「Hearts of Iron IV」開発日記2022年6月22日分が公開されていましたので、その内容をご紹介。今回はスイスについて。「By Blood Alone」+1.12リリース前の開発日記です。
開発日記
開発日記2022年6月22日分は、スイスについて。
- スイスの国家方針ツリーはこのようになっている。常に最上部からスタートし、中央が史実ルート、両脇には2つの非史実ルートがある。最初の国家方針「Swiss Guiding Principles」によってスイスのBalance of Powerシステムがスタートし、スイスの大まかな方向性を選択するイベントが発生する。
- Balance of powerがわからない方は前回の開発日記をご覧いただきたい。
- スイスがHoIの時代をどのように過ごすかは権力の所在に大きく依存する。権力の中心がカントンにある場合、外国と同盟することが難しく、同時に中央政府が降伏するのを防ぐ。Balance of Powerが評議会側にある場合、史実ルートの途中で締め出されるが、2つの非史実ルートへの道が開かれる。しかしその話題は次回触れる。
- どちらの側のどのセグメントにも利点があり、カントンの権力が強くなるほど顧問の雇用は安くなり、評議会側では戦争協力度が上昇する。他のシステムがこれに依存したり、影響を与えることもあるため、生き残るためにはBoPに目を光らせておくことが不可欠だ。
- そのまま下に移るが、この2つの国家方針ではスイスの再軍備が始まり、どのルートでも役立つ国民精神が得られ、これは後でアップグレードできる。
- 先ほどは再軍備の物理的な側面を見たが、今度は精神的な側面だ。この国家方針では国民精神「Spirit of Helvetia」をパッシブモードでアンロックする。
- これは史実ルートを進むと防御的なスタンスに、非史実ルートを進むと攻撃的なスタンスになったり、あるいは受動的なままかもしれない。また、それぞれに「戦時」版があり、この6つは異なる補正を持つ。
- ここまでは史実から逸脱する機会がなかったが、ここから変化が始まる。
- 史実ではスイスは3か国に対する国境で防備を固めたが、ある国家に対して防備を固めることは当然疑わしく見えるもので、これが非常に重要なシステムを開始する理由となる。すなわち絶対中立(Absolute Neutrality)だ。
- 中立の小国として隣接国とのバランスを保ち、どの国家もスイスが他国を優遇していると感じないように保たなければ、彼らはスイスが中立を破っていると主張し、侵略を行う。このシステムは隣国のスイスに対する評価を表示し、彼らをなだめたり彼らの敵意を買ったりできるようにする。ほとんどの行動はスイスに対する評価に影響する。ある国家がスイスは中立に著しく違反しているとみなし、スイスへの評価が非常に低い場合、タイマーが作動して終了時にスイスに対して戦争目標を獲得し、スイスに侵攻する可能性が高い。したがって、スイスは全力で彼らをなだめるべきだ。
- このシステムはかなり柔軟で、最大でスイスの周囲の4つの主要国まで把握でき、1つ以上の国家が同じ陣営にいる場合は調整することもできる。多くの国家方針ではこのシステムに対して正負の効果をもたらし、また一定の評価に達していないと開始できない国家方針もあり、スイスの遊び方に組み込まれている。
- 「Ban the Swiss Nazi Party」の後は「Armed Neutrality」ルートにつながる。これはスイスの中心となる防衛的なルートであり、もうひとつのシステムであるスイス市民民兵(The Swiss Citizen Militias)をアンロックする。
- スイスは10%の徴兵可能人口をもたらす固有の徴兵法がある状態でスタートする。欠点は正規軍を訓練できないことで、民兵の準備が整う24時間を持ちこたえるための小規模な常備軍を表現している一部の山岳部隊のみが訓練できる。
- 軍隊の大部分を構成するため、民兵(これもイタリアの開発日記で説明した)を訓練できる。訓練できる師団数には上限があり、テンプレートは固定されており、国民精神「Dormant Citizen Militias」で大幅に弱体化されているが、この問題には軍事的即応性(Military Readiness)を獲得して消費することで対処できる。
