「三國志8 Remake」発売は10月24日!

「Crusader Kings III」開発日記#120――システムの洗練

CK3 開発日記

「Crusader Kings III」開発日記#120が公開されていましたので、その内容をご紹介。今回はシステムの追加・改善について。1.8リリース後の開発日記です。

前回:開発日記#119――巡歴と旅


スポンサーリンク

開発日記

開発日記#120は、システムの追加・改善について。

封臣の態度(Vassal Stances)

  • CKではしばらくすると封臣に好かれるのが基本となり、内部で問題が起こらなくなる。また、すべての封臣に嫌われるか好かれるかのどちらかで、微妙な差異がほとんどない。そこで封臣の態度という概念を導入した。

  • すべての封臣は好き嫌いに影響する態度を持ち、どの態度を選ぶかは彼らの性格と文化のethosや革新などの要素による。

  • 封臣の態度にはCourtly・Parochial・Glory Hound・Zealot・Minority・Minor Landholderがある。態度は政治的集団ではなく、領地がどのように統治されるべきかについての共通の見解だ。例えばParochialの封臣はプレイヤーがHoldingを建設したりアップグレードするたびに評価を高め、プレイヤーの戦力の80%以上の相手に宣戦布告することで評価を下げる。

  • すべての態度は特定の後継者を好み、その後継者が跡を継ぐと評価を高めるが、他の後継者を好む封臣には評価にペナルティがつく。

  • 態度はさまざまな理由で後継者を好むが、ほとんどの場合、自分に似た後継者、あるいは自分の利益になると考える後継者を主君にしたがる。代わりがいない場合を除いて、優先されない性別の子供や後継者からは自然に離れていく。

  • キャラクターの態度はキャラクター画面で確認できる。プレイヤーの封臣なら評価値の隣にアイコンが表示される。封臣以外のキャラクターは拡張された性格のツールチップで確認できる(詳細は後述)。
  • それぞれの態度は以下のとおり。
    • Courtly
      • 高貴さと伝統を重んじ、既存の階層を維持しようとする。社交的だったり慈悲深い封臣はこの態度をとることが多い。
      • 主君が以下のことをするのを好む。
        • 宮廷の役職を与える。
        • 称号を新設する。
        • 宴会に彼らを招待する。
      • 主君が以下のことをするのを嫌う。
        • Lowbornのキャラクターに称号を与える。
        • 問題のない後継者から相続権を奪う。
      • 社交的で慈悲深く、高い外交スキルを持つ後継者を好む。
    • Parochial
      • 安定・分権・平和を望み、外部に干渉しないようにする。高潔で控えめな封臣はこの態度をとることが多い。
      • 主君が以下のことをするのを好む。
        • Holdingsの建設・アップグレード。
        • 彼らを近い親族の後見人にする。
        • 評議会任務「Domestic Affairs」を使用する。
      • 主君が以下のことをするのを嫌う。
        • 高いCrown Authorityを持つ。
        • プレイヤーの戦力の80%以上の相手に宣戦布告する。
      • 高潔で合理的な、管理スキルの高い後継者を好む。
    • Glory Hound
      • 地位・威信・強さを世界に示すことを重視する。大胆で冷酷な封臣はこの態度をとることが多い。
      • 主君が以下のことをするのを好む。
        • いずれかの分割相続法を持つ。
        • 攻撃戦争で勝利する。
        • 彼らを狩りに招待する。
      • 主君が以下のことをするのを嫌う。
        • 高いCrown Authorityを持つ。
        • 戦争で負けるか白紙講和する。
      • 大胆で勇敢な、軍事スキルの高い後継者を好む。
    • Zealot
      • 信仰に関わる事柄を重視し、敬虔な行動を好む。狂信的で復讐に燃える封臣はこの態度をとることが多い。
      • 主君が以下のことをするのを好む。
        • Templesを建設・アップグレードする。
        • 策略「言語の学習」を成功させる。
        • 美徳である特性を持つ。
        • 巡礼の旅に出る。
      • 主君が以下のことをするのを嫌う。
        • 信仰の長に金を無心する。
        • 悪徳である特性を持つ。
      • 狂信的で美徳のある、学識スキルの高い後継者を好む。
    • Minority
      • 主君から彼らの信仰や文化が疎外されていると感じている。Hostileの教派や受容度が30%未満の文化を持つ封臣はこの態度をとることが多い。
      • 主君が以下のことをするのを好む。
        • 任務「文化の受容促進」を使う(受容度が30%を超えると態度を変えることが多いため)
      • 主君が以下のことをするのを嫌う。
        • 伯爵領の教派や文化を転向させる。
        • 高いCrown Authorityを持つ。
      • 高潔で慈悲深い、現在の主君と異なる教派・文化を持つ後継者を好む。
    • Minor Landowner
      • 自由と低税率を好む。男爵階層の領主はすべてこの態度をとる。
      • 主君が以下のことをするのを好む。
        • 低いCrown Authorityを持つ。
      • 主君が以下のことをするのを嫌う。
        • 男爵領を剥奪する。
        • 高いCrown Authorityを持つ。
      • 寛大で慈悲深い後継者を好む。
  • 態度には今後も好き嫌いを追加していく可能性が非常に高い。

