「Imperator: Rome」開発日記2019年1月14日分が公開されていましたので、その内容をご紹介。今回は君主制とペルシャについて。
概要
開発日記2019年1月14日は、君主制とペルシャについて。ペルシャについての内容は後日追加します。
2019/03/11追記:追加しました。
君主制
- 君主はゲーム中のあらゆる統治者と同じくらい絶対的な権力を持つ。共和制と異なり、統治者は生涯にわたって在位し、法律の変更、外交、キャラクターに対する行動はすべて元老院の許可なしに行える。
正統性
- 君主制では従うキャラクターの同意なしに行動する権力があるが、従うキャラクターは賛同できない君主の行動に対してリアクションを起こす。正統性は-100から100までの値を取る数値で、君主が国家を統治することを認められた権利をモデル化している。
- ゲームスタート時に存在する君主制国家は、そのほとんどがそのときの世代によって建国されたものであるため、正統性と強い関連性がある。多くの支持者がいる君主国はなく、多くの君主国(例えばエジプトやセレウコス朝)は住民には外国人だとみなされている。
- 正統性はその国のすべてのキャラクターだけでなく、すべての自由民の幸福度にも影響する。正統性が0のとき、君主国のすべてのキャラクターの忠誠度は50が上限となり(通常は100)、正統性がマイナスになると徐々にキャラクターの忠誠度は低下していく。
- 正統性は法律制定コストにも直接影響する。
- 正統性はよき君主として振る舞うことで上昇する。特に重要なのは以下の点。
- 君主の人気
- 高い安定度
- 現在雇用している宮廷学者のスキル
- 臣民からの人気を脅かすあらゆることで正統性は低下する。特に重要なのは以下の点。
- 君主の人気が低い
- 戦争疲弊度
- 君主の腐敗(Corruption)
- 現在の後継者よりも他の後継者を支持する被雇用キャラクターの数(詳細は以下)
- また、プレイヤーはいつでも25の統治力と5の圧政度(Tyranny)と引き換えに正統性の強化(Strengthen Legitimacy)という行動を取ることができる。競技会の開催(Holding Games)のように間接的な方法もあり、これは君主の人気を通じて正統性を高める。
相続法
- 君主制では新たな統治者は選挙されず、前の君主の死去によって権力を得る。相続の方法は国家の相続法による。現在の君主の一族は常に他の一族のキャラクターよりも優先される。
- 男子相続(Agnatic):相続は年齢順で、統治者の息子から選ぶ。
- 長子相続(Agnatic-Cognatic):相続は年齢順で、統治者の子供は男女の区別なく選ばれる。(注:CK2でのAgnatic-Cognaticは男子優先で女子も相続できるという相続法ですが、これとは異なるようです)
- 男子年長者相続(Agnatic Seniority):統治者の子供よりも前に君主の兄弟が相続する。
- エジプト相続法(Egyptian Succession):君主の子供は年齢や男女で優先づけされず、王族は同じ王族の他の一員と結婚する(きょうだい婚含む)。
後継者
- 政府画面ではもっとも後継者となりそうな4人が、忠誠度と権利の強さ(相続法による)とともに常に表示されている。君主制下のすべてのキャラクターはこの4人のうちの誰かを後継者として選好する。ほとんどの場合でこれは現在の後継者となるが、交友関係、スキル、忠誠度の欠如などによって他の候補者を選好することもある。
- 現在の後継者以外の後継候補は忠誠度が徐々に減少する補正がつき、通常は君主が死去するときに備えて資金と支持者を集める。
- 忠誠度を上げ、または他の後継者を支持している廉で非難する以外に、プレイヤーは自分が選んだ後継者への支持を依頼できる。忠誠度が50以上あれば、これによって25の弁舌力を支払うことで現在の後継者に対する支持を大きく引き上げることができる。
- 相続によって現在の後継者は新たな君主となり、60+国家の宗教統一度×20の正統性を持つが、ここから他の後継者を支持している被雇用キャラクターの数×2だけ正統性が低下する。
- 後継者の王としての正統性の予測値は政府画面に常に表示される。
継承の危機
