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「Victoria 3」開発日記#22――戦争の概念

Vic3 開発日記

「Victoria 3」開発日記#22が公開されていましたので、その内容をご紹介。今回は戦争の概念について。本体発売前の開発日記です。

前回:開発日記#21――外交上の駆け引き


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開発日記

開発日記#22は、戦争の概念について。

  • 戦争と戦闘はどのように行われるのか? 私たちは戦争と戦闘について、他のパラド社グランドストラテジーゲームとはかなり異なったアプローチをとった。今回の開発日記で戦争のデザインを決定づける全体的なビジョンについて説明し、その仕組みの核心については今後数週間で述べていく。Victoria 3にすべてのゲームの仕組みが従うべきデザインの柱があるのと同じように(最初の開発日記で述べた)、Victoria 3の戦争にもデザインの柱があり、これを順に説明していく。

  • 第一の柱はゲーム全体のビジョンと共通するもの、すなわち「戦争は外交の延長線上にあるもの」だ。戦争で得られるものは外交でも得られるべきだ。これまで何度も述べてきたし、先週の外交上の駆け引き(Diplomatic Play)に関する開発日記でも述べたので繰り返さないが、私たちの戦争に対する考え方を理解する上で念頭に置いてもらうことが重要だ。

  • 第二の柱は「戦争は戦略的である」というもので、そのとおりの意味だ。Victoria 3では戦争に関するすべての意思決定が戦略レベルのものであり、戦術レベルのものではない。つまり、マップ上で直接ユニットを動かしたり、どのユニットがどこで戦闘を開始すべきかを決断することはないということだ。
  • Victoria 3の戦争はプロヴィンス上のユニットを元にしたものではなく、自国と敵国の間の戦線に補給を行ったり部隊を配置したりすることに重点が置かれている。戦争中のプレイヤーの決断はどの前線に将軍を送り込むか、そこで将軍たちが従うべき全体的戦略はどのようなものかということだ。これがパラド社グランドストラテジーゲームの常識から大きく逸脱しているように聞こえるなら、それはそのとおりだ。この論理的根拠については、この開発日記の最後で述べる。

  • 第三の柱「戦争は高くつく」は、戦争の政治的・経済的・人道的コストに関するものだ。Victoria 3では血の流れない戦争はあり得ない。陸軍に動員をかけるだけで直ちに事故や病気による死傷者が発生し(こうしたことが戦争中の最大の死因であり、戦闘ではない)、さらに国家にとって巨額の財政的負担となる。戦争中に死亡した兵士は子供や未亡人を残し、国家の栄光のためにプレイヤーが行った長い冒険的行為のために負傷した兵士自身が扶養家族となるかもしれない。

  • 第四の柱「準備がカギ」は、第二・第三の柱に大きく関係している。Victoria 3の戦争に勝つための戦略的意思決定の多くはどれだけ準備ができているかがすべてだ。例えば、もっとも能力のある将軍を登用したか、それとも政治的都合で無能な役立たずを登用せざるを得なかったのか。兵士のために最高の(しかし非常に高価な)ライフルに投資したか、それとも技術的不利の中で戦わざるを得ないのか。戦争に先立つ外交上の駆け引きの間に、人員と資材のコストをかけて全陸軍を動員したのか、それとも平和的解決か少なくとも限定戦争で終わることを期待して保留したのか。戦時中のニーズに対応するために十分な規模の兵器産業を構築して補助金を出すことを選択したのか、それとも敵の輸送妨害に対して脆弱な兵器の輸入に依存しているのか。こうしたことはVictoria 3で武力紛争に突入する際に、真に優位に立てるのは誰かを決める疑問点だ。

  • 第五の柱「海軍の重要性」は、多くの国家にとって海軍は陸軍と同様に(場合によってはそれ以上に)重要だと感じられるべきだという私たちの目標だ。海軍は海外遠征を支援したり(敵の補給路を断つなどして)妨害したりすることに加えて、経済戦争でも極めて重要な役割を果たす。というのは、経済が(さらに言えば軍需品の供給が)貿易に依存している国家は敵対する海軍の行動に脆弱であるためだ。

  • 第六の、そして最後の柱「戦争は変わる」は、19世紀の技術的進歩とナポレオン時代以降の陸軍の作戦行動から第一次世界大戦の「挽肉製造機」までの戦争の変化に関するものだ。私たちの目標はこうした変化がVictoria 3のゲームプレイで感じられるようにすることだ。というのは、機関銃のような技術が戦争をより死傷者が多く高くつくものにすると同時に、海軍技術の進歩では先進的な海軍を持つ国家が全世界で力を発揮することを容易にしたためだ。
  • 最後に、パラド社グランドストラテジーゲームの中でもっとも大きな逸脱である「マップ上で移動させるユニットがない」という点についてと、このようにした理由について、簡単に述べておきたい。主な理由は単純にVictoria 3が経済・外交・政治に主眼を置いたゲームであり、戦争の仕組みに対するより戦略的なアプローチのほうが、小さなことに集中する戦術的な機動よりもゲームに適していると感じたためだ。
  • この仕組みはパラド社の他のグランドストラテジーゲームにおけるAI操作のユニットとはまったく異なることに注意してほしい。Victoria 3の陸軍はプロヴィンスではなく戦線に配置するためだ(もちろん海軍の仕組みも異なるが、これについては今後述べる)。陸海軍の仕組みの詳細は今後数週間で述べる。
  • 私たちは当然Victoria 3に面白くて意味のある戦争の仕組みを用意したいと思っているが、プレイヤーにはより高いレベルの意思決定をしてもらいたいと思っている。つまり、次にどのプロヴィンスでどの大隊を戦わせるかを決めるのではなく、全体的な戦争の戦略や、目標達成のためにどれだけの犠牲を払ってよいかなどに関する意思決定だ。
  • これは一般的な戦争の犠牲の大きさや外交によって目的を達成できるという事実とも関連している。私たちは優れたVictoria 3プレイヤーが敵に勝利する手段として、将軍の素晴らしい統率力ではなく巧みな外交、計画された兵站、合理的な戦略的思考を求めている。私たちが最終的に戦争に対してこのようなアプローチをとったのは、他のゲームデザインの決定と同じ理由だ。すなわち、これがVictoria 3をよりよいゲームにすると信じているからだ。

