「やる気はあるけど、覚えることが多すぎてやっぱりHoI4は難しい」という方向けに、段階を踏んで少しずつ内容を理解できるようにしようという解説記事の続きです。今回は生産について。
最終更新時のバージョン:1.9.3
はじめに
購入や日本語化Mod導入などから知りたいという方は、以前公開した初心者向け記事「ゼロから始めるHearts of Iron IV」をご覧ください。なお、本記事はこの記事の内容がひととおり理解されていることを前提としています。
前回は「HoI4で戦争に勝つには」ということを起点として、最後には「陸戦のポイントは戦う場所とユニットの数」ということを書きました。今回は、それではその陸軍ユニットをどう揃えればいいのか(あるいは維持するか)というところから、生産・建設・貿易などに触れていきます。
本記事のまとめ
- 陸軍ユニットの作成には装備と人的資源が必要で、このふたつを揃えたユニットを訓練することで作成できる
- 人的資源は政治力を消費して徴兵法を変えることで増やすことができ、政治力は時間経過で増加する
- 装備の生産には軍需工場と資源が必要で、生産ラインにこのふたつを投入する必要がある
- 軍需工場は民需工場を使って建設するか民需工場から軍需工場に転換することができ、民需工場も同様
- 資源は自国ステートから産出されるが、生産ラインの設定によっては不足することがあり、不足している資源をもっとも簡単に入手する方法は民需工場(必要なら輸送船も)を使って資源を輸入すること
- 輸送船は造船所と資源を使って建造でき、造船所も民需工場を使って建設できる
陸軍ユニットの作り方
陸軍ユニットは画面左上の「徴兵と配備」タブ(上の画像の戦車の下に矢印が出ているアイコンのボタン)から作成します。
上の画像右側の「師団編制」ウィンドウから作成したいユニットの師団編制1を決め、その編制の「兵員養成」ボタンを押すと、作成するユニット数と配置場所を設定する項目が表示されます(上の画像左下の黄枠内)。
師団編制名右側の+/-ボタンで連続して作成する数(画像では無制限)を、その下の「ユニット追加」ボタンで同時並行して作成する数を設定し、さらに師団編制名下のボタン(画像では「イースト・ミッドランズ」)をクリックしてマップ上の緑の斜線が入ったステート(配置可能なステート)から配置場所を選択すれば、作成の設定は完了です。
HoI4では陸軍ユニットの作成に装備2と人的資源3が必要で、さらにこの2つが揃ったユニットを訓練しなければなりません。
先ほどのユニット作成の設定項目の下のユニット名(「7th Infantry Division」など)が表示されている行は、作成中の陸軍ユニットの状況を示しています。ユニット名のすぐ右にある木箱のアイコンがついたメーターは装備と人的資源の割当状況、さらにその右の星のアイコンはユニットの訓練度を表します。訓練は装備と人的資源が揃っていれば時間経過で自動的に進行し、どちらも100%に達するとユニット作成が完了し、上で設定した配置ステートにユニットが配置されます。
人的資源
陸軍ユニットの作成には装備と人的資源の2つが必要ですが、まずは人的資源から見ていきます。人的資源は画面最上部左側に表示されており、ツールチップにあるように主に保有ステートの人口と徴兵比率から最大値が決まります。
人的資源は主に戦闘の損害によってユニットの人的資源が減少し、減少分をユニットに補充することで減っていきます。
人的資源を増やす主な手段は徴兵法の強化です。画面左上の国旗をクリックすると開く政治タブで「法と政府」の行の一番左のアイコンをクリックし、選択したい徴兵法を選びます。徴兵法の変更には時間経過で蓄積する「政治力4」が必要で、さらに各徴兵法の要件を満たしていなければなりません。徴兵法を変更すると、時間経過とともに人口に対する徴兵法の比率まで少しずつ人的資源が増加していきます。
装備の生産
次に装備の生産について見ていきましょう。装備の生産は画面左上の「生産」タブから設定します。
ライフルや砲など初期状態で既に生産されているものもありますが、新たな装備を生産するには生産タブ上部左側の緑色のアイコンの3つのボタン(カテゴリーごとに分かれています)をクリックし、右側に出てくる画面から生産する装備(上の画像では高射砲)を選択すると、生産キューの一番下に装備の生産ラインが追加されます。生産ラインはドラッグ&ドロップで並び順を変更できます。
生産ラインが装備を生産するには、軍需工場の割り当てと資源5が必要です。この画像右側の工場のアイコンが生産ラインに割り当てている工場数、一番右のインゴットのアイコンと数値が出ている部分が生産ラインで消費している資源です。プレイヤーが変更できるのは工場の割当数のみで、消費する資源は割り当てた軍需工場数や軍需工場の生産量増加によって変化します。当然ながら、割り当てる工場を増やせば生産量は増えます。
軍需工場の増やし方と民需工場
軍需工場は民需工場6を使って新設するか、民需工場から転換することで増やすことができます。まず画面左上のボタンから「建設」タブを開き、タブ右側の建造物から軍需工場(緑色の工場にスパナのアイコン)をクリックし、マップ上で建設するステートを選択します。民需工場から転換する場合は一番下のオレンジと緑の工場からそれぞれ矢印が出ているアイコンをクリックし、マップ上のステートで緑の工場アイコンをクリックします。