- このシステムはディシジョン画面にあり、政治力・指揮力その他の資源を使って軍事的即応性を獲得し、これを消費して市民民兵テンプレートの改良、訓練可能数の増加、軍事的即応性の上限引き上げ、軍事生産の増加などが行える。しかしもっとも重要なのは「deploying your Citizen Militias」で、これは国民精神「Dormant Citizen Militia」を取り除き、「Active Citizen Militia」を追加する。これは市民民兵が本来の性能を発揮できるようにするが、経済的なペナルティが発生し、そのペナルティは活動中の期間が長いほど大きくなる。
- 国家方針ツリーに戻って、「Armed Neutrality」の下には「Promote Guisan」ルート、「Frontier Defense Plan」ルート、両者で共有するルートの3つがある。「Frontier Defense Plan」ルートは師団の改良と国境防衛に重点を置いている。
- 「Promote Henri Guisan」ルートはできるだけ長く山岳地帯で持ちこたえやすくすることに重点を置き、ベルンを失った後に首都となるゴッタルド峠に勝利点を追加する。
- スイスの国家方針ツリーの史実ルートでは無料で諜報機関を獲得する方法が2つある。「Federal Police Intelligence」は同名の諜報機関を設立し、防諜にボーナスをもたらす国民精神を追加する。さらに外国の諜報活動に対抗するためのSpAbを開設したり、後日触れる面白い軍国主義的な非史実のものもある。
- もうひとつの「Buero Ha」は他国での諜報網の構築を重視したもので、防衛・文化・レジスタンスに関連する多くの国家方針を利用可能にする。
- スイスの政治システムについて、HoI4では3名の政治顧問が割り当てられた状態で始まり、彼らは「有力な」連邦参事と連邦大統領を表現している。顧問はそれぞれスイス固有の新たな特性を持ち、有効化されている顧問から新大統領を選出するよう促すイベントが1937年から毎年発生する。大統領となった顧問は永久に取り除かれるが、次の年は彼らが顧問だったときの特性に基づいた強力なディシジョンを得る。合わせて10種類以上の特性を持つ25名以上の政治顧問がおり、このシステムはBalance of Powerとの関わりを通じて非史実ルートのカギとなるはずだ。詳細は今後の開発日記で述べる。
- アルプス山脈とその周辺のマップが少し変わったことにお気づきかもしれないが、もっとも重要な変更点はスイスのステートを改造したことだ。スイスは5つのステートを持ち、さらに新たな勝利点も配置されている。これに加えてオーストリアにもVoralbergという新たなステートを追加したが、これは今後の開発日記で述べるかもしれない。
- もうひとつはアルプス山脈に沿った多くのプロヴィンスで通行不能な境界ができたことだ。これはこの時代のスイスの交渉材料のひとつがゴッタルド峠であったことを示している。このルートはドイツとイタリアを短距離で結ぶ通行路として非常に重要で、その破壊の可能性は侵略に対する大きな抑止力だった。HoI4のスイスはアルプスを経由する3つのルートのうち2つを持つことになり、隣国のプレイヤーにとってはより魅力的な獲物になった。
質疑応答
Q:スイスの国家方針ツリーはエチオピアと同じく全部有料なの?
A:そうだ。史実ルートも非史実ルートもすべて有料のものだ。
Q:通行不能地形はAIが通過しようとするのを止められるようになったの?
A:そのように修正された。
来週はエチオピアについて。
コメント
これNFを一切取得しなければ楽に中立維持できたりしないだろうか
その分工業NFとかも踏めないから国力増強できないし、独ソ戦始まったら裏から刺すっていうのできないし(正規軍訓練できないみたいだから)、ドイツにスイスを攻める国家方針がある以上戦争のリスクゼロには出来ないから取るざるを得ないと思う。まあそもそもプレイする意味が無くなっちゃうって言うのもある
通行不能地域の拡大は素晴らしい