「Europa Universalis IV」開発日記2020年1月14日分 後編は、海戦・陸戦のバランス取りとポルトガル・政府改革について。
開発日記
開発日記2020年1月14日分は、政府・海戦・陸戦のバランス取りとポルトガル・政府改革について。ゲームデザイナーのGroogy氏によるものです。
今回はあまりにも長いので、記事を前後編に分割してご紹介します。後編は海戦・陸戦のバランス取りとポルトガル・政府改革について。
海戦
- まずご紹介するのは士気がゼロになると艦船は射撃をやめるが、その戦闘から撤退はしないということだ。つまり3つのスロットを占有する完全に役に立たずの大型船がダメージを吸収して最終的に沈没し、そうなると海軍全体の士気にダメージが入る。
- 最終的に一方が士気ダメージで他方を上回った場合、「均衡状態」となって負けた側の艦船が沈没し続ける。負けた側は士気が非常に低いためなにもせず、戦闘に入ると即座に士気がゼロになる。これによって、50隻のイギリス大型船隊が数百隻の敵船を撃破できる。
- 私たちは海戦に「撤退確率(Disengagement Chance)」という新たな機能を追加した。射撃戦をして被害が計算された後のすべての戦闘ターンごとに、艦船は士気が0.5未満になると戦闘から撤退しようとする。
- 基礎値は3%だが、ポルトガルの「Legacy of the Navigator」のような国家アイディアに影響を受ける。
- また、戦闘で起こっていることを説明する助けにするため、私たちは戦闘インターフェースに視覚的なアップグレードを行った。艦船は種類ごとに3つに分類され、それぞれ現存している隻数、交戦中の隻数、撤退した隻数の順に並んでいる。
コミュニティで話し合われた海戦の評価方法については省略します。
封鎖
- もうひとつは封鎖を魅力的にすることについてだ。まず最初に封鎖の影響から始めよう。
- 封鎖はGoods Produced-50%、Local Trade Power-75%、 Devastation+0.1/月と、既に深刻な影響があると私たちは感じているため、これをさらに過酷なものにしようとは思わなかった。私たちが望んでいるのは、海上の覇権争いに巻き込まれた国家に対してより影響の大きなものにすることだ。
- 封鎖は国家から収入を吸い上げる略奪のように機能する。
- 封鎖と略奪はそれを受けている国家にとって目に見える支出となる。
- 戦争概要UI(Waroverview UI)は封鎖の割合のかわりに、封鎖していたりされたりすることによる各国の経済的影響を表示する。
- 封鎖にはGoods ProducedやTrade Powerのマイナスはなくなった。
- これに伴い、同じ開発度のプロヴィンスを包囲するのに必要な艦船数が半分に引き下げられた。
損耗と海兵隊
- さらに、私たちは太平洋または大西洋を横断する軍隊に対して、海軍国の小さな優位性をもたらしたいと考えた。
- 外海における海上輸送の際の陸軍の損耗を10%に引き上げたが、沿岸部にいる際は1%のままとした。
- 傭兵に関する変更と合わせて、人的資源は以前よりずっと貴重なものとなった。
- どの国家でも海軍アイディアを採れば海兵隊(Marines)が編成できるようになった。海兵隊は海上での損耗を受けず、水兵を使用し、下船速度が+200%され、渡河ペナルティを無視するが、受けるshockダメージが+25%される。
- ポルトガル、イングランド、グレートブリテンでは特別に海兵隊のforcelimitが高いが、フィードバックを受けてオランダ、ヴェネツィア、カスティーリャも容易に海兵隊を利用できるようにした。これ以外の国家は海兵隊を利用するのに海軍アイディアを採るか、利用できるpolicyを採る必要がある。
沿岸要塞
- 海兵隊と封鎖の変更に合わせて、自国を守る必要も感じた。そこで沿岸要塞(Coastal Defence)を建造物に追加した。
- 沿岸要塞は外交技術5でアンロックされる。
- 封鎖に必要な戦力+50%
- 敵の上陸時間+100%
- 沿岸砲台(Naval Battery)は外交技術12でアンロックされる。
- 封鎖に必要な戦力+100%
- 敵の上陸時間+200%
- 敵艦隊の損耗+5
陸戦
- 傭兵による無限人的資源ができなくなったため、かなり多くの調整を行った。
- だがまずは生活の質について。すべての特殊ユニットは、マクロビルダーを通じて編成可能になった。ストレリツィやコサックのようなGovernment Interactionsを通じて出現するユニットは、無料で即座に出現する。これに合わせて八旗軍(Banners)は通常ユニットのように振る舞い、編成されると完全な戦力を持って出現する。
