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「Rule the Waves」ミニプレイ日記:日本編 第5回

Rule the Wavesシリーズ

「Rule the Waves」ミニプレイ日記:日本編 第5回は、1906年10月から。前回はついに日露戦争が開戦したところまででした。

前回:ミニプレイ日記:日本編 第4回


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1906年

10月

前回パトロール用の艦艇が足りないということが判明したので、慌てて設計します。掃海艇「浅間丸」は排水量が最小の200トン、装甲なし、2インチ単装砲2門を設計し、12隻建造しましょう。就役までは7か月。

1907年

1月

ここまで海戦が数度発生しましたが、すべてロシア側が海戦を回避したため、VP面ではある程度有利な状況。しかしまだ一度の負けでひっくり返るレベルなので、油断できません。

2月

首相が「海軍はわが国の沿岸を守れていない」といらだち、威信が低下。

今月発生した第二次旅順港海戦では目標を達成して快勝することに成功。以後、決定的な海戦はしばらくなし。

3月

しかし、いかんせんパトロール用の艦艇不足は否めず、ついに海上封鎖されてしまいました。掃海艇就役は3か月後。そこまで粘れるか……。

ロシアの革命家に無害通行権を与えるかというもの。あまり余裕のある状況とはいえないので、無害通行権を与えましょう。

4月

ロシアの労働者や兵士に革命思想が蔓延。

5月

掃海艇7隻がようやく就役。やっと沿岸防衛体制が整いました。

6月

しかしながら、海上封鎖を受けて食糧不足が表面化。Unrestが上昇。

そして第三次旅順港海戦にて唯一の戦艦「八島」を失うという大損害。これはまずい……。

この海戦の結果、VPはロシアにダブルスコアでリードされるという状況。

7月

ロシアでデモと暴動が深刻化。こちらが膝を屈するのが早いか、ロシア政府が倒れるのが早いか……。

政府が和平を模索しているとのこと。しかしこのまま引っ張ればロシア革命で戦争に勝てると踏んで、「交渉のテーブルに影響力をもたらすような確実な勝利を得るまで、我々は戦い続けるべきです」と回答。

蔚山沖海戦では駆逐艦3隻が大破。雲行きがいよいよ怪しくなってきました。快速巡洋艦隊でどれだけ戦えるか……。

8月

国民の間で和平と食糧を求めるデモが広まっているとのこと。「文句を言っているときではない。確実な勝利まで兜の緒を締めなければならない」と回答。もはや戦争というよりチキンレースの様相を呈してきましたが……。

艦艇の乗組員にも厭戦気分が蔓延。

少しでも状況を好転させるため……というには遅きに失した感じがすごいですが、新型駆逐艦「波風」型を設計し、4隻発注。10か月で就役予定ですが、それまで日本政府があるかどうか……。

1908年

1月

首相から「陸軍による戦略攻勢を考えているがどうだろうか」という諮問。海軍としてはロシアの戦艦3隻を始末する戦力がないので、「海軍は期間は限定されるものの少ない資源でなんとかやっていけますが、陸軍はより大きな勝利をもたらすでしょう」と素直に回答。ただ、戦艦を排除できないと兵站を確保できず、戦略攻勢が行われない可能性もあります。どうにかしたいところですが……。

2月

首相から和平の打診を検討しているがどうすべきかとアドバイスを求められました。

ロシアの戦艦3隻を倒す力はないですが、小海戦でちょこちょこ敵の艦艇を撃沈しており、VPもだいぶ追いついてきたので「敵からの提案なら検討すべきですが、我々は領土の割譲を受諾すべきではありません」を選択。

4月

陸軍の攻勢が甚大な被害によりストップ。旅順要塞かな?

そして再び和平と食糧を求めるデモが活発化。これ以上Unrestが高まるとまずそうなので、今回は軍事費から国民の生活を支える予算を支出することにしましょう。保守政党からこの政策を攻撃されますが、致し方なし。

5月

新型戦艦「富士」が就役。これで敵戦艦が孤立すればなんとか戦えるはず。

7月

6月の海戦で防護巡洋艦「和泉」を喪失したことと、既存の防護巡洋艦が就役から10年経過するため、新型防護巡洋艦「高千穂」を設計。2隻発注します。

8月

戦況を見かねたのか、議会が新造戦艦のための予算支出を決定。ありがたいことです。

10月

1908年10月8日、対馬沖海戦にて新型戦艦「富士」はなんとロシア戦艦2隻を撃沈するという大戦果。あまりにもうれしくて、思わずリアルでガッツポーズしました。

夜戦からのスタートで、駆逐戦隊が敵戦艦隊2隻を発見。駆逐戦隊は雷撃に失敗して2隻が沈没するも、富士からの砲弾が敵戦艦の弾薬庫を直撃し、敵戦艦は轟沈。その後、富士単独で黄海までもう1隻を追撃し、早朝には敵戦艦の機関に命中弾を出して足止めすることに成功。敵戦艦から魚雷1発を食らって中破しながらも、もう1隻の戦艦も撃沈という流れでした(この海戦ではほぼ手動操作しました)。

