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「Victoria 3」開発日記#31――ジャーナルの記事

Vic3 開発日記

「Victoria 3」開発日記#31が公開されていましたので、その内容をご紹介。今回はジャーナルについて。本体発売前の開発日記です。

前回:開発日記#30――ユーザーインターフェース


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開発日記

開発日記#31は、ジャーナルについて。

ウィリアム4世の死後、イギリスとハノーファーの同君連合は継承法が異なるために終わりを迎えた。イギリス王位はヴィクトリア女王が、ハノーファー王位はウィリアムの弟エルンスト・アウグストが継承した。このジャーナルの記事は同君連合がまもなく終わることを強調している。

  • Victoria 2と比較して、私たちはスクリプトされたコンテンツの重点をランダムなイベントポップアップからジャーナル(Journal)システムに移した。Victoria 3ではジャーナルの記事(Journal Entries)がさまざまな物語やシステム上の目的を果たす。プレイヤーが追求できる選択的な目標、差し迫った国難、進行中の情勢説明などがそうだ。ジャーナルは政府の議題であり、プレイヤーが自分の目標や情勢に最適な形で関与できる(あるいは関与しなくてもよい)である情勢だ。

1836年にはカナダは複数の植民地政府によって統治されていた。例えばアッパーカナダ(現在のオンタリオ州)、ロウワーカナダ(現在のケベック州)、ハドソン湾会社だ。ゲーム終盤の時代に、こうした植民地政府は単一のカナダ人の国家に統合された。

  • ここではイギリスのジャーナルに表示され得る記事を見ることができる。有効でない記事は、プレイヤーが自国をどのようにし用としているかに応じて、プレイヤーが追求したいかもしれない潜在的な目標や、回避したい国難を知らせる役割を果たす。多くの記事は有効化すると効果を発揮し、通常はイベントでプレイヤーに対して物語的・システム的に情勢を伝え、時にはその問題に対するさまざまなアプローチを提示する。
  • ジャーナル記事「カナダの統合(Confederate Canada)」は植民地の宗主国であるプレイヤーに対し、カナダにおける従属国を単一国家に統合させる。これを開始するには国家主義(Nationalism)の研究が必要だが、これがジャーナルに表示されるかどうかを決める隠しトリガーもある。
  • このジャーナル記事はカナダにおける従属国を持つすべての国家で利用できる。つまり、このコンテンツはイギリスだけのものではなく、条件に合うすべての国家が利用できる。
  • これは私たちがVictoria 3で目指している史実のコンテンツに関する目標を反映している。私たちはゲーム内で起こっていることとつじつまが合わない場合であっても、特定の国家で史実イベントが発生するのを避けたいと考えている。また、非常に特殊な条件下で特定の国家にのみ発生するコンテンツを書くことで、それを見えなくしてしまうのも避けたいと思っている。したがって、史実イベントは可能な限り広く発生し、見えるものであるべきだ。

オスマン帝国は1836年まで衰退を続けている。国家の近代化を図ったが、支配を維持することはできずに歴史の端に追いやられ、最終的には民族運動や列強の策謀によって崩壊した。Victoria 3では異なる方向に舵を切る機会がある。オスマン帝国の再生は世界にどのような影響を与えるだろうか?

  • とはいえ、国家固有のコンテンツは存在する。上の画像ではオスマン帝国が一連のジャーナル記事「ヨーロッパの病人(The Sick Man of Europe)」に対応しているのがわかる。ジャーナル記事には相当数の機能があり、進捗バーでは特定の変数に基づいてジャーナル記事の完了(あるいは失敗)を追跡できる。
  • 時間制限の機能もあり、時間制限が切れたときの効果を持たせることもできる。この場合は国家の改革に失敗すると非常に悪い結果となる。他のジャーナル記事で私たちは時間制限を使ってプレイヤーが目標に取り組む意思がある場合に利用できる期間限定の機会を作った。
  • さらに、ジャーナル記事に追加できるパルスは月/週/年ごとに効果を発揮し、私たちは例えば一連の指標が一定期間に真であったかを測定するのに使っている。
  • こうしたものはすべてスクリプト言語で書かれているため、非常に改造しやすい。

鎖国と幕府の支配の終焉から、日本は急速に近代化した。社会と経済の大転換が進み、列強はそれに関心を持って見ていた。プレイヤーは近代化と統治のバランスを取りながら、日本を豊かな未来に導くことができるだろうか?