  • 新たな封臣を封ずるときはその封臣がどのような態度をとるのかあらかじめ表示され、選択の際に考慮に入れることができる。
  • また、封臣の評価に関するインスタンスをほぼすべて態度の評価に改め、選択をより面白いものにした。その他の評価に関するインスタンスも多く置き換え、「一般の評価」と同じになりにくいようにした。例えば同じ教派の評価の多くを狂信的な封臣の評価に置き換えた。

  • 多くの性格特性は正負の封臣の態度による評価を持つように更新され、強い特性を少し弱く、弱い特性を合理的に強くした。新たなコンテンツでは封臣の態度機能を持つ評価もある。

常備軍の駐留(Men-at-Arms Stationing)

  • 建造物はさまざまな種類の常備軍にボーナスを与えていたが、これはまったく不十分かあまりにも強すぎるかのどちらかだった。そのため、私たちは常備軍の駐留を導入した。常備軍を領内のHoldingsに駐留させることで彼らにボーナスをもたらすようになった。Holdingごとに常備軍連隊が1つ駐留でき、どこにどの連隊を駐留させるか賢く選択する必要がある。駐留は完全に任意であり、征服や相続でユニットが失われることはない。単に駐留しなくなるだけだ。

  • 多くの建造物が汎用ボーナスと特定の種類に対するボーナスを持ち、時間と労力をかければ特定の種類の常備軍にHoldingsを特化させることができるが、これは今後の開発日記で述べる。

  • 駐留させるには軍事インターフェースでユニットを表示し、駐留ボタンを押す。そこに移動するための新たな「現在の状況」もあり、駐留させるためのチュートリアルも用意している。

  • 駐留時には特定のHoldingでで得られるボーナスを確認でき、また他の連隊が既に駐留しているところはプロヴィンスが青く表示される。

  • 駐留後はユニットカードでボーナスなどと合わせてどこに駐留しているか確認できる。いつでもユニットの再駐留を行えるが、ユニットが召集されているとき、戦争中、Holdingが包囲されていたり占領されているときは除く。

  • プロヴィンスインターフェースからもユニットの駐留を確認でき、そのユニットに飛べるボタンもある。
  • こうしたことはすべて以下の2つの節に関連している。
スポンサーリンク

管理上限のバランス調整と建設スロットの見直し

  • これまでの領地の管理上限は高すぎたため、革新による管理上限のインスタンスを2つ削除し、管理上限を上げるのに必要な管理スキルを5→6に増やした。

  • しかし多くのプレイヤーが大きな領地を持って「ガーデニング」を楽しんでいるのはわかっている。管理上限引き下げでそうしたプレイヤーにとっての楽しみをなくしてしまうのは望ましくない。そこでHoldingは革新のアンロックに合わせて時間とともに成長するようにした。その結果、序盤と終盤で建設・経済に関するゲームが違ったものに感じられるという恩恵もある。

