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「Cities: Skylines II」開発日記#11――市民のシミュレーションと経歴

Cities: Skylines II

2023年8月28日、「Cities: Skylines II」開発日記#11が公開されました。本記事ではその内容を紹介します。今回は市民のシミュレーションと経歴について。本体リリース前の開発日記です。

前回:開発日記#10――ゲームの進行


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開発日記

開発日記#11は、市民のシミュレーションと経歴について。

  • 市民はゲームでシミュレートされる主要なエージェントのひとつとして機能する。市民はさまざまな活動の中から常にどれかを選ぶ。そうした活動の多くがシミュレーションに影響し、道路が混雑したり、経済シミュレーションに変化を及ぼしたり、医療機関の患者枠を占有したりする。

  • 市民はペットを飼うことがある。飼い主は市民からランダムに選ばれる。ペットは純粋に外形的なもので、市民の幸福度、資源消費、ゴミの蓄積、騒音には影響しない。
  • 市民はそれぞれ人生の主な出来事を記した経歴(Lifepath)を持ち、プレイヤーは彼らが移住してくるか生まれてから死ぬまでのすべてを見守ることができる。

概要説明として、いつものように動画が公開されています。

幸福度(Happiness)

幸福度情報画面は市民が満足していること・不満を抱いていることを概観でき、改善できることを強調する。

  • 市民の幸福度は生活の満足度を示す総合的な値だ。これは生活の質(Well-being)と健康度(Health)からなり、市民の行動や労働能力に影響する。幸福度は市民情報画面に常に表示され、家庭情報画面で家族の幸福度にマウスオーバーするとその値に寄与するすべての詳細が表示される。

生活の質

  • 生活の質は市民の精神状態と安心感を示す。信頼できる電気・きれいな水・トイレがあふれない下水処理などの基礎的なニーズを満たすのは、生活の質の堅実な基盤作りに大きな役割を果たす。さらにごみへの対処や公害を避ける住宅地域の計画で生活の質が高めると同時に、都市サービスを充実させることでも生活の質を恒常的に高めることができる。犯罪の多い地域に住むのは生活の質を低下させるため、プレイヤーは市民が安全を感じられるようにしたいと思うだろう。
  • 郵便サービスや高速インターネット接続のような快適さは、ニーズに合った適切な広さの集合住宅とともに評価される。家族は低密度住宅区画や小さな集合住宅でより大きな家を探すが、単身者や学生は高層住宅や低家賃集合住宅の小さな家でも暮らせる。商品を購入・消費する選択肢があることも市民の生活の質にプラスの影響を与える。

健康度

  • 市民の健康度はヘルスケア情報画面で確認でき、住宅全体の健康度や都市全体の平均健康度が表示される。市民が病気やけがをしている場合も表示される。健康度は医療機関の近くに居住することで恒常的に得られるブーストや病気や事故によるけがの際に治療を受けるという形でヘルスケアの利用可能性に影響を受ける。

  • 大気・土壌汚染のある地域に居住していると市民の健康に悪影響があり、汚染が強いほど影響も深刻になる。下水処理が不十分な場合は下水が逆流し、これも健康度を低下させる。ごみが積み上がると、生活の質と同時に健康度にも影響する。
  • 市民は上で述べた原因のいずれに直接影響されていない場合でも、病気になり得る。病気になる確率は市民の健康度によって決まり、高いほど病気になる確率は低下する。市民が病気になると、健康度が大きく低下する。病気になった市民は最寄りの医療機関に行って治療を受けるが、自力で移動できない場合は救急車が運ぶ。交通事故で負傷した場合にも治療が必要で、事故現場に救急車が出動し、搬送する。
  • 治療が終わると市民の健康度は上昇し始めるが、病気やけがをしている間は死亡する可能性がある。この確率は低いが、市民の現在の健康度が低いほど死亡確率は高まる。

年齢層

  • 市民には子供・若者・大人・高齢者の4つのライフステージがある。市民は年を取ると教育の選択肢が変わり、健康度も変動する。子供や若者は健康度ブーストがあるが、高齢者の健康度はゆっくり低下する。すべての市民は若者になると就職できるが、その前に教育を受けようとする者もいる。