これで建設キューに軍需工場建設(転換)が入り、あとは割り当てられた民需工場の数に応じて時間経過で建設が進行していきます。つまり軍需工場の建設(転換)には民需工場が必要ですが、民需工場も軍需工場の建設と同じように建設・転換を行うことができます。
貿易による資源の獲得
装備生産に必要なもうひとつの要素である資源はまず第一に現在国家が支配しているステートから産出され、貿易法7によってそのうち国家が利用できる割合が決まりますが、すべての資源がそれだけで賄えない場合があります。このときにもっとも簡単に資源を得る方法が貿易によって資源を輸入することです。
貿易の設定は画面左上の「貿易」タブから行います。まず最上段に表示されている現在の資源の過不足の状況を確認し、不足している資源があるか確認します(画像ではゴムとクロムが不足しています)。次に、その下の段で不足している資源のタブ(画像ではゴムのタブ)を開き、その資源を輸出している国家を選択します(画像ではオランダ領東インドを選択)。画面中央に輸入量を設定するウィンドウが出るので、そのメーターの右上にある必要量を輸入するボタンをクリックして「輸入する」をクリックすれば輸入の設定は完了です。
なお、輸入には資源8単位ごとに民需工場1を使用し、また陸で接続されていない相手国との貿易には輸送船が必要です(資源を輸出している国家の一番右の列に必要な輸送船の数が表示されています)。
輸送船の建造
輸送船の建造は「生産」タブから装備の生産ラインの設定と同じように行います。陸軍ユニットの装備生産には軍需工場を使用しましたが、輸送船の建造には造船所を使用します(生産に造船所の割り当てと資源が必要なのは同じ)。造船所の建設も民需工場を使って行えます。
今回のまとめ
- 陸軍ユニットの作成には装備と人的資源が必要で、このふたつを揃えたユニットを訓練することで作成できる
- 人的資源は政治力を消費して徴兵法を変えることで増やすことができ、政治力は時間経過で増加する
- 装備の生産には軍需工場と資源が必要で、生産ラインにこのふたつを投入する必要がある
- 軍需工場は民需工場を使って建設するか民需工場から軍需工場に転換することができ、民需工場も同様
- 資源は自国ステートから産出されるが、生産ラインの設定によっては不足することがあり、不足している資源をもっとも簡単に入手する方法は民需工場(必要なら輸送船も)を使って資源を輸入すること
- 輸送船は造船所と資源を使って建造でき、造船所も民需工場を使って建設できる
今回でHoI4の生産について最低限のことはひととおり触れ、陸軍とその装備の生産に関してどうにか格好のついたゲームができるようになった(少なくともここからWikiの情報などを見てなにを言っているのかわかるようになった)と思います。次回は残った海軍・空軍・研究・国家方針などを取り上げて本記事シリーズを終わりにしたいと思います。
コメント
貿易が一番わからなかった。
相手国も余剰があって、こっちも輸送船も揃ってるのに、半分も持ってこないとかありますからね。
おそらく輸送ルートが妨害されている場合のことと思いますが、それについては海軍についての部分で触れる予定です。
買い占めると相手が貿易のランク下げて輸出限界が減るせいでは?
「買い占めると相手が貿易のランク下げて輸出限界が減る」というのは、相手国の資源を買い占めると相手国が貿易法を強化して相手国の輸出枠が減るということでしょうか。
買い占めによってAIの貿易に関する挙動が変わるというのは私としては把握していないのですが、どこか情報源がありましたら教えていただけるとありがたいです。
すっきりとわかりやすくまとまっていてとても読みやすかったです。
動画でもわかりやすく面白いのはあって大変に参考になったのですが、やっぱりじっくりと吟味咀嚼するにはテキスト中心の方がわかりやすいと思っています。
動画だと、どうしても流れて行ってしまいますんで、いちいちポーズかけたり巻き戻したりするのが面倒な面もありますんで。
私がプレイ当初、右往左往していた頃にこれを読みたかった……。
ありがとうございます。そう言っていただけるととても励みになります。
動画もテキストも一長一短と思いますが、本記事が読んで理解しやすいものになっていれば書いた甲斐があるというものです。
装備の生産ラインに工場数が15までしか割りあて出来ないと思っていたので、今まで装備を生産するライン(15工場割り当て済)を3ライン作っていたのですが、最近工場の割り当てを+マークを押せば15以上割り当てることに気づいたので、生産ラインのスクロールを減らすために3ラインだったものを45工場を割り当てた1ラインだけにまとめたのですが、工場の割り当てを15以上にできるなら複数のラインに分ける意味ってあるんでしょうか?
ちゃんと検証したことはないので確実なことは言えませんが、特にないんじゃないかと思います。
例えば旧型装備と新型や派生型を同時に生産しようとするときに、旧型の生産ラインが分かれていれば旧型の生産ラインの生産物の切り替えで生産効率減少が小さくなりますが、これは新たに新型・派生型の生産ラインを作って旧型から工場割り当てを変えても差はなさそうですし……。
正直に言って全く分からないです