16世紀初頭のスペインのコンキスタドールとなり、イスパニョーラ島とメキシコを冒険する戦術RPG「Expeditions: Conquistador」のご紹介。日本語化もOKです。
概要
- ジャンル:戦術RPG
- 発表年:2013年
- 開発会社:Logic Artists(ゲームの公式サイトはこちら)
- Steamで購入可能(1,980円)
- 日本語でのプレイ:日本語化ファイルにて可能
Kickstarterによる資金調達を利用して制作されたゲームだそうです。
日本でのプレイヤーはあまりいないらしく、ググっても攻略記事らしきものはありません。それどころか中国語のサイトが多くヒットするような状況。
日本語化の方法については、ファイルに同梱されているReadmeファイルをご覧ください。フォルダを必要な場所に放り込むだけで、簡単に日本語化が可能です。記事執筆時点では、日本語化されているのはインターフェースと第1部「イスパニョーラ島」までです。
2016/09/18追記:シナリオ全文の翻訳が完了したとのこと。
このゲームの英語は、おそらく雰囲気作りのためなのだと思われますが、使われている単語が見慣れないものばかりで読み進めるのがしんどい文章が多く、私は序盤でプレイを断念していました。日本語化ファイルの登場でようやく快適にプレイできるようになり、ありがたいかぎりです。
日本語化した際のエラーについて
日本語化ファイルに同梱のReadmeファイルにも記載(5. 既知のバグ)がありますが、日本語化したゲームではロード時にエラーが出力され、ゲームがうまく進行しなくなる場合があります。
その場合は再度同じファイルをロードすれば問題を回避できますので、ロード時はご注意ください。
※なお、以下でご紹介するゲーム画面は日本語化適用後のものです。
ちょっとだけ詳しく
16世紀初頭、国の認可と貴族の父の支援で新大陸へと向かうコンキスタドールとなり、イスパニョーラ島とメキシコの各地を冒険して回る……というゲームです。
以下では簡単にゲームの主な要素をご紹介しましょう。
イベント
ゲームが始まると主人公はまずイスパニョーラ島の都市、サント・ドミンゴに到着します。街の中でのできごとは上のようなイベントとして発生し、ここでの選択肢の選び方によって得られる結果やストーリーが変化していくことになります。
ひとつのテーマとして、植民地ではスペイン人と原住民の微妙な関係が描かれていますが、そのあたりもイベントとしてよく出てきます。「異教徒である原住民は皆殺し」という選択をしてもいいですし、原住民に対して宥和的な関係を築いてもいいでしょう。
探検
街の外では、主人公率いる部隊の行動は移動力と食糧の数に制約されます。
移動力は一日に移動できる距離で、道のように移動しやすいところでは少ない消費で移動できますが、森の中のような地形では多くの移動力を消費します。
一日の移動力を使い切ると野営することになりますが、ここで部隊は食糧を消費します。基本的に一人1単位の食糧を消費しますが、多く与えて士気を高めることもできますし、節約のために健康なメンバーの食事を抜きにすることもできます。
また、野営時には従者に任務を割り振ります。基本は警備・巡視・狩猟の3つで、それぞれ野営地の警備(失敗すると財宝や食糧などを失ったりする)、野営地周辺の巡視(物資を手に入れられたりする)、食糧の獲得を行います。また、怪我人がいる場合はここでその治療を行ったりということも。
戦闘
「戦術RPG(a tactical roleplaying game)」というジャンル名のとおり、戦闘はこんな感じのヘックス戦。武器には剣や長柄武器のほか、銃や弓矢もあり、遮蔽物をうまく使って戦う必要があります。そのあたりは「XCOM」なんかと近いかもしれません。
このゲームには「装備」という概念がありますが、よくあるRPGのように、「○○の剣」や「○○の鎧」というような武器や防具を買い揃えていちいち装備させるわけではなく、「装備」という抽象的なものを各人の武器スロットと防具スロットに割り振っていき、割り振られる数が増えると少しずつ攻撃力や防御力が高まるというものになっています。
