「Hearts of Iron IV」開発日記2020年1月22日分が公開されていましたので、その内容をご紹介。今回は建国可能国家と解放可能国家について。
開発日記
開発日記2020年1月22日は、建国可能国家と解放可能国家について。今回はコンテンツデザイナーのMeka66氏によるものです。
- Man the Gunsでは多くの新たな国家タグの追加が行われ、一部の国家は小国に分裂させることができ、またほぼ全世界が脱植民地化できるようになった。Waking the Tigerでは建国可能国家(Formables)タグが導入されたが、これまではそれ以上利用されてはこなかった。
- しかし「ハスキー」パッチでは膨大な数の解放可能国家(Releasables)タグが追加され、同時に2つの新しい建国可能国家も追加される。ひとつは無料パッチ、もうひとつはLa Resistanceの所有者向けだ。
ポリネシア
- まず解放可能国家は、Man the Gunsでは世界のほとんどが脱植民地化できるようになったが、オセアニアに追加されたのは1か国にのみで、あとの島々は手をつけられず、植民地支配の下に残っていた。
- しかし私は6つの解放可能国家タグを追加し、またこの地域に建国可能国家をひとつ追加した。
- ハワイ王国(The Kingdom of Hawaii)はゲーム開始の38年前にアメリカに併合されたばかりで、アメリカの太平洋における領土の大半とともに解放できる。
- こうした島々は自力で生き残るのに苦労するだろうが、そのためにポリネシアン・トライアングルを充分に領有している国家は太平洋の人々をポリネシアというひとつの国家に統合できる。
- この国家は上記のすべての国のほか、ニュージーランドが建国できる。他の建国可能国家タグと異なり、この国家は自治領によっても建国でき、つまりニュージーランドはこの国家を建国するために必ずしも連合国を離脱しなければならないわけではない。
- しかし、プレイヤーはナハの予言が当たり、カメハメハ大王が数年早く太平洋を統一したような史実でない歴史に生きたいと思うかもしれない。ポリネシア帝国のゲームルールでは、ハワイはポリネシアの島々を征服し、相当な規模の工場を持った状態でスタートする。
- ポリネシアの建国と解放可能国家は無料の内容だ。
分裂状態についてのゲームルールの変更
- こうした解放可能国家追加に加え、これまでの分裂状態についてのゲームルールを修正して世界を大陸ごとに完全に分割した。イギリスはアフリカ・アジア・アメリカの島々をかつての植民地に譲り、ポルトガルはティモール島をインドネシアに譲り、その他小さな変更を行った。
- また、かつての植民地に配備されている陸軍はなくなり、彼らが進入できる領土にのみ陸軍が駐留するようになった。
イベリア半島
- イベリア半島はLa Resistanceの重点地域であり、いくつかの解放可能国家タグが追加された。
- もちろん、ゲームメニューで適切なオプションを選択することで、ゲームスタート時からスペインをバラバラにできる。しかしカタロニア、バスク国、ガリシアだけではイベリアを充分「バラバラにした」ように見えないことに気づき、「11月11日」というゲームルールを追加した。これがどういうものかについては推測してもらいたい。
- 2つ目の建国可能国家は機会を狙わなければならず、スペインとポルトガルの不安定性を最大限に活用する必要がある。ムーア人はかつてイベリア全土を統治したが、La Resistanceを持っていれば遠い昔に滅んだアル・アンダルスを復興できる。
- アンダルシアはかつてイベリア半島から統治を行ったイスラム教のスルタン国で、イスラム世界の希望の光だった。中世にカトリック王国との闘争を通じて、アンダルシア人はゆっくりとイベリアから押し出され、1520年にグラナダ王国の征服をもって終焉を迎えた。(注:1492年ではなく?)
