2018/10/02:パラドゲーの過去バージョンの利用方法についてはこちらの記事をご覧ください。

「Europa Universalis IV」開発日記2018年2月27日

「Europa Universalis IV」開発日記2018年2月27日分が公開されましたので、その内容をご紹介。今回はAIの改良とアイルランド諸国の国家アイディアについて。

前回:開発日記2018年2月20日


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概要

2018年2月27日分の開発日記は、AIの改良とアイルランド諸国の国家アイディアについて。

AIの改良

この節はAIプログラマーのChaingun氏によるものです。

  • この開発日記ではRule Britanniaと同時リリースの1.25で想定される新たなAIのバグはどんなものであるかについてだ。1.25の主なAIの重点は理想の海軍の振る舞いを選び出すことではない。みなさんの中にはフランスが全陸軍を太平洋の島に輸送していたのを最近のことのように感じる人もいるだろう。実際、AIのロジックはそうしたことが常に可能なようになっている。これはGnivom(注:パラド社スタッフ)が海外への宣戦布告を修正して以来頻繁に見られるもので、AIが陸軍を海外に輸送する頻度が増したためだ。
  • こうした状況は興味深い。というのは、これがAI開発の多くの混乱の一部を強調するものであるからだ。例えば、私は以下のようなものを修正した。
    • 海上輸送時に発生するような、AIが潜在的な別の問題が原因で間接的におかしくなる問題を修正した。もうひとつ例を挙げると、砲兵がどのように貢献するのか理解されていないためにAIが損耗を減らそうと攻城軍を減らすことだ。
    • ある壊れた部分によって私たちが別の問題を作り出してしまったことでAIがおかしくなっていた問題を修正した。
    • 複数の原因を持っている症状。この一例はさまざまな呼び方で説明される有名な眠れる陸軍バグだ。これはAIが内外の状態を処理できず、その結果すべてのコマンドが無効化されてしまうものだ。
  • ゲームAIプログラミングは、固定されたタイムスケジュールの中で小さな問題を修正しなかったことで、フォーラムであなたがいかにバカであるかをいつも聞かされたくないならおすすめできない仕事だ。バグと機能の間の線は実に細いものだ。
  • 輸送問題に戻ろう。1.25では上陸作戦AIは「海外」、すなわち異なる大陸の異なる陸地と定義されるが、ここに自国の陸軍の50%以上を輸送することを制限されており、この制限では陸軍の分割可能性は考慮されない(フランスが1つの軍を持っていたとしたら、まったく同じものが南アメリカでも見つかる)。しかしこれこそが上陸作戦AIだ。陸軍AIは曖昧な理由で全軍にユーラシア大陸を歩いて横断させることもある。これは時間が取れれば将来的に修正することになるだろう。
  • 以前のバージョンのもうひとつの海軍AIの大きな問題は単純に陸軍の海上輸送が極度に遅いということだ。この問題は複雑で、多くの副次的問題があった。
    • AIの艦隊や(と)輸送を待っている陸軍にバグがあり、リロードされない限りずっと足止めされていた。
    • AIは輸送にすべての艦船が必要ない場合は艦隊を分割することがある。
    • いくつかの国家で水兵がリバランスされたが、AIにこれを伝えるものがなにもなく、その結果として非常に多くの国で常に水兵がゼロになり、常時修理中になっていた。これは私にとっては驚きで、その解決も非常に複雑なものとなり、今のところAIは水兵を使い果たした際に新たに水兵を生み出すチートをしている。これにより、完全にハンディキャップがつけられた海軍AIなしで水兵の取り扱いを修正するためにシームレスに取り組むことができる。
    • AIの(例えばスペインの)輸送艦隊はしばしばインドネシアその他の遠隔地をさまよい、他の場所に行くまで数年を要することがある。イギリスにとって、フランスの侵攻に対する防備として必要な軍艦で同じことが起こると一層よくないことになる。
  • 最初にAI艦隊の反応時間を改善し始めたとき、私は艦隊に世界の中で適切な母港を持たせることについての問題なのではないかと考えた。残念ながらAI(人間のプレイヤーもだが)はそのために充分な艦隊を持っていない。世界最大の植民国家でも最大数百隻だ。軍艦を分割すると簡単に破滅を迎えることになる。
  • これはAIが雑多な軍艦を本国艦隊(Home fleet)に配置することで落ち着いた。本国艦隊は本国沿岸から遠く離れて探検することが禁止されており、輸送船を含まない。輸送船を含めないことで、本国艦隊が陸軍の輸送で忙殺されることはなくなった。この振る舞いは保守的だが、実際のAIにとっては振る舞いは保守的なほうがよい。ヨーロッパ諸国は重武装の大艦隊で明と戦おうとしたりはしないが、自国に軍を上陸させようとする他国に対して形式的に戦ってみせることはする。
  • では、こうした変更はAIが海上に恐るべき軍隊を送り出すようにするのに充分なのか? 抜け目ないプレイヤーはAIが艦船を建造することがほとんどないことに気づいているだろう。クリスマスの間に、AIの経済はより軍艦や保有上限に関する建造物を作り、手元の資金を減らすように変更された。オスマン帝国が150万の軍を擁するようになり、これはしばらくの間は完璧だった。ずっと後になって新たな陸軍維持費が登場し、AIの経済バランスが破壊されたため、1.25ではこの点については退化しているかもしれない。だが、海軍関係では改善しているはずだ。
  • この見直し全体が意図しているのはAIが海軍についてできることをちょっとだけ増やすことだ。このマイクロマネジメントは依然として恐ろしいものだし、熟練プレイヤーは依然として「艦隊釣り出し」戦術を使って簡単にイギリスに上陸できる。しかし、ハウスルールを使ったりAIの振る舞いに対してプレイヤーチートをしないプレイヤーは、以前は上陸されなかった場所に上陸されるようになったことに気づくだろう。
  • なぜプレイヤーがEU4でコードされているAIを常に負かすことができるということについては改めて説明する価値があるだろう。もっとも重要なポイントは、パラドゲーのAIは一定の手打ちでコードされた戦略を使っていることだ。この範囲によって、人間のプレイヤーである敵のすることに対する反応における、人間のプログラマーによってあらかじめプログラムされた精密な戦術に制限された振る舞いが変わる。AIは人間のプレイヤーである別の敵に対して同じくらい極度に特化することはできないため、AIは変化しないという事実は、人間のプレイヤーがAIのすることに非常に効果的なカウンター戦略を行うのに充分であるということにすぎない。(?)
  • 最後に、私は秋からEU4にコンサルタントとして在籍していた(パラド社開発スタジオには18ヶ月前までフルタイムで勤務していた)が、現在はEU4からパラド社開発スタジオのシークレットプロジェクトに移籍したということを述べておきたい。