序盤をやってみる
さて、どんな感じのゲームかをつかみやすいと思いますので、序盤をちょっとだけやってみることにしましょう。
なお、スタートアップについてはこちらのブログの記事が参考になりますので、合わせてご覧いただくとよいでしょう。
キャンペーン
このゲームは第1部「イスパニョーラ島」と第2部「メキシコ」に分かれていますが、最初はイスパニョーラ島しかプレイできません。メキシコはイスパニョーラ島をクリアするとプレイできるようになります。
キャラクター作成
主人公を作成します。能力値の割り振りは、指導力と外交を最大まで振っておくのがオススメです。指導力以外の能力は従者によってプラスがありますが、指導力は主人公の分しか算入されませんし、外交が高いとイベントで有利な結果を得ることができる可能性が高まります。
従者選択
新大陸へ連れて行く従者を選択します。医者・狩人・学者・斥候・兵士と5つの役割がありますが、私が気に入っているのは医者1・狩人2・学者1・斥候2・兵士4の組み合わせです。
従者にはそれぞれ性格が3つずつ設定されており、イベントでの選択によって士気が上下したり、イベントで特定の性格の従者がいると選択肢が変わったりします。性格破綻者ばかりの愚連隊にするのも、常識人ばかりの穏健な部隊にするのも、プレイヤーの自由です。
キャラクター概要と物語の背景
前節のように従者を構成すると、部隊全体としてはバランスの取れた能力値となります。
右側の物語の背景にあるとおり、主人公はサント・ドミンゴに到着したところから始まります。
最初のイベント
いきなり放り出されるので最初は戸惑いますが、右側にチュートリアルがあるのでこれを見……てもいいのですが、日本語化ファイルには「Tutorial」というフォルダがあり、この中にチュートリアルを日本語訳した画像が入っていますので、これを見るのがいいでしょう。
さて、主人公のすぐ目の前に立っている人物をクリックすると、いきなり船と資産が差し押さえられます。サント・ドミンゴの総督の命令だというので、総督府に苦情を言いに行きましょう。
総督府
サント・ドミンゴ総督は自分の命令に従うように要求してきます。そしてオサマ砦にいるイル・ロッソに会いに行けとのこと。しぶしぶオサマ砦に向かいます。
初の戦闘
「戦の腕前を見せてみろ」というイル・ロッソと模擬戦をすることに。これが戦闘チュートリアルということになります。
指揮権獲得
サクッと勝ってイル・ロッソに腕前を証明し、再び総督府へ。北東の遺跡で原住民がなにやら怪しげな儀式をやっていて交易の邪魔になっているからなんとかしろとの命令。これによって、主人公は総督から指揮権を与えられ、差し押さえられた資産も戻ってきます。
さて、この後スペイン人と原住民とのハーフの女性兵士を従者に加えるかどうかというイベントをこなして、いよいよサント・ドミンゴの街を出発することになります。
という感じのゲームですが、いかがでしょうか。やってみると、戦闘やサバイバルの面も面白いのですが、ストーリーもなかなかよくできています(あまり先まで進めているわけではないので、今までプレイした限りではですが……)。なんといいますか、今とは違う、エネルギッシュで乱暴な大航海時代の空気というようなものを感じられるような気がします。
また、上でも述べたように大変読みにくい英語を日本語化してくださった方がいて、プレイの敷居がぐっと低くなったというのもポイントです。
Steamではたまにセール対象になっていますので、そのときを狙ってみてはいかがでしょうか。
コメント
日本語化感謝!!
日本語化を作成したのは私ではなくリンク先のブログの方ですので、どうぞそちらのブログにコメントなさってください。
日本語化ファイル作成者の方も喜ばれると思いますので。
この記事がきっかけでプレイしましたが神ゲーでした。
ありがとうございます。