「Victoria 3」新DLC「Pivot of Empire」発売は、Steamの表記によれば日本時間21日18時の予定です。

「Hearts of Iron IV」開発日記2024年2月21日――ブラジルの非史実ルート

HoI4 開発日記

「Hearts of Iron IV」開発日記2024年2月21日分が公開されていましたので、その内容をご紹介。今回はブラジルの非史実ルートについて。「Trial of Allegiance」リリース前の開発日記です。

前回:開発日記2024年2月14日――いいものの大袋


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開発日記

開発日記2024年2月21日分は、ブラジルの非史実ルートについて。

  • まだお読みになっていない方は先にブラジルの産業・軍事ルートを取り上げた史実ルートの開発日記をご覧いただきたい。

  • まずブラジルの国家方針ツリー全体と政治ルート全体をお見せしておく。

統合主義ルート

  • ブラジル統合主義運動はイタリアのファシズムと鏡合わせのもので、緑シャツの準軍事組織を結成し、自由主義と共産主義に反対した。以前に史実のVargasルートをお見せしたが、統合主義ルートはこれと密接に関連している。これはVargasが権威を高めようとしたときに統合主義者を味方につけようとしたためだ。

  • このルートではプレイヤーにファシストの支持率を高めるディシジョンをアンロックする「Work with the Integralists」という選択肢がある。

  • この時点での目標は民主主義への支持を弱め、「Cohen Plan」の準備をすることだ。しかし十分なファシズム支持があれば、国家方針「Estado Novo」のかわりに「Estado Moderno」を取ることができる。これによってブラジルはファシスト政権となり、当面はVargasが統合主義政党の党首となる。

  • 次は緑シャツの準軍事組織を全国に拡大し、統合主義の顧問を任命することになる。統合主義の集会を開催したステートでは民兵師団を徴募できるようになる。

  • その後、統合主義ルートには多くの国家方針があるが、もっとも重要なのは誰が党を率いるかについての選択だ。

  • 「In Vargas We Trust」を選択した場合、Vargasが新たな特性を獲得する。「For the Fatherland」を選択した場合、Plínio Salgadoがブラジルの国家指導者となる。
  • 国家が完全に統合主義に染まれば、ブラジルは隣国とどのように関わるかを考えられるようになる。これによって君主主義ルートでも利用できるDomination of South Americaブランチにつながる。

Domination of South Americaブランチ

  • このブランチはドイツとの協力、イタリアとの協力、領土拡大の3つの要素に分けられる。ドイツと協力することで、ボリバル作戦によって諜報能力が高まり、戦車や潜水艦の購入・開発ができるようになる。これはドイツとブラジルが南大西洋を支配することにつながり、ブラジルはこの地域の多くの島々の請求権を得る。

  • イタリアとの協力では空軍と自動車化部隊の購入・開発が可能になり、最終的にはアフリカの共同分割につながる。君主主義のポルトガルを支配する国家方針と合わせて、ブラジルの海外帝国を大きくできる。

  • 領土拡大に関する部分ではパナマ運河を含む大陸全域の征服のためにさまざまな戦争目標と手段が与えられる。これによってブラジルはアメリカの怒りを買う可能性が高く、アメリカとの戦争に備えておいたほうがよい。

  • 「Ethical Internationalism」のほうが大陸を守る方法として魅力的なら、「Form Mercosul」で近隣諸国と協力して大陸を守るという選択肢もある。

君主主義ルート

  • このルートの序盤は民主主義ルートと共通であり、Vargasの非常事態を終わらせるために反対派を結集させる。これによってVargasは権力を確保する正当性を失い、彼の支持は崩れ始める。

  • この後、民主主義と革命がもたらした長年の不安定さに不満を持つ人々から新たな運動が生まれ得る。この運動はブラジル帝国の歴史を美化することでまとまることになる。

  • 運動が勢いを増せば君主制の復活を求める声が高まるが、誰を受け入れるかという難しい選択をすることになる。

  • 選ばれた王家のリーダーに十分な支持が集まれば、立憲君主制樹立が君主制復活への第一歩となる。

  • 政府への影響力を増した新国王は民主主義機構を弱体化させ、Vargasのように国家安全保障法を使って民主主義を完全に停止できる。これが終わればブラジル帝国が復活する。ブラジルには政治的問題が山積しているが、これを克服することは可能であり、また懲罰大隊のような方法で軍事力を強化できる。

  • 征服や外交によってブラジル帝国を拡大することで、国民の新たな君主に対する抵抗感は克服できる。そして、ポルトガルを統合して世界帝国を作ることもできる。

  • 国家方針ツリー上では、ここから君主主義ブラジルが連合国に協力するか、Domination of South Americaブランチでさらなる征服を行うかを選ぶ。

