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「Crusader Kings III」開発日記#53――Northern Lordsのコンテンツ概要

CK3 開発日記

「Crusader Kings III」開発日記#53が公開されていましたので、その内容をご紹介。今回はNorthern Lordsのコンテンツについて。1.3パッチリリース後の開発日記です。

前回:開発日記#52――1.3「Corvus」パッチノート


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開発日記

開発日記#53は、Northern Lordsのコンテンツについて。

ヴァイキングに関する文章

  • ノース(Norse)人を扱うのは興味深いことだった。というのは、システム的には彼らは既に多くの点で、特に戦争と略奪についてかなりカバーされている。そのため、このフレーバーパックではスカンディナヴィアの地方の暮らしを掘り下げる必要があった。当初はスカンディナヴィアの地方に着目するに留めようと思っていたが、調査を行ううちに他のスカンディナヴィアの入植地と冒険家の土地にも取り組もうと思うようになった。すべてを実現可能な範囲内で歴史的なそれらしさを保てる限りは。ただ、いくらかの例外はある。

略奪・交易イベント

  • 略奪の遠征に行っているとき、革新(innovation)「Longboats」を持つ領主に地元の人々と交易するイベントが時折起こることがある。これにより戦利品が得られ、受け入れられれば相手領主(あるいはその主君)と停戦する。
  • これを追加したのは、ノース人が略奪者であると同時にしばしば商人でもあったことを示したかったからだ。目ざとい観察者は弱体なHoldingsが常に略奪され、略奪軍にとって強敵となるHoldingsだけがより融和的な手段をとられていることに気が付くだろう。ノース人は略奪するのと同じくらい頻繁に交易していたかもしれないが、どちらの手段も倫理ではなく実利的な理由に基づいたものだった。

スカンディナヴィアの冒険家システム

  • 私たちはヴァイキング時代のスカンディナヴィアの拡張をよりわかりやすく体験できるようにすることで、スウェーデンのAIのヨーロッパ各地への拡張を改善しようと考えた。それがスカンディナヴィアの冒険家(Scandinavian Adventurer)システムだ。
  • スカンディナヴィアの領主が最後のHoldingを失うとそうした領主の山に加えられ、そこからX年ごとに誰かを選ぶ。そして、ノースが入植する関心を持つ地域のリストからノースがどうしているかをチェックする。リストの中でノース人がいないかごくわずかである場所を見つけたら、領地を持たないスカンディナヴィアの領主を一人選んで征服行に送り出す。
  • この意図は、プレイヤーが単純にノース人を特定の地域に押し出すことも、彼らが当然そのままそこに留まると考えることもできないようにし、一方で世界中にノルウェー人、スウェーデン人、デンマーク人の小さな居留地が散らばるという結果にならないようにすることだ。私たちは多くの小/中規模のスカンディナヴィアの冒険家が、彼らの関心のある地域で好き勝手に略奪したり攻撃したりするようにした。
  • スカンディナヴィアの冒険家システムには他にも多くの小さな機能が含まれている。例えば領主が土着化する(とはいえ、死ぬまではシステム上ヴァイキングとみなされる)決断(Decision)などだ。
  • 最後に、冒険家を選択する際の重み付けシステムでは、プレイヤーの関係者を優先する。つまり、スカンディナヴィアでプレイしていて宿敵をその領地から追放したとしても、それが最後の別れではないかもしれないということだ。

年ごとのイベント

  • 「Northern Lords」には40以上の年ごとのイベントが含まれ、スカンディナヴィアの暮らしが反映されている。地方の神話、子育て、略奪と奴隷獲得の影響、nithingsや盾の乙女(Shieldmaidens)のようなノース人の名誉などだ。

  • 小規模な地方の暮らしに焦点を当てた理由として、些細で現実的な問題に対処することで世界の端にいる地味な領主としての感覚をもたらしたかったからだ。もちろん略奪に出て戦利品を持ち帰る必要はあるが、戦士階級と自由農民の間の緊張関係や、下々が夜の森を徘徊していると自分に言い聞かせている怪物にも対処することになる。

