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「Cities: Skylines II」開発日記(舞台裏)#3――バランス調整

Cities: Skylines II

2023年10月19日、「Cities: Skylines II」開発日記(舞台裏)#3が公開されました。本記事ではその内容を紹介します。今回はバランス調整について。本体リリース前の開発日記です。

前回:開発日記(舞台裏)#2――エディター


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開発日記(舞台裏)

開発日記(舞台裏)#3は、バランス調整について。

  • 適切なバランスを取るのは常に困難なことだが、さまざまな機能の間でうまくバランスをとるのはゲームの遊び方や感覚に関する重要な部分であり、シミュレーションゲームでは特に重要だと考えている。

一般的なプロセス

  • 当初から、奥深いが遊びやすく、初心者でも経験者でも楽しめるゲームを作ることを構想としてきた。その一例として、ゲーム序盤のスムーズな進行を保証するために政府補助金を設けている。この機能は都市に収入源がほとんどない間の運営費を賄う助けになる。都市が十分に成長して自活できるようになると、補助金は減少し、最終的には完全になくなる。これによってゲームは足を踏み入れやすく、プレイヤーは新たなことを学び続けられる。
  • もうひとつの指針はゲームにおけるリアリズムを重視することだ。建物の機能、サービス予算、貿易、市民の消費はすべて現実世界に近づけて設計されている。バランス調整のおおよその目安として、私たちは1万人ほどの市民が住む町と、その規模の町でゲームがどのように機能するかを考慮してバランス調整を行っている。例えば今作では発電所の多くが燃料を必要とし、発電所が燃料を受け取るためには道路接続を良好に保つほかに、燃料にお金がかかることを考慮する必要がある。
  • この規模のゲームでは、すべての機能とその値をチェックするための適切なツールが必要だ。開発の過程ではすべての建物の値を記録し、必要に応じて調整するためのマスターシートが作成された。マスターシートがあれば、大量のアセットに簡単に変更を加えることができる。というのは、社内ツールを使ってマスターシートからプロジェクトに値を同期させたり、逆にプロジェクトからマスターシートにデータや新たなアセットを持ち込むことができるためだ。マスターシートに加えて、さまざまなバランス調整に関する多数のシートがある。

ゲームの進行

マイルストーンに必要なXPは指数関数的に増加し、ゲームのペースを決定する。

  • 前作の進行システムは人口ベースだったため、ゲームの進行はどの都市でも同様(最後のマイルストーン達成には大規模な都市である必要があった)だったが、今作では経験ポイント(XP)を獲得することで達成され、大小問わずさまざまな都市を作りながらすべての目標を達成できる。進行のバランス調整、つまりXP報酬のバランス調整はペースを調整する上で重要だ。
  • ゲームのペースはプレイヤーに常にやるべきことがあるように作られている。ゲーム序盤では、次のマイルストーンに到達する前にアンロックされた機能をすべて試せるようにXPがバランス調整されており、プレイヤーがゲームに圧倒されることなく徐々にゲームを進められるように、ゲームをちょうどいい範囲ごとに学習し、吸収できるようになっている。
  • 都市の建設、建物の配置、道路の建設に対するXP報酬のバランス調整は難しい問題だった。XP報酬は十分に意味のあるものであるべきだが、マイルストーンをあまりに早く達成してしまわないようにXPが貯まり過ぎないようにする必要もある。例えば、道路建設ではセグメントごとにXPを獲得できるが、獲得できるXPが多すぎればそれだけで次のマイルストーンをアンロックするのに必要なXPをすぐに満たしてしまう。
  • 恒常的なXP報酬の調整は新たな種類の難題だった。恒常的なXP報酬でマイルストーンをアンロックするのは積極的に都市を拡大するよりも遅いが、大都市より小さな町の進歩が遅いというのは現実にうまく適合している。恒常的なXP獲得も割に合い、考慮に値する有効な選択肢でなければならないので、恒常的なXP報酬のバランス調整は非常に重要だった。
  • 一部の建物は建設コスト当たりのXPが多いため、建物を建てるだけでXPを獲得するというつまらない方法は確かにあるが、私たちはXPの値を感覚として理解しやすい形に保つため、意図的にそれを認めている。私たちの考えでは、それは結局プレイヤーがどのようにゲームを遊ぶかを選んだということだ。

