「Imperator: Rome」開発日記2019年3月4日分が公開されていましたので、その内容をご紹介。今回は同盟の変更点とインドについて。
概要
開発日記2019年3月4日は、同盟の変更点とインドについて。インドについては後日追記します。
2019/04/01追記:追記しました。
同盟の変更点
- 以前の開発日記でも述べたが、Imperatorで参戦要請を行うのは戦争指導国となっていた。これにはいくつかの理由があり、もっとも重要なのは大国を自国の拡大のために戦争に引きずり込むことができるという点だが、小国にとっては必ずしもリアルでもバランスが取れてもいなかった。大国の厚意を得られたとしても占領されたり国民を奴隷に取られたりするリスクがある。
- 問題なのは戦争主導権の移転が頻繁に予測できない結果につながるということだ。小さな紛争がたびたび拡大し、最大の帝国が得るもののほとんどない戦争に巻き込まれ、さらに同盟国に参戦要請もする。
- 戦争指導国の古い変更システムは放棄して、かわりに同盟の機能に多くの変更を施した。もっとも大きいのは、同盟が対等な軍事的協力協定であり、大国が小国を防衛するような状況には別の外交関係を使うようにした点だ。
戦争主導権の移転
- 戦争主導権(War leadership)は、従属国が攻撃されたときには宗主国にのみ移転し、また独立保証した国家から参戦要請を受けたときの最有力(もっとも人口が多い)の国家にも移転する。ひとたび主導権が移ると新たな主導国は自身の従属国や同盟国に参戦要請できる。同盟国は戦争の手助けをしてくれるが、プレイヤーから主導権を取っていくことはない。
同盟と独立保証
- 同盟は同じ国家ランク同士の間でのみ存在でき、超大国(Great Powers)は同盟国を持てない(列強は自力で自国や独立保証した国、従属国を守らなければならない)。
- さらなる都市を獲得することで自国の国家ランクが変わった場合、既存の同盟関係はすべて独立保証に切り替わる(ランク変更に和平が必要な場合は確認ダイアログが出る)。
- 独立保証は開戦事由ではなく被保証国が攻撃されたときに参戦要請を受けるものに変わり、外交関係スロットを1つ消費する。
- こうした変更で、この時代のさまざまな種類の国家関係を反映できるようになった。肩を並べる力を持つ国家間のさらに進んだ協力関係も実現できる。
国家ランク
- 同盟の変更に合わせて国家ランクの定義も変更した。超大国になるために必要な都市数を大きく引き上げ(したがって同盟国も必要ない)、したがってゲームスタート時に列強は存在しない(マウリヤ朝は近いが)。
- 移住部族(Migrant Horde):都市なし
- 都市国家(City State):1都市
- 地域国家(Local Power):2-24都市
- 地域大国(Regional Power):25-99都市
- 大国(Major Power):100-499都市
- 超大国(Great Power):500都市以上
インド
- インドはマップの東端にあたり、インドとビルマの自然国境であるアラカン山脈まで広がっている。紀元前304年においても世界の中で非常に人工の多い地域であり、この地の国家は領土から考えられるよりも大きな資源を持っている。
- 政治面においてインドは歴史的にヨーロッパと同じくらい多様で、多くの国家が覇権を争い、ときには大帝国がこの地を統一した。紀元前304年にはインダス渓谷南部の無名の人から成り上がったチャンドラグプタ・マウリヤのマウリヤ帝国が興隆し、ナンダ帝国とインドに残っていたギリシャ人のサトラップを滅ぼしている。
- 宗教面ではヒンドゥー教が支配的だが、ジャイナ教・仏教も興隆している。特に仏教はインド全域に広まっており、最終的には世界宗教となる。
- 過去数回の開発日記で述べたのと同様に、この地域もこの時代の歴史を調べる上で多くの困難がある。インドは非常に広く、多くの点で後世の情報から推定しなければならなかった。
インドの軍の伝統
- 最初の伝統: Rathas:チャリオットが使用可能になる
- マウリヤルート
- Versatile Infantry: 弓兵の攻撃力+15%
- Descendants of Airavata: 戦象の攻撃力+15%
- Warhost of the Empire: 軽歩兵の士気+10%
- Natural Pathfinders: 戦象のジャングルと森林における戦闘能力+15%
- Dedicated Archers: 弓兵の規律+10%
- Homeland of our Fathers: 重歩兵と軽歩兵のジャングルと森林における戦闘能力+15%
- Integrating the Tribes: 国家の部族民の幸福度+20%