- しかしムーア人は今日までモロッコ・チュニジア・リビア・アルジェリアに存在し続けており、その多くがスペインのレコンキスタから逃れたムーア人難民の子孫だ。
- アンダルシアは北アフリカのどの国家でも建国可能だ。すなわちモロッコ・チュニジア・西サハラ・アルジェリア・リビアだ。建国のためにはスペインとポルトガル両国の大半を占領する必要があり、建国することでイベリア半島全体を中核化する。
- それがアンダルシアの終わりではない。ビザンツ帝国の「triumph」ディシジョンと同じく、アンダルシアは地中海とその彼方の土地にまで拡大し、古い請求権と称号を復活させることができる。
- プレイヤーがすべてのアンダルシアの北アフリカと地中海征服ディシジョンを実行できたら、彼らはエジプトとアラビアにも進出してウマイヤ朝の復活を宣言でき、アラビア半島全土を中核化する。
- そうすると、アンダルシアは最後のディシジョンがアンロックされる。これはかつてのウマイヤ朝の請求権と称号を完全に復活させ、実質的にはイスラム世界を再統合できるようにするものだ。
- Hearts of Ironの範囲を拡大するにつれて、一部の古いコンテンツが時代遅れのものになり始め、面倒なバグにつながるようになり、私は修正する時間を取った。改善したうちで重要なものは、英領インドのさまざまなゲームオプションとの関わりと、おかしなことをするイギリスだ。
- 今後はイギリスが英領インドを強制的に独立させた場合でも、彼らは自由に国家方針ツリーを進めるようになり、一部の方針は迂回され、その他の方針は英領インドが従属国であることを必要としなくなった。
質疑応答
Q1:ポリネシア連合王国?の国旗はトンガの王室旗なのにトンガはないの?
A1:残念ながらトンガは依然として波に埋もれている。トンガ王室旗を中道ポリネシアの国旗に選んだのはトゥイ・トンガが複数の文化的アイデンティティにまたがるポリネシア国家のもっとも近い実例としてだ。民主主義/共産主義/ファシズムの国旗はオリジナルで、作るのがとても楽しかった。
Q2:新しい国家のイデオロギーごとの名称はどんなの? 特に共産ハワイ。
A2:「大オハナ連邦(the Great Ohana Commonwealth)」。
Q3:第二次世界大戦のゲームで何世紀も昔のアラブの王国のようなばかげたものを実装するのに時間を費やすのはなんで?
A3:(ゲームディレクターのpodcat氏)多くの人が楽しんでいるから。HoI4はさまざまな人々がプレイするゲームであり、建国可能国家はプレイヤーが求め続けるもののひとつだ。気に入らないならそう言ってもいいが、さまざまなプレイヤーがいることを頭に入れておいてもらいたい。
例えば、私たちはコミュニティが特に大きくないのにもかかわらず、マルチプレイに膨大な開発時間を割いている。WW2の史実のコンテンツと非史実のコンテンツでは、史実プレイをする人は50%しかいないが、3倍くらいのリソースを割いている。こうしたことはすべて、さまざまな要求にバランスをとろうとしていることに関連する。
Q4:バグ修正についての開発日記はないの?
A4:バグ修正はHearts of Ironでの私(注:Meka66氏)の時間の大部分を占めている。時間がかかり、ゲーム全体の体験が改善したが、面白い新機能についてご紹介するのと同じくらい面白いとは思わなかった。バグ修正は重要で、ゲーム全体を改善するが、面白くはないし、正直なところバグが修正されて修正が確認されると、そもそもバグがあったことをほとんど忘れてしまう。
コンテンツデザイナーとしての私の仕事は、コンテンツを作成し改良することだ。これは私が情熱を注いでいるものであり、私が作ったコンテンツをプレイヤーが楽しめるいい方法を考えるのが好きです。それは人目を引く挑戦かもしれないし、非史実プレイから得るサンドボックスのような楽しみかもしれない。
建国可能国家のようなものは作成やテストに時間がかからないので、自分の時間で簡単に実装できるが、このスレッドで多くの人が言うような国家方針ツリーの見直しのようなものは研究、開発、実装に多くの時間がかかる。将来的にはHoIで国家方針ツリーを作りたいが、今のところ私の仕事は主にバグを修正し、既存の機能を改良することであるため、このような創造的なことはすべてゲームへの情熱から自分の時間で行った。
最近修正したバグについて、以下で簡単にご紹介する。
南アメリカと中国の補給エリアはかなりおかしかったため見直された
彼らは長い間固有のポートレートが使われていなかったが修正された
クロアチアはユーゴスラビアがクロアチアを所有している場合にのみユーゴスラビアから解放される。
メキシコはMtGを所有しなくても自由にイデオロギーを変更できるようになった。
すべての国家で民主主義/共産主義/ファシズムを促進する顧問名称が生成された。
ソ連が既にポーランドに完全に占領されている場合、ドイツでモロトフ=リッベントロップ協定は発生しなくなった。
アメリカ内戦中に同時に複数の国家を再統合できるようになった。
民主主義ドイツのAIは間違った順序で国家方針を選ぼうとしたり、皇帝関連の方針を選ばなくなった。
日本は中国に負けた直後に中国共産党に戦争をしかけなくなった。
オランダの国家方針「植民地の保護(protect the colonies)」は常に迂回されないようになった。
インドとパキスタンは常に100%戦争しないようになった。
1ステート国家は内戦しなくなった。
以上は私が修正したバグのほんの一部で私が思い出せたものだ。こうした変更はパッチノートに掲載される。
コメント
あのローマ教皇みたいなやつはメキシコのカトリック大司教だったのか
不思議世界になるの私は良いとおもう
元のスレッド見ても賛否両論って感じだけど、CKとかEUシリーズならともかくHoI4とかの十年ちょっとのスケールで展開するゲームで東ローマとかウマイヤ朝とかやらなくても良いのではって思った…けど、よく見たら開発者が自分の時間で作ったものをゲームに組み込んだって話なのね
タヒチの元首の画像なんか異質だな、他ゲーの臭いがする。
中道セルビアのペータル2世がモブなのも直ったよね…?
