「Imperator: Rome」開発日記2018年12月3日分が更新されていましたので、その内容をご紹介。今回はPopの移動、シリア北部、レバントとアラビアの伝統について。
概要
開発日記2018年12月3日は、Popの移動とシリア北部、レバントとアラビアの伝統について。長いので大きく省略しています。
2019/01/28追記:シリア・フェニキア・ユダヤ・ナバテアのマップについて追記。
Popの移動
- イベント(災害や部族間の不和、移民)のようなスクリプトされたコンテンツの結果として都市間を移動することがあり、また都市が陥落してPopが奴隷化されたときも同様だ。
- 隣接する都市、海域をひとつ挟んで隣接する都市、あるいは同じプロヴィンスで支配している他の都市に、統治力(Civic Power)20を消費してPopを移動させることもできる。奴隷は他のPopよりも安く移動させることができ、移動に統治力が5しかかからない。
文明値(Civilization Value)
- 文明値はマップのすべての地点に設定される値で、その土地のインフラや都市化の水準を表現する。これはPopの幸福度に大きな影響を与える。部族民は文明値が低くても幸福だが、自由民や市民のようなより上層のPopは高い文明値を好む。
- 国家それ自身にも文明値があり(主に政体や技術によって上昇する)、支配するすべての都市は、国家の文明値のほうが低い場合、ゆっくりと国家の文明値に近づいていくし、国家の文明値のほうが高い場合は少し早く近づいていく。文明値の上昇は国家の文明値よりも地方の文明値を高くすることはない。
植民と未植民地
- サルデーニャ島内陸部からドイツ中部、アイルランドなど、政治マップでは多くの空白地がある。隣接する都市に10以上のPopがいる場合、プレイヤーはそのうちの1Popを自国内のPopの移動と同じコストで隣接する未植民地に送ることができる。そのPopはそこを祖国の領土であると主張する。
- このようにして未植民地を自国の都市にできるが、先に存在しているPopの文化、宗教、種類は変わらない。
- プレイヤー国家が文明値の高い国家の場合、地方の文明値は国家の文明値に向かって上昇する。これによって自由民や市民の居住に適するようになるが、ほとんどの場合で元からいた部族民は非常に不幸になる(これに対処する方法として、彼らを他の種類のPopにするか、時間経過で部族民を他の種類のPopにする「文明化の努力(Civilization Effort)」を持った総督を採用する方法がある)。
- Popの移動や入植にはもうひとつ方法がある。軍を使って軍事植民地や部族の移住地を建設する方法だ。これについて詳細は今後の開発日記で述べる。
シリア・フェニキア・ユダヤ・ナバテア
シリア北部
- 紀元前304年のシリアは、アナトリアと同様、大部分がアンティゴノス朝の支配下にあった。シリアは非常に肥沃な土地で、人口も多く、アレクサンドロス大王の征服とその後のディアドコイの時代になって多くのギリシャ人がマイノリティとして居住するようになった。
- ゲーム開始時には、アンティゴノスは同名の都市アンティゴニアを首都とし、ヘレニズム世界を巡る争いに備えている。メソポタミアとペルシャがセレウコスの手に落ちた後、この首都は当初の見込みよりもセレウコス朝との国境にずっと近くなってしまっている(実際にこの都市はセレウコス朝によって攻略され、近くにセレウコス朝の都市アンティオキアが建設された)。
- 非ギリシャ都市の自由を気にしなければ、この地域にはアナトリアやギリシャのような従属都市は存在しない。しかし一度はアレクサンドロスに降伏した古い国が多く残っており、フェニキアやシリア北部で自治を保っている。
- Commagene:上メソポタミアにあるフリギアの小さな進貢国。アレクサンドロスに征服されたが、宗主国が直接統治するほど重要ではなかった。後にコンマゲネ王国となる。
- Bambyce:カナンの神Atargatisの教団を元にした小国。この国はマケドニアの征服以前から存在していたが、アレクサンドロス、そして後のディアドコイに忠誠を誓った。この神権君主制(Theocratic Monarchy)国家は世襲の大神官によって統治されている。
フェニキアと上シリア
- 地中海ではフェニキア商人が未だに大きな勢力を持っていたが、フェニキア地方自体は紀元前304年時点で長いこと外国の支配下に置かれていた。レバノンの大森林は船材の主要な供給源となったが、エジプトの拡張政策の目標にもなった。
- 小さなフェニキア人都市王国の多くはまだ残っており、アケメネス朝、後にはアレクサンドロス、そしてアンティゴノスに忠誠を誓った。
