「Crusader Kings III」開発日記#144が公開されていましたので、その内容をご紹介。今回は「Legends of the Dead」の内容について。「Legends of the Dead」リリース前の開発日記です。
開発日記
開発日記#144は、「Legends of the Dead」の内容について。
- 先週の開発日記で述べたように、私たちは特定の地域にフレーバーを加えるのではなく、マップ全体に影響を与えるシステムに注力する新たな種類の拡張を模索している。私たちは2021年1月12日頃(注:「Northern Lords」発売の少し前)から疫病を取り上げたいと思っていたが、「Tours & Tournaments」開発のためにしばらく脇に置いておかれた。「Tours & Tournaments」の発売後すぐに再び疫病を取り上げることとなったが、それには非常に重要な課題があった。すなわち、「Crusader Kings II」のものとの違いをどう出すかということだ。また、マップ全体に希望が広がっていくことも重要だと考えた。
- 中世の人々が疫病をどのように見ていたかを調べると、多くの場合で君主を非難することになっているのに気づいた。君主が地上における神の力の代表であり、神が私たちを罰しているのなら、それはその代表が悪い仕事をしているからに違いないということだ。そこで私たちは疫病が統治者の正統性にどのような影響を与えるか、そして正統性そのものについて考えた。既に威信(Prestige)は存在するが、それはプレイヤーがしてきたことやどのようなイメージを打ち出しているかであって、統治者にふさわしいか、人々から信じられているかを表現しているのではないように感じた。正統性(Legitimacy)はこうした疑問をゲーム内で表現するために生まれたが、では自分の統治の正統性をどのように証明するのか?
- 私たちは中世の王家の系図から神々までさかのぼった。自分がアイネアスの末裔だと証明するのは、自分が正当な統治者だと主張するのにもっとも容易な方法だ。ここから伝説につながる。中世には伝説が広まった。アーサー王とその騎士たちは非常に人気があった。伝説は何世紀にもわたって改変と拡張が行われて制御不能になり、本来の目的とは関係ない新たな物語が生み出された。
- 「Legends of the Dead」では人類のもっとも輝かしい瞬間ともっとも暗い瞬間がひとつになり、荒廃した大地を偉大な物語が照らす。荒廃と絶望の後に、希望が訪れる。
- 疫病は領地を荒廃させ、開発度を急落させ、キャラクターを無差別に死亡させる。既存の病気に加えて、麦角中毒(Holy Fire)・赤痢(Bloody Flux)・麻疹(Measles)にも悩まされることになる。Holy Fireは麦角中毒の中世における名称であり、赤痢の流行(軍隊の通過に伴って頻繁に発生する)はBloody Fluxとして知られた。麻疹は特に乳幼児にとって危険であり、注意を払わなければ家系を断絶させるものになり得る。こうしたものの詳細は今後の開発日記で疫病について述べるときに触れる。
- 伝説では先祖の英雄的行為を書き記したり、自分の栄光を歌ったりできる。作り上げた物語がマップ上に広まることで、強力なcontrolやスキルなどのボーナスを得ることができる。ヘラクレスのような人物だけが伝説となるわけではなく、敬虔な帰依者の殉教と犠牲の伝説が生まれることもある。もちろん、自分の伝説を過去のもっとも正統な君主に由来させることもできる。伝説を広める(そしてその質を高める)ことで、特別なディシジョンや新たな建造物のような固有の報酬を得られる。伝説は史実のフレーバーやロールプレイの要素ももたらしてくれる。
来週は伝説と正統性について。
コメント
君主が地上における神の力の代表であり、神が私たちを罰しているのなら、それはその代表が悪い仕事をしているからに違いないということだ。
この辺儒教圏の王朝の徳システムに似てんな。洋の東西や民族は違えど人間の考えることは同じようなものなのかね
近代まで疫病で後継者候補がバタバタ死ぬから、
跡目争い覚悟で大量に子供持っていましたからね。
だいたい子供の過半数は病没するmodとか欲しい