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「Europa Universalis IV」開発日記2023年2月21日――スペイン

EU4 開発日記

「Europa Universalis IV」開発日記2023年2月21日分が公開されていましたので、その内容をご紹介。今回はスペインについて。1.35リリース前の開発日記です。

前回:開発日記2023年2月14日


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開発日記

開発日記2023年2月21日分は、スペインについて。

  • 次のDLCに向けたスペインのコンテンツの再設計では、これまでご紹介してきた他の国家とは異なるアプローチをとった。
    • ミッションツリーに大幅な見直しは必要ないと考えた。というのは、「Golden Century」で既にかなり発展していて、スペインに必要な征服と植民地化のほとんどに手が入っているためだ。そこでその構造を再設計し、あちこちにミッションを追加し、さらなるフレーバーをつけ、トリガーと報酬を見直し、他の列強と肩を並べられるように更新することを目指した。
    • かわりに、私たちは「システムのあるコンテンツ」を増やすことに注力した。
    • さらに、ゲーム全体に深みを与え続けるため、新たなゲームシステムに関連するユニークなコンテンツを追加すると同時に、「Golden Century」の所有者向けの新たなHoly Ordersのような、古いシステムに関連したコンテンツも追加した。
    • 私(注:TintoスタジオコンテンツデザインコーディネーターのPavía氏)はスペイン史のあまり知られていない部分をコンテンツに加えようとした。というのは、私に歴史学者としての前歴があるためだ。

効果や数値は最終的なものではない。

  • カスティーリャの新たなコンテンツを見ていこう。設計を始めるときに、もうひとつの内戦に関する国難を加えることほど象徴的なものはないだろうと考えた。

  • Infantes of Aragonはフアン2世の治世の初期に王を傀儡化し、権力を握ろうとしたが、これはカスティーリャ貴族の新たな開始時の特権にも反映され、国難を進行させる。

  • 国難が始まった後に上のイベントが発生し、プレイヤーに2つの選択肢を与える。

  • この国難は終了させることができるようになっており、新たなミッションの結果に影響する。最初の選択肢はFactionalist Nobilityの効果を低下させ、取り除きやすくし、フアン2世に一時的な強化ももたらすが、多くの反乱軍出現する。2つ目の選択肢はFactionalist Nobilityを強化し、反乱軍は少なくなり、アラゴンとナバラに対する開戦事由「Restoration of Union」をカスティーリャにもたらす。しかしInfantesに味方することを決めた場合、イベント「Isabella of Castile」は発生せず、イベント「The Iberian Wedding」やスペインの平和的統一は困難になる。どちらを選ぶかはプレイヤー次第だ。

  • スタート時のカスティーリャは「Castillian Civil War」が発生する可能性が残っていて面倒だが、どの方法でそこから抜け出しても報われるようにしたかったし、ゲーム序盤を少しでも耐えられるものにするために小規模な変更を行った。

デザインやアートは最終的なものではない。

  • カスティーリャとスペインのミッションツリーを見ていこう。上半分は征服と政府に関するものとして残し、下半分を貿易と植民地化に関するものにした。

  • ツリーの一番右は15世紀後半から16世紀前半のスペインにおける近代国家の進化を表現するものだ。最初のものはカスティーリャ貴族との宥和に関連している。

  • これは「Law and Order」につながり、このミッションはゲーム終了までValladolidとGranadaのプロヴィンスにフレーバーボーナスをもたらす。

  • これにつながってはいないが関連するものとして、ミッションツリーの下にスペイン帝国の政府に関する3つのミッションがある。

  • 最初のものは完了後に上のイベントが発生する。

  • 2つ目はモニュメント「El Escorial」建設に関するもので、3つ目はスペインに実装した新システム「System of Councils」につながるもので、同名の政府改革によってアンロックされる。

Ruler ability補正はプレースホルダー。数値は開発中のもの。

  • これは0-100の値をとるCouncil Consensusが出現し、従属国のAutonomyとLiberty Desireの月平均値に応じて上昇するものだ。数値は開発中だが、最初の設計では満タンまで最速で10年かかり、AutonomyとLiberty Desireの月平均値が100%の場合はまったく上昇しなくなる。

UIは開発中のもの。最後の画像が現在のデザインで、それぞれ「Royal Council」「Council of State」「Council of War」のもの。

