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究極の企業経営シミュレーション「Capitalism Lab」

その他

会社経営者となってさまざまな事業を行っていく企業経営シミュレーション「Capitalism Lab」のご紹介。最近になって公式に日本語化Modが統合され、日本語でのプレイが簡単に可能になりました。


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ゲームの概要

  • ジャンル:企業経営シミュレーション
  • リリース日:2012年12月14日
  • 開発元Enlight Software Limited
  • 公式サイトで購入可能(Steamでは購入不可・本体とDLC3種セットで39.99ドル)
  • 記事執筆時点での最新バージョン:8.0.14
  • 日本語でのプレイ:可能
  • Wiki:なし(ただし前作Capitalism IIのWikiはLabでも参考にできる部分が多くあり)

会社経営者となってさまざまな事業を行っていく企業経営シミュレーションです。製品の原料調達~製造~販売までを管理するサプライチェーンマネジメント、サプライチェーンを支えるために株式発行や銀行借入を行う資金調達、発行した株式の売買や買収による子会社化(DLC)など、まさしく「資本主義」経済のさまざまな要素を楽しむことができます。

本作は「Capitalism II」(こちらはSteamでも購入できます)の強化版としてリリースされたタイトルで、ルールのほとんどが共通しているようです。上記のCapitalism IIのWikiにあるマニュアルは本作でも充分役立ちます。10年前のゲームなのでグラフィック面で古さは感じられるものの、ゲームとしての出来は非常にしっかりとしたものです。

2022年1月末にバージョン8になるまでは日本語化はModを使用して行われていたそうですが、バージョン8以降はこのModが本体に組み込まれることになったとのこと

ゲームの流れ

本作は基本的にはシナリオクリア型のゲームです。あらかじめ与えられた条件で与えられた目標を達成していきます。

例えば基本シナリオの最初のシナリオ「飲料・食品専門家の野望」では、最初に2億ドルの資金が渡されて1990年にスタートし、会社の市場価値(時価総額)3億ドル、飲料・食品・スナック(いずれも商品カテゴリー)の製造でトップの市場占有率を取ることが目標となります。

しかし、シナリオ以外にも自分でプレイ環境と目標を設定してゲームを行える「カスタムゲーム」モードもあります。シナリオではDLCの機能を自由に使用できません(シナリオ側で決まっています)が、カスタムゲームではそれも可能です。

商品の製造・販売

ここでは画面下側の農場で冷凍牛肉を製造し、画面上側のスーパーマーケットで販売している。

ゲーム開始時にはある程度資金などを持った状態でいくつかの都市を舞台にスタートします。最初は競合他社も事業を展開しておらず、製品を製造しても買ってくれる顧客がいないため、まずは小売店舗を出してそこで販売する商品を製造するか、港から買ってくることになります。

小売店は基本的に顧客トラフィック指標(顧客の通行量)が高いところ、つまり施設が集中していて地価が高く近所に集合住宅の多い場所に、工場や農場などの生産施設は都市から離れた地価が安いながらも小売店までの距離ができるだけ近い場所に建設します。

本作の小売店や工場などの設備にはそれぞれ3×3のマス目があり、マス目ひとつにつきひとつの部署が入り、マス目同士を接続することで各部署を活動させていきます。上の例では上段中央の購入ユニットで農場から冷凍牛肉を仕入れ、両サイドの販売ユニットに商品が流れて販売ユニットから消費者に販売されています。

各都市には競合他社以外に、商品の製造販売をしている中小事業者がすべての商品について存在しており、プレイヤーや競合他社はこの中小事業者(上の画像の円グラフの白い部分)から商品シェアを奪う必要がありますが、そのためには充分な商品の総合評価(=ブランド+品質+価格)を得る必要があります。つまり、競争に勝つにはブランドを広め、品質を上げ、価格を安くする必要があるということです。

上の例では自社農場で製造した冷凍牛肉の評価が18、一方で都市で一般に売られている冷凍牛肉の評価は39となっており、このままでは消費者に見向きもされません。ブランドも品質も評価を高めるには時間がかかるため、そうした施策も合わせて打ちつつも、当面は価格を引き下げて対応することになります。

というわけで、広告を打つと同時に売価を1.93ドルに引き下げて5か月ほど経過した様子がこちら。継続的に総合評価が都市の総合評価を超えているため、この都市の市場シェアの1/4を獲得できています。しかし、このスーパーマーケットの仕入価格(2.02ドル。画面中央の赤枠)よりも安い価格で売っているため、当然ながら売れば売るだけ赤字です。しかし、広告を打っていることでブランド評価が上がり、少しばかり値上げする余地があることもわかります。

農場を見てみると、農場では製造費用1.03ドルの冷凍牛肉を1.90ドルでスーパーマーケットに販売しており、非常に大きな利幅を取れているようです(スーパーの仕入価格2.02と農場の売価1.90の差額0.12は輸送費)。ここで農場の売価を下げてもいいでしょうし、どちらも自社所有でトータルで見れば利益は出ているから問題ないと考えてもいいでしょう。この冷凍牛肉のサプライチェーン全体では、スーパーでの売価1.93-農場の製造費用1.03-輸送費0.12=0.78が単位当たりの冷凍牛肉の利益ということになります。

