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「Cities: Skylines II」開発日記#4――区画と特徴的な建物

Cities: Skylines II

2023年7月10日、「Cities: Skylines II」開発日記#4が公開されました。本記事ではその内容を紹介します。今回は区画と特徴的な建物について。本体リリース前の開発日記です。

前回:開発日記#3――公共交通・貨物輸送


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開発日記

開発日記#4は、区画と特徴的な建物について。

  • それぞれの区画種別には繁栄する条件があり、機能的な都市において区画はすべて互いに恩恵をもたらす。工場には製品を出荷する場所が必要であり、企業には従業員が必要であり、従業員には住居・買い物をする場所・自由時間を過ごす場所が必要だ。

概要説明として、いつものように動画が公開されています。

区画ツール

  • 区画ツールには塗り潰し・範囲選択・ペイントツールといったおなじみの機能がある。塗り潰しツールは連続したセルを選択した区画種別ですべて塗り潰す。範囲選択ツールは任意の矩形範囲を選択した区画種別で塗り潰す。ペイントツールはセルをひとつだけ塗るような細かな区画を作ることができる。
  • 区画の解除が簡単になり、区画ツールを有効にした状態でマウスを右クリックすると、どの種類の区画でも解除できるようになった。塗り潰しツールが有効なら、連続しているところ全体の区画を解除できる。範囲選択ツールでは矩形範囲の区画を解除でき、ペイントツールではセル単位で区画を解除できる。区画の変更も、新たな区画を設定する前に既存の区画を解除する必要がなくなり、簡単で手早く済むようになった。

北アメリカ(左)とヨーロッパ(右)の連棟住宅。

  • 新機能として区画ツールはさまざまな建築テーマを設定できるようになった。新たな都市を始めたときの最初の設定項目のひとつは都市のテーマを決めることだ。テーマによって建物の外観、道路標識、道端のプロップのほか、サービス車両の外観も決まる。区画ツールのテーマを使えば、利用可能な建築スタイル(北アメリカ・ヨーロッパ)から設定できる。ヨーロッパの都市に北アメリカスタイルの建物を配置することも、その逆も可能だ。

区画の種類

住宅区画

中密度連棟住宅区画は連接した住居で構成されている。

  • 「Cities: Skylines II」では前作より多くの区画がある。住宅区画は6種類あり、おなじみの低密度・高密度住宅区画は今作でもある。新たな区画として家屋が連接する中密度連棟住宅区画、集合住宅が建つ中密度住宅区画、1階が店舗でその上が集合住宅になる混合住宅区画、小さな住居がたくさんある大きな集合住宅が建つ低家賃住宅区画がある。低家賃住宅区画は初めて親元を離れた学生や若者などの低所得者向け住居として特に有用だ。
  • 低・中密度住宅区画はほとんどの居住者が魅力を感じるより大きな住居の集合住宅ができる傾向にある。戸建住宅・連棟住宅・中規模集合住宅のようなより規模の小さい建物は少ない世帯で費用を分担するため、居住費が高くなる。地価の上昇も一般には家賃に影響し、小規模な建物に与える影響はより大きい。高密度住宅区画は狭い地域に多くの人を住まわせることができるが、集合住宅の住居が一般に狭くなる。その一方で建物の維持費を多くの世帯で分担するため、家賃はより手頃になる。

  • 混合住宅区画はゲームにより現実的な感じをもたらし、中密度住宅区画と商業区画の需要に応えるものだ。商業施設は混合住宅の家賃の一部を負担するため、世帯あたりの家賃はより手頃になる。

商業区画

  • 商業区画には低密度と高密度があり、ここでは企業が都市内で製造された、あるいは都市外から輸入されたすべての種類の商品を販売する。これには自動車や食料品から衣料品や紙製品まであらゆるものが含まれ、レストラン・映画館・バー・ホテルなどの形で市民にレジャーも提供する。商業区画は顧客に商品を提供するため、住宅区画に近いところで繁栄する。
  • 低密度と高密度の違いは企業の種類と消費者に販売できる商品の量にある。低密度の企業はブティック・ガソリンスタンド・小規模店舗・バーなどだが、高密度の企業はスーパーマーケット・デパートや、劇場・ホテルなどの娯楽施設だ。小規模企業は従業員数も対応できる顧客数も少ないが、大規模企業は多くの従業員を雇用し、より多くの人々に対応できる。これは小規模・低密度の企業に比べて在庫からより多くの商品を販売できるという意味でもある。
  • 商業は販売する商品を迅速に入手できるため、都市内の製造業の恩恵を受ける。都市内の製造業も製造した商品を小売店まで輸送するコストが低く、単位当たりの利益が大きくなるため、都市内の商業から恩恵を受ける。

