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「Victoria 3」開発日記#134――インドの変更点

Vic3 開発日記

「Victoria 3」開発日記#134が公開されていましたので、その内容をご紹介。今回はインドの変更点について。1.8リリース前の開発日記です。

前回:開発日記#133――インドのカースト制度と社会階層


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開発日記

開発日記#134は、インドの変更点について。

インドのマップの見直し

  • 「Pivot of Empire」のインドの物語コンテンツに合わせて、インドのステート地域、文化、国家の新規追加や見直しを行った。

南アジア

  • 「Pivot of Empire」では19世紀インドの複雑さを表現するため、1836年の開始日に30以上の新国家と複数の建国・解放可能国家を追加した。OrissaやBundelkhandのような抽象的な国家は藩王国に置き換えられ、GujaratではBarodaが唯一の国家ではなく、Gujaratiのもっとも重要な国家となった。GarwhalとManipurが登場し、その他北東部のAssam-Burma国境の非集権的部族から南西部のセイロン島のイギリス植民地やthe Sultanate of the Maldivesまで、さまざまな国家もある。

  • 北西部ではSikh EmpireがKhalsa Rajという名称になり、これまでとは異なる立場に直面している。宮廷の内紛に対処することに加えて、強力な属国と戦わなければならない。Jammuの野心的なGulab Singhは新たに征服したLadakh地方の反乱鎮圧に気を取られていた。

  • Maratha Empireの最後のChhatrapatiが率いるSataraの追加、かつては強大だったMughal EmpireはのDelhi市への縮小なども行った。Mughalsが宮殿の敷地以外を支配しているのは不正確だが、新たに獲得した自治権によって物語コンテンツの手段にできる。

  • インドのステート地域も見直し、19世紀にふさわしい行政上の国境と民族言語的な構成を反映した文化的な境界の間のバランスを取ろうとした。同時に、ゲーム上扱いにくくなるステート地域の分割しすぎをやらないように努めた。Bengalの東西の分割、Punjabの同様の分割、Ceded DistrictsやArakanなどの新たなステート地域の追加、既存のステート地域の見直しなどを行っている。

  • インドの多様性を表現するため、Hindustani・Chhattisgarhi・Naga・Deccani・Pathan・Lushaiなどの文化も追加した。また都市や道路も見直し、多くの時代錯誤や位置の間違いを修正した。

動的名称変更

  • 現在のゲーム内の動的名称変更は、上の画像の例のように領有国の文化によって決まることがほとんどだが、日本が江戸を東京に改称したり、ノースダコタのBismarckは鉄血宰相が名を揚げるまでEdwintonという名称となっているなどの例外がある。

  • 私たちが選んだ名称が気に入らない場合は、都市やステートの名称をゲーム内で変えられるようになった。

物語コンテンツ

  • ここではアップデート1.8で実装される無料の物語コンテンツと政治に関する設定の変更を取り上げる。「Pivot of Empire」の有料の物語コンテンツは後日の開発日記で取り上げる。

インドの政治に関する設定

  • East India Companyにはカスタムされた利益集団が与えられている。

  • 注目すべきは利益集団「East India Company」で、これはインドにおけるヨーロッパ植民地の利益を代表し、そのために新たなイデオロギーと特性を与えられ、イギリス植民地行政のイデオロギー、考え方、利益を表現するようになった。British Rajが建国されるとこれは「Government of India」と改称されるが、イデオロギーは変わらない。

  • 新たなイデオロギー「Colonialist」はEast India Company以外にもさまざまな場所で実装され、実業家が植民地行政に資源採掘を支援させるようにするのにも使われている。それが新たな法律「Extraction Economy」だ。農業と資源産業の有効性を高める一方で、投資プールを麻痺させる。

  • インド南部のステートには「Ryotwari system」という恒常的な補正があり、農業施設の自己所有権の拡大を認めるものとなっている。

  • British Indiaは植民地インドの権力構造を表現するためにCompanyかCrownのいずれかの補正を得る。こうした補正は官僚の政治力を大幅に高め、インド貴族の影響力を低下させ、指示された利益集団以外が合法的政府を樹立するのをほぼ不可能にする。また、British Indiaは実業家のリーダーが必ず後継者となる。

  • Indianのブルジョワジーの利益を代表するのは利益集団「Bhadralok」だ。インドが独立を達成すればインドの実業家は通常の役割に戻り、Bhadraloksは小ブルジョワのみを代表するようになる。BhadraloksはSovereignistとModernizerというイデオロギーを持って始まる。

  • SovereignistはPatrioticを置き換えるもので、Indianの小ブルジョワは差別の緩和や政治的表現の制限を支持するようになる。インドが独立を達成すれば、このイデオロギーはデフォルトのPatrioticに戻る。こうしたイデオロギーの置き換えは新たなイデオロギー「Minoritarian Traditionalist」など、インドのコンテンツ全体で使われている。このイデオロギーは国教が彼らの宗教と一致しない場合、国教を支持しなくなる。

  • 最後に、East India Companyの法律の設定をお見せする。East India Companyは寡頭制とCaste Not Enforcedを持つが、Indian Uprising後のBritish Rajでは独裁制とCaste System Codifiedが制定される。
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The Indian Uprising

