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「Victoria 3」開発日記#97――オープンベータ1.5のアップデート2

Vic3 開発日記

「Victoria 3」開発日記#97が公開されていましたので、その内容をご紹介。今回はオープンベータ1.5のアップデート2について。1.4・1.5オープンベータリリース後の開発日記です。

前回:開発日記#96――オープンベータ1.5のアップデート1


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開発日記

開発日記#97は、オープンベータ1.5のアップデート2について。

  • 開発日記#93にはこのようなことを書いた。「10月中旬(来週)の(暫定的)リリースを予定しており、この時点で1.5のすべての機能が完成しているはずだ※。これはすべての準備が整ったという意味ではなく、ここから最終リリースまでにバグ修正、バランス調整、フィードバックへの対応に時間をかける。このアップデートを試す場合は新機能を使ったプレイにどのような面白さがあるかに注目してほしい。」
  • ※あと少しだ。特に海軍の新システムはまだだが、バグ修正とバランス調整に入るまで数日の予定しか残っていない。
  • このアップデートの後、私たちは11月のバージョン1.5最終リリースに向けて作業を行う。そのリリース前には詳細な開発日記をいくつか公開予定だ。

複数の戦闘

  • 将軍は戦線から独立して前進し、ステートを占領するまで繰り返し攻撃する。各将軍が攻撃するステートは戦線にいる兵力で決まり、より高位の将軍が兵力の大部分を指揮する。兵力配分と将軍の割り当ては自動で行われ、もっとも関心のあるステートに戦略目標を割り当てる以上の心配はいらない。これは長い戦線では多くの将軍を持つことが有利であることを意味する。

海戦

  • オープンベータアップデート2ではこれまでのベータ版では無効化されていた海戦が復活する。海戦はある提督が敵艦隊を迎撃できる命令を受けていて、そのような敵艦隊が同じ海上ノードにいる場合に発生する。提督が戦闘に負けるとその提督は「敗北」と表示され、命令を遂行できなくなる。再び有効にするには帰港しなければならず、艦隊内のすべての提督が敗北した場合は艦隊が自動的に母港に戻る。
  • 船団襲撃(と船団護衛)は最終リリースまで機能する可能性が低いことに注意してほしい。そのため、現在のところ海岸線を上陸作戦から守る以外に海戦を行う理由はない。海戦の体験をどのように深めるかについてはまだ検討中だ。私たちは1.5で抱いていた望みを完全に果たすことはできそうにないが、1.5より後でのさらなる改良のための土台を築きつつ、旧システムからの明確なアップグレードと感じられるほど体験を向上させることを目指している。

徴兵

すべてのユニット種別がすべての陸軍体制法下で徴兵部隊として編成できるわけではない。編成可能なユニットは常備部隊と徴兵部隊で個別に制御される。

  • アップデート2では徴兵も復活する。徴兵大隊は常備軍とまったく同じように各ステートで上限まで作成され、軍に割り当てられる。徴兵大隊は平時には使用できず、戦時に召集できるが、ステートごとに召集するのではなく、特定の軍ごとに召集する。軍を復員させれば徴兵大隊も復員し、戦時中でも市民生活に戻る。

ユニットの経験値とアップグレード

  • 大隊と小艦隊は経験値を蓄積するようになり、veterancyレベルを獲得するようになった。Veterancyは攻撃力と防御力に影響し、高いレベルでは士気や回復率のような別の恩恵もある。Veterancyを上げるには当然時間がかかり、損害が出ればその分経験値も減少する。

  • ユニットのアップグレードもオープンベータ2で可能になった。編制ごとにアップグレードするか切り替えられ、可能なら時間経過でそのユニット種別のデフォルトの種類にアップグレードされる。例えば軍に非正規歩兵と戦列歩兵がいて、散兵を研究したところだとする。非正規歩兵と戦列歩兵はどちらも散兵にアップグレードできるので、デフォルトの歩兵種別を散兵に設定し、それぞれの種別のアップグレードボタンを有効にする。最初に非正規歩兵をアップグレードするとしよう。毎週その軍の兵力の経験値の高い順に一定割合(現在は10%だが調整される可能性がある)が散兵にアップグレードされる。Veterancyレベルはアップグレード時に1低下する。動員されている場合は復員と再動員が行われる。

