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ゼロから始めるEU4――戦闘について その1

EU4 その他

前回は戦争のアウトラインを見ていきましたが、今回からは戦闘について見ていくことにします。長くなってしまったので、今回は陸戦についてまとめています。

執筆時の最新バージョン:1.20.1

前回:ゼロから始めるEU4――戦争について


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今回のポイント

  • 戦争の趨勢は決戦では案外決まらないことが判明
  • でもやっぱり戦闘に勝つことは戦争に勝つためには最重要
  • 陸戦にはいろいろ関係する数値があるが、プレイヤーが一番動かしやすいのは兵力と将軍
  • 大兵力を養うには結局のところカネがかかる

戦闘について……の前に

前回は「戦争に勝つにはとにかく決戦で勝てるかどうかだ!」という点を強調しましたが、前回の記事を公開した後「こういう場合もあるよ」と決戦なしで戦争に勝てる例をいろいろと教えていただいたこと、また今週私がEU4をプレイしてみた結果をあわせて考えてみると、どうやら「意外と決戦で戦争の趨勢が決まらない」という印象を持ちました。実際には決戦で負けても兵力を回復して盛り返すことが案外できますし、逆に決戦で勝ったとしても敵が粘り強く戦い続けてうまく勝ち切れないという場合も多いように思います。

決戦(敵味方が総力を結集して戦う戦闘)はそもそもシングルプレイではあまり起こらないということもわかってきました。というのは、敵味方双方で同盟国間の連携があまりうまくいかないので、総力を結集して戦闘が行えないことが多いのです。大きな戦闘は、戦争目標となっているプロヴィンスに攻撃側が占領軍を出し、防衛側に充分な戦力があるときにそれを追い払うため撃退に向かうことで発生することが多い印象です。

ただ、前回述べたように、戦争に勝つには戦闘に勝つことが最も重要であることには変わりないと思いますので、今回は戦闘について詳しく見ていくことにします。

戦闘について

戦闘メカニズムについて、以下は両Wikiの情報をまとめ直したものです。より詳しくは日本語Wiki、英語Wiki(陸戦海戦)の該当記事をご覧ください。両Wikiともベースとしたバージョンが古いですが、1.20.1でもメカニズムは変わっていないはずです(変わっているところがあればご指摘いただけるとありがたいです)。

陸戦のメカニズム

陸戦は上の画像のように双方の連隊が2列に並べられ、3日ごとに射撃(Fire)フェーズ→白兵戦(Shock)フェーズ→射撃→白兵戦→……と繰り返されます。

画像の1マスが1個連隊で、[×]が歩兵連隊、[/]が騎兵連隊、画像にはありませんが[・]が砲兵連隊です。基本的に歩兵・騎兵は前列でないと攻撃できず、砲兵は射撃フェーズのみ後列から攻撃できますが攻撃力は半減し、また前列に出ると通常の2倍のダメージを受けます。

各連隊は基本的にそれぞれ自分の真正面の敵連隊を攻撃しますが、ユニットごとに決まっている迂回機動幅(Flanking range)によって真正面以外のユニットも攻撃できます(最も攻撃効率のよい相手が選択されるようです)。例えば、初期段階では歩兵の迂回機動幅は1なので、真正面の敵のほか、その左右の連隊(つまり計3個連隊)も攻撃対象として選択されることがあり得るということです。迂回機動幅が2になると、真正面から2マス隣までが対象となるので、計5個連隊から攻撃対象が選択されます。

攻撃対象が決まったら、1日に1回、攻撃の計算が行われます。このとき、陸軍ユニットの能力値(pips)のほか、将軍の能力値、地形の影響、ダイス値(フェーズごとに0-9でランダムに決定)、戦術値(Military Tactics、ダメージを減衰)、規律(Discipline、ダメージの倍率)、戦闘能力(Combat Ability)などが加味されて計算されることになります。(注:正確にはもうちょっと複雑ですが、簡便化のため省略しています)

戦闘の進展により、連隊の兵力(Strength)か士気がゼロになるとその連隊は戦闘から脱落します。すべての連隊が戦闘から脱落するか、軍全体の士気がゼロになってフェーズが終わるか、軍を撤退させると、その戦闘で敗北することになります。

軍全体の士気はどうやら軍に含まれる連隊や戦闘に参加している連隊すべての平均値のようです。陸軍士気(Morale of Armies)が基本の最大値ですが、戦闘に勝利するなどで最大士気が上昇することもあります。

陸軍ユニット

陸軍ユニットには射撃力(Fire、銃のアイコン)、白兵戦能力(Shock、稲妻のアイコン)、士気(Morale、ラッパのアイコン)がそれぞれ攻撃・防御について設定されています。

射撃フェーズでユニットが攻撃するときの兵力ダメージ計算では攻撃時射撃力(Offensive Fire)、攻撃を受けるときの計算では防御時射撃力(Defensive Fire)が、同様に白兵戦フェーズで攻撃するときは攻撃時白兵戦能力(Offensive Shock)、攻撃を受けるときは防御時白兵戦能力(Defensive Shock)がそれぞれ使用されます。

