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「Hearts of Iron IV」開発日記2017年12月13日――国境紛争と軍閥

HoI4 開発日記

「Hearts of Iron IV」開発日記2017年12月13日分が公開されていましたので、その内容をご紹介。今回は中国の軍閥と国境紛争について。

前回:開発日記2017年12月6日――気候順応と特殊部隊


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概要

開発日記2017年12月13日は、中国の軍閥と国境紛争について。

  • ベースゲームでは、中国の軍閥は少しおかしな存在だった。彼らはゲームスタート時から存在し、明らかにプレイ可能(少なくとも汎用ツリーを使う他の国と同程度には)なようにされているが、日本との戦争が始まると、興味深いことに彼らは国民党に併合されてしまう。これはつまり、国民党のプレイヤーにとっては、戦争が始まれば軍閥は吸収できるので、彼らと取引することにはほとんど意味がないということだ。これが国民党の状況を史実よりかなり容易にしている。
  • そこで国民党が直面していた問題を表現するため、軍閥をもう少しダイナミックにし、同時に軍閥でのプレイをもっと面白いものにした。

  • 軍閥のツリーは依然として添え物であるのは私たちも承知しているので、5つの軍閥(山西、西北三馬、新疆、雲南、広西)すべてで同じツリーを使うことにし、このツリーも他の国家と比べると小さなものとなった。
  • しかし、プレイヤーが力を発揮し、比較的小さく制限された軍閥の方針ツリーにいつまでもとらわれることがないようにもしたかった。したがって、この方針ツリーの中核となるアイディアは、中国での優位性を示す争いに勝つ方法、中国でのリーダーシップを軍閥に与え、最終的には国民党か共産党の方針ツリーすべてにアクセスできるようになる。これにより、軍閥は中国の内戦のれっきとした競争者に変わる。

  • そうするためには、プレイヤーには3つの選択肢がある。国民党と協力するか、共産党に味方するか、自立するかだ(後ほど日本に接近する選択肢もある)。
  • 国民党と同盟する(史実モードではほとんどの軍閥がそうするようにスクリプトされている)ことにした場合、プレイヤーは領内を強化し、政権の問題を解決することになる。ひとたび本拠地が盤石になれば、プレイヤーは政治的闘争に身を投じることができるようになり、中国のリーダーシップを得ようとすることができる。

  • これは中国共産党についての開発日記で説明したメカニクスと同じもので、国民党と共産党の政治闘争が既に進行中の場合は軍閥もこれに参戦できる。プレイヤーが闘争に勝利して中国全土に対する請求権を得た場合、プレイヤーの方針ツリーは中国国民党のツリーに替わる。

  • 中国共産党に味方した場合もほぼ同じだが、終盤は異なる。直接政治闘争に参加するのではなく、より大きな共産党・スターリンに接近することになる。ソ連の支援を得るのは安いものではないが、中国共産党を誰が率いるかになんの保証もないということは、プレイヤーが引き継ぐことも受け入れられるということだ。プレイヤーが成功すれば、中国共産党を併合することができ、彼らの軍と方針ツリーを得ることができる。しかし注意してほしい。スターリンは貸しを回収しにやってくる。
  • 最後に、自立するという選択肢は明らかにもっとも困難だ。どちらの党も敵に回す。しかし妥協することなく自分自身で中国に対して請求権を獲得することができる。プレイヤーが日本と取引しようとすることもできるが、彼らが受け入れるかについてはなんの保証もない。これはプレイヤーが他の軍閥と別の軍閥を取引するだけのすべてのイベントにおいても同様だ。(?)このアプローチは中国内部の政治闘争に参加する機会を失わせ、つまり実際に戦う必要がある。
  • しかし、戦場で国民党軍と相対するのは、彼らがいかに弱体であるとは言え少し多すぎる。私たちは国境紛争をちょっと拡張して、独立を志向する軍閥がリスクを管理できるレベルに留めつつもいくらか領土を拡大できる方法を作った。

  • 国境紛争(border conflict)は誰かが二国間の事件(incident)を企てることで始まる(もちろん互いに国境が接している必要がある)。これには政治力が必要で、彼らが軍を配置する必要性やステートの支配を失うリスクを通知するイベントが発生する。