アイルランド諸国の国家アイディア

  • アイルランドは本当に細かく分割された地域のひとつだが、私たちは1.25で行った設定に満足している。以下の国家アイディアは追加されたり修正されたりしたもので、相当な貢献をしてくれたmacd21の手柄だ。
    • Leinster
    • Kildare
    • Clanricarde
    • Tyrone
    • Ulster
    • Maccarthy
    • Ormond
    • Faly
    • Tyrconnell
    • 統一アイルランド向けのグループセット
  • アイルランドすべての国家が固有の国家アイディアを持ち、統一アイルランドも自身の国家アイディアを持つようになった。以下ではMeath、Kildare、Irelandを紹介する。
  • MTH_ideas
    • start
      • fort_maintenance_modifier = -0.2
      • global_garrison_growth = 0.25
    • bonus
      • leader_siege = 1
    • innefectual_overlords
      • global_tax_modifier = 0.10
    • foreign_nationals
      • diplomatic_reputation = 1
    • mth_parliament_of_ireland
      • stability_cost_modifier = -0.10
    • mth_englishtown
      • culture_conversion_cost = -0.15
    • mth_the_cess
      • global_tax_modifier = 0.1
    • mth_trinity_college
      • adm_tech_cost_modifier = -0.1
    • mth_siege_mentality
      • defensiveness = 0.20
  • KID_ideas
    • start
      • global_unrest = -1
      • defensiveness = 0.20
    • bonus
      • prestige = 1
    • kid_lords_of_ireland
      • diplomatic_reputation = 1
    • kid_ear_of_the_king
      • improve_relation_modifier = 0.2
    • kid_silken_finery
      • land_morale = 0.10
    • wizard_earl
      • technology_cost = -0.05
    • the_curragh
      • cavalry_power = 0.1
    • kid_architects_of_nation
      • build_cost = -0.1
    • kid_royal_irish_army
      • global_manpower_modifier = 0.1
  • irish_ideas
    • start
      • land_morale = 0.1
      • trade_efficiency = 0.1
    • bonus
      • legitimacy = 1
      • republican_tradition = 0.5
    • irish_endurance
      • shock_damage_received = -0.1
    • the_clanns
      • same_culture_advisor_cost = -0.2
    • more_than_irish
      • global_unrest = -2
    • loyal_catholics
      • papal_influence = 1
      • global_heretic_missionary_strength = 0.02
    • ire_abundant_harvests
      • global_trade_goods_size_modifier = 0.10
    • unconquerable_ireland
      • war_exhaustion = -0.02
    • ire_gallowglasses
      • discipline = 0.05

来週は新たなユニットモデルと音楽について。

2018/03/06追記:2018年3月6日分の開発日記はユニットの3Dモデルについての記事ですが、当サイトでは紹介しませんので、気になる方は直接パラドフォーラムの該当スレッドをご覧ください。

次回:開発日記2018年3月13日

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