工業区画

都市内の工業は商業施設に商品を低価格で提供し、さらなる税収をもたらす。

倉庫は製造業に混じって存在し、企業に追加的な保管場所を提供する。

  • 工業区画は製造企業倉庫に分かれる。製造業は工場や工房として工業区画のほとんどを占める一方、倉庫はあちこちに存在し、各企業やその生産工程のニーズに応える。倉庫には出荷できるが輸送や適切な買い手を待っている製品が保管される。工業区画は都市外から輸送されたり、都市内の特化工業区画で採取・加工された原料から商品を製造する。一部の商品(例えば食品)は商業企業に販売されてそこから顧客に販売され、別の一部の商品は商業企業に販売されてさらに別の製品に加工されるか、物質的でない商品に変換される(例えば飲料から娯楽)。
  • 工業区画はまず都市内の購入者に商品を販売しようとする。ある商品が過剰に生産された場合、企業は過剰な生産物を都市外に出荷するが、都市内で販売するほうが輸送コストが低いために常に利益が大きくなる。都市外に販売し続けるとより遠くの顧客まで輸送しなければならず、利益はさらに減少し、最終的に市場が飽和することをシミュレートしている。企業は一般にときどき自社の事業を再評価し、状況に合わせて従業員数を調整する。

オフィス区画

  • 商業区画と同じく、オフィス区画も小さなオフィスビルが建つ低密度オフィス区画と、ガラス張りの超高層ビルやオフィスタワーが建つ高密度オフィス区画に分かれる。オフィスは市民や企業に向けて非物質的な商品やサービスを生み出す。
  • オフィスの企業は工業区画で製造された技術的な商品をソフトウェアや通信・金融・メディアといった非物質的な商品に変換する。オフィス区画の企業には銀行・家電量販店・法律事務所・保険会社・通信会社などがある。ソフトウェアは工業・オフィス部門双方にとって重要な商品だが、個人には販売されない。ソフトウェアから生産される通信や金融のような商品は個人にも販売される。メディアは家電製品やビデオゲームなどの形で市民に直接販売される。

区画の適性

  • それぞれの区画種別には区画適性情報画面がある。これは区画指定を始めると有効化され、選択した区画種別にどの地域が適しているかについて関連する情報を示すものだ。例えば商業区画なら潜在的な顧客がいる場所が表示され、住宅区画なら区画指定時に避けられるように土地の汚染状態が表示される。また、適切でないかもしれない場所も表示し、例えば地価が高いために低密度住宅の家賃が非常に高いことなども示される。
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区画の需要

  • 都市の成長はさまざまな区画種別がさらなる空間を必要とすることと、区画間の共生関係に基づく。市民が移住するために住宅需要が高まり、移住した市民は仕事、買い物、自由時間を過ごす場所を必要とするために工業や商業の需要が高まり、多くの企業ができれば多くの職が生まれて住宅需要が高まる。
  • 教育レベルや都市内で製造・販売される商品に応じて税金を調整することで、都市内の需要は大きな影響を受ける。税金は都市内で製造される商品を優遇したり、新興産業を援助するために使用できる。

住宅需要

  • 仕事、教育、都市が魅力的な場所であるなどの理由で新たな市民が移住したいと考えると住宅需要が高まる。家族連れや高齢者は広い集合住宅を好むため、低・中密度住宅需要が増加する。単身・学生は狭い集合住宅を嫌がらず、中密度の集合住宅や高密度の住宅タワーを好む。こうした区画では安価に住むことができる。
  • 工業・商業・オフィス部門で仕事ができるようになると住宅需要が高まる。失業者が増えて仕事がなくなると住宅需要は減る。都市内に建設済みだが未入居の住宅が多数ある場合、空き家が埋まるまで住宅需要は低下し得る。