退却と追撃

  • 戦争のテンポをさらに改善するため、3つの戦闘状況が追加された。これは条件が満たされるといつでも有効になる。

  • 追撃(Pursuit):一方の兵力が相手よりかなり多い場合、多い側は士気ダメージを受けなくなり、敵を包囲し、攻撃にかなり多くの兵数を投入できるようにする。これは時間あたりにより多くのダメージを与えられるようになり、敵が既に退却状態にある場合はこの状況に切り替わる条件が引き下げられる。

  • 潰走(Panicked Retreat):一方が兵力を大量に失い、司令官が特に熟練していない場合は潰走する。これにより士気損失が増加、回復速度が低下し、より多くの兵士が犠牲になり、戦闘に敗北するのが早まる。
  • 統制された退却(Controlled Retreat):司令官がかなりの経験を積んでいる(特性、特にスキル特性の合計値で)場合、退却を統制できる可能性がある。士気損失が非常に大きくなり、戦闘終了が早まるが、回復率が若干上昇するため死傷者が少なく、回復や反撃の可能性が高まる。

編制の本拠司令部変更

  • 編制の本拠司令部変更も行えるようになるが、現在のところ所属司令部と本拠司令部には、本拠司令部が帰還先であることを除いて違いはない。私たちは最終リリースと今後に向けて、さらなる違いを設けたいと考えている。というのは、本拠司令部は編制がそこから補給を受けているとみなされ、輸送路や動員速度などについて重要性があるためだ。

食糧・公害・人口増加

  • 穀物はゲームを通じてかなり多く供給されており、穀物の安定供給を確保するために以前よりも少し手間がかかるようにバランス調整を行った。人口増加について1.5ではかなり注意を払っており、現在も調整している。私たちの意図はゲーム序盤の生活水準による人口増加を努力して得るものとすることだ。というのは、労働力へのアクセスを効果的に制限する一方で、ゲーム終盤の人口過剰の問題も抑えられるためだ。失業による出生率への悪影響や技術ツリーで増加する中心市街地の規模などについても以前述べた。

  • 公害(Pollution)は施設の製法によって発生する。高い技術の製法ほど公害が多いが、そうでないこともある。

  • 発生する公害はそのステートの耕作可能地で緩和されるため、巨大な工業を持つ1プロヴィンスのステートは広大な田園地帯を持つステートよりはるかに公害される。公害は死亡率の増加や生活水準の低下など人口に影響するほか、移住の魅力などステートそのものにも影響する。

医療制度法の効果のバランスも変更され、民間医療保険と慈善病院は公的医療保険より公害低減効果が少し小さいく、個々のPopに与える影響はその財力で異なる。

公害にもマップモードがある。

  • 人口への影響は技術や医療制度で変動するため、医療に多額の投資をすれば編入した領土の公害の影響をある程度抑えることができる。辺境のステートに工業を移してもいいが、そうしたステートが編入されていない場合、公害の影響をそのまま被ることになる。
  • ゲームシステムとしての公害の意図は、ゲーム中盤から終盤にかけて人口過剰を抑制することにある。しかし公害はプレイヤーが制御できる要素であるため、状況に応じて動かせる手段でもある。
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地域価格と企業

企業をアウトライナーにピン留めできるようになり、財務状況を確認できるようになった。

  • 地域価格に関するUIとツールチップは一新され、AIは産業の集中・分散をよりうまく処理できるようになり、ステート間の地域価格の違いを考慮できるようになった。
  • 固有企業は文化など国家以外の条件で設立される。また、プレースホルダーにイラストを追加し、UIを大幅に改善した。

植民地政権

  • 1.5無料アップデートではアフリカのいくつかの地域に植民地政権が樹立されることで「the Scramble for Africa」が拡張される。「the Scramble for Africa」と同時にアンロックされる新たなジャーナル記事「Expand Colonial Administration」を使うことでアフリカ植民地を新たな従属国にできる。

 

植民地の取引

  • プレイヤーならだれもが知っているとおり、アフリカで素敵な国境線は生まれない。

  • これは新たな「ステートの取引」機能を使用すれば解決できる。「the Scramble for Africa」の進行中に、AIは「ステートの取引」を使用して植民地の国境を滑らかにし、請求権を解決し、アフリカの分割ステートを最小限にしようとする。新たに獲得したステートはボタンひとつで植民地政権に移譲できる。

建国可能国家と統一

  • アップデート1.5では統一に関するフレーバーの追加を目指している。コミュニティ投票の結果、新たにベネルクス、ライン同盟、神聖ローマ帝国、リオ・デ・ラ・プラタが追加された。