- 次に、新たなManufactoriesが利用できるようになった。これはManufactoryとして同じスロットを使うが、Goods Producedにボーナスをもたらさない。こうした建造物は大金を投じても資金が戻ってくるわけではないため、終盤の金余りを軽減できるかもしれない。
- 城壁(Ramparts)は統治技術レベル6でアンロックされる。
- 要塞レベル+1
- Local Defensiveness+15%
- 兵舎(Soldiers Households)は統治技術レベル15でアンロックされる。
- Local Manpower+750
- 穀物、魚介類、家畜、ワインを産出していれば倍になる
- 強制徴募所(Impressment Offices)は外交技術レベル7でアンロックされる。
- Local Sailors+250
- 塩、魚介類、海軍物資、南洋材を産出していれば倍になる
- 長い戦争を続けるために、陸軍のプロフェッショナリズムと陸軍訓練が調整された。まずよりよく説明するためにDrill Decay ModifierをRegiment Drill Lossと改名した。これは死傷者からの損失を含め、連隊のDrillの完全な損失を防ぐ。
- 陸軍のプロフェッショナリズムの補正は、最大時のRegiment Drill Loss-50%から変動する補正も含まれるようになった。
- Drillの防御ボーナスは引き上げられ、Drillが100%だとFire/Shockダメージが-25%される。
- 以上と傭兵の変更により、できる限り高い練度と多くの人的資源を維持することが国家にとってより重要になった。
ポルトガルの国家アイディア
- ポルトガルの国家アイディアに言及したので、みなさんにご紹介しなければならないだろう。
神権制の政府改革
- Dharmaで政府改革が導入されたとき、神権制は残念ながら少し軽んじられていた。部族制と同じ5つのtiersしかなかったのだ。しかし今ではさらに3つのtiersと27の新しい改革が追加された。この改革は1.30と同時リリースの新たな拡張かDharmaの所有者が利用できる。以下、私のお気に入りについて説明しよう。
- Tier-2では、Native Assimilationにボーナスをもたらし、Native Uprising Chanceを大きく低下させるのがある。Native Trading Policyと合わせて植民地を安定化させ、安全を確保できる。
- Coastal Holy Ordersは海を守ることに特化した多くの改革で利用可能になる。
- 君主制と共和制には固有の政府改革が多くあるため、私は特定の宗教と文化に固有の改革を設けることに注意を払った。特定のアジア国家では僧兵を国家に統合して軍の能力を引き上げることができる。
- Leading Clergyへの対抗者としてのMonastic Order政府の弱点はHoly Ordersがランク1に固定されていることだ。しかしtier-6の改革ではMonastic Ordersは他の国家と同様に政府のランクを自由に切り替える一連の改革が利用でき、また以前は神権制では利用できなかった機能をアンロックできる。
- Tier-7では国家と信仰の関わりの性質を決定する。このtierでは改宗にボーナスがつくか、あるいはHumanist Theocracyはすべての人間は神のもとに平等であると決定するかもしれない。
- 最後のtierでは、国家の世界との関わり方を決める。One State Under Godでは異なる宗教の国家に対する恒久的な戦勝点コスト低減が付与される。
- The Global Crusadeではプレイヤーは異なる宗教に対して恒久的な開戦事由を獲得し、戦争を通じて他の宗教グループに対して自国の信仰を強制できる。
- Age of Reformationの時代ボーナスとこの改革を組み合わせることで、プレイヤーは非常に大きな国家にも自国の宗教を広めることができる。
- これはベータ版で僧兵の教皇が出たときのものだ。修正しなければいけないのがとても残念だ。
政府改革のリストについては省略します。気になる方は直接該当スレッドをご覧ください。合計69の新しい政府改革が追加されたとのこと。
コメント
まさかの寺社勢力追加w
京都付近にプロヴィンス追加されんのかな?
日本で神権制なら国家神道かと思いきやsoheiとは…
法皇親政なのだろうか
一向衆のインシデントで大乗仏教国になるからそういう感じじゃないの
この回では次の開発日記が2/4と言っておきながら、今日開発日記が来ていたようです。
https://forum.paradoxplaza.com/forum/index.php?threads/euiv-development-diary-28th-of-january-2020.1316229/
ありがとうございます。週末に記事にする予定です。