11月14日、パラド社が2016年第3四半期の事業報告を公表しました。公表後、一時株価は急落しましたが、相変わらず儲かっているようです。
前四半期:2016年第2四半期
概要
11月14日、パラド社はウェブサイトで2016年第3四半期の事業報告を公表しました。
2016年第3四半期は、CK2のDLC “The Reaper’s Due” のみが新発売のタイトルだったにもかかわらず、前年同期比で売上は41%増、営業利益は71%増という大幅成長を達成しているとのこと。
CEOのFredrik Wester氏のコメントによると、予想した結果が得られなかったときに迅速に対応できたり、ユーザー作成のMOD文化を促進するため、プレイヤーとの密接な交流は今後も優先していくと述べています。また、第2四半期で達成したアクティブプレイヤー数150万人は、その後安定して維持されているとのこと。
第3四半期レポートの公表後、業績はよかったにもかかわらず、パラド社の株価は11月16日に安値43.90クローナまで下落したものの、18日金曜日は持ち直して終値は49.40クローナとなったようです。
業績
パラド社のグループ損益計算書はこのとおり。かいつまんでご紹介すると、売上は1億2,718万クローナ(15億2,075万円)、営業利益は5,458万クローナ(6億5,264万円)、最終利益は4,233万クローナ(5億0,616万円)となっています。(1クローナ=約11.9575円で計算)
さすがに「Stellaris」とHoI4がリリースされた前四半期からみると半分強程度の売上ですが、それでも依然としてあいかわらずの利益率の高さを維持しています。
妙に現金を貯めているが……
パラド社の財務諸表を見て気になるのが、総資産に対して妙にたくさんの現金を保有している点です。現金はそれだけでは利益を生まないので、資金ショートしない程度に手許現金を残して投資に回すというのが通常の企業活動だと思うのですが、パラド社は総資産の実に43%を現金で持っており、手許現金にしてはちょっと多すぎます。
レポートには特に明示されていませんが、CEOのコメントにも事業拡大について触れられていたので、おそらくまたどこかのゲーム会社を買収するとか、なにかしらの新規事業を考えているのではないかと考えられます。
そしてもっともありそうな新規事業と言ったら……それはズバリ、Vic3なのではないでしょうか!
まあ「Vic3なのでは!」というのは半分冗談半分本気という話ではありますが、新規事業を始めるとして現金の半分を投じるとすると、総資産の1/5を投入する社運をかけた事業ということになります。
最近、パラド社は既存タイトルのスマホアプリをリリース(Android/iOS)しているようですし、また中国テンセント社の出資も受けましたので、もしかするとスマホゲー方面への進出を本格化させるつもりなのかもしれません。私としてはぜひVic3を作ってほしいですが。
なお、当サイトはあくまでゲーム情報サイトですから、本記事はパラド社その他への投資の勧誘などを目的とするものではありませんし、情報に関して正確性に気をつけてはいますが、投資に際してはご自身で改めて正確な情報をご確認ください(という投資関係の決まり文句的なやつを念のため)。
次四半期:2016年第4四半期
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