イタリア

  • ジャーナル記事「イタリア統一運動」は完全に見直され、イタリア全体の国粋主義者を統一イタリアへ扇動するのに使える新たなツールを持つようになった。

  • イタリア統一を目指す者たちはオーストリアで分離独立を引き起こし、第一次イタリア独立戦争を再現しようとするかもしれない。

  • あるいは、汎イタリア運動が反動的な政府を打倒するために統一賛成派を利用するかもしれない。

  • 新たなキャラクターへの行動「Stir National Agitation」は現政府に友好的な政治活動家が他国の支配下にある自国文化のステートで急進派を増やせるようにする。これは技術「国家主義」がアンロックされたすべての国家で利用できる。

ポーランド

  • ポーランドにも統一に向けたコンテンツが用意されており、ジャーナル記事「Christ of Nations」がクラクフなどのポーランド系国家に追加された。

  • クラクフはこのジャーナル記事と「Stir National Agitation」で国外のポーランド系Popを急進化させ、分離独立を煽り、独立戦争を支援し、統合することができる。

  • ポーランド系国家がかつての宗主国から自由になれば、他のポーランド系国家との関係を十分なレベルまで高めて統合できる。

  • ポーランドの領土が戻れば、国家はPiastとJagiellonian、すなわち小さく均一なポーランドか、東欧に広がる大きなポーランドかを選ぶ。

  • ポーランドが領土を取り戻した後、Polish-Lithuanian Commonwealthを目指す場合は新たなジャーナル記事が出現し、さらに東方へ拡大する選択肢が与えられる。

  • この野望が成功すれば、the Commonwealthの大国としての地位は確実となる。

その他の統一

  • インドネシアからイエメンまでの建国可能国家には固有の建国イベントがある。こうしたイベントは統一時に発生し、威信、未領有の本国領土に対する請求権、その他の固有ボーナスをもたらす。
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利益集団の調整

  • 1.5パッチでは利益集団の構成にさまざまな変更が行われ、政治構造をより法律に基づくように設計されており、プレイヤーが作り上げた社会構造に応じてPopがさまざまな利益集団に賛同するようになっている。こうした変更の目的は利益集団をより動的にし、特定の法律が社会における集団の力により有機的に影響を及ぼすようにすることだ。例えば1.5では自作農法は上のように変更されている。

  • この法律はアメリカの農地の大部分を持つ小規模農民の政治力に恩恵をもたらすが、それ以外にもPopを見るとオハイオ州の農民が新たな利益集団に賛同し始めているのがわかる。

  • 自営農法の下で農民は小ブルジョワ階級となるが、これは国内で一律にではない。自作農の多いアメリカ北部では小ブルジョワ階級を形成するのに十分な農民がいるが、南部の奴隷州では奴隷制の存在によって極端に裕福か極端に貧しいかのどちらかに階層化され、地主に賛同する者が多く、小ブルジョワへの賛同は弱い。

  • 自作農法のある国家では小ブルジョワが強力になるが、その効果は小ブルジョワの詳細を見ればわかる。

  • 利益集団「知識人」はより排他的になり、より狭い範囲の階級的アイデンティティを代表するようになる。

サンクトペテルブルクの公務員を務める貴族は行政官の地位にあるために知識人に賛同する可能性が高い。

  • 貧しい人々が知識人になる能力を取り除くの補うため、特定の施設のPopはより高い頻度で知識人に賛同するようになった。法律も貴族が知識人に賛同する傾向に影響する。世襲官僚法には貴族が知識人に賛同するボーナスがあり、ゲーム序盤の発展途上国の近代化を後押しする。
  • 現在は識字率の高まるゲーム終盤に知識人の力が制御不能になる傾向があり、1.5の変更点は知識人を小さなものとし、進歩的だが真に大きな力を持たないようにしている。知識人は中産階級の小ブルジョワより常に大きなものではなく、小ブルジョワと競合するものになる。

  • もうひとつの問題はゲーム終盤に利益集団「敬虔な信者」がなくなることだ。利益集団に対する魅力を追加したことで、宗教関係の法律は敬虔な信者の影響力を高め、特定のPopが敬虔な信者に賛同しやすくなる。国教や宗教学校のような法律は無神論者でないPopが敬虔な信者に賛同する可能性を大幅に高める。
  • 他にもさまざまな法律が利益集団の魅力や利用可能性の変化に対応するために変更され、例えば農民徴兵法は貴族を利益集団「軍隊」に惹きつけ、商業化農業法と集団化農業法は農業労働者を労働組合に惹きつけ、植民地再定住法は未編入ステートの差別されていない入植者を軍国主義的にし、職業軍人法は軍人でないPopが軍隊に賛同しにくくなる一方で、軍人Popは軍隊に賛同しやすくなる。