しかし、本当に現在のサプライチェーンが利益を最大化するものになっているのでしょうか。もっと人件費の安い都市に農場を建設してそこから冷凍牛肉を供給するのはどうでしょうか? 都市間の輸送費が入るので輸送費は上がりますが、農場での製造費用の下げ幅が輸送費の増加分を上回れば、人件費の安い都市で製造したほうがサプライチェーン全体ではより大きな利益をあげられることになります。

本作ではおおむねこのようにして利益をあげていくことで、シナリオで設定された目標の達成を目指していきます。

資金調達

上で説明した冷凍牛肉のサプライチェーンは農場から小売店に持っていくだけの非常に単純なものでしたが、自動車やカメラなどのようにサプライチェーンが複雑で長い商品もあり、そうした商品を製造するには多額の資金が必要となります。シミュレーションゲームでよくある「資金が貯まるまで待つ」ということをやっているうちに、本作では儲かる事業であれば競合他社がどんどん進出してきてしまうので、機動的な資金調達が重要です。

もちろん銀行借入(ローン)も可能ですが、本作では新株発行による資金調達も可能で、さらに発行した株式は市場で取引されるようになっています。事業で得た利益で競合他社を買収することも可能ですが、これはおそらく子会社DLC(Subsidiary DLC)の範疇でしょう。

その他

他に気に入っている点として、ゲーム中で貸借対照表(バランスシート)と損益計算書が表示できる点があります。簡単なもので詳細が見れないのでプレイ上の有用さは限られますが、やはり経営シミュレーションとしては貸借対照表と損益計算書があると「経営してる感」がグッと高まります。

動画紹介

プレイ前の参考としては、ニコニコ動画にアップロードされている「【Capitalism Lab】東北成金物語#1【VOICEROID実況】」のシリーズがおすすめです。日本語の解説動画はほかにもあるのですが、もっとも詳しく説明されているのがおそらくこちらの動画です。本作の動画は再生数が増えないのか、この動画も含めてかなり序盤で投稿が止まってしまっているものが多いのが残念なところです……。

また、当サイトでよく取り上げているEuropa Universalis IVのゲームディレクターを以前務めていたDDRJake氏は、現在Twitchでゲーム実況配信者となっているようですが、そのDDRJake氏もここ1か月ほどで続けて本作のプレイ配信を行っているようで、YouTubeにプレイ動画がアップロードされています。

ゲームの購入

Steamではなく自社販売のゲームですが、購入自体は非常に簡単です。

公式サイトの販売ページでは本作と過去作のセットや本作とDLCのセットが販売されていますので、ほしいものの画像をクリックします(DLCはDLCの紹介ページに飛びますが、DLCはこちらからでも購入できます)。私は画像の本体とDLC3つのセットを選びました(画像では39.99ドルですが、以下で掲載されている39.59ドルが正しい価格です)。

クリックすると、FastSpringというサイトの購入画面に遷移します。利用規約とプライバシーポリシーに同意し、支払い手段を選択します。支払い手段はクレジットカード・PayPal・Amazonで支払うの3つがあり、私はPayPalを使用しました。

決済に成功して購入ができると、メール(決済時にメールアドレスを入力します)でインストーラーのダウンロードURL・ユーザー登録画面のURL・登録キーが送られてきます。

インストーラーをダウンロードしてインストールし、ユーザー登録画面(上の画像)でユーザー名・メールアドレス・パスワード・誕生年・国・登録キーを入力し、ユーザー登録を行います。

インストールしたゲームを起動すると、このような画面が表示されるので、登録したユーザー名とパスワードを入力してログインします。

メインメニューが表示されれば成功です(おそらく最初は英語なので、Options→Languageから日本語を選択すれば日本語表記になります)。


本作も当サイトで取り上げるゲームに多い「とっつきが悪いけどハマれば非常に楽しい」タイプのゲームですが、個人的にはおおまかなルールを理解して消化できるまでが長いゲームでした。記事を書いている現在でもまだ基本的なところしか理解できていないような気がしています……。

とはいえ、ルール理解の山を越えるとプレイが止まらなくなるゲームであるのは間違いありません。気が付くと夜中になっているという体験を久々にできたゲームでした。

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コメント

  1. Capitalism Lab好きだけど
    この手のゲームの例に漏れず文字がめっちゃちっちゃくて情報量莫大って輩だから
    動画映えは絶対しないんだよねぇ…

  2. またシミュレーション好きにはたまらなさそうなゲーム
    時間があればやりたいなぁ……

  3. おお、Capitalism Labは面白いぞ。
    難しくて分かりにくいから何度も放り投げたけど、しばらくたつとやりたくなるスルメゲー。
    そして動画が少ないのが悲しい。
    何度かピックアップされるけど、
    動画・解説が少ない→プレイヤー数が増えない→動画・解説が少ない→
    のループに何年もはまり込んでいる。
    公式フォーラムが恐らく一番情報がまとまっている。
    翻訳かけて頑張って読もう!

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