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「Hearts of Iron IV」開発日記2018年1月3日――日本の見直し

HoI4 開発日記

「Hearts of Iron IV」開発日記2018年1月3日分が公開されていましたので、その内容をご紹介。今回は日本について。

前回:開発日記2017年12月20日――クリスマスとMOD


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概要

開発日記2018年1月3日は、日本について。

  • 2018年最初の開発日記へようこそ! しかし今日の話題は平成29年(1月8日に終わる)最後の話題と呼んだほうがいいかもしれない。(注:スレッドで「もう平成30年だよ」とツッコミが入っています)

方針ツリー

  • Waking the Tigerで中国を拡張することを決めたとき、私たちは日本の方針ツリーを見直し、いくつかの小規模な変更や史実と異なる拡張をやる必要があるとも決めた。私たちは既存のドイツ方針ツリーに基本的には満足していたが、日本についてはやや大規模な見直しが必要だと感じ、私たちは品質管理部門に既存のツリーの問題点のリストを作るように頼んだ。
  • 品質管理部門はフレーバーと興味深い選択肢の欠如と同時に、本当にユニークなゲームプレイの欠如を指摘した。彼らの最終的な提案は極めて短いものだった。「焼き払え。全部だ」私たちはそうした。

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  • 見ての通り、古いものと比較してやや大きくなっている。北進論・南進論の選択は古いものではそれぞれ1つの国家方針だったが、新しいものでは完全なルートとなった。
  • 最初の基本的な選択は軍部において皇道派をどうするかというものだ。この派閥は文民政府の最後の生き残りを排除し、天皇を正当な立場に復帰させようとしている(すなわち、19世紀の明治維新より前にそうであったように、軍部が実権を握っている傀儡ということだ)。史実では、この派閥の支持者は1936年2月にクーデターを実行し、派閥外の軍部のに支持を拒否されたことで数日中に失敗した。
  • 透明性とプレイアビリティの点から、私たちはクーデターを決まった日に起こるイベントにはせず、国家方針で皇道派を支持するか排除するかについて選ぶようにした。皇道派を排除すると、中国との戦争、南進論、ヨーロッパ諸国の植民地の獲得へと向かう。
  • ご覧の通り、私たちは史実ルートでも枢軸国に加盟するのではなく自身の陣営を立ち上げられるようにした。日本とドイツの協力は現在の陣営システムにはきちんと適合しない。日本は三国同盟に加盟したが、ソ連との戦争には参加せず、またドイツは対ソ戦の準備を極東の同盟国には秘匿していた。軍事的協力や技術交流はいくらかあったが、西側の連合国のような協力関係では到底なく、連合国とソ連の軍事協力関係に近い。
  • しかし、歴史的事実として日本が三国同盟に加盟し、またプレイヤーも史実ルートでそのようにすることはできる。しかし枢軸国に加入するのではなく、日独伊の間で相互独立保障を行うだけだ。三国のどれか一国が攻撃する側ではなく攻撃される側となった場合、彼らはお互いの戦争に参戦要請を出すことができる(率直に言って、これは条約本条の第4条に非常に近い)。(注:第3条の間違い?)
  • これが完璧な解決というわけではないが、私たちはこれが以前よりも多くの問題を解決するものと思っている。特に、ドイツは日本が占領されるまで戦い続ける(ルフトヴァッフェが北京ダック軍団を組織して、ドイツが敗れた後は日本に脱出するというようなおかしなことが引き起こされる)とは考えられない。

  • 日本の占領についても述べておこう。AI日本は原爆を2発落とされるか、中国の領土をすべて失陥して満州と朝鮮を失うと降伏する。プレイヤーも同様のディシジョンを行えるが、もちろん苦い末路に至るまで戦うこともできる(AIはディシジョンをできるだけ早く実行しようとするように単純にスクリプトされている)。

