「Victoria 3」開発日記#114が公開されていましたので、その内容をご紹介。今回はグレートゲームについて。1.7リリース前の開発日記です。
前回:開発日記#113――Diplomatic Catalysts
開発日記
開発日記#114は、グレートゲームについて。
- 今回は「Sphere of Influence」に含まれるグレートゲームをテーマとした物語コンテンツについて。今回が物語コンテンツを取り上げる最初の開発日記で、2回目は中小国やその他のコンテンツを取り上げる。
グレートゲーム
- 「グレートゲーム」はサンドボックス指向の目標ではなく、この時代のガイドツアーとしての役割を持ち、プレイヤーをガイドし、「グレートゲーム」全体の進行を表す副次的な目標がある。「グレートゲーム」は最高の体験を保証するためにロシア、イギリス、ペルシャ、Kabul、Herat、Kandaharの6か国でのみ利用できる。
- 「グレートゲーム」が始まると副次目標が表示される。「グレートゲーム」の目標は国家固有のものと汎用のものが混在する。「グレートゲーム」の中核となる副次目標は各国の進捗状況が表示される。副次目標を達成すると達成した国家に利益があり、バーが動く。また、国家の威信と市場GDPの差によって毎年どちらかの方向にバーが動く。
- 「グレートゲーム」ではVictoriesは英露の紛争を表し、前進はより技術的、軍事的、外交的な成果を表す。
- ジャーナル記事が完了した時点でのバーの位置によって、「グレートゲーム」に勝者がいるかどうか、あるいはいずれも優位を示せなかったかどうかが決まる。勝利した国家は威信とPower Bloc cohesionボーナスを獲得し、敗れた国家は世界から屈辱を受けたように見られる。
汎用コンテンツ
- 英露は中央アジアで影響力を獲得するための汎用の副次目標を持つ。
アフガニスタン
- アフガニスタンに保護国を確保できた国家は10年間Afghanのステートを失うことなく、保護国を維持しなければならない。
- アフガニスタンが統一されると、「グレートゲーム」参加者の副次目標とともに英露双方に1895年の英露協定をモデル化したジャーナル記事が現れる。
- ジャーナル記事「The Pamir Delimitation」はアフガニスタンの国境画定をめぐる英露の交渉を表現し、交渉開始時の国境によってさまざまな提案が表示され、英露は領土の付与や請求権の主張が行える。
- 英露が合意すると条約がアフガニスタンに提示され、受け入れるか拒否するかを選択する。拒否した場合、英露は再度交渉を行う。
- アフガニスタンが拒否し続けたり、英露が合意しない場合、交渉は決裂する。請求権が重複することで、この地域での戦争はほぼ確実なものとなる。
ペルシャ
- 条件はアフガニスタンと似ているが、ペルシャの領土的一体性を少なくともある程度維持しなければならない。ペルシャの流動的な国境と拡張主義的な野心は来週詳しく取り上げる。
ヒマラヤ探検
- 「Sphere of Influence」ではヒマラヤ山脈への探検が追加され、成功すれば「グレートゲーム」に影響する。
- これまでに見たこともないような高い山々や、魅力的な野生動物など、さまざまなものに遭遇するかもしれない。
- この地域に侵入するヨーロッパの探検隊は中国との外交問題を引き起こすリスクがある。
国家固有のコンテンツ
- 「グレートゲーム」の多くの目標は国家固有のもので、多くの場合、その国家で利用可能なジャーナル記事にリンクしている。こうした目標はジャーナル記事の形で提供され、これを完了することで「グレートゲーム」の得点を獲得できる。
The Caucasian War
- ロシアでは目標「Secure the Persian Border」はゲーム開始時に利用可能なこのようなジャーナル記事に紐づけられている。
- ロシアのSouth Caucasusの支配はGeorgian Military Highwayを通じて行われているが、ロシアがNorth Caucasusを失えばその南も失われる。
- ジャーナル記事「the Caucasian War」が有効な間は戦争に関連するイベントが断続的に発生する。選択肢には荒廃を増大させ、ImamateとCircassiaをより困難な状況に追い込むものも多いが、その代償はロシア支配地域にも及ぶ。
- ロシアが特定の技術研究を完了するか休戦協定が終了すると、本格的な紛争にエスカレートするかもしれない。つまりこうした国家に通常の外交戦を行えるようになる。
- 戦争がエスカレートすると史実のMilyutinの覚書が提出され、承認すると軍の司令官は喜ぶが、荒廃、過疎化、オスマン帝国への強制追放につながる。
