「Imperator: Rome」開発日記2019年2月11日分が公開されていましたので、その内容をご紹介。今回は内戦と反乱、従属国について。長め。
概要
開発日記2019年2月11日は、内戦と反乱、従属国について。
内線と反乱
- 過去の開発日記で述べたように、内戦と反乱はどちらもプロヴィンスとキャラクターの忠誠度に関連している。
- 内戦は不忠な将軍に国軍の33%を掌握されるか、不忠なプロヴィンスが人口の33%に達すると発生する。発生すると国家が二分され、一方が降伏するまで戦争状態が続く。
- 反乱は不忠な外国文化プロヴィンスが人口の20%に達すると発生する。発生すると国内の多くの不忠な外国文化の住民による反乱国家ができ、独立を目指す反乱による戦争が起こる。
従属国
- 従属国(Subject)は自分で外交活動が行えないが、より強力な国家、すなわち宗主国によって保護される。従属国の種類によってこの意味するところはさまざまだが、どの種類でも以下のルールには従う。
- 交易活動を除いて、従属国は他国といかなる外交関係も締結できない。
- ある国家が従属国になった場合、その国が他国と締結しているすべての外交関係は破棄される。
- 宗主国と従属国は常に互いの領土に対する軍事通行権を持つ。
- 従属国は同じ宗主国を戴く別の従属国に対する軍事通行権も持つ。
- 従属国は宗主国に対して宣戦布告することで、いつでも従属関係を破棄できる。
- また、ほとんどの種類の従属国では宗主国に対してなんらかの資源を支払うが、なにをどれだけ上納するかは従属国の種類による。
- ほとんどの種類の従属国は、その関係になるために宗主国と従属国が満たすべき要件がある。こうした要件は従属関係が成立するときのみチェックされるが、この要件を満たせなくなる(例えば一定のサイズ以下であることが要件となる種類の従属国で、従属国がそのサイズを超えて大きくなる場合)と関係を維持するのは困難になり、二国間での通常イベントの形で摩擦が露わになり始める。
- 従属国はそれぞれ宗主国に対する忠誠度を持つ。この値は宗主国への資源上納量に影響し、低下すると宗主国に対して反乱や内戦に加担するかもしれない。忠誠度は0-100の値を取り、50以下になると従属国は不忠であるとみなされ、以下のような影響がある。
- 宗主国への上納量が最大50%(忠誠度が0の場合)まで低下する
- 同じ文化の反乱が起こった際に従属国は反乱に参加する
- 内戦が起こった際に従属国は反乱側につく
- 忠誠度は従属国と宗主国の関係、宗主国との相対的な陸軍や人口の規模、従属国と宗主国が同じ文化であるかどうか、法律、宗主国の攻撃的拡張(Aggressive Expansion)、圧政度(Tyranny)、安定度からも影響を受ける。
- 宗主国が従属国を併合するには関係が190以上である必要があり、併合によって宗主国が従属国の領土を直接統治できるようになる。しかしすべての種類の従属国で可能なわけではなく、進貢国(tributary)など一部ではそうしたことが可能になるにはあまりにも関係性が薄い。
反乱の支援
- これはプレイヤーが大帝国を動揺させられるようにするものだ。すべての大国(Major Powers)以上の国家は「反乱の支援(Support Rebels)」という外交行動が行える。これは相手国の文化グループでないすべてのPopの幸福度を20低下させ、その結果として不穏度を上昇させてプロヴィンスの忠誠度を低下させる。
- 反乱の支援を行った国家は支援を期待され、実際に反乱が起こった際には反乱軍を守るために参戦を要請される。また反乱を支援した国家は支援期間の間、外交的名声(Diplomatic Reputation)が-5され、攻撃的拡張が毎月0.02ずつ上昇する。攻撃的拡張は異なる文化のPopを不幸にし、それを収めるには時間がかかるため、反乱の支援は軽い決断ではない。
- 標的となった国家は反乱を支援する国家に対して、支援が続く限り永続的な開戦事由を得る。
従属国の種類
進貢国(Tributary)
- ゲーム中でもっとも基本的な従属国が進貢国であり、貢物の見返りに保護を受けるだけという緩い関係だ。ほかの従属国とは異なり、進貢国はいつでも旧宗主国に対して開戦事由を与えるだけで進貢関係を取りやめることができる。
- 上納物:毎月の収入の25%を宗主国に上納する。
- 要件:いかなる国家も進貢国になれる。
- 特別ルール:
- 宗主国は進貢国が攻撃されたときに保護する。