日中戦争

  • 中国との戦争をシミュレートすることには難題があった。特に、安全な中国を得た日本は史実よりも多くの資源を他の標的に振り向けることができるため、私たちは戦争を長期にわたる作戦(史実では1937-45年まで続いた)と感じられるようにしたかった。同時に、中国はスタート時点で陸軍に壊滅的なペナルティがあり、日本は簡単に中国軍を撃破できるということになる。これは特に史実に近いものではなく、日本は迅速な勝利を予想していたのに、中国軍が非常に粘り強く戦ったことに驚かされている。
  • そこで、中国での戦争が史実と同じように感じられるようにし、中国のプレイヤーが最初の侵略で生き残れるようにするため、日本に中国での戦闘(特に中国軍と戦うとき)におけるペナルティを付与した。このペナルティは緊張度を上昇させるディシジョンを通じて低減することができ、したがってプレイヤーは戦争を早く終わらせる必要性と緊張度の早すぎる上昇の間でバランスを取らなければならない。
  • 私たちはこれが日本軍の中国軍に対する蔑視、すなわち中国軍は単純にまともに相手する価値がないという考えをもっともよく表現できていると思っている。もちろんプレイヤーは自軍に対して真剣にこの紛争に取り組むようにさせられるが、国際社会は中国における全面戦争を好まないだろう。

対ソ戦

  • プレイヤーが皇道派を支持することにした場合、プレイヤーはソ連と戦うことになる(皇道派の多くはソ連が最大の脅威だと思っていた)。その後、プレイヤーは北方の戦線を守るために外交活動を行わなければならないだろう。史実では、日本が中国で戦争している間はソ連と不可侵条約を結んでいた(ノモンハン事件で日本軍の弱点が明らかになったことは少なくともその要因の一部だ)。この場合もプレイヤーは西側諸国と交渉してソ連との戦いを邪魔されないようにしなければならないだろう。ロンドン海軍軍縮条約は造船所の出力を大きく下げるが、共産主義者との戦争中に連合国を満足させ、よそに目を向けさせることができる。また、満州の「同盟国」に装備を送って戦争に少しでも役に立つようにする必要もあるだろう。
  • その後には、ドイツとの技術交換プログラムへの参加が可能になり、ドイツのロケット技術を獲得できる。このルートをさらに進めると、シベリアの資源開発も行える。

民主主義ルート

  • もちろん、史実をそんなに後追いしなくてもいいというプレイヤーもいるだろう。民主主義ルートは文民政府内部の勢力が日本の軍国主義化に激しい抵抗を行ったと仮定している。最終的には日本で民主的選挙システムが機能し、ゲームスタートのおよそ10年前の大正年間のように議会が活動するようになる。
  • しかし、軍国主義者はそれを座視しているはずもなく、自身の立場を放棄するよりも満州国に逃れることを選ぶだろう。海外に出られない、あるいは出ていかない軍国主義者は内戦を引き起こす。ひとたびそれにかたがつけば、プレイヤーは憲法を改正して天皇をヨーロッパのような立憲君主とすることができる。その後、日本はイギリスに手を差し伸べて20世紀初頭に非常によく機能した日英同盟を復活させることもできるし、あるいは西太平洋条約機構(WPTO)を形成することもできる。

  • だが、依然として満州国の問題は残っている。関東軍によって運営され、多くの軍国主義者に支援された満州国はプレイヤーを日本から追い出そうとするだろう。プレイヤーはこの自由に対する脅威を古き良き自由の爆弾で取り除かなければならない。そこからプレイヤーは植民地に対して原住民の自由と自己決定権を認めることになる。日本が機能的な民主主義を持てるのなら、他のアジア諸国にできない理由があるだろうか?