利益集団の特性

(左上)イギリスの小ブルジョワ、(右上)清の軍隊、(左下)日本の実業家、(右下)オスマン帝国の敬虔な信者。

  • パッチ1.5ではさらに利益集団に特性が追加された。長所と短所があり、例えば維新後の日本の財閥を表現する日本の実業家は政府と深く結びついているため、満足しているときには税収にボーナスをもたらすが、不満があるときには投資する資本家が不足するようになる。イギリスの小ブルジョワは金融と官僚機構に深く関わっており、満足しているときには金利・行政力・権力にボーナスをもたらすが、不満なときには自分より恵まれない人々に非常に冷酷になる。

軍に関するグラフィックが紹介されていますが、省略します。

パフォーマンス

  • 私たちは特にゲーム中盤から終盤のパフォーマンスに取り組んでいる。あちこちのCPUサイクルをやりくりするという通常の低レベルの改善に加えて、いくつかの設計変更も行っている。
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職業の満足度

  • Popは職業の満足度というパラメーターを持つようになった。これは国内やステート内における通常賃金やその職業の平均賃金と比較した賃金、より高収入の職業に就くための資格の数、失業中かどうかなどから計算される。満足度が高ければ他の職業を探そうとはしない。これは雇用や移民を評価する際にこうしたPopを候補から除外することでパフォーマンスを向上させ、ステートの「求職者」Popをより正確に示してUXを向上させるものだ。

移民と文化コミュニティ

  • 移民がパフォーマンスに与える影響は移民が生み出す大量のPopの断片化にある。私たちは移民の仕組みを変更し、移住しようとするPopは既に同じ種類の文化コミュニティがあるステートのみを考慮するようにした。文化コミュニティは大量移住目標と似たような働きをするが、文化コミュニティの数は大量移住目標よりはるかに多い。あるステートのあらゆるPopの存在が自動的にその文化に合った文化コミュニティを作り出す。適切な文化を持つPopがいなくても、ステートの移住の魅力が十分高ければ文化コミュニティが生まれる可能性がある。ひとたび波が来ればそのステートの移住の魅力に影響する。新たに到着した移民は生活水準が低い傾向にあるが、就ける職業に就くことで自身と他のPopの財政に影響を与えていくため、次の移民の波は別の豊かなステートを目指す可能性が高い。
  • このようにした意図は、市場内の移動も具体的で意味のあるものに感じられるようにし、市場内であらゆるPopが常にステート間を移動しにくいようにするためだ。これはPopの断片化も減らし、特にゲーム終盤でのパフォーマンス向上にもつながる。職業への満足度もパフォーマンスに関係し、不満なPopのみがよそに移動するようにすることで、必要な計算を減らせる。
  • アップデート2ではの機能はおそらくかなりバランスが悪い。移住の波が強すぎたり十分でなかったり、文化コミュニティが出現しやすすぎたり少なすぎたり、移住を選択するタイミングや移住の波がどれほど早く来るかの分岐点がおかしかったりなどだ。

チェンジログの欠如

  • この開発日記では完全なチェンジログをお見せできなかったが、アップデート2リリースと同時に公開されるはずだ。上で述べたように、来週中にはアップデート2をリリースできると思う。
  • この開発日記で3週間ごとの開発日記更新スケジュールは終了し、次回は再来週で、その後はまたしばらく週一に戻る予定だ。

次回:開発日記#98――オープンベータのホットフィックス、1.5の実績と追加物

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コメント

  1. 無料アップデートとは思えないボリュームだな。
    こりゃ11月が楽しみだ。

  2. これまでのアプデとDLC全部合わせたよりもゲーム性に与える影響大きそうだな
    とても期待してる

  3. 無料とは思えない大きな変更だ・・・
    とても楽しみだし、期待できそう

  4. 初期の大コケは挽回できそうでなにより
    だいぶ本気っぽいし長期的なアプデも期待できそうで嬉しい

  5. 1.5.1はまだ軍事関連がバグと未実装だらけで結局ゲームとしてフルには遊べなかったけど
    これで完全にゲームになるかな

  6. ゲーム軽量化にちゃんと対策してて安心この調子でどんどん変えていってほしい

  7. このゲーム性で大隊ごとの経験値なんて絶対必要ないだろ…
    ただでさえ重いんだから、余計な要素増やして更に重くするのはいかがなものか

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