  • さらに、歴史にちなんだイベント(大西洋の遠くからやってきたばかりの探検家など)、親近感のある生活上のイベント(会議が長すぎて起きているのに苦労する)、実験的なイベント(Nithing poleのフーダニットなど)もある。

ヨムスヴァイキング(Jomsvikings)

  • 未改革の宗教騎士団として、ヨムスヴァイキングは通常よりもはるかに簡単に創設できる(創設するキャラクターがいなくても自動的に創設される)。(イベントによる軍を含む)創設者とノースの異教(pagan)双方に興味深い利点をもたらす。これとバランスをとるために、私たちはヨムスヴァイキングを基本的にはろくでなしにしたかった。

  • 彼らは宗教原理主義者で、誰も古いやり方に真剣でないことに不満を持っている。誰もが急いで改革しようとするが、それは異端であり、また改宗しようとするのは背教行為だと思っている。
  • 彼らは勝手にバルト海その他の地域を彷徨い、敬虔な人に報い、それ以外の人からは文字どおり盗み、Jomsbergが焼かれるまであらゆる人々に対して迷惑をかけ続ける。

盾の乙女

  • CK3では盾の乙女の数を減らすと同時に、影響の大きなものにしたいと思っていた。そこで、CK3の盾の乙女はプレイヤーをさまざまな種類の暗殺から守り、戦いを重ねるごとにますます強力になるようにし、CK2よりも一般的なイベントに登場する可能性が高くなっている。

  • 補正が強化されるイベントのクールダウン期間を盾の乙女ごとではなく領主ごとに設定することで、バランスをとっている。多くの盾の乙女がいても一人二人の場合よりも強くなるのが遅くなり、多くの盾の乙女を持つか、少数の盾の乙女の名を時代を超えて響かせるかを選べる。
  • 私たちは性別に関係ない盾の乙女の立場を導入した。女性が優位のノースの異教ではshieldswainが利用できる。

決断

Secure the High Kingdom of the North Sea​

  • 北海に築かれた帝国はどれも強大だったが、統治者の短命以上に続くことはなかった。一生のうちに王国同士を正式に結びつけるプロセスを完了するまで長生きすることで、クヌート大王ができなかったことを実現し、結合を永続させることができる。
  • 未改革の部族は封建制への転換が容易になり、これを使えるほど長生きするのを助けるだけでなく、部族からの移行時に失う力を最小限にできる補正を得る。
  • 改革された異教は他の改革された教派を大幅に改宗させやすくなる補正を獲得し、勢力内で教派を広めることができる。
  • それ以外の場合は彼らに正の評価を持っているすべての有力封臣(powerful vassal)に対してstrong hookを獲得する。

Found the Capital of the Rus’​

  • リューリクの死後、Helgi the Seerが行ったように、私たちはRusの中心をどこに据えるかについてプレイヤーに選んでもらいたいと思った。この決断はロシアのde jureの首都を決めるだけでなく、大きな開発度(development)ブーストをもたらし、税収と徴募兵を長期的に増加させ、勢力の強力な中核を形成できる。

Elevate the Kingdom of Mann & the Isles​

  • Mann王国を昇格させるとあちこちの場所に多くのボーナスを獲得し、そのほとんどが非常に優れたもので、本作の中でも特に強力な決断となっている。封建制になっても100年間は略奪を行うことができ、無料の常備軍(Men-at-Arms)、多くのrenownを獲得する。
  • この開発日記の冒頭で歴史的なそれらしさを保ちたいと述べたが、これはその例外だ。
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宗教の変更

Blots

  • CK3では囚人の選択と獲得に関するマイクロマネジメントを減らし、最適な数の囚人を確保しなくてもa grand blotを開催できるようにした。これはブレーメンのアダム、サガ、現代の考古学、関連する中世研究者の意見に基づいている。

  • 大規模な宴会を催すことで、お金はかかるが住民や封臣からの評価を高めて勢力をまとめることができる。プレイヤーが充分な人間の生贄を捧げられることが前提になっているが、動物を使ってもパーティを開くことはできる。