  • ジャーナル記事が有効になっている間、プレイヤー国家ではさまざまなイベントが発生するかもしれない。例えば近代化を行っている日本がアメリカに軍事顧問派遣の要請を行うことを検討するなどだ。有効なジャーナル記事は国家が選択できる一度きりの行動であるディシジョン(Decisions)をアンロックしたり、プレイの間に残り続けるさまざまな効果や補正をもたらしたりする。

1919年の糖蜜大洪水(The Great Molasses Flood)では貯蔵タンクの破裂により、ボストンの街に糖蜜が溢れかえった。こうした事故が日常化しないようにしたいなら、自国産業の安全に投資することは重要だ。

  • イベントに関しては、プレイヤーの注意を即座に喚起するような「ポップアップ」のイベントは非常に少なくなった。イベントはアウトライナーとマップの両方に表示され、自由に開いたり最小化したりできる。
  • ジャーナル記事は動的で多用途なシステムであり、この時代にインスピレーションを得た情勢や史実のコンテンツの表現に幅広く使用され、ゲーム世界を物語的に生き生きとさせる。このシステムの可能性は実質的に制限がなく、今後も長い間、このシステムを使って革新を続けていくことになると思う。また、改造可能性の高さから、コミュニティによる自作のものも楽しみにしている。

質疑応答

Q:このシステムはディシジョンシステムを置き換えるものになるの? HoI4を見るとかなり近いと思う。

A:ディシジョンについては今後少しばかり触れる予定だ。


来月は植民地化と探検をテーマとした開発日記があるとのこと。

国際貿易については昨年の経済に関する一連の開発日記には含まれておらず、今年に入ってもまだ出てこないところを見ると、そのあたりで開発が難航しているのかもしれませんね。

次回:開発日記#32――植民地化

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コメント

  1. なかなか発売日が発表されませんね
    待ち遠しい。。

  2. 「ヨーロッパの病人」は聞いたことあるけど「死人」はさすがにひどいなw

    • タンジマートは史実では少なくともトルコの近代化には貢献したがそれすら叶わなかった時のイベントなのやも

  3. 日本の国旗は徳川の中黒じゃなくて天皇旗なのか…

    • 画像は治維新後のイベントなんじゃないかな? 確かに徳川幕府も外国人顧問を雇ったりはしてたけど。
      あの旗のこだわりようで、徳川家の旗が無いことは…ないんじゃないかな? if世界として幕府が近代化に成功するプレイとかもやってみたいなぁ。

    • 将軍は覇者であり権力者であっても王号ではないわけでバラドにしてはそこら辺よく勉強しているなあと思ったけどね

      • まあそういう理屈は付けられるだろうが実際問題として天皇旗が国旗として使われていたという話は聞かない

  4. 期待しすぎるのは良くないって分かってるけどワクワクする
    春くらいには発売されるのかな~

    ブログ主さん、いつも翻訳ありがとうございます

  5. 糖蜜大洪水って何だかファンシーな名前だなーとか思って調べたら、えげつない労働災害でビックリした。人がハエ取り紙に絡み付いたハエの様とか…。
    どうしてこんな工事でヨシ! って言ったんですか…。

  6. オスマンは瀕死の重病人って表現が多い気がする

    佐幕派としては戊辰戦争で幕府勝ったプレイもしたいな

  7. 発売は年末とか来年とかでいいからじっくり良いものを作って欲しい。

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