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「Imperator: Rome」レビュー

その他

4月25日(日本時間26日)に発売された「Imperator: Rome」ですが、丸2日ほどプレイしてみたのでどんな感じかご紹介。

「Imperator: Rome」についてはこちらの記事をご覧ください。

本記事は1.0.0時点での内容です。


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感想

他のパラドゲーと比べてもとっつきの悪いゲームだと感じましたが、面白いかつまらないかで言うと間違いなく面白いゲームだと思いました。EU4がベースなので、EU4が楽しめるなら問題なく楽しめるはずです。ただ、面白さをどうにも伝えにくいタイトルでもあります。

もう少し詳しく

簡単に表現すると、基本はEU4で、そこにCK2のキャラクターシステムとVic2やStellarisのPopシステムを入れた形のゲームと言えます。しかしさまざまなタイトルのシステムを組み合わせているので細かいところではけっこう違いがあり、私の場合は慣れるまでなにがなんだかよくわからないままゲームを進めていました。まったくのパラドゲー初心者にはかなりとっつきにくいゲームなのではないかなと思います。

一方で、既に評価が確立している既存のパラドゲーからシステムを持ってきて組み合わせているので、パラドゲーが好きなプレイヤーにとってはつまらなくなりようがありません。基本はEU4ですから、EU4が楽しめる方であれば問題なく楽しめるはずです。

「面白さを伝えにくい」というのはこの点で、ゲームとしてはよくできているのですが、どうしても「EU4っぽさ」を感じてしまい、この面白さはImperator固有の面白さではなくEU4の面白さなのではないかなと思ってしまいます。もちろん交易システムや技術の発明システムなどEU4にはないものはあるのですが、それ自体が楽しいというものではないかなと……。

このように書くと「あんまり面白くないゲームなんじゃないか?」と思われてしまうかと思いますが、冒頭にも書いたように「面白いかつまらないかで言うと間違いなく面白いゲーム」には違いありません。少なくとも今後の開発に期待を抱かせるくらいには面白いゲームです。その点は強調しておきたいと思います。

ゲームについて

ゲーム終了時点まで完走したときのヒベルニア(アイルランド)唯一のプレイ可能国家Ulutia。ブリテン島制覇ならず。

全体としては他のパラドゲーと同じく、特にゲームとして目標が設定されず、古代ローマの時代を舞台に国家を発展させるもよし、敵を征服するもよし、国家をプレイヤーの好きにするという戦略シミュレーションゲームです。ローマ紀元450年、紀元前304年からローマ紀元727年、紀元前27年(史実ではオクタヴィアヌスが初代ローマ皇帝になった年)までの277年間がプレイ可能。

基本的には軍備を整えて他国を征服し、国内を安定させて豊かにし、さらに軍備を整え……という繰り返しになるでしょう。もちろん言うほど単純ではなく、軍備を整えるためのヒト(人的資源や指揮官)・モノ(編成する兵種によっては特別な交易品が必要になる)・カネ(軍の維持費)をどう調達するか、外交的に有利に戦争できるのかなどを考える必要があります。

EU4での統治点・外交点・軍事点は軍事力(Military Power)・統治力(Civic Power)・弁舌力(Oratory Power)・信仰力(Religious Power)の4つに置き換わっています。

キャラクターについて

キャラクター画面。能力値や名声、人気、忠誠度、腐敗度といった数値のほか、CK2と同じく特性や家族関係などの人間関係も表示される。右側はその人物に対するアクション。

こうした大枠はEU4とそっくりですが、軍の指揮官や国家の公職に就くべきキャラクターは能力値だけでなく、CK2のように特性や人間関係など細かいところまで詳細に管理されています。

しかしながら、現状ではこうしたシステムがうまく国家運営と噛み合っている感じはあまりありません。能力値や忠誠度などはとても重要ですが、人間関係がゲーム上重要になるタイミングはほとんどなかったように思います。一族の人間があまりにも公職に就いていないとScorned Familyという状態になってその一族全員の忠誠度が低下し続けるようになるのですが、それくらいでしょうか。

キャラクター管理はとりあえず給与を増額してほったらかしておいて、あとはイベントの忠誠度の増減に注目すればOKという感じでした。キャラクターについては間違いなく本作の目玉だと思うのですが、現状ではあくまでも国家中心でキャラクターに愛着を持ちにくいので、今後改良されることを期待したいところ。

プロヴィンス・都市・Pop

これまでのパラドゲーではマップ上の最小単位であったプロヴィンスは、本作では他のパラドゲーで言うステートに、これまでのプロヴィンスは都市(City)という名前になりました。プロヴィンス単位では交易や政策の管理を、都市単位ではPopや建造物の管理などを行います。建造物は市場・訓練キャンプ・要塞・穀物庫の4種類のみという非常に単純なもの。

