「Crusader Kings III」開発日記#79が公開されていましたので、その内容をご紹介。今回は文化について。バージョン1.5+「Royal Court」リリース前の開発日記です。
開発日記
開発日記#79は、文化について。
- 今回は文化の見直しを発表してからやってきたことを簡単にご紹介する。みなさんからのフィードバックを元に、さらなる機能追加に時間をかけてきた。
- これまでは文化に空きスロットがあるときに新たな伝統を追加することしかできず、文化の内容を変更するには新たな文化を作るしかなかった。そこで文化の長(cultural head)は新たな文化を作ることなく文化を変更できるようになった。思いどおりにすべてを置き換えることができるわけではないが、気風(ethos)・軍事的慣習(Martial Custom)・すべての伝統は変更可能だ。残りの柱のどれかを変えたい場合は枝分かれさせる(diverging)か混合文化を作るかして新たな文化を作る必要がある。
- なお、文化の作成と同様に、文化の改革にも拡張「Royal Court」を持っている必要があることに注意してほしい。DLCがない場合でも、空きスロットを埋めるために新たな伝統を追加することはできる。
- 変更できるものをこのようにしたのは2つの理由がある。第一に、既存の文化の系統(heritage)や言語を変更できるのはおかしく感じられる。現実の言語は時間とともに発展するか、ゲームではそれを表現していないので、単純に言語を「置き換える」のはおかしいことになる。また、系統は変更できない。
- 第二に、私たちは枝分かれした文化を作る正当な理由を用意したかった。この2つのアプローチは機能的には少し似ているが、文化の改革と枝分かれはそれぞれ異なる目的を持っており、両者の差が明確であることが重要だ。
- 大きな違いは前述したように改革では文化の特定の要素しか変えられないのに対し、枝分かれではさらなる可能性を秘めているという点だ。2つ目の大きな違いはコストだ。文化の柱の置き換えには威信(prestige)を消費する。特に気風はかなり高額で、ゲーム中に何度も変更するのはかなり難しいはずだ。しかし、状況にかかわらず気風は自由に選択できる。
伝統を農地改革(Agrarian)の伝統と置き換えるときの威信コスト
- 伝統の置き換えも高額になっている。一律の増加ではなく、伝統の置き換えによって威信コストが50%ずつ増加する。したがってコストペナルティは文化が伝統にどれだけ適合するかに関連しており、すでに高価な(あまり適合しない)伝統については追加コストがより大きくなる。
- こうした追加コストは状況に応じて文化の改革や枝分かれを容易にしたり困難にしたりする。例えば、ビザンツ皇帝としてプレイしているときに大規模で統一されたギリシャ文化のような文化から枝分かれさせようとすると相当高額になり、実行可能性の低い選択肢となる。伝統をひとつふたつ変えたいだけなら特にそうだ。文化の改革のほうが安く、時間をかけて文化をより簡単に変えていける。
- Andalusianのように広く拡散している文化の長としてプレイしているなら、枝分かれのほうが望ましい解決策となるだろう。複数の勢力に広まっている文化から枝分かれするのは非常に安くつく。
- これまでのスクリーンショットに写っている砂時計は確立速度(establishment rate)だ。文化に変更を行ったとき、その変更が適用されるまでには時間がかかる。変更が完全に適用されるまでの期間は文化の規模による。大規模な文化では確立速度は低下する。既存の伝統を置き換える場合にも、期間は長くなる。つまり、まったく新しい伝統を文化に追加するのは、コストが安いだけでなくより早い。
- 文化の変更は常にひとつだけしか行われない。ある伝統を別のものに置き換えた場合、その伝統が完全に受け入れられるまで待たなければ、再び文化を変更できない。一方で、枝分かれでは全面的な変更を行うことができ、新たな文化ができ次第すぐに効果が出る。
- 私たちが行った追加の変更点はこれですべてだ。要するに、手荒な手段に常に頼らなくてもプレイヤーが自文化をより自由に形作ることができるようにしている。
なお、今回の開発日記と同時に「Royal Court」のリリースが2022年に延期されると発表されています。
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