好み

  • 各年齢層には移動手段や買おうとする商品に好みがある。旅行するときに若者は安い手段を好み、歩くことになる距離と比較する。若者が自動車で移動する場合、駐車料金を払って目的地の近くに駐車するより、遠くても無料の駐車場を選ぶ。
  • 大人は時間に価値を置き、もっとも早く着く方法を探し、そのためならどんな料金でも払う。
  • 高齢者は快適さを優先し、目的地にできるだけ近く快適に行けるなら、料金や時間は気にしない。
  • 買い物をするとき、多くの商品はどの種類の家庭でも比較的均等に購入されるが、電化製品のように若者がいる家庭で購入されやすいものもある。一方、高齢者は金融商品を消費することが多い。

市民の経歴とチャーパー

  • 市民は学校を卒業する、配偶者を見つける、新たな仕事に就く、新たな家に引っ越す、都市から転出するなど、さまざまな出来事のある経歴を持つ。経歴ジャーナルでは市民をフォローすることでそうした出来事を観察でき、市民を選択して「フォロー」ボタンをクリックすることで画面右側のチャーパーの下の「フォローした市民」リストに追加される。
  • 経歴ジャーナルは市民がフォローされた瞬間から記録を始め、氏名・住所・職業・幸福度その他の情報と彼らの生活で起こったことを投稿したチャーパーフィードが記載される。

  • チャープ(注:ツイッターで言う「ツイート」)は実際の出来事に関連し、「いいね!」の数で、投稿者や他の市民にとってどれほど重要な話題かがわかる。市民は都市サービスの不足を知らせたり、さまざまなサービスや娯楽のニーズが満たされたときにそれを祝福したりする。
  • 市民は同棲・別居・就職など自身の生活上の出来事についてもチャープし、上で述べたようにこれは経歴に統合され、フォローした市民の生活を概観できる。

教育

家族は小学校の近くに住むことを好む。

  • 今作ではUneducated・Poorly Educated・Educated・Well Educated・Highly Educatedの5段階の教育レベルがあり、各学校は市民に1段階の教育を提供する。子供は小学校を卒業するまでUneducatedで、卒業するとPoorly Educatedになる。子供は可能なら常に学校に行く。若者のみが高校に入学でき、教育レベルをEducatedにできる。Collegeは若者と大人が入学でき、Universitiesは大人が入学できる。Collegeを卒業するとWell Educated、Universitiesを卒業するとHighly Educatedとなる。
  • 若者と大人は学校に行くか仕事に就くかを選べる。これを決めるときには、現在働いたときの収入と学校卒業後のより高い教育レベルの仕事で得られる収入を比較する。学校に行くほうが将来的に高い収入を得られる場合でも、一部の市民は働くことを好む。
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雇用

職場の可用性画面では職場の内訳と場所を確認できる。

  • 商業・工業・オフィス区画の企業とほとんどの都市サービスは職場となり、市民の教育レベルを反映した複雑さのレベルに分かれる。都市サービスは仕事の複雑さと構成が変わらないが、区画の建物はレベルアップするとそれが変わる。
  • 区画の企業は必要な従業員数を変化させることがあり、事業が好調なら従業員数を増やすが、不調なら従業員を減らす。工業製造企業は建物のレベルにかかわらず必要な教育レベルが低い傾向にあるが、商業・オフィス企業はレベルが上がるにつれてより高い教育レベルの従業員を求めるようになる。

仕事の効率

  • 従業員の教育レベルは仕事の能力を表し、教育レベルの高い従業員は仕事の効率も高いため、企業の効率や生産量により影響する。従業員が不足している企業では高い教育レベルの仕事ほど効率と生産量に影響を及ぼす。
  • 従業員は自身の教育レベル以下のあらゆる仕事ができるが、高い教育レベルの従業員が低いレベルの仕事に就いた場合、会社の効率への影響は従業員の教育レベルではなく仕事のレベルで計算される。企業に十分高い教育レベルの従業員がいなければ、利用可能な仕事をすべて満たすことはできず、効率と生産量が低下する。
  • 市民の幸福度も会社の効率、ひいては生産と収益に影響するため、企業が儲かるには市民の生活の質と健康度に配慮することが重要だ。従業員が病気やけがをすると働けなくなり、企業の効率は低下するが、従業員が回復すれば職場に戻る。

