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「Hearts of Iron IV」開発日記2020年6月3日――4周年

HoI4 バージョン情報

「Hearts of Iron IV」開発日記2020年6月3日分が公開されていましたので、その内容をご紹介。今回は統計、連合国のコンテンツパック、1.9.3パッチ、今後の開発について。1.9「ハスキー」+「La Résistance」リリース後の開発日記です。

前回:開発日記2020年4月15日――1.9.2アップデート

前バージョン:1.9.2正式版


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開発日記

開発日記2020年6月3日は、統計、連合国のコンテンツパック、1.9.3パッチ、今後の開発について。

  • 今回は面白いデータのほか、新たなarmor & radio packsとお祝いのパッチについてだ。どちらも明日リリースされる。

振り返りと素晴らしい数字

  • HoIが成長を続けているのは素晴らしいことだ。私(注:ゲームディレクターのpodcat氏)は個人的にはHoI2からプレイを始め、HoI3にはコーダーとして携わり、HoI4ではゲームディレクターをやっている。今でもHoI4はWW2マニア向けのニッチな体験と言われているが、それよりもはるかに成長している(あるいは私たちWW2オタクが思っているより多いかだ)。
  • 「La Résistance」リリースの頃には月間プレイヤー数899,000人という新記録を打ち立てた。HoI4は安定した成長を見せている点で非常にユニークだ。マルチプレイゲームではないなどではないほとんどのゲームはリリースの間に大きな落ち込みが通常ならある。これだけ安定した成長を続けているのは、リプレイ性の高さと継続的に新しいものを提供してくれる素晴らしいModのおかげだと思う。

  • ここ数年の推移はこのとおり。

  • 過去1年と発売年の国別の人気も見てみた。上の画像が2016年と比較した現在のトップ10の国家だ。多くの国家で相対的に低下しているが、これは全体的には私たちが多くの国家に国家方針ツリーの追加やその他の改善を行ったことによるものだ(2016年にはポーランドはハンガリーの位置だったが、スペインとハンガリーの下に押し出されてしまった)。また、国家方針ツリーの変更によるものとみられる明確な増加もある。

Allied Armor Pack

  • 明日は昨年のAxis Armor Packのフォローアップとして、今回は連合国のものをリリースする。これにはアメリカ、イギリス、フランス、ソ連向けの45の装甲車両が含まれる。さらに、これらの国家のColonel Editionに含まれるものから32種類の戦車も追加し、合計で77種類となる。
  • これが先月にColonel Editionの販売を取りやめた理由のひとつだ。これによってコスメティックパックの購入が煩雑になったが、私たちはこれ以上こうしたものを分割したくなかったのだ。以前からのColonel Editionのプレイヤーには同じように多くのものが得られると感じられないだろうし、また今年はHoI4にとって素晴らしい年になったので、Field Marshal Edition、Colonel Editionを持っていたプレイヤーにはパック全体を無料で配布する予定だ。お楽しみに!(2020年6月5日追記:Field Marshal Edition・Colonel Editionを持っていた場合はHoI4のストアページでは「ライブラリ内」という表示が出ないようです(Allied Armor Packのストアページでは「あなたの Steam ライブラリにすでに存在します」と表示されます))
  • 目ざといプレイヤーはColonel Editionに艦船もあったことを覚えているだろう。Colonel Editionを持っているプレイヤーはそれを持ったままだが、このAllied Armor Packには艦船は含まれない。そうした艦船モデルは将来的に整理する。
  • 含まれている車両の例は上の画像のとおり。

Allied Speeches Pack

  • 昨年のラジオの追加は好評だったが、今年はゲームプレイにより関連した少し異なるものを試してみたいと思った。連合国の指導者や司令官の演説を70分追加し、音楽に設定し、ゲーム中のイベントに基づいてかかるようにした。例えば日本がアメリカに宣戦布告したときには、ローズヴェルトの「屈辱の日(a date which will live in infamy)」演説を聞ける。
  • 動画はチャーチルの有名な演説のひとつを使った、どのように聞こえるかというサンプルだ。始まったときには素晴らしい歴史的フレーバーを加えてくれる。また、他の楽曲のように再生することもできる。

1.9.3パッチ

  • このパッチはLa Résistanceではあまり触れていなかった海軍の問題と改善に注力した。もっとも重要な変更点は以下のとおり。

海軍技術のリバランス

  • 詳細はチェンジログをチェックしてほしいが、私たちの目標はより効率的な潜水艦への技術投資を高価なものにし、潜水艦に対処するものや主力艦への投資をより安価にすることだ。