共産主義ルート

  • 最後に、共産主義ルートもあるが、これはまったく起こりそうにもないことだ。史実では日本は他国と同様に左派の隆盛を経験しており、日本共産党も事実上禁止される立法までいくらかの成功を見た。1936年までに特高警察が行った大規模な検挙により、共産党はエスタブリッシュメントにとって大きな脅威ではなくなっていると見られていた。
  • しかし、これは革命の可能性がないということを意味しない。農民や労働者階級出身の多くの青年将校や官僚は社会主義こそが将来あるべき道だと考えていた(いずれにせよ、巨大な産業複合体である財閥が支配する日本型資本主義よりは)。
  • 史実では、こうした官僚は素早く満州国に飛ばされるか、特高警察に「促されて」政治的立場を考え直した。したがって、日本で共産主義革命を起こすための最初のステップは、信仰を保っているこうした官僚を内地に呼び戻し、代わりに強硬な軍国主義者を満州国に送り込むことだ。若く革命思想を持った士官を昇進させることで、プレイヤーは3人の非常に忠実でまずまずの能力のある将軍を得ることができ、彼らは内戦勃発のようなありそうもないことが起こったときに間違いなくプレイヤーの味方をしてくれる。
  • 次のステップは内戦のトリガーを引くことだ。ここで軍国主義者を満州国に送り込んだ決断にはいい面と悪い面がある。中国の日本軍は体制側で固められているが、彼らは内地の内戦には干渉できない。
  • ひとたびプレイヤーが内地を確保したなら、プレイヤーはもうひとつの問題に直面する。すなわち、数千年間日本の政治システムの基礎であり続けてきた天皇を退位させることだ。国民の目にはプレイヤーの政府がほとんど正統性がないように映り、したがってプレイヤーは信頼の構築と国家の安定化を行わなければならない。このときなってようやく、プレイヤーは大陸に出ていって、ソ連や中国共産党と共通の利害関係を持つ前に軍国主義の疫病を撲滅させることができる。

陸海軍の対立

  • 日本軍は陸海軍の間の人間関係が乏しいことで知られていた(例えば、海軍は1943年になってようやくミッドウェー海戦が計画通りに進まず、小さな失敗があったという事実を認めた)。ゲーム中では、これは資源の優先付けと二軍間の対立の解決についての多くのディシジョンで表現されている。ディシジョンはそれぞれ陸海軍の勢力バランスを表現する国民精神に影響を与え、これは工場の生産量や造船所の建造速度に影響する。

フレーバーユニット

  • 最後に、見直しの一環として、私たちは日本によりフレーバーのある、今のところ日本固有のユニットを2つ追加した。それが自転車大隊と重雷装巡洋艦だ。

  • 自転車大隊はご想像の通り自転車に乗った歩兵で、通常の歩兵よりも少し早く移動できるがより多くの資源を必要とする。自転車大隊は今のところ日本のみに制限されているが、私たちが技術ツリーに追加できれば全世界で使えるようになるだろう。

  • 重雷装巡洋艦は日本海軍における一時的な熱狂の産物で、複数の軽巡洋艦が改装されて40本以上の魚雷発射管(一方の舷側に20本ずつ)を装備した。日本の魚雷の射程距離ボーナスと合わせて、重雷装巡洋艦は外洋において非常に恐ろしい戦力だ。プレイヤーが敵を水上決戦に引きずり出せればの話だが。

  • また、日本の航空機ファンを悩ませていた小さな問題も解決した。

その他

  • ドイツの方針ツリーと同様に、新たな方針ツリーの一部はWaking the Tigerの内容だ。新たな方針ツリーはほとんどが無料の内容だが、共産主義ルートと民主主義ルートは有料だ。
  • 私たちは将来のDLCでバニラの方針ツリーの見直しを続けていくつもりでおり(もちろんコミュニティの賛同を得られることが前提だが)、またそれはDLCの全体的なテーマとして理にかなった国家にしようと思っている(例えば、海軍に着目したDLCでソ連の見直しは合わない)。詳しい将来の計画についてはWaking the Tigerリリース後になるだろう。
  • DLCの方針ツリーは新たなメカニクスに適合させる必要があれば時折アップデートしていく予定だ(例えば、オーストリア=ハンガリーを作ったときにはハンガリーはオーストリアの将軍を継承する)が、そこで大きな変更は行わないつもりでいる。

却下されたこの開発日記のタイトル。

質疑応答

Q1:自転車大隊はDLCの内容?