  • Council Consensusは効果が増大していき、毎月のSplendorやAdministrative Efficiencyをもたらし、100に達すると3つのGovernment Actionsに使用できる。ボタンをクリックすると選択した種類の君主点が10年間+1され、Estate Agendasのようなイベントが発生し、10年間支援してさらなる補正を得るCouncilsを選ぶことができる。

  • ミッションツリーの一番左には既存の「Spanish Armada」「Invade England」が移動し、さらに3つのミッションを追加した。

  • 最初の「Armies of Iberia」は陸海軍ルートをアンロックし、Spanish Terciosに関する政府改革を得る。

グレーは仮の色。

  • これは新たな特別ユニットでもある。Iberian文化グループのプロヴィンスから雇用でき、スペインのArmy Traditionによってより多く利用できるようになる。つまり、Army Traditionが100ならTerciosの雇用可能数が倍になる。戦闘能力は最初、スペインのTercios Ageボーナスと同じShock Damage Received-30%の補正を持っている(したがってスペインのAgeボーナスは変更されるが、内部テストの結果によって新たな補正を決めたいと思っている)。

数値は仮のもので変更される可能性がある。

  • もうひとつのミッション「Refine the Tercios」では一定数(現在は60だが変更される可能性がある)のTerciosを持っていて、さらにArmy Professionalismが75%以上かArmy Traditionが90以上あれば、Terciosを近代化できる。

「Rein in France」はフランスを打ち負かすか同盟することで完了でき、恒久的なPower Projectionを補正としてもたらす。

「The Spanish Road」はイタリアやオランダの自治領を結ぶもので、完了すると大きな報酬がある。

オーストリアルートも流れが見直され、完了時の報酬も強化された(数値は最終的なものではない)。

征服と政府に関するものをすべて完了させると、スペインの最後のミッションがアンロックされ、「Universal Empire」の報酬を得る。

  • これはツリーの征服ミッションにも適している。
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  • ミッションツリー下段の貿易と植民地化に移ろう。最初の再設計はAge of Discoveryの商業と航路の拡大だ。これを完了することで商業的なボーナスのほかに新たな2種類の艦船もアンロックされる。

ミッション「Reales Atarazanas」を完了すると海軍戦力上限の10%までこうした特別なユニットを雇用できる(数値は仮のもの)。

  • 海軍の特別ユニットは次のDLCの内容だ。既に紹介した3つのユニット(Samurai・Musketeers・Tercios)に加えて、いくつかの国家が海軍の特別ユニットを手に入れる。ここで紹介するのはCaravelsとGalleonsだ。

  • これはミッションの探検ルートで役立つだろう。探検ルートはミッションの位置と流れを少し変更し、トリガーと報酬を追加し、メキシコとペルーの両方を征服した後に最終ミッションを設けた。

Holy Ordersの開発中のアート。

  • 植民地国家とアメリカのコンテンツは増やしていない。未処理案件には入っているが、次のDLCの範囲外となってしまったため、お待ちいただくことになる。一方でHoly Ordersのさらなる種類が追加され、「Golden Century」所有者向けの無料アップデートに含まれる(以下のリストにはこれまでのJesuits・Dominicans・Franciscansも含まれている)。
    • Monastic Orders (ADM)
      • Benedictines
        • その地域のUnrest-1
        • Trade Goods Size Modifier +10%
      • Carthusians
        • その地域の建設コスト-10%
        • その地域のステート維持費補正-10%
      • Hieronymites
        • その地域の税収補正+10%
        • その地域のGoverning Cost-10%
      • Jesuits
        • その地域の布教強度+1%
        • その地域の生産効率+10%
    • Mendicant Orders (DIP)
      • Augustinians
        • Institution上昇+1
        • その地域の宣教師維持コスト-10%
      • Carmelites
        • その地域のReligious Conversion Resistance+20%
        • その地域のReligious Unity Contribution+20%
      • Dominicans
        • その地域の布教強度+1.5%
        • その地域のInstitution伝播+10%
      • Franciscans
        • その地域のUnrest-1
        • 毎月のDevastation-0.05
    • Military Orders (MIL)
      • Order of Calatrava (CAS/NAV)
        • その地域のDefensiveness+10%
      • Order of Avis (POR)
        • その地域の水兵+25%
      • Order of Montesa (ARA)
        • その地域の守備隊規模+25%
      • Order of Alcántara (LEO/AST)
        • その地域の要塞維持費補正-10%
        • その地域の建設期間-25%
      • Order of Santiago
        • その地域の人的資源+5%
      • Order of San Juan
        • Slave Raidsのブロック
        • その地域の毎月のDevastation-0.25