内戦やらで発生したモブ元首が固有元首よりも強いのなんとかならねえかな。
ソビエトやアメリカを中小国に分割して統治するのがHoI2で一番好きなプレイだったからもっと国家タグをくれ・・・もっとだ・・・!
せめてシベリアは欲しいよな
まるごと傀儡化しても戦後10年で自立されそうだし、併合してもコスト大きすぎて維持に苦労しそうだしでRP的に一番叩きのめせるのは分割だよね
ソ連をロシア連邦構成国単位とまではいかなくてもカフカースとウクライナ・ベラルーシ除いても10カ国ぐらいに小分けにしたい
一部の欧米人のアラブアレルギーの激しさは一部の日本人の東アジア諸国へのアレルギーとは桁違いなのはわかるけど
公式で馬鹿げてるってはっきり言っちゃうのはすごいな…
馬鹿げてるって言ってるのは質問者で公式じゃないのでは?
ちゃんと文章読んでるか?「“第二次世界大戦のゲームで何世紀も昔の”アラブの王国のようなばかげたもの」だぞ?
フォーラムの他のレスでもローマ帝国やらペルシア帝国やらの、時代遅れな古代国家がWW2期に復活するのはおかしいってめちゃくちゃ言われてる様に、「諸地域を包括する巨大な形成可能国家」を馬鹿げていると言っているのであって、アラブうんぬんは一切関係ないだろ。
元の匿名氏を擁護するわけじゃ無いけど、句読点無いんやから何が何処に掛かってるか解釈分かれるやろ。
日本語でお手軽な情報が得たいからここ来るわけで、長い英文読むのを厭わないなら最初から元ソースで情報収集しとるよ。つまり他フォーラムの他スレの有様を引き合いに出すのは全くの見当外れ。
レ・レ・コンキスタの実績が追加されそう
そうなると初めての非初期国家の実績になるのかな?と思ったけどエジプトがいたな。
もう一個雑多なもの挟んで発売かな
ウマイヤ朝とか実装するよりトルキスタンとか大チベットとか実装するもんあるだろ
国家形成はロマンと実用性を兼ねてるのでどんどん実装してくれていいぞ
ただアフリカ植民地解放するとAIイタリアの国家方針がほぼ詰むのはなんとかしてあげてくれ
一時期は史上最大の版図を誇ったとも言えるモンゴル帝国が形成出来ないのは謎。モンゴルと蒙古国には有っても良さそうだけど…
しかし、これだけ開放可能国家が増えると、傀儡として開放の価値が増すなぁ。太平洋の島々とか汎用NFで工業化して工場献上させた方がお得だろうし。ファシスト日本以外は工場献上させるためには傀儡として開放した後に自治度下げないといけないけど、NFで工業化した傀儡国が宗主国の資源買うだけでも、実質民需工場は増やせるから。
モンゴルは将来ある(と言われている)ソ連アプデの時に追加されそう
それよりどうしてパラオが追加されないんね・・・
アンダルシア(Andalusia)ではなくアルアンダルス(al andalus)ではないでしょうか?
原文でAl Andalusと表記されているところは「アル・アンダルス」、Andalusiaは「アンダルシア」としています。
これいずれは明朝とか果ては魏蜀呉とか大和朝廷とかが国家形成になってもおかしくないんじゃないの
大和朝廷はまんま日本だし他に至っちゃ中国より小さいから無理だろ
時期アプデではドイツとスペインが細分化できるみたいだな
姉妹共和国再現のためにイタリアとかもバルカニゼーションできるようになると嬉しいのだけれど
ハワイの国家元首がカラカウアなのに汎用東洋人顔なのは違和感