ツイッターではPDXCON2018の新作発表についてほぼ実況状態でツイートしていましたが、改めて詳しい情報を記事にまとめておきます。
概要
PDXCON2018は、5月18-20日まで、ストックホルムで開催されています。18日は非公開、19・20日はTwitchで一般公開される内容となっているようです。
新作発表は19日の一般公開初日で行われ、CK2・EU4・HoI4のボードゲームやDLC、そして新作など、多くのタイトルが発表されました。この記事では特にパラド社開発スタジオ(PDS)作品についてご紹介します。
PDSタイトルはCK2・EU4・HoI4でDLCが発表され、既に発表されているStellaris: Distant Starsは発売日が5月22日と発表されました。また、PDSの新作としてImperator: Romeが発表されています。
2018/05/21追記:4Gamerでも詳しいレポートが掲載されています。本記事で触れていないStellarisやCK2の講演内容にも触れられており、Stellarisの惑星タイルについても詳しいので、気になる方はこちらもぜひご覧ください。
Crusader Kings II: Holy Fury
CK2の新DLC「Holy Fury」はこれまでの開発日記で紹介されているように、十字軍にフォーカスした内容になっているとのこと。パラド社公式ストアでは既に予約が始まっているほか、Steamでもストアページが公開されています。価格は19.99ドル、リリースは年内とのこと。
Holy Furyでは、自分たちの宗教を改革した異教の領主は、改革した異教を自分で設計できるようになるようです。その他の主な内容は以下。
- バラバラの、あるいはランダムな世界:領地を巡って争う小領主として架空のヨーロッパでゲームを始める、あるいは古き大王国に似たものが登場するランダムマップでゲームを始めることができる。
- 戦士団(戦士の館? Warrior Lodges):異教の戦士団に参加してランクを上げれば、強力な味方やより高い戦闘能力を手に入れることができる。
- 伝説的な血統:シャルルマーニュやチンギス・カンなど、偉大な英雄の子孫は、先祖の偉業に合わせたボーナスを得る。
- 隣人への影響や敵対:魅了や説得によって気乗りしていない封臣を獲得でき、またプレイヤーが敵対したい人物を怒らせることができる。
- 聖人:敬虔なカトリック教徒は列聖され、子孫にその栄光を伝え、その墓所を価値ある場所とする。
- 戴冠式:すべての権力は天に由来するのであるから、封建制の国王や皇帝は、自分に戴冠してくれる聖職者を見つけなくてはならない。
- 新たな十字軍イベント:この時代の宗教戦争についてより深いゲームプレイを提供する。
- 新たな継承法:異教の長老会議(Pagan Elder Council)は後継者たちにどのように領地が分割されるかについて最終決定権を持ち、一方で領主は領地を統合するために兄弟たちと争う。
- その他:宗教、人物や物へのカスタムネーム、洗礼のメカニクスの深化、プレイヤーが殺害した人々のリスト、その他多くのことの変更。
Europa Universalis IV: Dharma
EU4の新DLC「Dharma」はこれまでの開発日記で紹介されているように、インド・チベット・ビルマにフォーカスした内容。パラド社公式ストアでは既に予約が始まっているほか、Steamでもストアページが公開されています。価格は19.99ドル、リリースは年内とのこと。
Dharmaでは、政府の改革に大きな変更が加えられます(詳しくはこちらの記事)。その他の主な内容は以下。
- 政府の設計:プレイヤーがどのように王国や共和国を統治するかを決める改革(reforms)をアンロックして、無料の政策(policies)を獲得し、特定の階級(estates)の力を強化できる。
- 新たな政策システム:無料のアップデートでも政策は新しくなるが、Dharmaにはこのシステムをより魅力的にする特別なボーナスがある。
- 貿易会社への投資:貿易会社と紐付けられたプロヴィンスは改良され、ヨーロッパの本国と近隣のインド国家双方にボーナスをもたらす。
- 新たなコサック政府:The Cossacksの所有者専用。
- 新たなインドのミッションツリー:インドのほぼすべてのスルタン国・王国向けの固有のミッションツリー。
- 新たなインドの階級:階級システムに対する無料のアップデートに合わせて、インドは5つの新たな階級を得る。バラモンを取り立ててプロヴィンスの不穏度(unrest)を低下させるか、ジャイナ教の行政官を配置してマンパワーの代わりに収入を増やすか。
- 新たなムガル文化のボーナス:ムガル帝国は新たに征服した文化を簡単に同化し、順応させる。
- 勅許会社:ヨーロッパ諸国は、彼らを信頼する領主を見つけられれば、アフリカやアジアで貿易勅許地域とする足がかりを購入できる。
- アップグレードされた貿易中心地:自国の貿易中心地(Centers of Trade)の開発に投資できる。
- その他:反乱分子の新たな抑圧方法、モンスーンの季節、植民地の開発ではない新たな植民者の利用法、軽蔑に満ちた侮辱、マルチプレイのチーム、新たなアート、新たな実績。
Hearts of Iron IV: Man the Guns
HoI4の新DLC「Man the Guns」はトレイラーを見た感じではアメリカと海軍にフォーカスした内容のようです。パラド社公式ストアでは既に予約が始まっているほか、Steamでもストアページが公開されています。価格は19.99ドル、リリースは年内とのこと。
軍艦のさらなるカスタマイズ、古い艦船の改装やモジュールの設計を通じた装甲の追加や砲の大型化といった海軍関係の新機能のほか、アメリカやほかの民主主義国に対して新たな道を追加する(おそらく国家方針のことと思われます)といった政治関係の機能も強化されるようです。また、PDXCONでの発表を聞くと、燃料についても手を入れるようでした。
まだ開発があまり進んでいないのか、現時点ではフォーラムのスレッドやストアページにあまり情報が掲載されていません。今後の開発日記で順次内容について明らかになるのでしょう。開発日記は事前のアナウンスでは「PDXCON以降再開する」と言われていたので、来週から復活するものと思われます。
Stellaris: Distant Stars
Stellarisの新DLC「Distant Stars」は5月22日発売であることがアナウンスされました。
正式発表時の記事では6月以降ではないかと書きましたが、全然当たっていないという……。でも前倒しになる分にはありがたいことです。
将来的に惑星のタイルがなくなる?