士気についてはフェーズに関係なく攻撃側の攻撃時士気と防御側の防御時士気、さらに戦闘での死傷者数が加味されて計算されるようです。

陸軍ユニットの選択については、英語Wikiでは、敵よりも陸軍が大きい場合(戦闘に敵よりも多くの部隊を参加させられる場合)は攻撃時の能力が高いほうがよく、そうでなければ防御時の能力が高いほうがよいと書かれています。敵よりも部隊が多ければ攻撃力が高まって早く倒し切ることができますし、敵よりも少ない部隊で戦う場合は防御力を高めることで粘ることができるということなのでしょう。

私としては、そもそも戦闘は基本的に敵よりも多くの兵力を投入するものと思っていて、実際にそのように軍を動かすことがほとんどなので、攻撃重視のユニットを採用することが多いですが、みなさんはいかがでしょうか。

いかに陸戦に勝つか

さて、ここまで陸戦の仕組みについて見てきましたが、では陸戦に勝つにはどうすればいいのでしょうか。当然もっとも重要なのは、敵よりも多くの連隊を戦闘に加入させることというのが挙げられます。これに一番手っ取り早いのは、多くの連隊を保有し、そうして編成した軍をそのまま戦闘に投入することでしょう。

また、忘れてはいけないのは軍を率いる将軍の存在です。いるといないとではかなり結果が変わる印象があります。将軍は軍事点50で何十年も使えるので、ぜひとも配置しておくべきです。

ここではプレイヤーが管理しやすい連隊数と将軍のみ取り上げていますが、戦闘関連の他のパラメータも決して馬鹿にできません。技術は敵とせめて同等にしておくべきですし、それ以外でもできる限り戦闘関連パラメータを上げるように努力するべきです。

連隊を増やす

財政を圧迫しますが、陸軍は普段から陸軍上限(Land Force Limit)いっぱいまで正規軍(Provincial Regiment)を保有しておくようにするのがよいと思います。それでも足りない場合は、お金をはたいて傭兵を雇うことになります。

2017/04/16追記:普段の陸軍の編成(特に傭兵と正規軍の組成)について、コメントで多くご指摘をいただいています。財政が許すなら傭兵を雇って人的資源(Manpower)の消耗を避け、特に歩兵は戦闘時の被害が大きいので傭兵で補うとよいようです。詳しくは記事下部のコメント欄をご覧ください。コメントいただいたみなさま、大変参考になります。ありがとうございます。

大兵力を養うにはカネが必要です。兵力だけで戦争に勝つのは難しいかもしれませんが、兵力がないと戦争になりません。そして数を揃えるにはカネがかかるのです。

将軍の任命

将軍は射撃力・白兵戦能力・機動力(Maneuver)・攻城戦能力(Siege)の4つの能力を持ち、射撃力・白兵戦能力は直接ダメージ計算に、機動力は地形ペナルティの計算に関係します。機動力が敵軍の将軍の機動力よりも高ければ、渡河ペナルティなどがなくなります。

さらに特殊能力を持っている場合もあります。戦闘の結果として特殊能力を持つようになることがあるようです。


今回は主に陸戦について見ていきました。陸軍ユニットの選択について、私は記事のとおりに攻撃偏重型で選ぶのですが、EU4をプレイされる方は普段どういう選び方をされているのか気になります。

今回、「軍を養うにはカネ」という新たな課題が浮上してきましたが、次回は戦闘についての続き、特に海戦についてを見ていくことにします。

次回:ゼロから始めるEU4――戦闘について その2

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コメント

  1. 戦闘とは直接関係ありませんが、
    >陸軍は普段から陸軍上限(Land Force Limit)いっぱいまで正規軍(Provincial Regiment)を保有
    していると、戦闘の際、人的資源の損失が激しく、戦争の継続が困難になりかねないので、普段から傭兵をすこし混ぜたほうがいい、と思うのですが、どうお考えでしょうか

  2. 財布と要相談でしょうな イタリア諸侯なんかは金が余りがちだから割と投入できるけど

  3. なるほど、確かに人的資源を考えると、できるならそういうやり方がそのほうがいいですね。お金がカツカツの小国プレイばかりだったので思いつきませんでした。
    記事に追記しておきました。ありがとうございます。

  4. 普段(平時)から傭兵を混ぜる、となると財政的にちょっとどうかなと。
    私は歩兵と砲兵を同数くらい(と、若干の騎兵)の軍を基本部隊として編成してますね。
    どうせ戦争となり戦いを行うと、歩兵がばたばたと死んでいくので、まず一戦して、死んだ歩兵を補う(やや歩兵多めになる)ように傭兵歩兵部隊を補填として送り込みます。
    正規歩兵は、時に合流させて、人的資源を砲兵・騎兵へ回します。兵の回復はお金も人的資源もかかりますが、一番死にやすい歩兵はどちらももりもり消費しますから、正規兵は砲兵騎兵にまわして、消耗の多い歩兵は出来るだけ傭兵部隊で、というわけです。

  5. 平時は正規軍で揃えておいて、戦時に消耗したら部隊を合流、減った部隊を傭兵を雇用して補うというのが効率がいいと思いますよ。
    ちなみに騎兵、砲兵は常に正規軍で揃えておくべきですね。

  6. 前提として、傭兵はお金がかかりますから、財政が許すならということだと理解しています。
    傭兵を雇うなら消耗の激しい歩兵で、正規兵は消耗が比較的少ない騎兵砲兵で(傭兵で雇うと高いですし)ということなんですね。
    たしかにこれだと人的資源をうまくセーブしつつ傭兵による出費もそこまでかけずに済むということになりそうですね。

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