日本向け総合改変Mod「Japan Historical Improvement」の初期戦力でバニラのまま放置されていた航空部隊について、資料に基づいて設定し直しました。
「Japan Historical Improvement」についてはこちら。
航空部隊の配置
地上部隊と艦艇については前回の時点で資料に基づいた配置を完了していましたが、航空部隊についてはまとまったものを見つけられずバニラのままとなっていました。
しかしながら今回戦史叢書などから使えそうな資料を発見し、これに基づいて初期配置の航空部隊の設定見直しを行いましたのでご紹介します。
陸軍航空部隊
陸軍航空部隊については、『戦史叢書 第52巻』コマ番号219-220(407-409ページ)の「昭和十年度改編飛行部隊一覧表」を元に設定し直しました。
この表では各飛行連隊ごとの分科別所属飛行中隊数が記載されており、陸軍ではおおよそ戦闘中隊は12機、それ以外の中隊は9機から構成されていたため、その分の機数を割り当てました。なお、細かく機数まで判明している部隊(飛行第10-12、15、16連隊)については判明している機数を設定しています。分科とゲーム中の機種については、戦闘はゲーム中の戦闘機、偵察と軽爆は近接航空支援機、重爆は戦術爆撃機としました。
このようにして、当時存在した陸軍航空部隊である飛行第1-12、15、16連隊を設定していますが、これに加えて配置場所となるステートに航空基地がない場合があったため、日本列島と満州国内のステートに航空基地を増設しました。
海軍航空部隊
海軍航空部隊については、『戦史叢書 第52巻』コマ番号251-252(471-472ページ)の「海軍航空兵力一覧」を、『海軍制度沿革 巻4』コマ番号105-106の海軍航空隊編制と『海軍制度沿革 巻9』コマ番号447-449の内令兵16号で適宜修正して作成しました。
『戦史叢書 第52巻』の「海軍航空兵力一覧」は個人の回想から作成されているため信憑性に欠ける一方で、昭和10年末という本Modにとってもっとも望ましいタイミングの概況を示しているためこれをベースとし、『海軍制度沿革』の信憑性はあるものの1936年1月1日時点から少し離れた時期となってしまっている情報で補完(例えば「海軍航空兵力一覧」には艦上爆撃機の欄がありませんが、当時既に空母「龍驤」に艦爆隊が存在していたことなど)しています。
海軍航空部隊では練習機、偵察機、研究用飛行機は設定せず(艦船搭載の水上偵察機もカウントしないのでこれと平仄を合わせる)、飛行艇・攻撃機は海軍爆撃機、艦上戦闘機は艦上戦闘機としています。このため、舞鶴海軍航空隊は偵察機しか持たないため設定せず、また「海軍航空兵力一覧」では練習機と偵察機しかいないことになっている大湊海軍航空隊は『海軍制度沿革』の記載から艦上戦闘機隊として設定しています。
このようにして、当時存在した海軍航空部隊である霞ヶ浦、横須賀、館山、呉、佐世保、大村、大湊、佐伯の各海軍航空隊を設定したほか、初期戦力として既に設定している空母「鳳翔」、「龍驤」、「加賀」所属の航空隊と、改装中の空母「赤城」所属の航空隊も再設定しました。
以前からの懸案だった航空隊の初期設定も完了し、本Modにおける初期戦力の設定は今回で一段落かなと思っています。ただ、潜水艦についてはいい加減なままのところがまだあるので、そこを修正したら初期戦力設定については完了ということになりそうです。
国家方針については現在民主主義ルートへの分岐を思案していますが、それらしさとの塩梅が難しいところ。また、「オリンピック招致運動」と「インド国民軍」についてはあまりうまく機能している感じがせず、別のものに置き換えようと考えています。
コメント
はぇ〜すっごい…
資料のリンク先に行ったら読みふけってしまった。
興味ある人間にとって、これは危険すぎる沼ですわ。
いつもアップデートありがとうございます。
楽しませていただいています。
今日1936年から改めてやっていたら、腹切り問答で宇垣内閣組閣の選択肢が出てびっくりしました。
腹切り問答の選択肢は民主主義ルート作成途中のものです。未完成なのでそちらを選んでも現状特にその後の展開はありませんが、今後IFルートとして作成していく予定です。