建物の能力値

  • 都市サービスにはサービス固有の能力値があり、それぞれの種類のサービスはさまざまな都市の規模でも意図したとおりに機能するように個別にバランス調整する必要があった。都市サービスは長期的にはより有意義な選択肢となるアップグレードが可能であるため、建物の基礎能力値と同時にアップグレードの効果も考慮してバランスを調整する必要があった。例えば、アップグレードによって建物の能力がどれだけ上がるか、潜在的な新機能が都市にどのような影響を与えるか、重複する効果があるか、同じ都市サービスの建物を複数建設する場合と比較して建設費と維持費がどうかなどを検討した。
  • 区画の建物と特徴的な建物は区画の種類によってカテゴリー分けした。それぞれの種類の区画にはその種類の区画全体を左右する値があり、例えば建物の敷地の大きさや住居の階数と居室数がそうだ。職場の場合は建物の大きさが仕事の数や保管スペース、生産速度/能力などに影響する。特徴的な建物は通常の区画建物と同じ能力値に従うが、特徴的な建物により大きな意味を持たせるため、都市に利益をもたらすさまざまな効果もある。その地域へのボーナスもあれば、都市全体に影響するものもある。効果のバランスをとるため、アンロック条件は獲得する意義のある建物だと感じられるように設定している。

例:小学校

  • 小学校はサービス提供範囲が狭く、家庭の幸福度(well-being)ボーナスがどこまで届くかを制御する収容人数も少ない。ゲームではこの幸福度ボーナスは教育情報画面を開いているときに道路上に緑色で表示される。子供がいる家庭がこの緑色のエリアに住んでいる場合、幸福度が少し上がる。幸福度ボーナスは家庭が小学校の近くに転居する理由となり、これは現実で家庭が学校の近くに住みたがることをシミュレートしている。サービス提供範囲が狭く収容人数が少ないのは、都市の各地区に小学校があるというのをシミュレートしたかったためだ。

電力生産

  • 電力生産については、建設費と維持費の基礎値のほか、燃料の入手可能性とその価格が発電所の機能とその維持費与える影響も考慮する必要があった。さらに、建物の発電量や燃料貯蔵能力、汚染の到達範囲も考慮しなければならない。
  • 特に大きな問題は互いに大きく異なる発電所同士のバランスをどのようにとるかということだ。例えば、風力発電機はクリーンなエネルギーを生産し、燃料を必要とせず、汚染の到達範囲は非常に限定的で、比較的安価に建設できる。一方、石炭火力発電所は燃料を大量に使用し、場所を取り、土壌や大気の汚染を引き起こすが、発電量が多く、風力発電とは異なり多くの労働者を雇用する。こうした発電所間のバランス調整には数学とゲームプレイの考え方をミックスする必要がある。その結果、石炭は風力発電に比べて安定して高出力を得られるが、汚染ははるかに多いものとなった。
  • 都市の進行状況の違いも考慮したいと考えた。発電所はさまざまな規模の都市で適するものとそうでないものがある。風力発電所は初期の都市に適していて比較的安価だが、それだけで大都市に電力を供給するのは難しい。さまざまな発電所を用意することで、プレイヤーに向かいたい方向と、都市のニーズと予算に合ったものを選べる選択肢をもたらしたいと思った。

次回は企業とビルボードについて。

次回:開発日記(舞台裏)#4――企業と看板

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コメント

  1. ハヤトの野望みてたら風力発電立てて近隣都市に売電するだけでそこそこ収入なってたね

  2. 経済はおまけで好きなように都市設計するのがメインなので、資金調達はある程度ザルな方がありがたい

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