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「Crusader Kings III」開発日記#20――宗教と教派

CK3 開発日記

「Crusader Kings III」開発日記#20が公開されていましたので、その内容をご紹介。今回は宗教と教派について。本体発売前の開発日記です。

前回:開発日記#19――派閥と内戦


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開発日記

開発日記#20は、宗教と教派について。

  • CK3の宗教システムは完全に作り直されているため、CK2からの変更点を話してもほとんど意味がない。今回はCK3での宗教の仕組みとプレイヤーにとっての意味を説明する。

宗教の階層

  • ゲームのコンセプトとして、宗教は4つのものによって定義される。
    • どのような特性が罪・美徳とみなされるか(デフォルトではそれぞれ3つ)
    • 所属する宗教系統(Religion Family。アブラハムの宗教(Abrahamic)、東洋宗教(Oriental)、異教(Pagan))
    • その教派(Faiths)の標準的なDoctrines
    • その教派で利用可能なTenets
  • キャラクターと伯爵領はひとつの宗教全体を信じることはない。例えば、カトリックとギリシャ正教はキリスト教の下にある教派であり、上座部仏教と大乗仏教は仏教の下にある教派だ。

コプト教やapostolicを含むキリスト教の教派。

  • 教派が宗教(Religion)に属するのと同様に、宗教も宗教系統に属する。宗教系統は宗教のグループにすぎないが、教派の敵対心(Faith Hostility)の計算に重要な役割を果たしている(詳しくは今後の開発日記で)。

教派の構造

  • 教派は親宗教を基礎とし、その特徴を引き継いでいるが、Tenets、Doctrines、聖地(Holy Sites)によって他の教派とは区別される。

Tenets

カトリックの3つのTenets。Armed Pilgrimages、Communion、Monasticism。

  • Tenetsは教派のもっとも重要な儀式、典礼、伝統をシステム的に表現するものだ。すべての教派には3つのTenetsがあり、ゲーム全体の約50種類のTenetsの中から選ばれる。Tenetsは教派を特別で独自のものとし、同じ宗教の中でも(異なる宗教でも)他の教派とは一線を画す。

Communionは誠実さの価値観と信者のコミュニティを奨励する。

  • 例えばカトリックのTenetであるCommunionでは、カトリックの教皇が領主を破門でき、領主が教皇から免罪符(Indulgences)を購入できるようにする。
  • お気づきのように、Communionはその教派でどのような特性が罪・美徳とみなされるかを変化させている。すべての教派は親宗教から3つの罪・美徳を受け継ぐが、Tenetsでこれを追加、修正、削除できる。

Sacred Liesは策略と信者の背信行為を奨励する。

  • ひとつの教派に固有のTenetsもあるが、それ以外のTenetsは複数の教派で共有される。例えば、カトリックとギリシャ正教はどちらもCommunionを持つ。しかし、まったく同じTenetsの組み合わせを2つの教派が持つことはない。

Doctrines

カトリックのDoctrines。

  • Tenetsほどの影響はないが、Doctrinesも教派の重要な一部だ。教派のDoctrinesは聖職者の構造のほか、信者が合法的にできること・できないことを決める。
  • 各教派には18以上のDoctrinesがあり、状況に応じていくつか追加のDoctrinesを持つ。すべての宗教はそれぞれのDoctrinesについてデフォルトのスタンスを持つが、これは実際の法というよりもガイドラインと考えるべきだ。
  • Doctrinesは4つのカテゴリーに分けられる。
    • 主要なDoctrines
    • 結婚についてのDoctrines
    • 犯罪についてのDoctrines
    • 聖職者についてのDoctrines
  • 主要なDoctrinesは教派が根本的にどのように組織されているかを示す。教派の伝統的な性別の役割、教派に長(Religious Head)がいるかどうか、教派が他の教派や宗教をどれほど受け入れるか(あるいは受け入れないか)、聖職者は神権制の一部でなければならないのか、それとも信徒聖職者は許されているのかなどがこれに含まれる。
  • 結婚についてのDoctrinesは誰がどのようにして結婚することを許されるのかを示す。すなわち、領主は複数の配偶者を持てるか、妾が許されるか、離婚が許されるか、婚外子が正統な後継者になれるか、そもそも誰が結婚できるかについてだ。
  • 犯罪についてのDoctrinesはどのような行為が不道徳な、あるいは明白な犯罪とみなされるかを示す。この原則に反したことが公に知られているキャラクターは忌避された状態(Shunned)となり、その教派のすべてのキャラクターから評価ペナルティがつく。さらには聖なる法を犯したかどで合法的に投獄され、処罰され得る明白な犯罪者(Criminal)とみなされることすらある。
  • 聖職者についてのDoctrinesは聖職者がどのように振る舞わなければならないか、社会における聖職者の主要な役割はなにかを決定する。また、世俗の領主が勢力内の聖職者に対してどのような権力を持っているかも決める。

聖地

ギリシャ正教の5つの聖地と対応するボーナス。

  • すべての教派には聖地がいくつかある。こうした聖地を支配することで、その教派のキャラクター全員にボーナスがつく。さまざまな教派が特定の聖地を共有することがあり得るので、これはゲーム内の紛争の大きな原因となる。

Mod

コプト教の教派のパラメーターを表示するスクリプトスニペット。

  • これまで述べてきたことはすべて完全にモジュール化されている。つまり、宗教グループ、宗教、Doctrines、Tenets、聖地は、スクリプトの基本的な知識さえあればすべて変更したり追加したりできるということだ。
  • これはCK3で教派、Tenets、Doctrinesといったシステムを採用した主な理由のひとつだ。宗教は大きな影響力を持ち、何十ものゲームシステムと関係するが、新人Mod制作者であっても自分に合ったものを追加したり変更したりすることが簡単にできる。経験豊富なMod制作者にとっては、生産性を向上させ、バグを生むリスクを減らす。

これが私の教派だ。似たようなものはたくさんあるが、これは私のものだ。

さまざまな教派があるエジプトとヌビア。

  • 数えてみると、現在CK3には99の教派があり、そのすべてが完全にプレイ可能だ。これはJade Dragonリリース後のCK2でプレイ可能な宗教の数の2倍以上になる。
  • プレイヤーの選択肢は非常に幅広い。教派の多くは(特に同じ宗教の中では)いくつかの類似点や共通の要素を持っていますが、どれもお互いに同一ではない。少なくともひとつはシステム的に異なっている。

来週はカスタム教派の作成と異教の改革について。

次回:開発日記#21――カスタム教派と異教の改革

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コメント

  1. 聖地タブの画像のタイトル名が「ギリシャ正教の5つの『生地』と対応するボーナス。」となってますが『聖地』と誤字ではないでしょうか?

    • ありがとうございます。修正しました。

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