  • その信仰を持っていない領主でもgreat blotsを開催してその信仰を持っている封臣や住民を喜ばせることはできるが、怒らせないように注意しなければならない。

個人の神の選択

  • バニラにあるtenet「Bhakti」の拡張として、キャラクターが守護神を選択できる。Odinが全体的に優れているが、Ullrは冬の移動速度が上がる。
  • 当初はもっと多くの神から選べるようにする予定だったが、調査段階でノース人の異教崇拝の資料が少ないことが判明し、信頼できる歴史に忠実であることを選択して機能を縮小することになった。

聖地

  • 1.3での最大の変更点はノースの異教の聖地を移動させたことだ。デンマークとオランダの聖地を削除し、YorkとKievに移した。これはバランスのためでもあり、ノースの異教の改革を難しくするためでもある。また、特にオランダの聖地はYorkと比べると疑わしいものでもあった。
  • デンマークの聖地をロシアに移すときにはNovgorodとKievが候補となり、Novgorodのほうがより重要な場所であることは間違いないが、改革を少しでも難しくするという理由からKievにした。デンマークの聖地は議論の余地があるが、UppsalaやTrondheimとは比較にならない。

美徳

  • ノースの異教に美徳として詩人(Poet)と隻眼(One Eyed)を加えるのは無料のパッチの内容だが、1.3のフレーバーの中で私(注:コンテンツデザイナーのWokeg氏)がもっとも好きな部分だ。

家系の遺産(Dynasty Legacies​)

  • 「Northern Lords」で2つの新しい家系の遺産が追加された。Adventureは世界を放浪するのが好きな人向け、Pillageは世界を焼き尽くすのが好きな人向けだ。

地域の革新と文化

Varangian Adventurers

  • 「Varangian Adventurers」では、ノース人の独立領主が小規模な軍隊を連れて古い土地を捨て、世界の別の場所に勢力を移すことができる。

All-Things

  • ノース人は威信(prestige)は高いが封建化に苦戦するため、「All-Things」はこれを均そうとしたものだ。さらなる威信と引き換えに権威(authority)を簡単に上げ下げでき、急いで法律を変更したい場合にもスムーズに行える。

Raising of Runestonesの見直し

  • runestonesについては多くの混乱が見られるため、ここで明確にしておきたい。runestonesはベースゲームでも利用でき、CK2と同じような役割を果たしていた。「Northern Lords」ではもう少し注目してもらいたいと思って元のデザインを拡張・改良した。

  • 今回のフレーバーパックではキャラクターの人生で起こる特定のシナリオやイベントに対してより大きく対応するようにした。これにより、より具体的なニーズに合わせてrunestonesを機能させることができる。

戦闘による裁判

  • これは通常の牢獄システムを置き換えずに機能するものを提示することを意図している。重大な問題は引き続き投獄や派閥によって解決されるべきだが、この2つの手段が利用できない場合は被害者側が調停に応じ、公平な闘いで決着することに同意することがある。

常備軍

  • 「Northern Lords」ではBondi、Vigmen、Varangian Veterans、Jomsviking Piratesの4つの新しい常備軍の種別が導入された。こうした常備軍は通常の常備軍よりも状況によって役に立つものであり、共通して冬の戦闘に優れている。

  • Bondiはこの土地の自由民であり、pikemenの安価で少し性能の低い種別だ。

  • Vigmenは戦士を本業としているが、非常に経験豊富だったり装備が優れていたりするわけではない。大量の軽装歩兵と戦うときに最高の力を発揮する。

  • Varangian Veteransは冒険家や放浪者、後年のVarangian Guardの元構成員を表現している。彼らは強力だが法外な金額を請求する。
  • Jomsviking Piratesは特別な常備軍の種別で、イベントや決断(通常はJomsvikingsに関わるもの)でのみ出現する。地形に特化しているわけではないが、pursuitとscreeningに優れていて状況によらず使える。

次回:開発日記#54――音の計画

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