1か月半ぶりとなる「Hearts of Iron IV」開発日記2017年4月12日分が公開されていましたので、その内容をご紹介。今回は1.4「オーク」パッチと、これと同時リリースのDLCついて。
前回:開発日記2017年2月22日――1.3.3アップデート#3
概要
開発日記2017年4月12日は、1.4「オーク」パッチと、これと同時リリースのDLCについて。
なぜ開発日記を休んでいたか
書くことがなかったこと、過去に開発日記に書いたことのコーディングを行っていたことなどで休んでいたとのこと。
- そうしたことにも関連するが、私たちが取り組んでいたいくつかのことは完成に数週間かかる大きなものだった。そのうちの2つがAIに関することであり、以前にオークアップデートでの大きなものとして取り組んでいると述べた空軍システムについてのことだ。
学んだ教訓
- Together for Victoryをリリースしたとき、私たちは方針ツリーについてさまざまなフィードバックをもらった。一方では、そのサイズや国家がまったく新しいストーリーラインを描ける能力によって多くの人がそれを好んでいる。他方では、多くの人が新しいツリーによって自分たちのプレイ方法になにか追加されたものがあると感じてはいない。これは私たちを失望させるものだった。それはTfVの多くのイベントや方針に多くの時間を費やしたからであり、私たちはこの結果を不思議に思った。
- 私たちはTfVの後にプレイヤーがどの国家でプレイしているかというテレメトリーデータを研究し、多くのことが明らかとなった。プレイヤーの40%はドイツでプレイしており、これは他の列強を大きく引き離している。(?)拡張は英連邦の小国を大いに盛り上げたが、それは40%のプレイヤーにとってシングルプレイではほぼなにも起こっていないような追加でしかなかった。歴史的な方針の取得をオフにし、AIがファシスト路線を選んだときのみ、ドイツのプレイヤーはすべての新たなコンテンツを見るのだ(ニュースイベントは除く)。そのときですら、見られるコンテンツは同盟の要請よりもわずかでしかない。
- これは一つ目の大きな教訓だ。新たなコンテンツは列強、特にドイツに関連したものである必要がある。ありがたいことに、私たちは既に次のDLCを枢軸国にフォーカスしたものと決めていたため、ドイツに関するものを出すのは難しいことではなかった。
- もうひとつは、私たち自身が英連邦諸国が互いにやりとりすることがほとんどないことに気づいたということだ。彼らはそれぞれ世界のわずかな一部を占めているだけで、AIの隣国と自国のことにほとんどかまけている。これは新たな方針ツリーがある国をプレイしていても、その周囲を汎用ツリーを使っている国家に囲まれているということだ。プレイヤーのいる地域の面白い展開はプレイヤーによって引き起こされる。私たちはこれをいい方向に変えたいと思っており、またプレイヤーに自身を取り巻く世界に強制的に注意を払わせたいとも思っている。
- 新たなDLCで追加される最初の方針ツリーは以下のものだ。
ルーマニア王国
- ルーマニアはWW2の文脈では非常に興味深い国だ。というのは、彼らは(技術的に)いくつかの点で戦争の3つの側面すべてを持っている(そして戦争が充分長引けば、中国統一戦線のようなものができると思っている)。
- 戦間期の間、ルーマニアはポーランドと同盟を結び、歴史的にはフランスと親密だった。結果的に、連合国からの軍や補給物資の輸送に中立国との国境を利用するため、ポーランドはルーマニアとの同盟を発動しないことを決めたが、この戦略はポーランドのアドバンテージとして充分に機能しなかった。
- その後、ルーマニアは大陸におけるドイツの優位を受け入れた。これはルーマニア人が常にお手本としてきたフランスがわずか6週間でヴェーアマハトに敗れたときには言明されるまでになった。国王カロル2世は同盟締結のためにドイツに接近し、ルーマニアはハンガリーやブルガリアとともに領土割譲を要求してきたソ連ではなく、枢軸国につく。
- ルーマニアは枢軸国の石油供給の大部分を担い、名目上はドイツから軍の近代化の支援を受けた。またソ連への侵攻にも参加し、スターリングラードの戦いの際にはドイツ第6軍の側面を保持することに失敗したことが知られている(防御の際、彼らはドイツ軍にこれがうまくいかないことを伝えていた)。
- 戦争がルーマニア領土を脅かしたとき、国家は立場を変え、今度はソ連の側に立って参戦し、ドイツ人を追放し、ハンガリーと戦った。
- ゲームでは、ルーマニアは非常に強い立場でスタートし、より弱いか同盟を結んでいる国家と三方で接している。またソ連はしばらくの間国内に注力している。しかし陸軍は時代遅れで工業力は弱く、周囲の国家はすべてルーマニアの領土を狙っている。
- したがって、ルーマニアのツリーは領土を維持することを重視している。歴史的にはルーマニアは非常に柔軟な政策を採っており、ドイツ・連合国と並行して交渉し、最良の結果を得ようとしていた。これはゲームでは早すぎる段階で同盟ルートが固定されないことで表現している。陣営に加入しない限り、プレイヤーは自由に新たな技術や装備を列強から手に入れることができる(装備については次回)。
- また、先回りしてバルカン半島で最も強力な国家となることもでき、自身を緩衝国家で囲むこともできる。これには古い同盟を解消する必要があるが、彼らはなんの助けにもならなかっただろう?