犯罪

犯罪者は警察に捕まらないように逃走する。

  • 市民は犯罪者になることがあり、生活の質が低い場合はその確率が高まる。市民が犯罪者になると、標的を選んで収入を得るために罪を犯す。標的は強盗する建物で、都市の建物と犯罪確率を比較して決める。最終的には犯罪確率がもっとも高い建物の中からランダムに選ばれる。標的となった建物に住む市民は一時的に生活の質が低下する。
  • 犯罪者はその建物に移動し、犯罪を行い(時間を要する)、それから立ち去る。犯罪が行われると警報が作動して警察署に通報されるが、パトカーが犯行現場に向かうまでには時間がかかる。犯罪者が立ち去る前にパトカーが到着すると逮捕されるが、警察が到着する前に犯罪者が立ち去ると彼らは別の日にさらに犯罪を行える。
  • 犯罪者が逮捕されると、警察は警察署や警察本部の拘置所に連行する。逮捕された犯罪者の一部は刑務所での服役判決を受け、都市内に刑務所があればそこで、なければ外部接続の刑務所で服役する。服役判決を受けなかった市民は釈放され、刑期を終えた犯罪者と同様に犯罪者としての地位がリセットされ、普通の市民として社会に復帰する。年齢によっては、服役中に老衰で死亡することもある。

娯楽と観光客

  • 市民は自由時間に公園などのアトラクションを訪れたり、買い物したり、レストランやバーでエンターテイメントを楽しんだりしようとし、そうした娯楽のニーズは市民の生活の質に影響する。場所によって娯楽を得るのに必要な時間が異なり、市民はどれほど早く娯楽を得られるかや移動コストを比較して場所を選ぶ。詳しくは交通AIの開発日記をご覧いただきたい。

観光客と都市の魅力度

  • 観光客とは短期間だけ都市を訪れる市民で、都市のホテルに滞在し、観光名所や商業区画を訪れるか、ホテルに留まるかを毎日選択する。都市の魅力度(Attractiveness)は都市に観光客がどれだけ来るかを決め、ランドマークのような観光名所や公園を建設することで上昇する。
  • 観光客は市民と同じように娯楽の目標の計算を行い、その場所の娯楽の価値とホテルからの距離を比較して最適なものを決める。

娯楽の種類

  • 都市レクリエーションには屋内外のレクリエーションが含まれ、例えば観光名所・ランドマーク・公園・広場・テニスコート・サッカー場・コミュニティプールなどがある。
  • 商業レクリエーションには商業区画のショッピングモールやブティックなどがある。
  • 市民はエンターテイメントを楽しんだり、バーを訪れたり、レストランで豪華な食事をしたりすることでも娯楽を得る。こうした娯楽施設は他の場所と異なり、市民や観光客はそこにいる間に飲料や食事を購入するため、娯楽のためにお金を払うが、商品と娯楽のどちらのニーズも満たせる。(注:商業レクリエーションでは違うということ?)
  • 市民は娯楽のために外部接続に旅行することもあり、家庭の全員が車や公共交通機関で数日間都市を離れる。天候は市民や観光客が娯楽の場所を選ぶ際に影響し、晴れて気温が高ければ公園や広場のような屋外に娯楽を求め、天気が悪く気温が低ければ買い物やエンターテイメントのような屋内の娯楽を求める。
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市民の問題

  • 特定のイベントで市民に問題(Conditions)が発生することがあり、情報画面に表示される。問題を直接取り除く方法はないが、原因を調査し、都市運営を通じて改善することができる。例えば市民が病気になっている場合、下水の逆流、住宅地の汚染、医療サービスが不十分などのサインである可能性がある。市民に発生する問題は以下のとおり。
    • 病気:働くことができず、死亡確率が高まる。回復には治療が必要。
    • 負傷:働くことができない。交通事故、建物の火災・倒壊、自然災害に巻き込まれることで負傷する。回復には治療が必要。
    • ホームレス:家の家賃が支払えず、他の家や都市外に引っ越す手段もないとホームレスになる。都市公園で生活する。
    • Unwell:生活の質が低い市民。幸福度が低下し、仕事の貢献度にも悪影響がある。生活の質が高まらない場合は犯罪者になるリスクがある。
    • 衰弱:健康度が低い市民。幸福度が低下し、仕事の貢献度にも悪影響がある。健康度が低いと病気になりやすく、衰弱した市民が病気になると健康度が非常に低くなり、治療を受けられなければ死亡確率が高まる。
    • 被災:危険な状態(Danger)にあったり身動きが取れない(Trapped)市民。燃えている建物の中にいる場合は危険な状態となり、建物の倒壊に巻き込まれて瓦礫の下に埋もれている場合は身動きが取れない状態となる。燃えている建物にいる市民が脱出できず、身動きが取れない状態となることもある。
    • 避難中:避難所にいる市民。市民は自分で避難所に行くこともできるし、避難バスに乗って避難することもできる。

来週はサウンドと音楽について。

次回:開発日記#12――サウンドと音楽

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