「Europa Universalis IV」開発日記2020年3月10日分が公開されていましたので、その内容をご紹介。今回はEstateについて。1.30ヨーロッパアップデートリリース前の開発日記です。
開発日記
開発日記2020年3月10日分は、Estateについて。
- Estatesシステムは1.30で大きく見直される。プレイヤーとシステムをどのように関わらせたいかについて根本から再考した。以下はEstatesについての作業で私たちが目指してきた目標だ。
- Estatesはプレイヤーが作るもので、搾取するものではない。
- EstateとCrownの関係のようなギブアンドテイク。
- 序盤には大きな恩恵があるが、絶対主義の到来でその比重は低下する。
- ゲームの他の部分とのよりよい統合。
- このシステムの使用と赤い数値を減らすことについて、プレイヤーとのフィードバックループの改善。
- 最後は少し抽象的だが、意味するところは私たちが述べるときに明らかになる。実際の変更を見ていこう。
- インターフェースは以前とは変わった。最上部の領内の土地所有権に関する部分から始めよう。Estatesはプロヴィンスに土地を持つのではなく、自国の開発度のシェアを持つようになった。
- estatesの土地支配率は彼らの忠誠心と影響力に影響し、国家の開発度の上昇と新たに利用可能になったやり取りで増減する。しかしestates以外にcrownも開発度の一部を直接支配する。crownがestatesに対して相対的に弱いかどうかでさまざまなメリット・デメリットがある。この土地の支配は主に以下のようなことから影響を受ける。
- 土地を征服するなどして開発度を得た場合、各estateは他のestatesとの間の相対的な影響力に応じて土地を得る。crownの影響力は基礎値50%+絶対主義で計算される。
- プロヴィンスを開発するとcrownの支配がわずかに増える。
- イベントではestatesの土地支配率が変動する。
- Crown Landに関するやり取りでも操作できる。
- なぜ多くの土地をcrownとして支配したいのか? estatesを抑制しているプレイヤーにとっては、あるestateが影響力を伸ばすと、彼らは潜在的にプレイヤーに対するクーデターを起こす可能性を持つ。しかしさまざまなレベルで適用される補正もある。この考え方はcrownが弱体の場合はestatesがそれを利用するというものだ。
- 適用されるボーナス/ペナルティはcrown landの段階による。力を増すと以下のような補正が適用されるため、プレイヤーは20%以上を確保したいと考えるだろう。0%のときは以下のペナルティを受ける。
- 絶対主義の最大値-50
- 自治度+0.2
- 従属国の開発度による自由の要求+1.5
- 税収補正-20%
- crown landが非常に低い場合、estatesは彼らにあまりに大きな特権を与えるのと引き換えにプレイヤーを助けてくれる。これについては後で説明する。
- 一方で、crown landが50%以上の場合、プレイヤーは国家全体を厳しく支配することによる利益を得る。100%では以下のとおり。
- 絶対主義の最大値+15
- 絶対主義+1/年
- 税収補正+20%
- 自治度-0.05
- 先に述べたように、土地の支配率はCrown Landに関する行動で変動させることができ、以下の3つがある。すなわち称号の売却(Sales of Titles)、土地の奪取(Seize Land)、議会の招集(Summon the Diet)だ。前二者は土地をestatesに売却、あるいは土地をestatesから強制的に獲得する。
- 称号の売却はプレイヤーの土地の10%をestatesに売却し、estatesの豊かさに応じた資金と10%の忠誠度を得る。土地の奪取は忠誠度が20%低下し、5%の土地を得る。そのestateが不忠である場合は反乱軍が現れ、反乱軍に攻め落とされたプロヴィンスごとに開発度に応じてそのestateは土地を取り戻す。
- 議会の招集は少し異なる。これはEstatesを満足した状態に保つのに適したツールだ。これを使うとすべてのEstatesの忠誠度が5%上昇するが、彼らの影響力も10%上昇する。Estateごとに議題(Agenda)を提出し、それぞれプレイヤーになにか求める。
- ほとんどは非常に単純だがEstateに合ったものになる。例えば商人はプロヴィンスの生産増加を求め、聖職者は教会の建設を求めるなどだ。estateの議題を達成すると、特にそのestateからの忠誠度が高まる。
- 議会招集のたびにEstatesの影響力が10%増大するが、貴族には特権を与えることができ、この問題を回避して貴族に議題を選ばせる権限を与えることができる。
- 多くの議題があり、汎用のものとEstate固有のものがある。
特権
- すべての特権は国家の絶対主義の最大値を低下させる。付与した後の特権はそのEstateの影響力よりも忠誠度のほうが高い場合にのみ撤廃できる。撤廃すると彼らの忠誠度はゼロになる。一部の特権の撤廃には一定の条件がある。
- 特権システムは一度限りのボーナスではなく長期のものを意図している。例えば、選択によって君主点が+50/100/150されるのではなく、関連するEstateに特権を与えることで君主点の獲得が+1される。しかし、引き換えにCrown landの10%を相手に渡すことになる。スタート時のバランスを考えると、これはつまり、国家の安定性について妥協するのでない限り、3つのEstateすべてでなはくひとつだけに特権を与えることができるだろうということだ。
- 国家ごとに固有のものもあり、例えばポーランドでは貴族に絶対的権力を与える黄金の自由がある状態で始まる。
- こうした見直しはベースゲームに含まれ、特権のほとんども無料だ。しかし「Emperor」には固有の面白いものがいくつもあり、例えばEstatesに与えることができる交易品の専売権は自国におけるその交易品の8年分の生産収入合計が前払いされる。
- Estateの忠誠度と影響力には適切な補正があるが、ゲームを改造しないプレイヤーにはあまりわからないかもしれない。忠誠度の均衡点をプレイヤーが変えられるようにした。均衡点を変えるこの変更は、特権だけでなく多くのシステムに統合されており、より長期にわたってEstateを満足した状態に保つことができる機会を増やす。
- なにがかわったかまとめると、忠誠度は以前のような通貨ではなくなり、プレイヤーはなにかを調整したいときにestatesとやり取りするようになった。estatesの忠誠度と影響力は常に存在する値であり、多くのさまざまなインターフェースで受けている影響を確認できる。忠誠度は時間経過でどうなるかがより明確になり、estateが自然にプレイヤーに満足するように国作りをすることができる。
- つまり、Estatesとの搾取的な関係は減り、悪いことをしていないプレイヤーによいフィードバックが戻ってくる相互関係が増えるということだ。
来週は教皇とイタリアについて。
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