輸送船と足止め

  • マルチプレイにおいて、ときにはシングルプレイにおいても非常にうっとうしい戦略は、潜水艦による小さな海戦を大量に行うことで敵の兵員輸送船を海上で足止めできてしまうことだ。護衛されていても退却を待つ必要があり、何度も繰り返し交戦して時には大西洋を横断するのに何か月もかかることもあった。
  • これに対処するため、護衛されていることによる退却速度ボーナスを増加させ、クールダウンシステムも実装した。このシステムでは、輸送船は一度捕まった後にクールダウン期間を設け、再度捕捉されないようにする。このクールダウンの長さは航路の長さとどれだけ護衛されているかによる。護衛されていない船は再度の迎撃までが非常に早いが、適切に護衛されている船は遠すぎなければ上陸地点まで進めるはずだ。

空母その他の海軍の変更

  • 太平洋の空母は大きな空域と天候のペナルティに本当に苦戦している。私たちにとっては、航空機の少ない移動基地に空域サイズペナルティを適用することは理にかなっていなかったため、空母を基地とする航空機は特定の場所を目標とするすべての任務(港湾攻撃、近接航空支援など)ではこのペナルティを受けないようにした。
  • 加えて、陸上機の天候ペナルティがずっと小さいときに空母艦載機が悪天候で100%のペナルティを受けているのも理にかなっていなかった。私はどの飛行機も本当にひどい嵐の間に離陸できるのか疑っているが、私たちにはひどい天候のレベルがひとつしかなくあまり理にかなっていないため、このペナルティを80%まで低下させた。
  • また、天候がこのように本当に悪いなら、砲もさらに苦労するはずであり、ギャップを埋めるためにそのペナルティを20%に倍増させた。
  • 空母は艦隊全体を助けるようにもなった。戦闘で空母艦載機の優位を持つ側は、陸戦での制空権と同様に相手のポジショニングにペナルティを与える。
  • さらに、小型砲を弱体化し、大型砲の命中と威力を強化することで、混成艦隊を強化した。
  • また、空母の基礎的な探知能力を少し上げ、海上での敵発見にどれだけ重要であったかをよりよくモデル化した。
  • さらなる注目すべき点は、制空権と敵艦隊の捕捉の間の厄介な相互作用を修正したことだ。制空権は任務部隊が活動する海域に平均的に適用されるため、自軍の航空機はいないが敵も到達できず争うこともできないであろう海域で任務部隊を守ることができた。今後はそのかわりに任務部隊がいる特定の海域を見るようになった。

同期ズレ

  • テレメトリー情報で1936年の前半に大多数の同期ズレが発生していることがわかり、何週間もの間これを社内で再現することができなかったが、最近になって突破口を見つけた。技術に関する一部のデータがニューゲームを始めたときに正常にリセットされないことを発見し、おそらくこれが同期ズレの原因だ。私たちはテレメトリーデータで同期ズレの頻度が急低下しているのを観察している。というのは、この問題は私たちが自分たちで完全にテストするのは本当に困難だからだが、私たちは楽観している。

1.9.3チェンジログ

以下では私が気になった部分を抜粋してご紹介しています。全文については該当スレッドをご覧ください。

  • 自走砲・自走対空砲・駆逐戦車大隊の制圧値を引き下げ。
  • 駆逐艦船体の研究コストを引き下げ。
  • 魚雷モジュールアップグレードの研究コストを引き上げ。
  • 小型砲・大型砲の弾薬アップグレードの研究コストを引き下げ。
  • 装甲方式の研究コストを引き下げ。
  • 最初のレーダー技術の研究コストを引き上げ、他のレーダー技術の研究コストを引き下げ。
  • すべての艦載大型砲の生産コストを引き下げ。
  • すべての艦載大型砲のダメージを引き上げ。
  • すべての艦載中型砲の貫通を引き上げ。
  • すべての艦載中型砲のダメージを引き上げ。
  • 空母船体の基礎海上探知を20→26に引き上げ。
  • 空母航空戦の空対空ダメージ倍率を5→6に引き上げ。

今後の開発

  • 以前からコンテンツのアップデート間隔を短くしたいと思っていたが、今後は本格的に取り組んでいくつもりだ。つまり、今のところ2つのものを同時並行で進めているということだ。開発中のものには1.10「コリー」と1.11「バルバロッサ」がある。
  • 現在、私がお伝えできる情報はこれくらいだ。「コリー」の開発日記を始める準備はまだできていないが、夏休み(注:7月いっぱい)の後になるのを期待している。私たちは非常に素晴らしいものを計画しているし、みなさんも気に入ってくれると思っている(ロードマップを見たい方はこちらの開発日記が最新のものだ)。

質疑応答

Q1:将来的にはアドルフ・ヒトラーの演説も入れるの?