人口はVic2やStellarisのようにPopで表現され、幸福度・文化・宗教を持ちます。Popは市民・自由民・部族民・奴隷の4種類があり、市民は研究点と商業収入、自由民は人的資源、部族民は人的資源と税収、奴隷は税収をもたらします。

交易

交易の管理はプロヴィンス単位ですが、交易品の産出は都市単位で行われ、その都市の奴隷Popの数がしきい値を超えると交易品の産出量が増加します。

交易品はそのプロヴィンスに存在している時点で発揮される効果、プロヴィンスに複数存在するときに発揮される効果、首都プロヴィンスで複数存在するときに発揮される効果、輸出時に発揮される効果の4種類の効果を持ち、さらに商業収入(Commerce Income)も得ることができます。

交易では特定ユニットが編成できるようになる戦略資源系のものや、Pop成長率が上昇する食糧系のものを中心に輸入してくることになるでしょう。本作はとにかくPopの数が物を言うので、Pop成長率の高さはとても重要です。

研究

研究についてはEU4に近いものの、EU4のように君主点を消費して技術レベルを上げていくというものではなく、本作では市民の産出する研究点が自動的に貯まって上昇していきます。

各分野の研究レベルごとに3つの発明が存在し、発明は統治力を消費して獲得していきます。おそらく発明を取り切る前に研究レベルが上がっていくように設計されているため、統治力は常に不足します。そのため、統治力を使う他の行動(Popの移動など)はあまり手が伸びなくなります。

その他

上述のように統治力は常に発明の獲得で消費し、軍事力は伝統の獲得で消費していきますが、弁舌力と信仰力は使う当てがない限り貯まり続けていきます。特に信仰力はOmenを始めることと安定度を上げるくらいにしか使い道がなく、国家が安定していればほとんど消費しません。

2019/04/30追記:異教徒の土地を獲得していく場合は信仰力もPopの改宗で消費していくとのこと。コメントでご指摘いただきました。私がプレイしたアイルランドやブリテン島はすべてDruidicなのでたまたま使わなかったという話ですね。ありがとうございます。

力以外の資源では、人的資源が重要な印象。Popの状況にもよりますが、人的資源の回復に長い時間がかかるので、特に序盤から中盤の戦争では人的資源管理が大切です。


レビューを書くにあたって、具体的にどういうところが面白いのか表現しにくく、人に勧めるのが難しいタイトルだなと感じました。実を言うとプレイを始めてすぐの頃は「期待ほどではないかな」という印象だったのですが、慣れてくるとどんどん楽しくなっていきました。そのあたりをうまく表現できればよかったのですが、紹介が下手くそでなんだか申し訳ありません。

とっつきの悪さもあって勧めにくいゲームではありますが、何度も書いているように「面白いかつまらないかで言うと間違いなく面白いゲーム」ですので、ご興味がおありでしたらぜひ購入して、そして慣れるまで10時間くらいはプレイしてみていただきたいなあと思います。

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コメント

  1. 君主点はローマとかで拡張プレイしていると逆に同化と戦争事由作成に使う弁舌点が一番足りなくて、異教徒の土地を攻め始めると改宗で宗教点が足りなくなる感じ。

  2. 信仰力は改宗をガリガリする時はいくらあっても足りないよ

  3. このご時世、最初に面白みが感じられないって致命的だけどね
    余程のパラド信者じゃない限り、1~2時間やってよく分からないor面白みを感じなかったらその後続けることはほとんどない

  4. EU4は去年からプレイしてどっぷりハマりましたがこの会社のゲームは発売日に買わないという教訓をこのゲームで得ましたね。
    どうせ大量のDLCとアップデートで改善されるでしょうしセール待った方が吉ですね。日本語modもあるし。

  5. > 君主点、信仰力について
    記事に追記しました。私がプレイした土地ではたまたま使わなかったということですね。ありがとうございます。

  6. 確かにパラドゲって最初取っ付き辛いとこありますよね。HOI4も発売当初、立ち上げて数時間プレイして積んでたけど、今となってはほぼ毎週プレイしてるし、MTGで更に面白くなってびっくりしてまだ遊んでる。

  7. 購入の参考になるので助かります

  8. ローマでプレイすると強国のため単調になりがちですよね。慣れたら弱小国でプレイした方が面白さがわかりやすいのかもしれませんね。

  9. このゲームが面白くなり始めるときには、Humble Monthlyからお知らせがあります!

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