Steamサマーセール開催中! パラドゲーも多くセール対象となっています。

「Victoria 3」開発日記#29――ユーザー体験

Vic3 開発日記

「Victoria 3」開発日記#29が公開されていましたので、その内容をご紹介。今回はユーザー体験について。本体発売前の開発日記です。

前回:開発日記#28――旗


スポンサーリンク

開発日記

開発日記#29は、ユーザー体験について。

  • まず第一に、私たちはなぜこのようなことをしているのか? 基本的に、私たちの最終目標はゲームをより親しみやすくアクセスしやすくすることであり、より深くより複雑なものにできるようにすることだ。複雑さとはどこになにがあるのか、なぜそうなったのかがわからないことではなく、ゲームの中核である深いシミュレーションとゲームの仕組みから生まれるものであるべきだ。情報や行動にアクセスしやすいほど、その情報や行動をより複雑なものにできる。
  • これを実現するために、私たちは3つのUXの柱を持っている。
    1. 適切な情報を適切なタイミングで
    2. 原因と効果に関する明確なフィードバック
    3. 行動と情報の明確な分離
  • 以下ではこうした高い目標を達成するための、主なツールやアプローチについてご紹介する。

CK3で有名になった、ネストされたツールチップ

ネストされたツールチップには問題もあり、多くのカスタマイズと調整が可能になっている。例えば、どうやってツールチップをロックするか。マウスの動き(Mouse Tendency)・タイマーロック(Timer Lock)・アクションロック(Action Lock)のどれか。タイマーロックならその長さはどうするかなどだ。

  • このゲームになくてはならない技術のひとつがネストされたツールチップだ。私たちはこれをゲームコンセプトと詳細な数値の内訳の両方に使っている。これによって、私たちは最初の柱である「適切な情報を適切なタイミングで」の一部を達成できる。1つの巨大なツールチップですべての詳細を説明するのではなく、現在の文脈にもっとも必要で重要な情報に焦点を当て、この文脈に直接結びつかない情報はネストされたツールチップでカバーできる。これはひとつのことが他の多くのことに影響し、その一部は非常に重要だがその他は単に影響するだけのVictoria 3において極めて重要だ。

データの視覚化

私たちは適切な量のグラフとチャートがなければVictoriaを作れない!(Vic2純粋主義のみなさんのために円グラフに切り替えることもできる)

  • 特に難しいのは値の経時変化を明確にフィードバックすることだ。Victoriaのように多くのシステムが連動するゲームでは、時間経過でなにがどう変化したかをフィードバックすることがゲームループに不可欠な要素となる。いくつかの値を取り出してそれが時間とともにどう変化したかを正確に示すにはどうすればいいか? そう、折れ線グラフだ。

リアルタイムに更新される数値と予測

建造物パネルでは建造物のプレイヤーが必要とし得るすべての生データが表示され、好きなように分析できる。プレイヤーが望むあらゆる行動について、プレイヤーの計算の努力に、私たちは生産方式の変更による週次収支や建造物を拡大した場合の収益予測といった最大限の温かい支援を行う。

  • 私たちのこれまでのゲームでは、物事の効果を確認するためにゲームを進める必要があることがほとんどだった。Victoriaでは行動を起こすその瞬間に行動の効果すべてを確認できるようにしている。ゲームのシステム全体に広く影響を及ぼすような行動を取る場合、それがいい考えかどうかを表計算ソフトなしに解析するのは難しいが、私たちがプレイヤーのために予測を行う(もちろん、その予測値の内訳がツールチップにネストされている)。

マップへの注力

  • 私たちのマップは豪華で、これをもっと強調したいと思っている。例えばゲーム中のすべてのイベントにはマップ上の位置があり、テキスト中のステート名にカーソルを合わせるとそのステートがマップ上で強調される。これによって物の名前とマップ上の表現が結びつきやすくなり、テキストとマップに文脈をもたらす。
  • しかし、特に素晴らしい文脈上の情報はマップモードだ。マップモードは情報パネルのほとんどに接続されており、各パネルを開くと切り替わり、適切なタイミングで適切な文脈の情報をもたらす。アイコン、数字、さまざまなヒートマップを使うことで、雑然としていたり巨大なデータシートをスクロールすることなしに、文脈上の複数の情報を一度に見ることができる。また、すべてのマップモードはリスト形式になっており、マップ上に表示された情報を整理できる。