- Circassiaとthe Caucasian Imamateにもこれに関するコンテンツがあり、これは次回の開発日記で触れる。
- the Caucasian Warの残りは「Sphere of Influence」が必要だが、Milyutinの覚書とCaucasusの残虐な人口減には必要ない。
カザフスタン
- ゲーム序盤にロシアでは、ロシアに対する抵抗の先頭に立つカザフ貴族Kenesary Kasymuliの台頭を知らせるイベントが発生する。
- このイベントが発生すると「グレートゲーム」に未解決のvictoryが出現し、新たな副次目標とそれに対応するジャーナル記事が現れる。
- ジャーナル記事「The Pacification of the Steppes」はKazakhの保護国を平和的に併合することで完了し、Kazakhの保護国のliberty desireが高まりすぎたり、目標を達成できないまま10年が経過すると失敗する。
- このジャーナル記事が有効な間、Kenesaryの反乱軍に関するイベントが発生し、Kazakhの従属国のliberty desireに干渉することがある。
- KenesaryはKazakh zhuzesとthe Central Asian khanatesにもイベントを起こし、Kenesaryがカザフスタン支配を巡る外交戦を起こしたときに彼らを味方につけようとする。
- Liberty Desireが高くなりすぎるとKenesaryはUly Zhuzの支配を獲得し、それまでに集めた同盟国とともにロシアに対する独立戦争を開始する。
- ロシアが反乱の鎮圧に成功すれば「グレートゲーム」で進捗を得られるが、失うもののほうが大きい。イギリスはKenesaryを必ずしも支援しないが、彼の勝利はイギリスにとってありがたいものになる。
- ロシアが成功すれば他の中央アジアのハン国を威嚇し、技術「Civilising Mission」を研究することでジャーナル記事「the Conquest of Turkestan」がアンロックされる。
ロシアのその他の副次目標
- 副次目標「The Codify the Chinese Border」の達成には中国から領土を獲得し、中国に請求権を放棄させなければならない。
- 「The Acquire Manchurian Concessions」はロシアがOuter Manchuriaステートを獲得し、編入することで有効化される。これはロシアが満州に条約港を獲得し、史実のChinese Eastern Railwayを建設することを促すものだ。
- 朝鮮はロシアの極東における海軍を分断する場所となる恐れがあるため、外国の手に渡るリスクがあるとみなされていた。副次目標「The Secure a Korean Protectorate」はニコライ2世と政府内の派閥の双方が朝鮮の完全な支配を確立する野心を持っていたことを表現する。
イギリスの副次目標
- 副次目標「The Disrupt the Russian Caucasus」はイギリスがCircassiaを支援し、ロシアがCaucasusを得ればオスマン帝国を支配するという脅威に対応したことを表現している。
- 副次目標「The Expand British India」は東インド会社の支配地域をビルマや現代のパキスタンまで拡大したいという願望を表現する。
- 副次目標「The Contest the Russian Pamirs」はイギリスが独立した緩衝国家を樹立しようとした試みの頓挫を表現する。これは史実ではイギリス政府が実現前に拒否したが、ロシアによるタジキスタン獲得はイギリスに侵攻を開始する機会を与える。イギリスがタジキスタンを獲得するか、タジキスタンの新国家をpower bloc内に入れれば、「グレートゲーム」で決定的優位に立てる。
- 副次目標「counter Russian Pacific Influence」は史実の日英同盟を表現するもので、ロシアがOuter Manchuriaに海軍基地を建設し、太平洋のイギリス艦隊の脅威となることで有効化される。
来週はグレートゲームに関する中小国のコンテンツと、サンドボックスモードが新コンテンツとどのように関連するかについて。
コメント
シク王国消えてない?
スクショは時間進めた状態であって、1836時点のマップじゃないと思うぞ
カフカース戦争のジャーナルでカフカース、タタール人のオスマン移住が再現されうるのかな
オスマンからノヴォロシアへの正教徒流入も再現して欲しいところ
日英同盟きたな
もうちょっとAI日本は富国強兵に努めてもらいたいけれど。。。