  • それでも管理上限を変更したいプレイヤーには、世界の管理上限を変更できるゲームルールを用意している。

  • 新たなバージョンではHoldingsは3、4個の建設スロットを持つ。私たちは基礎上限を2引き下げたので、革新の影響がなければ主要Holdingは建設スロットを2個、副次Holdingは1個持つことになり、革新によってこの上限が+4され、同じHoldingの最大スロット数は6になる。これはこれまでより2多い。
  • こうした変更で領地は以前より少し小さくなったものの、「ガーデニング」の可能性が高まり、Holdingsを改良し、特化させることができるようになった。最初の数年で建造物を固定するのではなく、ゲーム全体を通じて選択するようになる。後の時代までアンロックされない建造物もある。建設スロットは文化ごとに保たれるが、文化が変わってもHoldingが一旦得た建設スロットを失うことはない。

新たな建造物と建造物のバランス調整

  • 第一に、建設コストを見直し、中盤以降は大幅に高価になるようにした。序盤はコストが安定的で妨げにはならないが、終盤には非常に高くつくようになり、選択をより意味のあるものにする。

  • 第二に、特に軍事に関する建造物を建設する価値があるように見直した。軍事に関する建造物は常備軍の駐留ボーナスをもたらし、旅の危険度に影響し、建造物のレベルが上がるとさらなるボーナスもある。建造物の徴募兵がより重要になるように、スキルや評議会任務の徴募ボーナスを引き下げたり、削除したりした。また、常備軍のダメージが高くなったため、徴募兵補充率もより重要になった。あまりに多くの変更点があるため、ここでは2つの例を紹介する。
  • また、重歩兵の建造物やボーナスが考えることなく選ばれるものにならないよう、さまざまな建造物の正常化も行った。

  • これまでの経済・要塞に関する建造物はほぼ変わらないが、すべての要塞に関する建造物は種類に応じて旅の危険度低下や常備軍ボーナスをもたらし、ほとんどの戦闘に関するボーナスは経済に関する建造物に置き換えられた。

  • 公爵領の建造物は新たな補正に対応し、Jousting Groundsなどを選べば常備軍をさらに特化させることができるし、多くの建造物がさまざまなActivitiesや旅と関連している。
  • 建造物は新たに10種類追加した。以下で簡単に説明する。

  • 厩舎はHunting Groundsを置き換えて軽騎兵と重騎兵を強化する。自軍の速度を若干上げ、自軍に有利な地形で敵と戦いやすくなる。旅もより早くし、レベル4以上で旅のオプション「Superior Mounts」がアンロックされる。

  • 鍛冶屋は常備軍全体を強化し、駐留するすべての種類のユニットも強化する。またHoldingの税収も高め、さらに徴募兵補充率も重視している。レベル5以上では宝物の品質も向上させる。
  • 丘陵地や山岳地ではその土地を戦士が非常に強力であることを示すために、地域に応じて次の2つの建造物ラインのうちのひとつを建設できる。

  • Hillside Grazing landsはすべての騎兵を強化し、厩舎やCamelryと組み合わせるのに適している。また、貧しい地形の経済を改善することもできる。

  • Warrior Lodgesはすべての歩兵と徴募兵を強化し、鍛冶屋・兵舎・Military Campsと組み合わせれば強力な兵士が手に入る。連隊を駐留させると彼らが追撃値を持っていなかった場合はそれも得られる。

  • 革新「Wootz Steel」を持つインドの文化の、さらに沿岸部や川に面したHoldingsに限定される建造物だが、駐留するあらゆる種類の常備軍に最高のボーナスをもたらす。また、武器や防具のインスピレーションに関する宝物の質を向上させる。

  • ステップには騎兵を強化する建造物があり、これを十分建設すればステップの軍隊は猛烈な速度で草原を駆け抜けられるようになる。
  • 以下はゲーム終盤で登場する建造物で、High Medieval Eraの革新でアンロックされる。プロヴィンスを大きく特化させたり、常備軍の新たな活用法をアンロックしたりする。

  • 工房は革新「Advanced Bowmaking」でアンロックされる。攻城兵器を強化し、最終的には弓兵と散兵のコスト低下させる。駐留するユニットには一律に攻城値を追加するため、低品質の常備軍を駐留させるのにも適している。

  • この3つの建造物は経済に非常に強力な効果を持っている。地域や地形によって建設可能な条件が異なるが、こうした建造物のうち2つ3つを同時に建設できるholdingsがいくつかあり、非常に優れた首都になる可能性がある。その例がエジプトのDumiyatだ。

