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「Hearts of Iron IV」開発日記2019年5月15日――東部戦線からの便り

HoI4 開発日記

「Hearts of Iron IV」開発日記2019年5月15日分が公開されていましたので、その内容をご紹介。今回は1.7の前線とAIについて。長め。

前回:開発日記2019年4月3日――1.6.2とロードマップ


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概要

開発日記2019年5月15日は、1.7の前線とAIについて。

  • 私たちは1.8「ハスキー」アップデートと同時リリースの次の大きな拡張の準備と、次のアップデートである1.7「ハイドラ」についての作業を進めている。

1.7「ハイドラ」

  • 1.7はなんのためにあるのか。それはHoI4が32ビットではなく64ビットになるからであり、技術的基礎が異なることを明らかにしたいからだ。これについての詳細は次回の開発日記で述べる。
  • 私たちは発生している一部のバグにも取り組んでおり、最も重要なのは独ソ戦の問題だ。これは1.6.2開発中から報告されていたが、調査した結果、思っていたよりも多くの作業が必要であることが判明した。私たちはこれを1.7で行うことに決め、問題の修正だけではなく前線やAIの動作を少し見直した。今日はこれについてだ。
  • 1.7のリリースは遠い先のことではない。オープンベータはまもなくの予定だ(「まもなく」というのは「1週間以内」とかそれくらいの意味だ)。

東部戦線の変更点

  • 独ソ戦は低地諸国やポーランドの陥落、日中戦争と合わせてHoI4において非常に重要なバランスポイントのひとつだ。1.6.2以降ではあまりにも簡単にドイツがソ連に勝利してしまい、特にプレイヤーにとってはあまりにも簡単過ぎる。
  • これには多くの理由がある。主なものはドイツの戦略・計画AIに私たちが多くの時間を費やしたことで、非常に一貫した強力なものになったことだ。AIについて付け加えると、うまく防衛することはうまく攻撃することよりもずっと難しい。
  • ソ連が負けるときには前線の安定度に関する問題によることが多い。ソ連のAIはこれについて優先付けを間違えており、前線の大部分が別の場所に移動してドイツのAIに(プレイヤーにも)つけ込まれる穴を開けてしまう。こうした致命的なミスが起こると、AIを倒すのも面白くない。
  • こうしたケースはほとんどランダムなものだが、前線がクリミアに達するというのが共通した要素だ。このとき、前線は複数の軍集団でカバーする必要があるほど長くなると同時に新たな前線が設けられるが、これがAIのもうひとつの弱点だ。
  • こうした多くの技術的問題は今ではずっとよく動作するようになっているはずだし、私たちは継続してソ連のパフォーマンス改善を考えている。とはいえ、ソ連は一般的に最後には負けるが、これは主にデザインによるものだ。
  • これがいい目標であることを説明するため、私たちの独ソ戦におけるバランス目標を見てみよう。
    • 連合国が大規模上陸作戦をやるか、ソ連を救援しない限り、枢軸国は1945年のソ連敗北までソ連の前線をゆっくりと押していく。このとき、ドイツは2,3の戦線で戦力を失い始めている。
  • ではこれがなぜいい目標なのか。
    • 枢軸国プレイヤーにはこれは普通のことだ。プレイヤーはソ連を打倒し、私たちがドイツ(注:ソ連の間違い?)のAIを改善すればするほど(これは難題だが)、プレイヤーのドイツにとってはこれがより困難な敵となり、バランス目標も保つことができる。
    • コミンテルンプレイヤーにはドイツの侵攻に対して防衛し、耐える必要がある。ドイツのAIを強力にすればするほど、プレイヤーにとってはより困難な敵となる。したがってソ連をできるだけ頑強にするというバランス目標を保つことができるが、一方で45年には敗れる必要がある。
    • 連合国プレイヤーとしては自分のさじ加減次第となる。ソ連を撃破したドイツは非常な難敵となるため、軍備を増強してできればドイツ軍が拡大しきったところで強固な橋頭堡を得て(AIは今では防衛もうまくなっているため、そんなに簡単ではない)叩く必要がある。バランスの観点から、東部戦線はプレイヤーがその準備をできるだけのあいだ膠着する必要がある。ソ連が自力でドイツに反撃できるなら、連合国でプレイする理由がない。また、ドイツがあまりにも早くソ連を下すなら、プレイヤーがこれに関与する時間がない。
  • 今のところアフリカで連合国はうまくやっているが、Dデイ規模の上陸作戦を着実に成功させることが私たちの取り組んでいる長期的目標だ。AIの上陸作戦スキルはかなり改善されてきたが、防衛においてもAIは改善されている。私たちはこれに対処する長期計画を考えたが、これには戦域に関するAIにより多くの戦略計画が必要であり、したがって将来のことになる。
  • HoIのAIは非常に複雑な問題で、私たちは常に改善に取り組んでいる。終わりはない。東部戦線や部隊移動の問題はずっとよくなったと感じているが、もちろんやるべきことはいたるところにたくさんある。すべてを修正することはできないが、1.7でソ連と戦ったときにずっとよくなったと感じてもらえることを祈っている。