- 完了ボーナス:The Bureaucracy of War: 戦争疲弊度-0.02/月
- 沿岸ルート
- Natural Harbors: ガレー船コスト-15%
- The Vyuha System: 弓兵の士気+10%
- Masters of the Sea: 三段櫂船の士気+10%
- Plunder!: 港の襲撃が可能になる、奴隷化効率+20%
- Flexible Divisions: 陸軍士気+10%
- City of the World’s Desire: 要塞防御+15%
- State Artisan: 弓兵とチャリオットのコスト-10%
- 完了ボーナス:The ‘Diplomatic’ Fleet: 三段櫂船の規律+10%
- 貴族ルート
- Fit for a King: チャリオットの防御力+15%
- Trained to Kill: 戦象の規律+10%
- Armored Archers: 弓兵の防御力+15%
- Padma Vyuha: 戦術Padma Vyuhaが利用可能になる
- Imported Horses: チャリオットの規律+10%
- Elephantine Abundance: 戦象のコスト-15%
- Exotic Soldiers: 傭兵維持費-15%
- 完了ボーナス:Striding Besides Giants: 戦象の士気+10%
インド北部
- インド北部にはヒンドゥスタン平野が広がり、ナイルデルタと同じく世界でも特に豊かで人口の多い地域となっている。しかしナイルデルタよりもずっと広大だ。ここは歴史を通じて多くの帝国の中心地であり、ゲームスタート時点ではマウリヤ帝国が支配している。
- 西のインダス地域はギリシャ人の統治下にあった。今では名目上セレウコス朝の版図だが、実際にはマウリヤ朝配下のサトラップが支配している。
- Maurya:マウリヤ帝国はインド全体のほとんどを統一しており、特に成功した汎インド帝国と言われる。だが、紀元前304年当時はまだ若い王国だった。君主のチャンドラグプタ・マウリヤはこれまでの国家とは異なる国造りを行った。
- Atavia:チャンドラグプタの総督によって統治されているが、完全に帝国の一部ではない。この森林部族地帯は従属国として緩やかな関係を保っている。マウリヤ朝の進貢国としてスタートする。
- Kamarupa:ずっと東方のこの部族国家はマウリヤ朝に対して独立を保っている。
- Kalinga:アショーカ王による熾烈な征服戦争までマウリヤ朝の支配に抵抗した独立王国。この戦争によってアショーカ王は過剰な暴力を否定し、仏教を振興した。
- Karusa:インド東部のジャングルにある部族国家。この地域のこの時代については多くのことはわからない。
- Indravana:部族国家。
- Bhoja:部族国家。
- Rathika:部族国家。
インド南部
- インド南部のほとんどの国家は北部ほど史料が残されていないが、この地の港についてはローマ人やギリシャ人の交易商に知られていた。またPandya’s、Cholas、Cherasなど、インド史の中でも古い王朝がここにある。
- スリランカ島と南西部のタミル人国家は特に人口の多い地域だが、紀元前304年時点ではマウリヤ朝ほど強力ではなく、成長の可能性がある。
- Ashmaka:マウリヤ朝の南部国境に接している弱体の部族国家。チャンドラグプタの後継者に征服され、道路網がこの地域まで延伸される。
- Pitnika:沿岸部の王国。
- Kuntala:最終的にはマウリヤ朝に征服される部族国家。
- Andhra:現在も地名に名前を残す部族国家。
- Mahisha:スタート時点からそう遠くないうちにマウリヤ朝に征服される部族国家で、詳しいことはほとんどわからない。
- Alupa:Alupa朝によって治められる部族国家。マウリヤ朝を含む多くの大帝国からも生き残り、中世まで続いた。
- Satiyaputa:部族国家。
- Chera:南部でも特に重要な王国で、現在まで続く多くの貿易港を支配していた。
- Ay:小さな王国で、Ay朝はこの地域でも特に古い家系だ。
- Chola:独裁君主国。史実では海外にも領土を持ったが、ゲームスタート時点では地方勢力にすぎない。
- Pandya:紀元前304年時点で既に非常に古いと考えられていた家系によって統治されていた独裁君主国(そしてEU4やCK2でもプレイできる)。
- Anuradhapura:スタート時点ではスリランカを治める王国で、Anarudhapuraを本拠としている。この王国は仏教の伝播に大きな影響を受けており、その影響は現在まで続いている。
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