  • アラゴンのミッションツリーはゲームの流れを改善し、スペインのミッションツリーと連動させるために更新されている。

  • まずミッション「Intervene in Castile」が追加され、これを完了することについてプレイヤーに選択肢をもたらす。

  • しかしまずは15世紀半ばの国内問題に対処しなければならない。プレイヤーはイベント「Sindicat Remença」が発生するのを待つことになる。これは見直され、アラゴンが農民共和国に変わる追加の選択肢がある。

  • これによってミッション「The War of the Remences」を解決する選択肢が広がり、「Sindicat Remença」で選んだ選択肢次第で開始条件が変わり、Catalan Nobilityと取引できるようにもなる。

「Crowns of Iberia」はゲーム終了まで補正「Hegemon of Iberia」をもたらす。

「Consulate of the Sea」のミッションとイベントは新たな政府改革をもたらすようになった。

「Mediterranean Ambitions」は東地中海への拡大を行えるようにする。

ミッションツリーの報酬の一部を見直し。

  • その後はミッションツリーの征服・拡大ルートに取り組める。

  • アラゴンでスペインを建国した場合、アラゴンのミッションツリーを残したまま、さらに下半分の貿易と植民地化に関する部分を獲得できる。

  • 最後に、他のコンテンツとうまく機能するように、スペインのアイディアにも限定的な見直しを行った。
    • スペインの海軍ドクトリンの強化
      • アイディア補正「A Spanish Armada」を海軍ドクトリンに移動
    • アイディア
      • 「Devout Catholicism」を「Devout Christianism」に改称
        • ProtestantかReformedであるときのChurch PowerとFervorを追加
      • 「Treasure Fleet」をカスティーリャのアイディア「School of Salamanca」に置き換え
        • Reform Progress Growth+10%を追加(カスティーリャのアイディアにも)
      • 「A Spanish Armada」は以下のものを得る
        • Treasure Fleetからの海軍戦力上限補正+25%
        • 利用可能なMarines+25%
      • 「Rein in the Cortes」の変更
        • 特権からのAbsolutismの減少-5
      • 新たなアイディアの順序
        • Devout Christianism
        • Inter Caetera
        • School of Salamanca
        • A Spanish Armada
        • Casa de Contratación
        • Siglo de Oro
        • Rein in the Cortes
  • スペインのアイディアについて、現在チーム内でArtillery Fire補正について、別のアイディアセットで使うか、他のものに置き換えるかを議論している。

  • ポルトガルとナバラにも新たなコンテンツを追加したが、これについては数週間後に、次のDLCの中核とは考えられていない他の国家と合わせて紹介する予定だ。

来週はイギリスについて。

次回:開発日記2023年2月28日――イギリス

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コメント

  1. ポルトガルが緑から青になってるね

  2. どーしたよいよいよ持って完結?

    • 今回はアメリカは含まれないけど将来のアプデで~~みたいなこと言ってるので、完結ではなさそう

  3. フランス、スペイン、オスマン自体は大体のプレーでプレイヤーがからまない限り伸びてるけどなぁ。イングランド、ロシアはplcに大体圧されてるからテコ入れは納得だけども。マムルークがかなり早い段階で死ぬの事が多いのと大国周りの歴史的に仲良くしてた国(プロヴァンスみたいな)が即殺されるのを修正してほしいなぁ。

    • バフというよりは主要国に面白い独自ギミックを追加したいってことだと解釈してる
      後発DLCでエチオピアとかリガとかのマイナー国に独自の面白いギミックが追加されてるのに、主要国にはそういうのがなくてベースゲームそのままに近いのはアンバランスだしね

  4. 上記イングランドはフランス等に圧されるです。

  5. 新大陸について含みのある言い方をしているのは素直に嬉しいところですね
    スタジオが変わってから開発の鬼門になっているのもまた新大陸なので余計思い入れが有るのかも…?

  6. バランス取りというかdlc陳腐化しつつ

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