A1:(注:連合国に限らず)一般的なものを作ろうか考えたが、それは少し難しいものだった。枢軸国のパックも作るのに充分な演説がないので実現できるかは疑問だ。

Q1-2:それはゲッベルスとかヒトラーとかヒムラーの演説の数がパックになるほど見つからなかったってこと? それともドイツで禁止されたり他の国で否定的に報道されるようなひどい演説でないものが見つからなかったってこと?

A1-2:両方。それに一部の国では販売できないかもしれない。

Q2:Allied Speech Packにはスターリンのロシア語の演説もあるの?

A2:スターリンとジューコフの演説がある。つまり今回の「連合国(Allied)」にはソ連も含まれている。Armor Packにソ連の戦車が入っているのもそういう理由だ。

Q2-2:ドゴールは?

A2-2:残念ながら入っていない。彼の演説に関する著作権は扱いにくいものだ。


1.10のバージョン名となったコリー作戦は東南アジアでイギリス軍が行った作戦のようです。空母が参加して艦載機による掃海が行われた作戦のようなので、機雷や掃海関連にアップデートがくるのかもしれません。1.11のバージョン名であるバルバロッサ作戦は言わずと知れたドイツのソ連侵攻作戦なので、1.11でようやくソ連を中心に手が入りそうです。

次回:開発日記2020年9月9日――ギリシャ

次バージョン:1.10.1(1.10.0を飛ばしてリリースされました)

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コメント

  1. やっっっと海軍関連のアレっぷりにメスが入ったか
    これで多少は海戦周りがマトモになりそう

  2. パラド「おーい!待ってくれー!」

    パラド「(ソ連のアップデートを見捨てて)行ったかと思ったよ」

    俺「とんでもねえ、待ってたんだ」

    • 一体何が始まるんです?

      • 大祖国戦争だ

  3. 先にコリー後にバルバロッサで共にソ連NFのDLCが来る感じかしら。ポーランドも一緒にやるっていってたしロマノフ王朝とポーランド・リトアニアに期待
    そしてイタリアは…最後?

  4. ソヴィエトに栄光あれ!

  5. >Colonel Editionを持っていたプレイヤーにはパック全体を無料で配布する予定だ。
    >we will be giving the whole pack for free to all those who had the Field Marshal. or Colonel Editions Enjoy!
    原文にはField MarshalとColonel Editionと書かれてますね。

    しかし、よく分からないのが「>or Colonel Editions Enjoy!」という部分で、説明通りならばField MarshalでもColonelでもAllied Armor Packは購入済みになるはずが、Steamで確認してみると購入済みに(自分が購入したのはColonelですが)なっておらず、購入可能な状態になってました。

    • 時間が経って気付いたら有効化されてゲームにも反映されてました、しかし不思議なことに「あなたの Steam ライブラリにすでに存在します。」と書かれているのに購入が可能になってました。

      • 「あなたの Steam ライブラリにすでに存在します。」と書かれていても購入できるのはほかのものでも同様と思いますが、HoI4のDLCリストでは「ライブラリ内」という表示が出ないようですね。
        その旨追記しました。

    • https://forum.paradoxplaza.com/forum/threads/hoi4-dev-diary-4th-anniversary.1395273/#post-26627503
      Field Marshalにも含まれるかという質問を受けて追記したみたいですね。本記事でも追記しました。ありがとうございます。

  6. 海軍は特にそうだけど技術研究予約できるようにして欲しい。
    海軍のたった数十日で終わる無数の研究を戦争しながらなんて選んでいられないよ

  7. 大国NFのリブート初期に改善された日本も、現環境を考えると陳腐化してるから再改善してほしいなぁ。大国なのにマイナー国のNFより数少ないし、1943年くらいまでのNFしか書かれてないのがまた悲しい…。

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