これによってずっと劣勢だった戦況は一変。わずかですが、こちらが優位に立ちました。

撃沈したのは1899年就役の「インペラートル・ニコライ1世」15,000トンと、1901年就役の「レトヴィザン」15,000トン。「インペラートル・ニコライ1世」が弾薬庫が誘爆して轟沈、「レトヴィザン」が黄海で撃沈した戦艦でした。

11月

対馬沖海戦の大勝利を受けてか、議会が追加の戦債発行を承認。海軍予算が増額されます。

12月

ロシアから第三国を通じて白紙講和による和平の打診があったとのこと。

我々は軽々に戦争をやめるべきではありません。作戦を継続することで、完全なる勝利が確かなものになるでしょう!」と回答。せっかく戦況が好転したのにここで和平というわけにはいきません。

しかし、政府は海軍の意向に反してロシアと講和条約を締結。いくらかの譲歩とわずかな領土の獲得のみで戦争は終わりました。

日露戦争で喪失したのは、戦争の発端となった駆逐艦「帆風」をはじめとした9隻。日本の軍事力の象徴であった戦艦「八島」が黄海で沈没したときは、さぞ大変な騒ぎになったことでしょう。

1909年

1月

400トン・500トンクラスの駆逐艦2隻が老朽化しているため、排水量900トンの「島風」型駆逐艦を設計。とりあえず2隻を発注します。

戦争終了後の国際情勢はこんな感じ。戦争が終わって世界は落ち着いています。

1910年

1月

1909年は何事もなく過ぎ、1910年には1年前に戦争していたロシア海軍の巡洋艦が日本に親善訪問に来航。

しかしながら、「あれが彼らの最良の艦だというなら、ロシアは恐るるに足りない」とコメント。海軍は政府の変節によって戦争の勝利をみすみす逃したことを忘れてはいません。なんならもう一戦交えたってかまわない覚悟なのです(ロシアは戦力も整ってないし)。

1911年

1月

1910年も大過なく過ぎましたが、11年になって自体は急変。ロシア国内で日本の諜報員が逮捕され、海軍はこれを国家の英雄として称えたことでロシアとの関係が急速に悪化。

しかし海軍としては望むところ。北方の熊の海軍は2年前に牙を折られたのですから、今なら赤子の手を捻るがごとく簡単に勝利することができるに違いありません!

世界の海軍の状況。日露戦争終結によって再び海軍予算が大きく削減され、イタリアにも劣る海軍予算となっています。日伊以外の5か国では既に「ドレッドノート革命」が起こり、次々にドレッドノート型戦艦・巡洋戦艦が建造され始めているようです。わが海軍も急ぎこの動きに追いつかねばなりません。


というところで、今回はここまで。日露戦争は劇的な展開で、プレイしながら思わず本当に声を上げてしまいました。

日露戦争中は新型戦艦向けの予算を流用して多くの補助艦艇も整備することができましたし、戦債の追加発行で一挙に戦力の再整備もできました。海軍は議会にしばらく頭が上がらないことでしょう……。

ところで、戦艦2隻を撃沈した対馬沖海戦の後に議会が追加の戦債発行を認めて海軍予算が増額されましたが、それで日露戦争の戦費調達について書かれた板谷敏彦『日露戦争、資金調達の戦い』を思い出しました。

高橋是清や日露戦争前の国際経済の解説から始まり、戦債(書中では「公債」)を発行するために高橋是清らが英米を飛び回り、「先進国ロシア対新興国日本では日本に勝ち目などない」という当時の欧米の空気の中、イギリス銀行団になんとか公債を引受けてもらうもそれでは足りず、最終的にはかの有名な銀行家ヤコブ・シフに出会って公債を引受けてもらうことに成功し……という紆余曲折を戦局の進展を交えて説明しています。

また、戦争の推移と日本・ロシア両国の公債利率・価格が対応して掲載されており、戦局の変化によって公債価格が大きく変わっていくのがわかります。旅順港の海戦でマカロフ戦死したあたりから日本国債の利率は急速に低下し、追加の公債発行の噂によって再びじわりと利率が上昇するも、旅順陥落と血の日曜日事件によって再び大きく下がり、日本海海戦以降はロシア公債の利率と同水準にまで下落するという推移は非常にエキサイティングです。

戦争を取り上げた本はほとんどが戦争の推移や政治的意味にのみ注目していて経済・財政面にはほとんどスポットライトが当たりませんが、本書は「軍隊が使うカネを調達する」ということについて触れられた数少ない書籍ですし、非常に面白い本です。RTWのお供にぜひ。

次回:ミニプレイ日記:日本編 第6回

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コメント

  1. たった一隻、二隻の軍艦に国の未来の全てがかかってくるというのはこの時代ならではですね
    八島を失ったところでは絶望感がひしひしと伝わってきました

    • 艦隊規模をSmallに設定しているからというのもありますが、特に戦艦は海軍全体に占める戦力として一隻一隻が非常に大きいので、八島が沈んだときは負けたと思いました……。

  2. 鉄砲町の下瀬火薬があるから大丈夫!
    ゲームにはないのだろうけど…

  3. 対馬沖海戦で勝利→海軍は戦争継続を主張→政府はロシアと講和条約を締結
    日露戦争の終盤の流れが、だいたい(史実と)あってる

    まあ、史実だと海軍ではなく国民だったけど(だから日比谷焼打事件が起きた)

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