https://t.co/LlexGywxQw
この02:00:00を少し過ぎた頃に、プロトタイプとしてこんな画像が掲載されていました。実際に実装されるのかはわかりませんが、少なくとも今のところはこうしたUIを考えているようです。 pic.twitter.com/i8DEHYVgHj— Simulationian (@simulationian) May 19, 2018
Distant Starsとは関係ありませんが、新作発表会の後に行われたStellarisのこの先の開発についてのプレゼンの最後で、上のような画像が掲載されました。これはredditでも取り上げられて大変話題になったようで、発表者のMartin Anward氏はその後、以下のようにツイートしています。
I think you may have gotten the wrong impression from the tease – the new system being prototyped is far from simplistic and allows for far greater variety in planets and pop roles. I'll do a design corner stream about it sometime after Distant Stars is out. https://t.co/wXjJt2YcFN
— Martin Anward (@Martin_Anward) May 19, 2018
Stellarisの惑星のタイルシステムについて、単純化され過ぎではないかという指摘に対して、間違った印象を与えているようだけど、このプロトタイプのシステムは惑星とPopの役割にバリエーションをもたらすもので、Distant Starsがリリースされた後にこれについて配信もするよとのこと。
— Simulationian (@simulationian) May 19, 2018
おそらく2.2以降の話になるものと思われますが、惑星のタイル内政がどう変わるのかというのは大変興味深いところです。
Imperator: Rome
そして、PDSの新規タイトルとして発表されたのがこの「Imperator: Rome」。タイトルのとおり、古代ローマ時代を取り上げた歴史シミュレーションゲームのようです。既にパラド社公式ストア・Steamにはストアページも作られています。リリースは2019年とのこと。
The Senate and People of Rome are counting on you to speak up in defence of a republic under siege. Sign your legionary contract today: https://t.co/lj6rDsrIOQ pic.twitter.com/uzPRkScIbE
— Imperator (@gameimperator) May 19, 2018
公式ツイッターアカウントも。
ストアページによると、主な内容は以下。
- キャラクターマネジメント:さまざまなスキルと時間経過で変わる特性を持つキャラクターの生きている世界。彼らは国家を指導し、プロヴィンスを統治し、軍や艦隊を指揮する。また実際の人間のようなキャラクターアートも導入。
- さまざまな住民:市民、自由民、部族民、奴隷。住民それぞれが自身の文化と宗教を持つ。彼らは軍を満たし、国庫を満たし、植民地を満たす。彼らの幸福度に気を配ることになる。成功は彼らの満足にかかっている。
- 戦術:戦闘に入る前に、敵の軍略に対抗するアプローチを選択する。
- 軍の伝統:文化ごとに固有の戦争のやり方を持つ。ローマ人とケルト人では取れる選択肢は異なる。固有のボーナス、能力、ユニットをアンロックできる。
- さまざまな政体:共和国で元老院をてなずけるか、君主国で宮廷を団結させるか、部族システムで氏族に協調するか。
- 蛮族と叛徒:移動する蛮族はプレイヤーの領土を略奪・定住し、また不誠実な総督や将軍たちは彼らの軍隊とともにプレイヤーに敵対する。
- 貿易:交易品は産地のプロヴィンスにボーナスをもたらす。備蓄をその土地の強化に利用するか、それとも余剰分を売って富を得るか。
- プロヴィンスの発展:自国をより強く、より豊かにするため、建造物、道路、防衛拠点に投資できる。
発表された新作は、事前の多くの予想どおり古代ローマを舞台としたものでした。Vic3ではないというのは以前に明らかになっていましたので、まあ想定どおりというところ……。
ボードゲームを作るというのは意外でしたが、Kickstarterでキャンペーンが始まったCKのボードゲームは面白そうですね。
コメント
やっぱりローマでしたが続編ではないのかな?割とシステムも変わってるように見えますね
IRからCK2に引き継ぎは出来るのかな
そしてVIC3の情報は未だなし…
vic出ないのは残念でしたが、
DLC全部楽しみです。
特にCK2とhoiの海軍強化は待ち遠しい・・・
EUR地味に好きだったのでローマ新作もいいですね。
ck2のランダム世界はファンタジープレイできそうw
AoWにも触れたげてよぉ
>「Distant Stars」は5月22日発売
明日じゃないか!
ついにpopに変更が入るのか
ずいぶん昔から言われてたからいつか来るとは思ってたけど
ランダムマップってEU4の新世界みたいな感じなのかな?
>AoW
剣と魔法のファンタジーは死んだんだ……
ライトセーバーと魔法みたいな科学は出てくるかもしれない……あれ……?