- 名高いティリアンパープルを産出するティルスはフリギア軍の直接統治下にあり、かつては有名な攻城戦が行われた場所でもある。また、ここはデメトリオス率いるアンティゴノス朝の艦隊がギリシャ侵攻のために出撃し、キプロス沖でプトレマイオスの艦隊を撃破するまで駐屯していた。
- Arados:アンティゴノス朝の保護を受ける小さなフェニキア都市王国。フリギアの進貢国としてスタートする。
- Byblos:レバノン山脈ふもとの沿岸にあるフェニキア都市王国。他の王国と同じく、数千年間は多くの人口がいたが、今ではアンティゴノス朝の配下となっている。フリギアの進貢国としてスタートする。
- Sidon:非常に重要なフェニキア人都市国家で、レバノン沿岸部に残る王国のひとつ。シドンに大きな自治権を与えられていることで、ヘレニズム文化が受容されることになった。フリギアの進貢国としてスタートする。
ユダヤ・ナバテア
- レバント南部はエジプトへの玄関口であり、プトレマイオス朝と他のディアドコイとの間で幾度も戦いが行われた。この地域は現在アンティゴノス朝の支配下にあるが、内陸部の大半はユダヤ・サマリアの大祭司の支配下にある。
- 政治的に孤立していたが、ユダヤ人国家はヘレニズム諸国に影響を受けないというわけではなかった。ヘレニズムの影響はユダヤ・サマリアの文化・宗教に及び、後には宗教的・政治的対立につながった。
- Samaria:小さなヘブライ人神権王国。Shekhemの世襲の大祭司に統治され、アンティゴノス朝に進貢していた。ギリシャ人が増えつつあるが、今のところはまだ放置されている。しかし、将来的にディアドコイ国家との国境を安定させようとするなら、この状況は変わることになるだろう。フリギアの進貢国としてスタートする。
- Judea:世襲の大祭司に統治され、ゲームスタート時にはSimon the Justとしても知られるSimon the firstが大祭司となっている。サマリアと同様、ディアドコイ国家からの直接の影響は政治的なものというより文化的なものだ。フリギアの進貢国としてスタートする。
- Nabatea:小さなアラブの交易王国で、ユダヤと紅海の間の土地を支配しており、アラビアと地中海の間の乳香の貿易に大きく依存している。独立国としてスタートし、同盟者はいない。
レバントとアラビアの伝統
- 以上のすべての国家はレバントとアラビアの軍の伝統を利用する。これによって国家は砂漠の戦争に卓越するだけでなく、フェニキア・アラビアの海軍にも大きなボーナスを得る。
- 最初の伝統:Pathfinders:陸軍の損耗-15%
- アラビアルート
- Desert Sands: 敵の損耗+0.50
- Merchant Coast: 三段櫂船のコスト-50%
- Beasts of Burden: ラクダ騎兵の攻撃力+15%
- Ships of the Desert: ラクダ騎兵、軽騎兵、重騎兵の砂漠での戦闘ボーナス+15%
- Sturdy Design: 三段櫂船の防御力+15%
- Legacy of the Builders: 訓練キャンプのコスト-25%
- Oasis Trade: ラクダ騎兵、軽騎兵、重騎兵のコスト-25%
- 完了ボーナス:Trained Camelry: ラクダ騎兵の規律+15%
- エジプトルート
- The Spear of the Kingdom: 軽歩兵の防御力+15%
- Arms Race: 三段櫂船の規律+15%
- Stonemovers: 砦の防御力+15%
- Colonial Integration: 軍事植民地が建設可能になる
- The Blood of Egypt: 三段櫂船の士気+15%
- Thick Hide: ラクダ騎兵の防御力+15%
- Cradle of Civilization: 国家の人的資源+15%
- 完了ボーナス:Rank Upon Rank: 軽歩兵の規律+15%
- グレコ・レバントルート
- Surfeit of War: 重歩兵のコスト-25%
- Thorakitai: 軽歩兵の攻撃力+15%
- Machimoi Epilektoi: 重歩兵の攻撃力+15%
- Greek Warfare: ファランクスが可能になる
- Good Reputation: 傭兵の維持費-15%
- Ramming Speed: 三段櫂船の攻撃力+15%
- Unending Riches: 将軍の忠誠度+0.02/月
- 完了ボーナス:Learning from the Best: 重歩兵の規律+15%
コメント
手を広げすぎず
内容を濃くしてほしい