- 相続にあたって即位できなかった後継候補の忠誠度が33%以下である場合、彼らはできるだけ多くの自分に忠誠を誓う軍を集める。この軍が忠義に厚く、この王位請求者に忠誠心がない場合、プレイヤーはこの軍に命令を出せなくなり、この軍から王位請求者を解任することもできなくなる。こうした軍の存在は、直後かずっと後かはともかく、内戦につながる。
- この脅威を鎮圧するため、プレイヤーは特別な行動を行える。
- 脱走の促進(Encourage Deserters):王位請求者の兵力を低下させる。
- 傭兵にする(Make Mercenary):巨額の資金を王位請求者に送って傭兵にする。これによって国内の危機は当面は取り除かれる。
- 外国も新たな行動ができるようになり、資金提供して王位請求者の兵力を増強できる。
ペルシャ
- アレクサンドロスのペルシャ征服まで、ここにはギリシャからインドまで広がるアケメネス朝があった。高い文化を持ち、周辺諸国にも影響力を持っていたが、アレクサンドロスの征服でこの地域全体でヘレニズム化が始まった。アレクサンドロスが建設した以上にギリシャ人居住地以外でも、ギリシャ人と地方官吏が混淆し、通婚が奨励された。
- アレクサンドロスの死後、ペルシャとメソポタミアは何度も異なる後継者を迎えた。現在の君主セレウコスは少数の信頼する部下たちとともに少し前にアンティゴノスからバビロンを奪っていた。セレウコスの経歴はこのような高い地位に登る可能性のあるようなものではなかったため、アンティゴノス配下のペルシャ担当サトラップを排除することに数年を費やした。
- インド北部を制圧してナンダ朝を滅ぼしたチャンドラグプタは、ゲームスタート時にはかつてアレクサンドロスの帝国の一部であった地域のインド人サトラップも配下に加えている。マウリヤ朝は現在ではペルシャの脅威であり、西のアンティゴノスとの戦いからセレウコス朝の気を散らす原因となっている。
メソポタミア・アッシリア
- ユーフラテス川・ティグリス川は多くの文明と帝国の中核であり、この地域はセレウコス朝でも政治・経済の中心であり続けた。アレクサンドロス大王が亡くなったバビロンと、セレウコスが新首都として建設を始めたセレウキア・マグナはそう離れてはいない。
- Seleucid Empire:セレウコスが王となっている巨大なマケドニア人王国。セレウコスと息子アンティオコスはペルシャの州を征服し、不忠な総督を信頼の置ける配下に置き換えたことで、王国は文化と宗教のるつぼとなった。アレクサンドロスが建設したマケドニア人都市はカルデア人・ペルシャ人・バクトリア人の土地に散在しており、そのほとんどはセレウキア・マグナの政治には関与していなかった。セレウコス朝はまず東の紛争に対処した。史実ではセレウコス朝は和平や多くの戦象と引き換えに東部の州のほとんどをマウリヤ朝に割譲している。戦象はフリギアにおいてアンティゴノスの軍を撃破する決定的な役割を演じた。スタート時点でセレウコス朝は同じ選択に直面している。
- Adiabene:上メソポタミア/アッシリアに位置する小さなアッシリア人王国。かつてはペルシャの属国で、過去数十年で何度も宗主国が変わっている。セレウコス朝はディアドコイの間での駆け引きの中でこの国を占領したが、マウリヤ朝との対立でこの国をほとんど放置してきた。セレウコス朝の進貢国としてスタートする。
メディア・ペルシス
- この地域は古代ペルシャ帝国の中心だった。エクバターナやペルセポリスといった名高い都市は今でも商業と権力の中心地であり、多くのペルシャ人の兵士、職人、貴族が支配的なのも変わらない。
- ゲームスタート前の時代にセレウコスと息子のアンティオコスがこの地域を征服して信頼できる部下を置いたが、依然として中央政府が中止しなければならない地域でもある。
- Media Atropatene:メディア北部のイラン人中規模王国。ディアドコイ国家よりもずっと前から存在していたが、アレクサンドロスの征服行の後はその属国とみなされている。版図の割に比較的裕福な国家で、統治者のアトロパテスはこの地域に勢力を持つ人物であると同時に、ゲームスタート時点では数少ないイラン人統治者でもある。
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