A1:パッチの内容。

Q2:仏印進駐は新しい方針ツリーにはないみたいだけどできるの?

A2:ディシジョンで。

Q3:原爆投下での降伏は太平洋の島に投下してもなるの?

A3:日本の中核州に落とす必要がある。

Q3-2:日本の中核州が変更されたってこと? マーシャル諸島も中核州だけど。

A3-2:そのとおり。南太平洋の人のほとんどいない島に工場を建てられなくなった(建てられるのは変)ことで工業力の集中がやりやすくなった。


来週は細かな変更点についての3回目。

無条件降伏ディシジョンのツールチップの説明文は、玉音放送から取った内容になっているようですね。

次回:開発日記2018年1月10日――Bag of Tricks #3

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コメント

  1. 自転車部隊が日本のユニークユニットというのもなんか変な感じですね。マレーのような道路状況の良い地域ぐらいでしか使ってなくて、それも臨時に自転車に乗っけただけですし。

  2. 日本のNF、あんまよくなっているという印象をうけないよねこれ。

  3. 民主ルートにアメリカと手を結ぶNFはないんですね、派閥も西太平洋だし
    まあルーズベルトだから仕方ないかな

  4. 初めてコメントさせていただきます。
    方針ツリーでクーデターを作動させるのではなく派閥の動かし方を決めるというのは何だがむず痒く感じますが、
    国家方針という名前から考えると段々しっくり来る気がしてきました。
    あとドイツやイタリアの関係もこの方が良さそうですね(ゲームでも日本本土を飛び交うFw190や逆のパターン見るのと変な笑いが出ます…)。

    「自転車部隊は第二次大戦中日本以外でも活用していた国があるよ!」
    と開発日記スレでも意見が出てたので、条件満たせば他の国で使えると良いなぁ。
    後はユニークユニットという概念が出来るなら、英国の歩兵戦車関係も再現して欲しい。

  5. 満州と朝鮮を失うと降伏してくれるのはありがたい変更ですね

  6. 銀輪部隊か、確かに活躍したもんなw
    そういえばスイスにも自転車部隊がいたとか聞いたことあるけどどうなるんだろ

  7. 大日本は意外とユニーク多いね。なんて恵まれた国なんだ…

  8. 西太平洋条約機構にアメリカも関与するんでは?
    一応フィリピンやグアムは西太平洋にあって、中国利権への関与も狙ってたわけですし。

    少なくともアジア・ヨーロッパ両側面に強力な敵を作りたくないアメリカとしては、(恐らく日英同盟が基幹にある)WPTOを放置できないはずなので『何もしない』ってことだけはないんじゃないかな、と。
    (アメリカの参入を許可するか拒否するかのディシジョンがあったら面白いかも。)

  9. 個人的には民主主義ルート、特に日英同盟復活ルートが出来てくれたのがとても嬉しい
    めちゃくちゃ楽しみだ

  10. 分かりやすい独裁者と革新的なドクトリンで欧州を席巻したドイツと違って、日本は天皇・軍部・議会の権力構造とか、先進的な技術力と旧時代的な指揮官といった軍事バランスが分かりにくいだろうから、ゲームに反映するのは難しいね

  11. vicのイデオロギー導入していくのかねー

  12. バイク中隊、装甲車中隊も作って欲しい
    って絶対にあるべきなんだよ

  13. 民主主義を取り戻すには軍国主義者と内戦やる必要があるのか

  14. hoi3みたいなユニークユニット復活なるのかなぁ?

  15. そらまあ陸軍の主流派は政党内閣絶対阻止の立場だからねえ

  16. ユニーク師団は欲しいよねHOI3では親衛隊とかアルピーニ師団に近衛師団とかあったし
    装甲車とかも復活して欲しいね

  17. 大陸から追い出されたら降伏するってことは
    太平洋戦争以前に中国単体相手に降伏する光景が頻発しそう・・・

  18. 「日本の航空機ファンを悩ませていた小さな問題」ってのは陸軍機と海軍機が混合してた問題のことかな

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