- この外交関係は外交スロットを消費しない。
- 進貢国は宗主国の戦争に参加しない。
- 進貢国は外交併合されない。
- 進貢国は外交的に進貢関係を破棄できる。
封建国(Feudatory)
- 封建国は同じ文化グループの指導国に従う義務を持った都市国家だ。史実ではこうした国家は宗主国との国家連合を構成した。
- 封建国は宗主国に対して人的資源を提供し、戦争にも参加することを期待される。史実の例ではローマの同盟市、カルタゴの北アフリカにおけるフェニキア人都市、アンティゴノス朝のエーゲ海都市連合がある。
- 上納物:毎月の人的資源増加分の35%を宗主国に上納する。
- 要件:
- 封建国は10都市以下である。
- 宗主国は20都市以上である。
- 封建国と宗主国は同じ文化グループである。
- 補正:封建国は市民の幸福度が5%低下し、陸軍維持費が-10%される。
- 特別ルール:
- 宗主国は封建国が攻撃されたときに保護する。
- この外交関係は外交スロットを消費しない。
- 封建国は宗主国の戦争に参加する。
- 封建国は外交併合され得る。
- 封建国は外交的に封建関係を破棄できない。
従属部族(Vassal Tribe)
- 従属部族は近隣のより有力な文明国と親密な関係にある部族王国・首長国・部族連合だ。従属部族にとっては文明化への早道であり、これによって国家の文明度と都市の文明度両方を上昇させることができる。従属部族はそのかわりに、宗主国を守ることを誓った人的資源を提供する。史実ではカルタゴに対するヌミディア王国や、ローマと隣接するさまざまな国家があった。
- 上納物:毎月の人的資源増加分の15%を宗主国に上納する。
- 要件:
- 従属部族は部族制である。
- 宗主国は部族制でない。
- 宗主国は従属部族の首都よりも自国の首都のほうが文明度が高い。
- 補正:
- 宗主国は従属部族1か国ごとに部族民の幸福度が3%上昇する。
- 従属部族は国家の文明度上限が10%上昇する。
- 従属部族は毎月文明度が1上昇する。
- 特別ルール:
- 宗主国は従属部族が攻撃されたときに保護する。
- この外交関係は外交スロットを消費しない。
- 従属部族は宗主国の戦争に参加しない。
- 従属部族は外交併合されない。
- 従属部族は外交的に従属関係を破棄できる。
被保護国(Client states)
- 被保護国はいくつかの点で宗主国とより強く結びついているが、封建国とは異なり、必ずしも同じ文化グループではなく、特権的地位にあるわけでもない。被保護国は多くの場合で戦争の結果なるものだ。被保護国の王は自治の水準や治めている国との地域的なつながりの点で総督とは異なる。
- 上納物:毎月の収入の25%を宗主国に上納する。
- 要件:
- 被保護国は150都市よりも小さい。
- 被保護国は部族制でない。
- 宗主国は部族制でない。
- 補正:
- 被保護国は統治者の人気上昇が-5%される。
- 被保護国は商業が+10%される。
- 特別ルール:
- 宗主国は被保護国が攻撃されたときに保護する。
- 被保護国は宗主国とのみ交易できる。
- 被保護国は宗主国の戦争に参加する。
- 被保護国は外交併合され得る。
- 被保護国は外交スロットを消費する。
サトラップ国(Satrapy)
- サトラップ国は従属する側がペルシャの軍の伝統を持つときにのみ利用できる。サトラップはいくつかの点では総督と似ているが、より大きな権力と義務、そして広い領土を与えられる。有力なサトラップがいることで当方における宗主国の正統性を維持できる。一方で、サトラップは独立志向が強く面倒事を引き起こすことで悪名高い。一定期間ごとにサトラップを幸福に保つ手立てが必要になる。
- 上納物:毎月の収入の50%を宗主国に上納する。
- 要件:
- サトラップ国はペルシャの軍の伝統を持つ。
- サトラップ国は40都市よりも大きい。
- 宗主国は150都市以上持つ。
- サトラップ国は君主制である。
- 宗主国は君主制である。
- 補正:
- 宗主国はサトラップ国1か国ごとに2%の正統性を得る。
- 特別ルール:
- 宗主国はサトラップ国が攻撃されたときに保護する。
- サトラップ国は宗主国の戦争に参加する。
- サトラップ国は外交併合され得る。
- 被保護国は外交スロットを消費する。
- サトラップ国は外交的に従属関係を破棄できない。
来週は部族について。
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