ツール

  • 戦略状況をうまく把握し、関連するセーブデータなどを見つけやすくするのに使うツールをご紹介する。
  • 私たちは毎晩数台のマシンでさまざまなデータを取り、壊れているところがないかチェックし、改善を測定したりしている。毎朝30のセーブデータをロードして調べるのは面白くも効果的でもないため、素晴らしいウェブツールを開発して素早くタイムラインとマップを確認できるようにした。

  • 時間経過を確認してAIがユニットを集中させている場所を見ることができるヒートマップもある。上の画像は41年後半の日本軍を表示したものだ。

プレイヤー向けのユニットコントローラー

  • 私たちはプレイヤー向けの基本的な変更やUIについても作業した。

  • 多くのプレイヤーは軍に対して軍集団命令を主に使うことを好むため、これに多くの改良を施した。例えば、個々の軍の命令で前線をめちゃくちゃにしたくない場合は既に[Shift]+クリックで前線を設定でき、すべてのユニットは単に軍集団命令に従うようになっていたが、AIが巨大な前線を扱うときにはこれが主要な方法となる。
  • プレイヤーがこのようにする場合、個別の命令がなく単に軍集団の命令に従っていてマップ上では軍集団の色でグループ化されている師団がいることにより、同じエリアに複数の軍がバラバラになっているような混乱をなくした。例として、上の画像では軍集団の前線に個々の軍が割り当てられている。

  • 長大な前線をすべて軍集団の管理にして単純化したいというプレイヤーは、上の画像のようにもできる([Shift]+クリックで前線を作成)。3つの軍がいるが、その割当位置を気にしないなら表示しないことで混乱を避けている(これは広いエリアを守備させるときにも役立つ)。依然として通常どおり画面下のバーなどから個々の軍を選択することは可能だ。

(上段)矢印をクリックして軍集団の前線内での前線の並び順を調整し、(下段)接続点をドラッグすることで2つの軍の前線を一度に調整する

  • 個々の軍の担当地域を維持することを好むプレイヤー向けには、2つの方法でこれを容易にした。
    • 軍集団の前線の一部である個々の軍はつながっていなければならず、穴を開けることは許されない。つまりプレイヤーが軍の前線の長さを調整したい場合は2点の調整ではなく1点(接続点)を調整するだけで済むようにした。
    • 軍を再編成したい場合、軍の並び順を変更できるようにする方法を追加した。エディットモードではそれぞれの軍の前線の真ん中に矢印が表示され、隣の軍と担当する前線を入れ替えることができる。
  • さらに、マップ上の戦闘計画のレンダリングのすべてで彩度を上げて見やすくし、軍の色とより一致するようにした。
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質疑応答

Q1:ウェブツールは公開されるの?

A1:たぶん。今話し合っている。スタンドアロンで使うのは簡単ではない。

Q2:ソ連が一定量のVPを取られて降伏するのはいいけど、リアリティの点では無条件降伏しないんじゃない?

A2:私は無条件降伏してドイツが多くの国家弁務官区や従属国を作ることになると思う。

Q3:提督には特性の経験値に24隻のソフトキャップがあるみたいだけど、陸軍の将軍のシステムと関連してるの?

A3:バランスについては来週述べる。ソフトキャップはバグだった。

Q4:64ビットにするのはこれまでのバージョンにも影響あるの?

A4:1.6.2までは32ビットのまま。今後は64ビットになる。


来週はバグ修正、バランス取り、その他の変更について。

次回:開発日記2019年5月22日――1.7アップデート その2

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コメント

  1. 遂にソビエトDLC来るのか。
    追加の国家方針はシンプルにしてほしいな。

  2. 海戦のバランスをどうにかしてほしい…

  3. 個人的にはアフリカも少し改善するべきだと思う。前に帝政ドイツで連合国と戦った時イタリア一国に押されまくってたんだよなあ

    • ifルートは仕方ないでしょう…

  4. 64bit化が個人的には朗報。
    わずかとはいえパフォーマンスも向上するし、後半の重さとかMOD盛りすぎた時のオーバーフロークラッシュ改善できる可能性もあるし

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