- ルーマニアは陸海空軍をいかに発展させるかについてもいくつかの方向性を持っている。
- 国内では、ルーマニアは多くの問題を抱えている。最も大きなものは国王カロルの国家を動かそうとする企てだ。熱心な快楽主義者で熱心でない夫であったカロルは常にスキャンダルの源泉であり、さらに自身が国家を運営できる唯一の人物だと思っていた。
- プレイヤーは彼をどう制御するかを知らなければならず、これには時間と資源が必要で、さらにこの2つは不足している。しかし一方でカロルは閣僚を低コストで雇用できる固有の能力も持っている。彼をそのままにしておくかどうかはプレイヤーにかかっている。
没入感の向上
- プレイするときの没入感はイベントや方針ツリーからだけではない。アートや音も素晴らしい感覚を生み出す役割を担っている。ルーマニアには新たな軍人・リーダーのポートレートを追加し、ルーマニア人兵士の声と有名な航空機・戦車の3Dモデルも追加した。
質疑応答
Q1:プレイヤーがゲームするときのストーリーテリングの視点ってどこなの? チャーチルやヒトラーやスターリンにしては細かいことが多すぎるし。
A1:最近私たちはこのことについて多くの議論を行ってきた。私たちは「政府」としてのプレイヤーのナラティブなポジション明確にしようとしている。指導者ではなく、意思決定者の集団全体だ。国家の指導者はそのグループの外にいて、追放されることもあり、それはプレイヤーの決定による。「Yes, Minister(注:イギリスのテレビドラマ)」を見たことある? プレイヤーはサー・アップルビーだ。
Q2:ドイツでプレイしないプレイヤーとしては、ドイツ中心の開発になると聞いて悲しい。
A2:ポイントはドイツ中心になるということではなく、列強との相互関係を持たせるべきだという点だ。
コメント
HoI4の開発チームが無能すぎてユーザーが失望してるのにねw
共闘をドラマチックな展開にするために関連国をユニークに調整とかmodじゃん
連合国が戦争中、秘密裏に会談を開いてあがってきた作戦書を選び、
Operation Neptuneはアメリカが受け持ち
Operation Dragoonはイギリスの担当
Operation Bagrationはソ連
で決行日を決めて同時実行できるとかくらいのものがお金払う価値のあるDLCだと思うわ
失望かどうかはわかりませんが、「なぜDLC第一弾が英連邦諸国のテコ入れなんだろう……」と思った人は多いんではないかなと……。
国家方針もそれはそれであればいいですが、おっしゃるようにプレイヤーが変更できますから、DLCとする以上は新たなシステムを積んでもらいたい(個人的には特に空軍の訓練度)というのもありますね。
ほならね?
ルーマニアや英連邦ですら恐ろしく広いNf貰ってるのを見ると日本のNfは自由度もないし中国以外でイベントほぼ無いし本当に微妙ですね。中国も優先して作りたいといいながら結局英連邦だしそもそも英連邦のNFってどれもこれも独立をめざす効果ばかりで統治を難しくするだけのものでまったく面白くないんですよね。ただでさえ傀儡の価値が薄いのに独立まで目指されるとかもう何のための傀儡国家なのか
当初から固有の国家方針が搭載されていた8大国と後から追加された国々で、あまり国家方針ツリーのバランスが取れてないというか、方針作成のポリシーが一貫していない感じはしますね。
8大国の国家方針はどちらかというと史実や史実にありそうだった方向に誘導していくものですが、TfVでの追加国家やポーランドはいろんな方向(それこそ史実では考えられないような)にも国家を動かせる内容になっている気がします。