  • しばらくすると、事件を企てた者はさらに状況をエスカレートさせるディシジョンを得る。このディシジョンは、そのまま放置すると事件は忘れられ、それ以上なにも起こらない。

  • 事件を国境紛争にエスカレートさせるには、その扇動者が軍を国境に配備し、ディシジョンを発動させる必要がある。二国間で戦う師団は、地形ボーナスが少ない、戦闘正面幅が小さいなどの特別ルールで戦われる限定された形式の戦闘を行う。事件を最初に主導した側の国家が攻撃側とみなされる。
  • 戦闘は充分な時間だけ継続し、時間までにどちらも勝利しないで国境紛争が終わると膠着状態とみなされる。これは両国に少しだけ戦闘経験値が入り、また防御側には領土防衛に成功したことによる政治力がいくらか与えられる。これは攻撃側には少し損失となるが、事件を主導するのに要した政治力以外に大きなコストはかからない。

  • 攻撃側が国境紛争に勝利すると、ステートの支配と政治力を獲得できる。防御側が勝利すると、多くの政治力、陸軍経験値、陸軍ドクトリンに対する研究ボーナスを得る。結果についてはさらなるテストプレイの後で追加・変更がされるかもしれない。
  • 攻撃側・防御側双方は政治力を消費することで国境紛争をさらにエスカレートさせることができる。エスカレートさせるとさらなる戦闘ボーナスが与えられ、戦闘により多くの部隊を参加させられるようになるが、国境紛争は全面戦争になる寸前まで拡大する。双方はここで手を引くこともできるが、その場合は国境紛争に敗北する。しかし、勝つ望みのない全面戦争につながる損失を被る勝ちはあるかもしれない。
  • 一方が国境紛争をもう一段エスカレートさせることを選んだ場合、他方はこれを通知され、まもなく全面戦争が始まる。

質疑応答

Q1:国境紛争システムは日本とソ連の紛争みたいな既存の国境紛争も置き換えられるの?

A1:おっしゃる通り。

Q1-2:他の国(オーストリア=ハンガリー、ユーゴスラビア、ドイツなど)でも事件を扇動して領土を手に入れたりできるの?

A1-2:今のところアジアのみでできるようにしている。でも将来的にはどこでも使えるようになるかもしれない。

Q2:国境紛争システムはDLC? パッチ?

A2:DLCの内容。

Q3:軍閥が国民党とか共産党の方針ツリーを使えるようになるというのはタグを切り替えるということ? それともダイナミックな方針ツリーになってるってこと?

A3:方針ツリーをロードするときに新たなエフェクトがあって、それが古いツリーで発動される。

Q3-2:ということは、新国家を作らずに方針ツリーを切り替えることが技術的に可能ってこと? 例えば、ソ連からロシアになったときには依然としてソ連のタグ(SOV)の国家だけど、特別に共産主義でない方針ツリーを持てるってこと?

A3-2:SOVのままでロシアの方針ツリーに切り替えることは完全に可能(SOVでオーストラリアのツリーに替えることもできる。数週間前に誰かのヘマで日本が中国の方針ツリーになるバグを見つけた)だし、私は最終的には私たちがこれをそういうことのために使うと思う。方針ツリーはすごく大きくなっているので、これによっていくらかやりやすくなるだろう。


来週はMODについて。

HoI4開発日記は来週もあるようです。

次回:開発日記2017年12月20日――クリスマスとMOD

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コメント

  1. 英語が苦手なので助かります

  2. この軍閥システムや国境紛争システムが中国らしさを出しているようには、あまり思えない。

    そもそも国家のように軍閥があるわけではない。根本的には民兵組織の人的つながり。
    そして、軍閥には共産党や国民党のような理念がない。それらを吸収する軍閥領袖のイメージが湧かない。

    軍閥の国境紛争よりも日中の祖界を巡る紛争の方が重要なのでは?
    日本は中国と戦わざるを得ない理由があったのでは?
    資源や工業力だけを狙う味気ないプレイでいいのか?

    作り込むほど、ホンモノから遠ざかっていく感があります。

  3. ようやくノモンハンや綏遠事件が再現できそうなので個人的には歓迎ですね。DLCで再現されるかどうかは不明とはいえ、MODでの対応は難しくなさそうですし。

  4. なんかなあ、開発から勝ち筋をいちいち用意されるとそれをなぞるだけのゲームになるんだよなあ

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