立守備隊筆頭部隊である第13大隊も所在)に司令部があったと推定して、綏化に配置。

第4独立守備隊も位置に関して明確な手がかりは見つけられず、戦後に作成されたと思われる「部隊略歴 昭和5~20年」によれば昭和10年中に所属の独立守備歩兵第22大隊が密山に移駐していること、Wikipediaによれば虎頭要塞の建設が1934年に始まっていることから、このあたりの警備を担任していたと推定し、このあたりの最大都市である鶏西に司令部があったと推定して、鶏西に配置。

最後に、上海海軍特別陸戦隊は本来なら上海駐留ですが、ゲーム上上海に部隊を置くことはできないので、とりあえず横須賀に配置しています。

海軍

海軍は実際の艦艇の装備を元に各艦艇の装備を大幅に追加しているため、バニラと比べると非常に強力になっています。

艦隊・任務部隊の編制は『海軍制度沿革 巻4』コマ番号48-49にある昭和10年(1935年)11月15日発令の艦隊編制、コマ番号71の駆逐隊編制、コマ番号88-89の潜水隊編制、コマ番号50-51の警備戦隊・防備戦隊編制を元に、艦隊と鎮守府をゲーム中の艦隊、戦隊をゲーム中の任務部隊として作成しています。

戦隊の位置は昭和10年12月28日「海軍公報」の艦船所在を参考として、各戦隊の戦隊司令座乗艦の位置としました(艦隊も同様)。

なお、この海軍公報によれば昭和10年末時点における連合艦隊旗艦(連合艦隊司令長官兼第1艦隊司令長官座乗艦)は戦艦山城ですが、当時最新鋭の戦艦ということで「海軍の誇り」は戦艦長門のままとしています。

1936年1月1日時点では、前年に発生した第四艦隊事件での損傷艦で修理中のもの(重巡洋艦足柄など)がありますが、「修理中」という状態を初期設定で表現する方法がわからず、バニラ同様通常の配置としています。

バニラでは改装中として生産キューに入っている戦艦比叡は「練習戦艦比叡」という新たな艦型を作成した上で初期戦力として配置しています。これはWikipediaによれば比叡の改装は36年11月以降であることによります。逆に戦艦金剛と空母赤城はWikipediaによればそれぞれ35年6月、35年11月から改装中であるため、バニラの比叡と同じくゲーム上は生産キューに入れて新規建造ということにしました。

また、バニラから初期の生産キューに1936年1月1日時点で既に起工されていた駆逐艦などを追加しています。


個人的には海軍についてもっと詰めて調査したいところですが、ゲームとしての面白さにはほぼ影響がない部分なので、このあたりで一旦切り上げて国家方針をどうにかしたいと思っていますが、時間を取れるのはもう少し先のことになりそうです。

航空隊についてはこちら。

コメント

  1. 史実準拠の力の入れ方が凄まじいですね…。
    個人でマイナーな論文等の調査は非常に重労働でしたでしょう…お疲れ様です。

    • ありがとうございます。本当なら国家方針に時間をかけたほうがいい(初期戦力の設定で直接ゲームが面白くなるわけではないので)というのはわかっているのですが、調べ始めたらそれが楽しくなってきてしまい……。
      国家方針もしっかり調査して、面白く作りたいところです。

  2. 楽しみですね

    • ありがとうございます。時間を取れるのはもう少し先のことになりそうなので、国家方針のアップデートには時間がかかりそうですが……。

  3. WTF対応はしないのでしょうか?
    盧溝橋のデバフが消えたのは素晴らしいです、中華民国が妥協するのが増えた気がします

    • すみません、WTFというのがなんのことを指しているのかよくわからず……。
      WtTのことでしたら対応しているというか入っているのを前提に制作しています(入っていなくても動作はします)。

  4. 航空隊の情報について、心あたりがあるので探してみますね
    もし見つかったらここに投下します
    まああまりアテにしないでください(笑)

    • ありがとうございます。教えていただけると大変助かります。

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