  • 風車は革新「Windmills」でアンロックされ、ゲーム中でもっとも強力な経済に関する建造物だ。

  • 水車も革新「Windmills」でアンロックされるが、少し劣る。伯爵領全体の経済を強化し、Holdingのさらなる建設を容易にする。

  • Caravanseraiは革新「Guilds」でアンロックされ、開発ボーナスとしてはもっとも弱いが、傭兵と常備軍のコストを引き下げ、宝物の質と防御力にボーナスをもたらす。主に砂漠や乾燥地帯に建設される。

  • 最後に、経済をうまくやれば終盤にどうなるかお見せしよう。この重騎兵連隊は雇用に資金3,000-4,000を要し、能力値は駐留するholdingに資金2万ほどを使った後のものだ。
スポンサーリンク

性格ツールチップの改善

  • AIの性格のツールチップを見直し、より情報量の多いものにした。
    • キャラクターの性格:特性に基づいてどのような行動をとる可能性が高いか。
    • 経済の元型:領主の場合のみの項目で、資金をどのように使い、どのように貯めるか。
    • 封臣の態度:封臣の場合のみの項目で、彼らの封臣の態度。

  • 性格ツールチップでは例えば「Evil Blackguard」がどのような行動をとるのかより詳しく説明されるようになった。

  • さまざまな性格の例。

  • 経済の元型のツールチップの例。

リッチプレゼンス

  • Steamで「リッチプレゼンス」を有効にした。これはSteamのフレンドリストにゲーム内で何をしているか示すものだ。

宝物の破壊とAniconism

  • 不要な宝物が出たとき、「宝物の破壊」ボタンで宝物を資金に替えることができる。CommonやMasterworkの宝物を破壊した場合は宝物を依頼する費用の半分ほどが戻ってくる。FamedやIllustriousの宝物を破壊するにはtenet「Aniconism」が必要で、Aniconismがある教派は宝物を破壊するとpietyが高まる。
スポンサーリンク

現在の状況の改善

  • これまでは情報が不足していたり視認しにくかったりしたが、これを一目でわかるように改善した。すべての項目にカテゴリーに関連するアイコンが追加された。

  • 可能性のある戦争については相手がかなり弱い(緑)、ほぼ同じ強さ(灰)、かなり強い(赤)を表示するようになった。

  • 同盟を結べるすべての相手が表示されるようになり(以前は近親者のみ)、受け入れるであろう相手と説得可能な相手に分かれた。また相手の兵力や自分の勢力内かどうかも表示される。

  • 勢力内の聖職者の評価も表示される。教皇が関連する公爵領以上の称号に対する請求権をプレイヤーに認めるかどうかについても表示される。

現在の状況に関するパッチノートは省略します。


来週はActivityシステムについて。

次回:開発日記#121――活動的な生活

スポンサーリンク

コメント

  1. かなり大規模な調整だな

  2. めっちゃ面白そう(小並感)

  3. 神アプデじゃん

  4. 冷笑的な意見を

    ・封臣の態度とは、AIが有効に扱うことができないリソースを増やすだけになるだろう。
     また巨大な兵力を持つ王に対し、弱小の封臣が折れないことはプレイヤーにストレスをもたらす。
    ・常備軍の駐留も同じくAIには宝の持ち腐れだ。軽騎兵の追撃が強すぎるのであれば、どの兵科の常備軍であっても強い追撃能力を備えればいいのである。
    ・宝物の破壊と情報の改善は今回のアップデートでいい部分に聞こえる。

    ・私はCK3に、物語で見たような中世貴族の人生を求めている。
     しかしながら、現状は1452年までプレイを続けるのは苦痛である。
     ロマンスや暴君にはメリットがあまりにもなく、一度王国に育ってしまえば自分を脅かすものはないと言っていい。
     イベリアの闘争が自国の貴族間で起こればいいのだが。

    • お家同士の確執みたいな、細かい闘争はもっと実装して欲しいと思うな。
      お家にフォーカスを当ててるゲームやのに、HREを潰してやるとは思った事あるけど、ザーリアの血をこの世から消してやるとは思った事がない。

タイトルとURLをコピーしました