レンズ

  • マップ上で行えるすべての行動は5つのレンズ(Lenses)から行える。すなわち生産レンズ(Production Lens)・政治レンズ(Political Lens)・外交レンズ(Diplomatic Lens)・軍事レンズ(Military Lens)・貿易レンズ(Trade Lens)だ。各レンズには固有のマップモードがあり、基本的には自国を特定の視点から見るようなものだ。

右クリックメニュー

  • レンズでのマップでの行動はマクロビルダーのようなもので、したい行動を決めてその行動を行う対象を選択する。一方、右クリックメニューは行動を実行したい対象が決まっていて、行える行動のリストから行動を選択する。私たちはこれをステート・市場・キャラクター・建造物・利益集団・商品について用意している。ゲーム内でこうした対象を右クリックすると、実行可能な行動のリストを表示させることができる。

空のステート

  • 忘れられがちだが極めて重要だ。これは例えば都市建造物のないステートの都市建造物タブを見るようなものだ。役に立つ空っぽのステートはなにが、なぜ起こっていて、やるべきことはなにかをプレイヤーに伝える。都市建造物のないステートはもちろんそのことをプレイヤーに伝え、さらにそのステートで建設可能な都市建造物も表示する。
  • これはほんの一例だが、この単純かつ重要なUXデザインの要素が忘れられていることが多いのに驚くだろう。空のステートはその画面になにが入る可能性があるか、プレイヤーがそれについてなにができるかをプレイヤーに伝える。

Victoria 3をプレイする前に経済学の学位を取得すべき?

  • 私たちには経済学の学位を取得することを勧めるつもりはまったくない。しかし、Victoria 3の著しい深みや複雑さにかかわらず、私たちの意図はこのゲームが基づいているもっとも高度な概念さえもプレイしながら学べるようにすることだ。
  • その1つがチュートリアルで、これまで以上に力を入れており、今後の開発日記で詳しく取り上げる。
  • もうひとつの要素がツールチップで表示されるゲームの概念で、辞典やルールブックのように機能する。Pop・配当税・市場価格などの概念をテキストで見かけたら、ツールチップでその意味の説明と関連する概念や仕組みを参照できる。この強力なツールとネストされたツールチップにより、私たちはそれぞれのツールチップに小説のような長文を書くことなくゲーム内のあらゆるものをデザインし説明でき、プレイヤーはある特定のことについて、自分の好きなように深く掘り下げることができる。

アクセシビリティの機能

デフォルトモード・第三色覚異常モード・第一/第二色覚異常モード。

  • 最後に、アクセシビリティを抜きにしてUXを語ることはできない。私たちはパラド社開発スタジオのゲームで今までなかった、テキストの色覚異常モードを用意できたことをうれしく思う。私たちはこの機能をゲーム内の他のものにも使えるようにすることをロードマップに入れてもいる。
  • また、UIスケーリングがこれまでのものよりうまく機能することを目指して作業している。

来週はUIデザインについて。

次回:開発日記#30――ユーザーインターフェース

コメント

  1. Orbi universoみたいに動的なグラフで値の変遷が見れるとシミュレーション好きとしては嬉しいなぁ。

  2. こんな事言うのもアレだけど、色弱の方用のUIも作るのって元取れんのかな

    • パラドのお膝元の北欧では男性の10人に1人が色覚異常らしい
      日本でも20人に1人はいる
      商業的な観点のみから見ても決して無視できない数かと

      • 追記
        これは先天的異常に限った数字で加齢に伴うものも含めるともっと多いらしい

  3. 収支とかが(あくまで暫定値とはいえ)立てる前に分かるのいいな。
    内政民としてグラフや数字で自国が成長しているのを確認できた時が一番ニヤつけるので、既に楽しみだ。

  4. ツールチップのネストいいなあ、読み漁りたい

タイトルとURLをコピーしました