質疑応答

Q:プロヴィンスはなんのためにあるの?

A:プロヴィンスの支配が戦線や戦争の行方を左右するため、プロヴィンスは依然として戦争で重要な役割を果たすが、詳細は来週以降にご紹介する。


来週は前線と将軍について。

スレッドではもちろん賛否があり、スレッドがいつもの10倍近い長さにまでなっていますが、開発日記の投稿それ自体に対する反応を見ると全体としては好意的に受け止められているようです。ただ、リリースされてみないとどうなるのか未知数でもあるため、「方向性としてはいいけど実際どうなるか……」というような慎重な雰囲気も感じられます。

個人的にもユニット制とするよりは適切に第一次大戦を表現できそうに思いますし、方向性としては面白そうに感じますが、実際に面白いかどうかは遊んでみないとわからないという印象です。いずれにせよ、今後明らかになる戦争の詳細を待ちたいと思います。

次回:開発日記#23――戦線と将軍

コメント

  1. 吉と出るか凶と出るか、かなり変えて来たなぁ

  2. とてつもなく野心的で挑戦的だが、スクショもないから想像するしか出来ないなぁ、期待と不安が入り混じる。

    HoI4的な戦線に、象徴化された部隊を配置して推移を見守るって感じなんだろうか。

    • hoi4のww1系mod遊んでいるときの西部戦線のコレジャナイ感からすると今回のvic3システムの方があっていると思う

  3. まだ何にも分からないので来週の開発日誌を楽しみに待つしかないですね

  4. War… war never changes
    人は過ちを繰り返す

  5. 考え方としては面白いけど数字が動くのを見るだけになりそうでもあるか

  6. 極論言うとパラドゲーの大半はEUの派生作品に過ぎない……と指摘出来るしそこが没入感を奪ったり遊びづらさに繋がったりと問題も多かった
    近年の作品は初期のインペロを除いて独自路線は強く打ち出す方針なことを踏まえると軍事ユニットという概念そのものにメスが入るのも時間の問題だったのかなと思う

  7. マイクロマネジメントは必要ない、数字だけが上がってくるだけでいいよね。
    権力者なんてそういうもの、そうじゃなきゃWW1なんて乗り越えられんでしょ

  8. Vicの新作というよりはパラド版ディプロマシーを作ってるっぽいね

  9. めちゃくちゃ楽しみだ

  10. これはかなり冒険したが、成功すればなかなか革新的

  11. アイディアはいいと思うけど、面白いゲームシステムにおとしこめるかどうかだな

  12. 楽しみだが同時に不安でもある

  13. 部隊をいちいち動かすのははっきり言って楽しいけど、時には目障りでしかないからなぁ。
    hoi4の戦線引きだけで、舞台は全部自動化が楽で、AIの攻勢の姿を見れて楽しいかもなぁ、どうなるだろ。

  14. 一番のビックリは数か月前にこれを予想していたユーチューバーがいたこと。

  15. ユニット動かすのは楽しくはあるけど、動かす段階ではほかの要素がないがしろになりがちだからこの変更は必要なものだとは思う。
    ただこの変更を面白くするのはかなりハードな挑戦にも感じる。

  16. 民衆の統治や経済や外交のルールがすでにかなり複雑で重たいので、戦争関連のシステムは軽くしてもいいように思う。

    これまで説明されてきた内容だと、個々のPOPが抱えるデータが多く、さらにPOP数もStellaris並みかそれ以上に多そう。このうえ軍事ユニットまでHoI4並みに多くしてしまうと、安めのゲーミングPCでは後半戦をまともにプレイできないのではないかという点が気になる。

    あと、パラドのグランドストラテジーは、どの作品もやや似たり寄ったりな点が目立つので、新しいシステムも見てみたくはある。

    • VicシリーズのPopは人口が可変な上に今作はステート単位で扱うようだからむしろかなり少ないんじゃないかと思う
      動作環境を満たしていればVic2より軽いとか期待できそう

  17. どんなシステムになるのかよくわからないから何とも言えないなあ

  18. ここのコメント欄がまさにそれ
    >スレッドではもちろん賛否があり、スレッドがいつもの10倍近い長さにまでなっていますが、開発日記の投稿それ自体に対する反応を見ると全体としては好意的に受け止められているようです

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