「Crusader Kings III」開発日記#19が公開されていましたので、その内容をご紹介。今回は派閥と内戦について。本体発売前の開発日記です。
開発日記
開発日記#19は、派閥と内戦について。
- CK2の時と同じように、現状に不満を持っている封臣は、他の封臣が参加できる派閥(Faction)を作る。充分大きくなった派閥は最終的に主君に最後通牒を突きつけ、平和と引き換えに一定の譲歩を要求する。
派閥の構造
- すべての派閥には軍事力(Military Power)の評価があり、これはすべての構成員の軍事力とその主君の軍事力の比だ。また不満(Discontent)のスコアもあり、これはどの程度最後通牒に近づいているかを示す。
- 派閥は軍事力が一定のしきい値、通常は80%を超えた時点で不満を獲得し始める。強力な派閥はチャンスをつかもうと不満を急速に溜めるが、弱い派閥はより多くの支持者が彼らの大義に参加することを期待して躊躇する。いずれにせよ、不満が100%に達すると派閥はすぐに最後通牒を出す。
内戦
プレイヤーである主君と戦争している派閥の構成員が見えるマップ。
- CK2とは異なり、内戦が始まっても派閥の構成員は一時的な勢力を作らない。派閥の構成員は名目上は主君の封臣のままだが、主君に税金や徴募兵を提供しなくなり、主君は特定の権限(投獄など)を失う。
- 内戦の間、派閥の構成員は彼らの主君と派閥に参加していないすべての封臣の両者と敵対するが、彼らは主君との戦いに集中する。戦争目標は派閥の種類によって異なるが、双方とも敵軍を撃破し、敵のプロヴィンスを攻略することで戦勝点を稼ぐ。
- 一方の側が勝利を収めると、勝者側は要求を強制する。派閥が勝った場合は最後通牒に加えてさらにいくらか譲歩を要求する。主君が勝った場合はすべての派閥構成員を投獄し、彼らに対する称号剥奪の口実を得る。白紙講和の場合はほとんどのものが戦前に戻るが、主君はすべての反乱者に対して投獄の口実を得る。実際に反乱者を投獄するのはまったく別の問題で、投獄に失敗した場合は別の反乱を引き起こす可能性がある。
派閥の種類
神聖ローマ帝国に対する独立派閥の戦争。反乱軍がイタリアに集中しているのがわかる。
- 現在は5つの種類の派閥があり、それぞれが独自の目標を持っている。
- 独立派閥は、主君からの独立を目指す。
- Claimant Factionsは、主君を新しい主君に替えようとする。
- Liberty Factionは、勢力内におけるCrown Authorityを低下させようとする。
- Populist Factionsは自分たちの宗教と文化の新しい勢力を形成しようとする。
- Peasant Factionは領主に支払う税金を減らそうとする。
- 封臣は主君の勢力に属したくないと感じた場合には独立派閥にのみ参加する。これにはさまざまな理由があるが、一般的には以下の3つの大きな要因の組み合わせだ。すなわち、主君のde jureの封臣でないこと、主君の文化(グループ)に属していないこと、主君に対する宗教的敵意(これについては今後の開発日記で!)だ。その結果、独立派閥は「塊」になったものになりがちで、勢力の中で地域ブロックを形成する。
- Claimant Factionsは評価がすべてだ。個人的に主君を嫌っているが、主君の勢力には残りたい封臣はこの派閥を好む。また、機会主義的な封臣が自分や親族の称号獲得のために推し進めるものでもある。
- Liberty Factionは現状にほとんど満足している封臣のための場所だ。彼らは勢力のcrown authorityや封臣に対する義務を引き下げたいと思っており、一般的にはもっとも管理しやすい派閥だ。
- Populist FactionsとPeasant Factionsは不満足な封臣によって作られたものではく、不満足な伯爵領によって作られるという点で特殊なものだ。
- 伯爵領は封臣と同じように支配者に対する評価を持ち、文化、宗教、イベント、戦争などの影響を受ける。伯爵領の評価があまりにも低くなると、彼らはこの2つの派閥のどちらかに参加する。他の派閥と同様に、これらの派閥の不満が充分高まると、彼らは最後通牒を送り、それが拒絶されると反乱が起こる。これはCK2にあったランダムなプロヴィンスの反乱に取って代わる。
Polabian Popular Revoltが成功したことで神聖ローマ帝国から分離したKingdom of Jüterbog。
- Populist Factionsは伯爵領が自分たちの文化や宗教の支配者によって統治されたいと望むときに形成される。これは伯爵領によって作られ、伯爵領で構成されるが、勢力内の彼らに同情的な封臣も彼らに与することがある。
- Populistの反乱が成功すると、参加した伯爵領と封臣は新たな勢力を作る。独立派閥がすべての構成員ごとの勢力に分裂するのに対し、Populist Factionsはすべての参加者が一人の支配者の下で統一された単一の勢力を作る。その支配者は常に派閥の文化と宗教を共有し、解放戦争の英雄として有能な指揮官になる。さらに、自動的に指導者に適切な称号を与え、状況によっては新たな王国級の称号を作り出すこともある。
- こうしたことはすべて、Popular Revoltによって形成される勢力は隣人に対してDe Jure請求権を持ち得る恐るべき敵になるということを意味し、自領周辺のパワーバランスを大きく変える可能性がある。
- Peasant Rabbleはもっとも単純で危険性の低いタイプの派閥だ。他のすべての派閥とは異なり、反乱を起こすために必要な最低軍事力はなく、その不満は常に一定の割合で上昇していく。反乱を起こしたRabbleは大抵の場合は主君より弱い。しかしRabbleの軍が伯爵領を占領すると、その伯爵領のすべての徴募兵がただちに彼らに加わる。小さな反乱は放置するとすぐに手がつけられなくなってしまう。幸いなことに、彼らの要求は税の引き下げと徴募兵の減少のみだ。
派閥管理
- プレイヤーが封臣と同盟関係になることで、彼らがプレイヤーに対抗する派閥に参加するのを防ぐことができる。これにより、自勢力内での結婚は、他勢力との結婚ほど軍事的な利益がないとしても、価値あるものとなる。さらにプレイヤーがhookを持っている封臣も、そのhookがプレイヤーに好意を持っているためであろうと、脅迫によるものであろうと、プレイヤーに対抗する派閥に参加することができない。
この封臣を投獄することが派閥の反乱を引き起こすというプレイヤーへの警告。
- プレイヤーのDreadが高ければ封臣は派閥に参加しようとしなくなるため、封臣を威圧して派閥に入れないようにすることもできる。投獄や拷問の脅しが効かない場合は実際に投獄することになり、投獄された封臣は派閥の一員でいられなくなる。しかし、不当に投獄しようとすると、強力な派閥が不満にかかわらず早いうちに反乱を起こすかもしれない。
- 最後に、プレイヤーは封臣からの不満を実際に解決することができる。満足している封臣は派閥に参加しない。つまり、封臣からの評価を改善し、自勢力内の問題を解決すれば、誰もプレイヤーの支配に挑戦しなくなる。
コメント
ck2では割と安定圏だったHREは1の時のように分裂が常態化しそうだな~w