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「Victoria 3」開発日記#67――パッチ1.1(その3)

Vic3 開発日記

「Victoria 3」開発日記#67が公開されていましたので、その内容をご紹介。今回は士気と正統性レベルについて。1.1リリース前の開発日記です。

前回:開発日記#66――パッチ1.1(その2)


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開発日記

開発日記#67は、士気と正統性レベルについて。

  • 今回はパッチ1.1で導入される士気などの見直しについて。
  • なぜ士気を見直したのか? リリース後に多く寄せられたフィードバックのひとつは、大隊が戦闘に参加していないのに損耗で死んでいく一方で、前線で戦闘が長引くことにイライラするというものだ。今回の変更で私たちが目指したのは主に戦闘をてきぱきと進むようにし、決着がついた戦闘を迅速に終わらせ、戦線が再び動き出せるようにすることだ。よい副次的効果として、補給、士気回復速度、補充、予備軍が以前より大きな役割を果たすようになった。

このオハイオの徴募兵は1日あたり15という比較的大きな士気低下基礎量を持っているが、これは国家民兵(国有軍)法によって軽減される。彼らの士気低下量は、敵軍より多くの死傷者を出している戦闘に参加しているため、いくらか増えている。ユニットに残っている兵士全員が死傷や士気低下で失われた場合、その大隊は戦闘から取り除かれる。戦闘が終了すれば、彼らを指揮する将軍の特性「経験豊富な外交官」によって士気回復速度が上昇する。士気は彼らを支える徴兵センターからの新兵補充でも回復する。

  • 新システムでは敗者だけが士気ダメージを受けるのではなく、両軍のユニットが戦闘のラウンドごとに一定量の士気ダメージを受ける。その士気ダメージは技術や製法のようなさまざまな要素によって補正される。加えて、もっとも多くの死傷者を出した側は士気低下量に乗数が掛けられ、最終的には戦闘における優位性が戦闘の勝敗を左右する。
  • ユニットが1日に失う士気の基礎量は兵舎/徴兵センターと海軍基地における組織や艦船クラスの製法グループによって決まる。近代的なものであるほど士気低下量は小さくなる。また、徴募兵は通常の大隊より多くの士気ダメージを受ける。

敵より早く士気を回復させることは長期的に十分取り組む価値があることだ。これは将校や兵士の生活水準を改善し、時間をかけて軍隊内に体制派を増やすことでも行える。彼らの財力の増加により、国内政治においても彼らに多くの影響力をもたらすため、当然それも考慮しよう。

  • 例えば応急処置や野戦病院といったプラスの補正、補給線の寸断や無謀などの司令官特性といったマイナスの補正のように、補正は自軍の士気低下量に影響することがある。敵軍によって補正されることもあり、例えば攻城砲や化学戦部隊といった製法や、キャラクター特性「憤怒」などだ。
  • 戦闘開始時にユニットが負傷していたり士気が低下していたりすると、戦闘に加入する優先順位が低下するようになった。つまり戦闘で大隊の人数が定員より少なくなっても、その大隊は次の戦闘に備えて回復できるということだ。
  • 回復に関連して、私たちは賃金レベルの仕組みも少し変更した。通常より軍隊の賃金を高くすると戦闘していないときのユニットの士気回復の早さに影響するようになり、資金に余裕のある政府は敵の闘志を徐々に圧倒することで前線を押し上げることができる。その過程で膨大な死者を出せる限りは。
  • 1.1での政府や軍隊の賃金に関する変更は他にもあり、こうした設定はこれまで自国の利益集団(利益団体)の支持度(承認)を直接かつ即座に変化させることができる手段だったが、1.1ではこの効果を和らげて支持度の変化をレベルごとに-2/-1/0/+1/+2とした。もちろん、賃金の増減はその利益集団を構成する傾向にあるPOPの購買力を増減させ、生活水準を変化させて急進派や体制派にするという支持度に対する通常の連鎖的効果を依然として持つ。
  • 軍隊の賃金は軍の戦力投射にも影響し、平時でも国威に影響することになる。軍隊の賃金が低いと施設の訓練率、すなわち死傷者で戦力が低下した大隊や小艦隊(補給艦)にどれだけ早く補充できるかにも影響する。さらに、政府の賃金が低い場合は国威に直接影響があり、高い場合は追加の権力を得ることができる。

大英帝国では影響力と投票数の大部分を占めているにもかかわらず、トーリー党とホイッグ党の野合はともに政府を形成するにはあまりに一貫性がない。そうした政府は承認されるが、ペナルティが非常に大きく、正統性が低いうちは法改正は行えないだろう。

  • 最後に、パッチ1.1での正統性(正当性)レベルについてもお知らせする。正統性の機能についてよく言われる懸念のひとつに、ほとんどの民主主義システムでは互いに激しく対立している2つの政党が連立政権を組んだとしても大したペナルティがないというものがある。ある観点からは、これは意図したとおりの機能だ。というのは、これは正統性(この場合は国民の代表性)と実質的に新たな法律を制定する能力とのトレードオフ(政府内のイデオロギー間の不一致により、議論や停滞が非常に多くなるため)を表現しているためだ。一方で、まったく相容れない2つの政党が高度に機能的な政府の中で共に働いているのはおかしく感じられる。
  • そこで、私たちは正統性ペナルティを政府の規模によるものからイデオロギーの不一致を表現するものに変えた。政府に政党や利益集団を追加すると党外でのイデオロギーの対立(法律に対する立場で測定される)を引き起こし、正統性ペナルティを負う。これによって強力かつ効果的な政府グループの形成が促される。パッチ1.1がリリースされたらこの変更がどのように感じられるかを聞くことに、私たちは非常に関心がある。
  • これまでの開発日記でご紹介した変更点は次のアップデートでの変更点のほんの一部に過ぎない。紹介した変更点は目に留まりやすいものだろうが、裏側でも多くの改善やバグ修正が行われている。

来週はチェンジログについて。

次回:開発日記#68――パッチ1.1チェンジログ

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コメント

  1. 地主が支配的な国家で知識人と連立させて改革とかは難しくなるってことかな。
    史実っぽさは増して個人的にはいいと思うけど。

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