  • ジャーナル記事「The Indian Uprising」は完全に見直され、新たなジャーナル記事「Unstable Raj」はEast India Companyでゲーム開始時から使用可能になった。すべてのPrincely StatesもEast India Companyの不穏水準を確認するためにより簡素なバージョンのジャーナル記事を持つ。

  • East India Company内部のPresidencyの安定度はさまざまな要素で上下する。例えば税、藩王国のliberty desire、Utilitarianの行政官の存在(これについては今後の開発日記で取り上げる)ステートの騒乱などだ。

  • Presidencyはゲーム内ではインドの戦略地域によって決まる。

  • Presidenciesの安定度に影響する連鎖イベントはIndian sepoysに支給されるカートリッジをめぐるものだ。「施条」を研究した後、カートリッジの油脂について兵士たちの間で噂が広がり始め、対応を誤るとPresidenciesの安定度が大幅に低下する。

  • Presidenciesの安定度が100か月間低すぎるままであったり、ジャーナル記事「Consolidate Colonial Rule」を完了させずにインドの生活水準がを必要なレベルまで引き上げないまま25年が経過すると、インドで反乱が起こる。

  • どのような反乱になるかは社会不安がもっとも大きな地域やPrincely StatesのLiberty Desireによる。社会不安がBengal Presidencyに集中しているなら反乱はDelhiを中心に発生し、sepoysはMughal Empireの復活を望む。主な反乱勢力はPresidencyごとに決まっている。

  • 反乱はさまざまな地域のさまざまなPrincely Statesに広がり……。

  • インドにおけるイギリスの統治の崩壊に至る。

  • 反乱発生時にPrincely StateのLiberty Desireが高い場合、the Marathasかthe Mughalsに参加するか、独自路線を歩むかを選択する。

  • 反乱の形式が決まったら、反乱軍とイギリス人の間で戦争が起こる。East India Companyはすべての反乱を鎮圧してインドの秩序を回復しなければならない。

  • イギリス人が勝利すればインドの行政改革が行われ、East India CompanyはBritish Rajとなり、自治権が奪われる。

  • Indian Uprisingが勝利した場合、敗れたEast India Companyは3つのPresidenciesのいずれかに撤退し、他のすべての地域の領土を放棄できる。あるいは、インドを完全に放棄するかもしれない。このイベントで発生する結果は上の画像のとおり。

利益集団の優先文化

  • 1.8以前の利益集団では主要文化のリーダーしか生まれなかったが、利益集団に優先する文化を割り当てられるようになり、一定の条件下で利益集団のキャラクターに特定の文化を強制できるようになった。これによって利益集団「East India Company」「Presidency Armies」はヨーロッパ人、その他の利益集団はインド人を代表できるようになった。

新たな従属国のTracks

  • 1.8では2つの従属国の種類が追加され、既存の従属国は3つの「tracks」に分類された。すべてのtracksには2つの段階があり、例えば傀儡国から直接Protectorateに昇格するようなった。

  • 新たな従属国の種類であるChartered CompaniesはProtectorateの自治権を持ちながら収入のより多くを宗主国に納める。Hudson Bay Company・East India Company・Russian-American Companyのほか、アフリカの植民地に設置されるchartered companiesもある。

  • 物語的にはDominionsとColoniesはさまざまな植民地政府を表現し、ProtectoratesとPuppetsは自治権を持たない先住民の統治する国家を表す。TributariesとVassalsに変更はない。

Corporate States

  • 1.8では法律「Corporate State」も追加する。これはGovernance Principlesの法律で、the Federal State of Austria・Fiume・the Italian Social Republic・Irelandなどの19世紀末から20世紀初頭にかけてのさまざまな政治運動の最終目標を表し、CorporatistsとFascistsに支持される。Corporate Stateの制定はファシストプレイの終着点として機能する。

  • Corporate Stateを制定するとその構造がどのグループに利益をもたらすかを選択でき、法律が有効である限り選択した利益集団の影響力を恒久的に向上させられる。

  • Corporate StateでCooperative Ownershipを制定すると、商店主に配当を流すことで小ブルジョワを強化できる。ジャーナル記事「Path to Fascism」も見直してジャーナル記事「Spectre Haunting the World」を反映している。ファシスト運動の拡大を抑えられなければ首都への進軍が始まり、彼らが権力を掌握する可能性がある。
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The London Conference

  • ヨーロッパの列強には1838年から39年にかけてジャーナル記事「The London Conference」が出現し、オランダと新たに独立したベルギーの和解について投票できるようになる。
  • 1.8にはこれ以外にも多くの無料コンテンツがある。

2024年11月1日追記開発日記#135はアートに関する内容となっています。当サイトでは記事にしませんので、気になる方は直接フォーラムをご覧ください。

次回:開発日記#136

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コメント

  1. ヒンドゥスタンの指導者の衣装かっこいいなぁ…

    • 国の名前はヒンドスタンだけど実際表してるのはムガルのパードシャーだしね。専用の服装が設定されてるのかも。

  2. ここまでくると戦国時代になった後の非史実インドのフレーバーも欲しいんだよなあ

  3. インドプレイ大味だったから嬉しい

  4. 経済法のextraction economyってどうなんだろう
    植民地に制定させるには農園強化、生活水準期待値低下、投資プール強化まである産業禁止の方が扱いやすい気がする

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