商業需要

高密度商業ビルはより多くの人を雇用し、より多くの顧客にサービスを提供できる。

  • 商業区画の需要は製造業者が販売する商品を製造しているか、潜在的な顧客がいるか、市民が仕事を求めているかに基づく。工業区画が商品を製造しているなら利益を得るために販売する必要がある。都市内市場は常により収益性の高い選択肢なので、工業区画は都市内で商品を販売したいと考え、商業企業の必要性が高まる。商業区画にとっては市民の十分な購買力も必要で、極めて重要な要素でもある。商業需要は企業が都市内で適切な労働力を確保できると判断したときにも増加する。必要なポジションに必要な従業員がいれば、企業の収益性が高まる。

工業需要

都市内で資源を採取することで、工業企業の利益を増せる。

  • 工業需要は製造業での仕事を求める市民と、販売する商品を求める都市内の商業企業に基づく。特化産業が都市内の資源を採取できるなら、工業需要はさらに高まる。特化工業区画を指定すると、都市内の製造業に原料が供給され、輸送コストが下がって利益が増える。新たな市民の移住は工業を含むさまざまな部門の需要に影響する。企業は常に生産を最適化しようとし、適切な労働者を求めているが、企業のレベルが上がるにつれてより高い教育を受けた従業員を求めるようになり、これによって生産性が高まり、より多くの利益を生み出すようになる。
  • 製造業は倉庫を持つことでも利益を得ており、企業は比較的小さな倉庫を持ってできるだけ早くすべての商品を販売しようとする。倉庫があれば、現在買い手がいなくても生産を続けながら新たな買い手を探す柔軟性と時間を持てる。

オフィス需要

  • オフィス需要はオフィス部門で働きたい市民や、オフィスがもたらす非物質的商品を必要とする市民や企業によって高まる。製造業や他のオフィス企業はオフィス区画で生み出されるソフトウェアから恩恵を受ける。ソフトウェアが生産されれば、ソフトウェアからさらに他のサービスが生み出されるため、より多くのオフィス企業が出現する。
  • オフィス区画の需要も適切な労働者がいることで高まり、他の企業と同じく企業のニーズと労働力のマッチングがうまくいくほど企業の収益性が高まる。顧客の年齢層によって好まれる非物質的商品が異なり、成人や高齢者は銀行サービスや金融部門の商品を好むが、子供や若者はメディア商品を多く消費する。

都市の特化

  • 同じ原料を使って似たような商品を製造する企業は、互いに近接していることによって恩恵を受ける。工業やオフィスは既に似たような企業が存在する場所に集中し、そうした企業は互いに連絡を取り合い、効率を高めるために専門的な労働者を雇う機会を得る。より多くの企業が同じ種類の商品や製品を生産するようになると、そうした企業は都市特化ボーナスを獲得し、効率が向上して利益が増える。
  • 都市の特化は、特化ボーナスを受ける企業が使う原料を採取する特化産業地域を指定することで支援できる。また、そうした商品や製品に有利になるように税金を調整することで、そうした工業の発展を助けることができる。

地価と建物レベル

  • 地価は市民や企業にとって望ましい場所を知るためのツールであり、道路を通じて建物の近隣に広がり、その地域全体の価値を徐々に高める。
  • 市民は広い家、店・サービス・学校・職場との近さ、汚染がないことを高く評価し、自身のニーズに合った住宅が見つかれば移り住む。市民がそこでの暮らしに満足し、十分に裕福なら、より高い家賃を払うことができ、地価の上昇につながる。すべての都市サービスを近くに置いたからといって、その地域の地価が自動的に上がるわけではない。住民と企業が自分たちのニーズを満たすことができたときにのみ、地価に影響が出る。
  • 家賃が建物の維持費より高ければ、住民は余剰資金を建物の改善に使い、最終的に建物のレベルが上がる。特定の区画種別に対する需要が高ければ家賃も上がり、地価も上がる。というのは、住む場所より多くの人々がその都市に移住しようとするためだ。
  • 地価を保つためにさまざまな住民税を調整し、市民の移住を促したり抑えたりすることができる。また、需要の高い区画種別を指定することで需要を満たしても、地価を保つことができる。地価を低く抑えるため、必要なサービスやレジャーの選択肢を制限することができる。市民はニーズが満たされないことがある程度あってもそれを受け入れ、比較的幸せに生活できる。
  • 市民が高い家賃を支払わない場合、家賃は下がり、周辺の地価にも影響する。居住費が高すぎ、ニーズが満たされないと感じたら、住民は引っ越すし、中には都市外に転出する人もいる。住民が家賃を支払えない状態が続けば、建物の維持ができなくなり、建物が老朽化し始め、住民の転出が増え、建物が放棄される。これによって地価はさらに下がる。放棄された建物にはホームレスの市民が住むが、建物の荒廃が進んで最終的に崩壊する。