  • 最後に、君主候補者の一人のポートレートをお見せしておこう。

民主主義ルート

  • 民主主義ルートは上に書いたように序盤が君主主義ルートと共通だが、こちらは民主主義が再び侵食されるのを防ぐために憲法を改正する。

  • Vargasはその結果として政権を失い、Armando de Sales Oliveiraが大統領となる。

  • 新大統領最大の関心事は軍が政府を転覆させようとするのを阻止することだ。これには2つの方法があり、ひとつは連邦制を敷き、構成する州のアイデンティティを受け入れ、州兵の創設を認めることだ。より社会民主主義的な路線をとって、銀行を国有化し、憲法138条の家族支援の約束を果たすこともできる。

  • もうひとつは集権化を推進し、政府を強化して軍隊との妥協点を見出すことだ。軍人が政府でより重要な役割を果たすことを認めるとともに、運動を完全に禁止することで厳格な反共政策を実施する。これにより政府はそれほど介入的でない経済政策をとり、伝統的な価値観を推進せざるを得なくなる。

  • 軍と協力することでよりよい軍備を持てる一方、連邦制の強化は長期的に国家を安定させる。軍事的圧力に直面したときの政府の安定性に対する懸念がなくなった後は、世界が戦争に突入したときの紛争に対する準備に移る必要がある。

  • 「Arms Against Tyranny」を持っている場合、「Inviting foreign corporations」は複数の民主主義政府からMIOを獲得できる。

  • 「War Bonds」は消費財の必要量を下げ、戦争支持度を高める。

  • 戦争支持度が十分あれば、ブラジルは「The International Crisis」を経由して「Good Neighbor Policy」に進むことができる。

Good Neighborブランチ

  • 史実の開発日記でもこのブランチには触れたが、非史実の要素には触れなかった。もちろんアメリカと協力して枢軸国との戦争に参加するという史実の動きもできるが、南米からファシストや共産主義者を追い出すこともできるし、米州機構のような陣営を立ち上げることもできる。

  • このルートの最後には「United States of South America」を平和裏に建国し、ゲーム終盤に強力な超大国となる。
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共産主義ルート

  • 共産主義ルートは他のルートから完全に独立しており、Good NeighborブランチやDomination of South Americaブランチは利用できない。

  • ゲーム開始時にはVargasと軍が共産主義を弾圧しようとしているため、革命を成功させる機会をできるだけ早く手に入れなければならない。共産主義の支持が高まれば、内戦に発展する。そのため、共産主義者は内戦が始まった時に政府より準備が整っている必要がある。そのために、軍の階級の低い者を懐柔したり、ソ連に支援を求めたり、Cangaço(注:ブラジルの盗賊団)を説得するなどの手段がある。

  • ソ連の支援を得るにはまずLuís Carlos PrestesとOlga Prestesを刑務所から解放しなければならない。この二人は1935年の革命未遂事件の後に首謀者として逮捕されており、Olgaはソ連で軍事訓練を受けていたため、ソ連情報機関の諜報員だと考えられていた。

  • 十分な支持が得られれば2回目の革命が発生する。

  • 内戦に勝利したら次はBrazilian Socialist Republicを誰が統治するかを選ぶ。まずPrestesを選ぶと、ブラジルはソ連と協力関係を結べる。ANL評議会を選ぶと、ブラジルは独自の共産主義の道を保つことができる。最後に、Cangacoがクーデターを起こし、ブラジルがアナルコ共産主義となることもある。

  • 指導者を決めた後は国家の再建と近代化が始まる。これを行う手段はたくさんある。

  • 以下では「Expand the Revolution」から始まる外交政策について見ていこう。

  • ブラジルは南米で独自の共産主義陣営を作るか、コミンテルンに加盟するかを選ぶ。いずれの場合も、、ブラジルは諜報活動と軍事的侵略の双方を使って影響力を拡大する。しかしアメリカや他の主要国はそれを黙って見てはいない。しかし、彼らをなだめるために中国から着想を得て「Jaguar Diplomacy」をやってみることもできる。

  • 南米がブラジル共産主義の支配下に入ることで、旧勢力に対抗する新たな大国が誕生するかもしれない。

アート

  • 開発日記の最後に、前回のブラジルについての開発日記以降にできたポートレートや技術アイコンの一部をお見せしたい。

来週はアートと実績について。

2024年2月29日追記開発日記2024年2月28日分は予告どおりアートと実績に関する内容となっていますが、当サイトでは記事にしませんので、気になる方はスレッドを直接ご覧ください。

次回:開発日記2024年3月13日――受容と考え方、パッチ1.14.2

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コメント

  1. United States of South America
    ↑これを形成出来るだけでも買う価値がある。あとはポルトガル中核化からのヨーロッパ戦線介入がしたい。でもボスポラスDLCの様に独ソ戦中盤〜の介入は盛り上がらんしなぁ、まぁ買います。楽しみです。
    最後に何時も開発日誌翻訳ありがとうございます♪

    • いつもご覧いただきありがとうございます。今後もご覧いただけましたら幸いです。

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