  • 地価は住宅区画によって異なる影響を与える。低密度住宅区画は地価上昇で居住費が急速に高まる。地価の上昇は家賃に影響し、低密度住宅は1棟に1世帯しかおらず、上昇した家賃はすべてその1世帯が負担する。そのため、低所得の家族はこうした地域を離れ、中密度住宅区画で新たな家を探す。中・高密度住宅区画は居住費を数十世帯で分担するため、地価上昇の影響を受けにくい。多くの市民は家賃に苦慮するより費用の安い小さな住居に住むことを好む。
  • 企業は地価と、企業の産出価値から差し引かれる家賃を一部使用して、事業に適した立地を評価する。原料の輸送コストを考慮する場合もある。企業は原料の輸送費と生産した商品の顧客への輸送費を支払い、輸送コストが低いほどその企業に適した立地となる。住宅と同じく企業は建物の維持費を賄った余りで建物を改良し、レベルを上げる。

建物のレベル

  • 区画指定されたすべての建物は1~5のレベルがあり、これは建物の品質を表し、その建物の入居者の裕福さを反映している。レベルが上がるにつれて維持費も家賃も上がる。住居では1世帯あたりの電気と水の消費量が減少し、建物レベルが3・5になると中・高密度住宅ではより多くの住居が利用可能になる。
  • 商業施設では販売される商品・製品1単位あたりの電力と水の使用量が減少する。さらに商品やサービスをより早く生産でき、消費者に安く販売できる。これにより、市民はよりレベルの高い商業企業を選ぶ。
  • 同様に、製造業やオフィスの建物では1単位の商品を生産するために使用される電気や水が減少する。より高いレベルの建物は電力や水をうまく使い、生産効率を高め、ゴミや汚染の発生量を減らす。
  • 建物はレベルごとに変化し、建物の質の向上を表現する。低レベルの建物は「安っぽい」外観だが、高レベルの建物はモダンで緻密な外観をしている。
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特徴的な建物

住宅の特徴的な建物は大邸宅から中密度の集合住宅、超高層住宅までさまざまだ。

  • これは今作の新機能で、住宅・商業・工業・オフィスの建物に分類される区画における固有で配置可能な建物だ。特徴的な建物にはそれぞれアンロック条件があり、例えば「Sculptor Mansion」は特定のマイルストーン進度に達していること、市民の幸福度レベルが一定に達していること、低密度住宅区画が一定以上あることの3つが条件だ。条件を満たすとこの建物が利用可能になり、サービスに関する建物と同じようにマップ上のどこにでも配置できるようになる。この建物はひとつだけだが自由に設置でき、他の配置可能な建物と同じく再配置が可能で、破壊した後に建て直すこともできる。

特徴的な建物として大規模な商業施設、巨大な工場、印象的なオフィスを建設でき、区画の建物のように機能する。

  • 特徴的な建物は通常の区画の建物と同様に機能し、住宅なら新たな住民が入り、商業・工業・オフィスなら適した企業が入居する。特徴的な建物に入居する企業にも他の企業と同様のルールが適用される。

「Coder Park」は都市全体とその地域双方に恩恵をもたらす。

  • 特徴的な建物にはそれぞれひとつ以上のプラス効果があり、近隣に影響するものもあれば都市全体に影響するものもあるし、市民の幸福や観光客にとっての都市の魅力に影響するもの、都市の工業部門全体を改善するもの、高レベルの教育効果を高めるものもある。

来週は都市サービスについて。

次回:開発日記#5――都市サービス

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コメント

  1. 複合施設楽しそうだな。
    住民の騒音公害が多発しそうだけど

  2. 相変わらず土地の汚染があるのね。
    工場があると土地が汚染されるって、昭和か?
    それより廃棄物をシミュレーション要素に加えてくれた方が面白かったと思うんだけどな。

    • あまりニュースを見ない方なんでしょうけど、平成どころか令和でも工場からの土壌汚染が発覚することはありますよ。

  3. タワマンなんて下手な一軒家より高いまであるけど、スウェーデンのゲームだからしょうがないのかね、高密度が安いって。

    • 「同じ地価の土地に建てたら」タワマンのほうが安いというのは何もおかしくない。タワマンの家賃が月100万とかする虎ノ門に新築一軒家建てたらいくらになると思う?

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